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(2−2−IV)
実績評価書
平成14年9月

政策体系 番号  
基本目標 安心・快適な生活環境づくりを衛生的観点から推進すること
施策目標 麻薬・覚せい剤等の乱用を防止すること
IV 脱法ドラッグの不正使用を防止すること
担当部局・課 主管課 医薬局監視指導・麻薬対策課
関係課  


1.施策目標に関する実績の状況

実績目標1 インターネット監視等を徹底すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 脱法ドラッグについては、急速なインターネットインフラ整備の結果、容易にどの地域においてもインターネットを通じて購入することができるようになってきている。これらインターネットを通じ販売する場合には、未承認医薬品等の販売等を禁止した薬事法に抵触することから、インターネット上の広告を包括的に監視している。
 また、脱法ドラッグの種類によっては、麻薬に構造が類似している成分が含有されているとの情報もあり、これらを摂取することによる健康被害の発生が懸念されることから、これらの買上調査を実施し、分析を行っている。
(評価指標)
 警告件数  (件)
H9 H10 H11 H12 H13
333
(備考)
 都道府県への通報件数により警告件数に代えている。(平成13年度より実施。総監視件数784)


2.評価

(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 インターネット監視等を徹底すること
有効性  インターネット広告監視を行い、都道府県に情報提供し、都道府県等から薬事法違反を指摘することにより、違法なインターネット広告が減少し、青少年を含む薬物乱用者が、脱法ドラッグを手に入れる手段を減少させることができる。
 脱法ドラッグの買上調査においては、どの様な有害成分を含有しているかの実態把握を行うことで、麻薬等の指定に資するものと考えられる。
効率性  インターネット広告は、我が国のどの地域からでも閲覧することができ、これを一元的に監視、指導を行うことは、効率的であると考えられる。
 買上調査については、全国一律で行うことにより、分析期間の短縮等を図ることができるものである。

(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析  インターネット等を通じた脱法ドラッグの広告が減少したか否かについては、にわかに判断することは困難であるが、麻薬等の乱用防止対策には地道な努力が必要である。
 なお、平成13年度の買上調査においては、サイロシン、サイロシビンを含有する幻覚性を有するきのこ類(いわゆるマジックマッシュルーム)について、その流通実態、麻薬成分の含有量等が明らかとなり、平成14年6月より、麻薬原料植物として指定されることとなった。
施策手段の適正性の評価  麻薬等の乱用防止対策の中で、我が国における脱法ドラッグの流通実態を把握することは非常に重要であり、その意味で、インターネットによる広告監視及び買上調査による内容成分の確認は、施策手段として適正である。
総合的な評価  脱法ドラッグ対策においては、危険な薬物の入手経路を絶つことが重要なのは言うまでもないが、実際の危険性の判断においては、どの様な成分が含まれているかを明らかにする必要がある。また、麻薬等の指定においては、その流通実態、乱用状況等について、我が国の現状を把握することが最も重要であり、これらの施策を今後とも推し進めてゆく必要がある。


3.政策への反映方針

 脱法ドラッグとして流通している製品のうち、麻薬等と構造類似のものや麻薬成分を含有する植物等について、その流通実態を把握し、我が国において乱用の恐れがあると判断される場合にあっては、直ちに、麻薬等に指定することができるものと考えられる。
 また今般いわゆる健康食品と称する未承認医薬品による全国的な健康被害事例が発生していることを受け、未承認医薬品も含めた監視体制の強化のため「無承認無許可医薬品監視指導基準等作成費」につき拡充を検討中。


4.特記事項

(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
特になし

(2)各種政府決定との関係及び遵守状況
(「地方分権推進計画」「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」「第10次定員削減計画」「行政改革大綱」等)
特になし

(3)総務省による行政評価・監視等の状況
特になし

(4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
特になし

(5)会計検査院による指摘
特になし


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