政策体系 | 番号 | |
基本目標 | 1 | 安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること |
施策目標 | 9 | 新医薬品・医療用具の開発を促進するとともに、医薬品産業等の振興を図ること |
IV | 患者数が少なく、研究開発が進みにくい希少疾病用新薬や成人に比較して適用薬剤が少ない小児・未熟児に適した剤型等の研究開発を推進すること | |
担当部局・課 | 主管課 | 医政局研究開発振興課 |
関係課 |
1.施策目標に関する実績の状況
実績目標1 | 希少疾病用医薬品を開発すること | |||||
(実績目標を達成するための手段の概要) 薬事法に基づき、希少疾病用医薬品の研究資金を確保するとともに、希少疾病医薬品の共同研究や国際協力の推進に努めること。 |
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(評価指標) 希少疾病用医薬品・医療用具の承認取得数(件) |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |
1 | 1 | 8 | 2 | 1 | ||
(備考) | ||||||
実績目標2 | 小児・未熟児用医薬品の承認取得を促進するとともに、新型剤型を開発すること | |||||
(実績目標を達成するための手段の概要) 小児・未熟児用医薬品のための研究費を確保するとともに、研究環境の基盤整備の推進を図る。 |
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(評価指標) 新医薬品承認数(件) |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |
15 | 21 | 39 | 39 | 23 | ||
(備考) 小児・未熟児用医薬品のみの集計がないため、成人用医薬品を含めた数字。 |
2.評価
(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 | 希少疾病用医薬品を開発すること | |
有効性 | 他に治療用の医薬品や医療用具がないにもかかわらず、企業では開発コストに対する収益が見込めないという非市場性から開発されない医薬品・医療用具の開発が実施される点で有効性が高いと考えられる。 | |
効率性 | 医薬品の開発には通常、10年〜15年の歳月と、200億〜300億円の研究開発費が必要とも言われており、一度に多くの承認がなされることの方がまれである。しかしながら、毎年、数億円の研究費補助(平成13年度予算額7.5億円)を行うことによって、保健医療上重要性の高い医薬品・医療用具が一つ以上承認されている意義は大きく、費用対効果は大である。 | |
実績目標2 | 小児・未熟児用医薬品の承認取得を促進するとともに、新型剤型を開発すること | |
有効性 | 小児・未熟児用医薬品の承認取得に向けた取組は、まだ着手したばかりであるため、明確な指標の集計等の確立も十分ではない。今後、その有効性の確認に向け、臨床研究等の推進を図るとともに、指標の集計についても実施することが必要である。 | |
効率性 | 小児・未熟児用医薬品については、治験の実施の困難さや少子化による不採算等の課題から企業の研究開発の難しい分野となっており、国による臨床研究支援等(平成14年度より厚生労働科学研究費補助金による施策(平成14年度予算額2.4億円)をスタート)によって研究環境を整えることにより、小児用医薬品の研究開発を促進することは、予算額に比べて、将来の効果(小児・未熟児用医薬品の承認)が大きいことから、当該施策は効率性があると考えられる。 |
(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析 | これまでの研究開発により、年間一件以上の医薬品・医療用具が承認されているが、今後、開発が望まれている希少疾病用の医薬品・医療機器の開発は、その研究開発が困難な面を多く含んだ領域のものが増えているため、現状の施策を強化・充実することにより研究開発を促進する必要がある。 |
施策手段の適正性の評価 | 非市場性が開発の妨げとなっている希少疾病用医薬品・医療用具、研究開発の困難な小児・未熟児用医薬品に関して、現在講じている希少疾病用医薬品研究開発補助等の施策は欧米でも同様に実施しており、国策として実施する上で適正性及び重要性があると考えられる。 |
総合的な評価 | 治療用医薬品・医療用具のない希少疾病患者や今後の我が国を支える小児等に対して、企業での医薬品・医療用具の開発の進まない状況に対する国の支援は不可欠であり、希少疾病用医薬品研究開発補助等の施策により、患者の生命を救うことやQOLの向上に一定の貢献ができており、評価できる事業と考えられる。 |
3.政策への反映方針
健康寿命の増進等保健医療上重要な課題に対する事業であり、ライフサイエンスとしても重要な課題といえる希少疾病用医薬品開発補助等の施策を平成15年度概算要求において、対前年度同額要求のうえ、重点4分野の一つである「人間力の向上・発揮−科学技術」に位置づけている。 |
4.特記事項
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