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2.死亡(全死因)の状況

(1)全国の死亡(全死因)の状況の年次推移

 平成12年の全国の年齢調整死亡率(人口10万対、以下「死亡率」という。)は、男634.2,女323.9である。平成7年に比べ、男は85.4ポイント、女は60.8ポイント低下している。昭和22年以降低下傾向は続いているが、近年では男女とも緩やかな低下となっている。(図1)
 また、粗死亡率(人口10万対)の傾向をみると、男女とも昭和40年代後半から50年代までは、ほぼ横ばいとなっていたが、60年代に入ってから上昇している。死亡率が低下しているのに対して、粗死亡率が上昇しているのは高齢化の影響による。(図2)

図1 年齢調整死亡率(全死因)の年次推移

グラフ

図2 粗死亡率(全死因)の年次推移

グラフ

(2)都道府県別にみた死亡(全死因)の状況 

 平成12年の死亡率(全死因)を都道府県別にみると、男の低い県は長野、福井、熊本、神奈川、奈良等となっており、高い県は青森、秋田、大阪、和歌山、佐賀等となっている。
 粗死亡率(全死因)を都道府県別にみると、低い県は埼玉、神奈川、沖縄、千葉、愛知等となっており、高い県は秋田、島根、高知、山口、和歌山等となっている。(図3−1)

図3−1 都道府県別年齢調整死亡率と粗死亡率(全死因)の比較・男−平成12年−

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 女の死亡率(全死因)を都道府県別にみると、低い県は島根、沖縄、長野、福井、新潟等となっており、高い県は大阪、青森、栃木、愛知、徳島等となっている。
 粗死亡率を都道府県別にみると、低い県は埼玉、神奈川、沖縄、千葉、愛知等となっており、高い県は高知、山口、徳島、島根、秋田等となっている。(図3−2)

図3−2 都道府県別年齢調整死亡率と粗死亡率(全死因)の比較・女―平成12年―

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 平成12年の死亡率について都道府県別に男女の分布状況をみると、男の死亡率の高い県は女の死亡率も高く、男の死亡率の低い県は女の死亡率も低い傾向があり、男女の死亡率には相関がみられる(図4−1)。
 また、平成7年(白抜き)に高かった県をみると大きく死亡率が低下しているのがわかる。(図4−2)

図4−1 都道府県別年齢調整死亡率の男女の分布状況 ―平成12年―

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図4−2 都道府県別年齢調整死亡率の男女の分布状況 ―平成7・12年―

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 平成7年と12年の死亡率について都道府県別の分布状況をみると、男は青森が両年とも高く、長野は低くなっている。秋田は全体の動きに比べると減少が小さくなっている。また、女は大阪、青森で両年とも高く、沖縄が低くなっている。
 なお、兵庫については平成7年に震災があったため、注意が必要である。(図5−1,図5−2)

図5−1 都道府県別年齢調整死亡率の男の分布状況 ―平成7・12年―

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図5−2 都道府県別年齢調整死亡率の女の分布状況 ―平成7・12年―

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注:兵庫県の死亡率(□28')は震災による影響を除去した数値である。

(3)都道府県別にみた死亡(全死因)の状況の年次比較 

 都道府県別死亡率(全死因)を年次別にみると、男女とも昭和35年には西日本に死亡率の低い県が多く、東日本を中心に死亡率の高い県が多くなっていたが、死亡率の全国的な低下にともなって顕著な地域傾向もみられなくなっており、死亡率の高い県も全国的に分散している。(図6−1,図6−2)

図6−1 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較・男

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注:昭和35年には沖縄を含まない。

図6−2 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較・女

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注:昭和35年には沖縄を含まない。

 その理由として、東高西低傾向の強い脳血管疾患の死亡率が、全国的に大幅に低下し、差が小さくなってきていることがあげられる。

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図7 都道府県別年齢調整死亡率の年次比較
−昭和50年・平成12年−

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注:昭和40年には沖縄を含まない。

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