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2 出産した妻の就業継続の有無(1年前に「仕事あり」でこの1年間に出産した妻)

(1) 「出生順位」からみた「就業継続の有無」

 出生順位が高くなるほど出産した妻の「同一就業継続」の割合が多くなる。
 第1回に仕事ありで、この1年間に出産した妻のうち、「同一就業継続」の割合は62.1%となっている。
 出生順位別にみると、「第1子出産」では53.2%、「第2子以降出産」では68.1%が「同一就業継続」となっている。
 就業形態別にみると、「正規」では69.1%、「非正規」では38.8%が「同一就業継続」となっている。(表10)

表10  出生順位別にみた就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業
継続
転職 離職 不詳
第2回 総数 (100.0) 100.0 62.1 2.0 28.3 7.6
第1子出産 (39.9) 100.0 53.2 - 39.2 7.6
第2子以降出産 (60.1) 100.0 68.1 3.4 21.0 7.6
第1回 (再掲)正規 (47.5) 100.0 69.1 1.1 23.4 6.4
(再掲)非正規 (33.8) 100.0 38.8 4.5 50.7 6.0
注:集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答を得られている夫婦の、第1回仕事ありで、
この1年間に出産した妻である。



(2) 「1年前の出産後の就業継続意欲」からみた「就業継続の有無」

 「出産した後も続ける」と考えていた場合の同一就業継続は78.9%。
 第1回の出産後の就業継続意欲別にみると、同じ仕事を「出産した後も続ける」としていた妻のうち78.9%が「同一就業継続」となっている。
 出生順位別にみると、「出産した後も続ける」場合の「同一就業継続」は、「第1子出産」では81.4%、「第2子以降出産」では77.8%となっている。(表11、図7)

表11 出生順位・第1回の出産後の就業継続意欲別にみた就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業
継続
転職 離職 不詳
出生順位

第1回出産後の就業継続意欲
総数 (100.0) 100.0 61.7 2.1 29.0 7.3
  出産した後も続ける (68.9) 100.0 78.9 3.0 11.3 6.8
出産を機にやめる (17.6) 100.0 8.8 - 88.2 2.9
考えていない (6.7) 100.0 30.8 - 53.8 15.4
第1子出産 (100.0) 100.0 51.9 - 40.3 7.8
  出産した後も続ける (55.8) 100.0 81.4 - 9.3 9.3
出産を機にやめる (26.0) 100.0 5.0 - 95.0 -
考えていない (11.7) 100.0 33.3 - 55.6 11.1
第2子以降出産 (100.0) 100.0 68.1 3.4 21.6 6.9
  出産した後も続ける (77.6) 100.0 77.8 4.4 12.2 5.6
出産を機にやめる (12.1) 100.0 14.3 - 78.6 7.1
考えていない (3.4) 100.0 25.0 - 50.0 25.0
(再掲)正規 (100.0) 100.0 68.8 1.1 23.7 6.5
  出産した後も続ける (75.3) 100.0 84.3 1.4 8.6 5.7
出産を機にやめる (12.9) 100.0 16.7 - 83.3 -
考えていない (7.5) 100.0 14.3 - 71.4 14.3
(再掲)非正規 (100.0) 100.0 37.5 4.7 53.1 4.7
  出産した後も続ける (53.1) 100.0 61.8 8.8 26.5 2.9
出産を機にやめる (34.4) 100.0 4.5 - 90.9 4.5
考えていない (7.8) 100.0 40.0 - 40.0 20.0
注:1)集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答を得られている夫婦の、第1回仕事ありで、
この1年間に出産した妻のうち、第1回子どもをもつ意欲が「絶対欲しい」「欲しい」
「どちらとも言えない」「あまり欲しくない」のいずれかの者のみである。
2)総数には出産後の就業継続意欲不詳を含む。



図7 第1回の出産後の就業継続意欲別にみた就業継続の有無
図
注:集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答を得られている夫婦の、第1回仕事ありで、
この1年間に出産した妻のうち、第1回子どもをもつ意欲が「絶対欲しい」「欲しい」
「どちらとも言えない」「あまり欲しくない」のいずれかの者のみである。



(3) 「就業継続の有無」からみた「1年前の家族の考え方や会社の雰囲気」

 配偶者や家族が退職を望んだり、会社に働き続けにくい雰囲気があるということがなかったのは、同一就業継続で82.4%、離職で60.7%。
 就業継続の有無別に第1回の出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気をみると、「配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる」あるいは「会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある」というようなことがいずれもなかった(表12の「上記のようなことはいずれもない」)のは、「同一就業継続」で 82.4%、「離職」で60.7%となっている。
 一方、「配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる」又は「会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある」の割合は、「離職」の場合に多くなっている。(表12)

表12 就業継続の有無別にみた
第1回の出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気
(単位:%)
  総数 同一就業
継続
離職
第1回の

家族の考え方や



会社の雰囲気
総数 100.0 100.0 100.0
配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる 5.7 1.7 14.3
会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある 12.4 10.1 17.9
上記のようなことがいずれもある - - -
上記のようなことはいずれもない 74.6 82.4 60.7
不詳 7.3 5.9 7.1
注:1)集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答を得られている夫婦の、第1回仕事ありで、
この1年間に出産した妻のうち、第1回子どもをもつ意欲が「絶対欲しい」「欲しい」
「どちらとも言えない」「あまり欲しくない」のいずれかの者のみである。
2)総数には転職及び就業継続の有無不詳を含む。



(4) 「1年前の夫婦の家庭観」からみた「就業継続の有無」

 夫婦ともに「夫妻いずれも同様に責任をもつ家庭を築きたい」と考えていた妻の同一就業継続は7割以上。
 第1回の夫婦の家庭観の組合せで、出産した妻の「同一就業継続」の割合をみると、「世帯の収入に対する責任」については、夫婦ともに「夫妻いずれも同様に責任をもつ家庭」では72.6%、夫婦ともに「夫が主として責任をもつ家庭」では50.0%となっている。また、妻が「夫妻いずれも同様に責任をもつ家庭」、夫が「夫が主として責任をもつ家庭」では、77.8%と最も多くなっている。
 「家事に対する責任」では、夫婦ともに「夫妻いずれも同様に責任をもつ家庭」で72.6%、夫婦ともに「妻が主として責任をもつ家庭」で54.5%となっている。(表13、図8)

表13 第1回の夫婦の家庭観別にみた就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業
継続
転職 離職 不詳
第1回の夫婦の家庭観 〈世帯の収入に対する責任〉 (100.0) 100.0 62.1 2.0 28.3 7.6
(妻)夫が主・(夫)夫が主 (41.4) 100.0 50.0 2.4 39.0 8.5
(妻)夫が主・(夫)同様 (6.1) 100.0 50.0 - 41.7 8.3
(妻)同様・(夫)夫が主 (13.6) 100.0 77.8 3.7 18.5 -
(妻)同様・(夫)同様 (31.3) 100.0 72.6 1.6 17.7 8.1
〈家事に対する責任〉 (100.0) 100.0 62.1 2.0 28.3 7.6
(妻)妻が主・(夫)妻が主 (33.3) 100.0 54.5 1.5 36.4 7.6
(妻)妻が主・(夫)同様 (8.6) 100.0 52.9 - 47.1 -
(妻)同様・(夫)妻が主 (21.2) 100.0 64.3 4.8 28.6 2.4
(妻)同様・(夫)同様 (31.3) 100.0 72.6 1.6 14.5 11.3
注:1)集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答を得られている夫婦の、
第1回仕事ありで、この1年間に出産した妻である。
2)総数には、家庭観のその他の組合せを含む。
3)「夫が主」とは「夫が主として責任をもつ家庭」、「妻が主」とは「妻が
主として責任をもつ家庭」、「同様」とは「夫妻いずれも同様に責任を
もつ家庭」をいう。



図8 第1回の夫婦の家庭観別にみた就業継続の有無
図
注:1)集計対象は、第1回、第2回ともに双方から回答の得られている夫婦の、第1回
仕事ありで、この1年間に出産した妻である。
2)「夫が主」とは「夫が主として責任をもつ家庭」、「妻が主」とは「妻が主として
責任をもつ家庭」、「同様」とは「夫妻いずれも同様に責任をもつ家庭」をいう。


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