戻る

(1−5−IV)
実績評価書
平成14年9月

政策体系 番号  
基本目標 安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること
施策目標 感染症など健康を脅かす疾病を予防・防止するとともに、感染者等に必要な医療等を確保すること
IV エイズの発生・まん延の防止を図ること
担当部局・課 主管課 健康局疾病対策課
関係課  


1.施策目標に関する実績の状況

実績目標1 HIV感染者・患者報告数を減少させる(少なくとも前年報告数以下)にすること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 個人個人の実際の行動に結びつけるためのエイズに関する正確な情報と知識の普及啓発
(評価指標)
エイズ発生動向調査における報告数
H9 H10 H11 H12 H13
  HIV感染者報告数 397 422 530 462 621
エイズ患者報告数 250 231 301 329 332
(備考)
 評価指標は、平成13年エイズ発生動向年報による
実績目標2 エイズに対する医療、相談体制の整備を図ること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 保健所やエイズ治療拠点病院等において、検査及び相談窓口等を設置し、受診者等の便宜を図るため、都道府県が行う事業等に対し補助を行っている
(評価指標) H9 H10 H11 H12 H13
保健所におけるエイズ相談受付件数 96,735 111046 103206 107266 141269
保健所におけるHIV抗体検査件数 46,237 53,218 48,218 48,754 69,925
エイズ予防財団の実施する電話相談件数 12,764 14,372 12,752 12,377 10,878
(備考)
 評価指標は、疾病対策課調査による


2.評価

(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 HIV感染者・患者報告数を減少させる(少なくとも前年報告数以下)にすること
有効性  後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針に基づき、検査体制の充実や普及啓発事業を実施した。平成13年のHIV感染者・患者報告数は前年報告数に比較すると、感染者は159件の増、患者は3件の増と、ともに増加しているが、保健所の検査件数が前年比約1.4倍となっていることから、検査体制の充実や普及啓発事業が、多くのHIV感染者・患者の発見の要因の一つとなったことが考えられる。
実績目標2 エイズに対する医療、相談体制の整備を図ること
有効性  後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針に基づき、相談体制の充実や治療拠点病院の整備事業等を実施した。平成13年における相談件数、検査件数は前年に比較すると、相談は32,504件の増、検査は21,171件の増と、ともに増加しており、相談体制の整備は効果が生じていると言える。

(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析  HIV感染は日本国籍男性を中心に、国内での性的接触を感染経路とした流行拡大が続いており、特に同性間の感染報告件数が増加している。これは、個別施策層である同性愛者に対する検査に関する情報提供等、エイズに関する普及啓発の結果、同性愛者の検査が増えた可能性も考えられる。医療体制については、全国に366のエイズ拠点病院が整備されている。
施策手段の適正性の評価  後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針に基づく個別施策層への普及啓発事業等は効果を上げており、適正に実施されたと評価している。
総合的な評価  医療、相談体制の整備や普及啓発事業等については、効果的かつ効率的に実施されているが、感染者・患者報告数が増加していることから、今後も継続的に、効果的な普及啓発事業を行っていく必要がある。


3.政策への反映方針

 日本国籍男性、特に同性間の性的接触によるHIV感染に対する効果的な予防対策を実施する


4.特記事項

(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
同性間性的接触におけるエイズ予防対策に関する検討会を開催

(2)各種政府決定との関係及び遵守状況
 (「地方分権推進計画」「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」「第10次定員削減計画」「行政改革大綱」等)
なし

(3)総務省による行政評価・監視等の状況
なし

(4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
なし

(5)会計検査院による指摘
なし


トップへ
戻る