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乳幼児身体発育調査:調査の概要

調査の概要

調査の目的

 本調査は、全国的に乳幼児の身体発育の状態を調査し、我が国の乳幼児の身体発育値及び発育曲線を明らかにして、乳幼児保健指導の改善に資することを目的とする。

調査の根拠法令

 統計法に基づく一般統計調査

調査の対象

  1. (1) 一般調査
     全国の乳幼児を対象として、調査年から5年前の国勢調査区のうち層化無作為抽出した3,000地区内の調査実施日において生後14日以上2歳未満の乳幼児及び、3,000地区のうちから抽出した900地区内の2歳以上小学校就学前の幼児を調査の客体とした。
  2. (2) 病院調査
     全国の産科を標榜し且つ病床を有する病院のうち、調査年医療施設基本ファイルから抽出した150病院で出生し、調査年9月中にいわゆる1か月健診を受診した乳児を調査の客体とした。

調査事項

 調査票は、一般調査票(別紙1)と病院調査票(別紙2)の2種類である。
調査の事項は以下のとおりである。

  1. (1) 一般調査
     生年月日、体重、身長、胸囲、頭囲、運動・言語機能、栄養法、母の状況等
  2. (2) 病院調査
     生年月日、体重、身長、胸囲、頭囲、娩出方法、栄養法、母

調査の時期

 10年周期

  1. (1) 一般調査
     調査年9月1日から30日までの期間中に、保健所が定めた日。
  2. (2) 病院調査
     調査年9月1日から30日までの1か月間。

調査の方法

  1. (1) 調査の企画は学識経験者の協力を得て、厚生労働省雇用均等・児童家庭局が行った。
  2. (2) 一般調査の実施
     一般調査における調査票の記入作成は、原則として乳幼児の一斉健診の形式をとって実施す集団調査に基づいて行った。
  3. (3) 病院調査の実施
     病院調査における調査票の記入作成は、病院において行った。
  4. (4) 計測方法
     計測器具及び計測方法は、「乳幼児身体発育調査必携」にもとづき実施した。(抜粋別紙3)
  5. (5) 実施系統
     一般調査
    一般調査
     病院調査
    病院調査

調査の企画・評価等

 本調査の企画・評価にあたっては、厚生労働省雇用均等・児童家庭局に乳幼児身体発育調査企画・評価研究会を設置するとともに、統計学的解析や結果の評価等については、平成23年度厚生労働科学研究費補助金「乳幼児身体発育調査の統計学的解析とその手法及び利活用に関する研究(研究代表者 横山徹爾)」の協力を得た。

別紙1

別紙1

別紙2

別紙2

別紙3 計測器具及び計測方法(乳幼児身体発育調査必携より抜粋)

1.調査の準備

  1. (1) 必要器材の整備
     調査当日までに計測用具及び診察用具を整備します。
    •  体重計

       デジタル式体重計、分銅式台秤いずれでも構いませんが、感度が10g単位以内のものを準備します。体重計は、必ず事前に検査し、目盛りなどのくるいを調整しておきます。

    •  身長計

       乳幼児(仰臥位式)及び学童用または一般用を準備します。それぞれ尺柱などが正しく直角であり、横規がなめらかにすべるようなものを準備します。

    •  巻尺

       ガラス繊維入りの合成樹脂製のもので、JIS規格のものを準備します。金属製巻尺は危険を伴うことがありますので使用しないでください。

    •  乳幼児一般診察用具

       聴診器、打腱器、舌圧子、懐中電灯その他消耗機材など、乳幼児一斉健診に必要な器具や器材を準備します。

2.調査票の記入要領と記入例

(3) 計測値
体重
身長
胸囲
頭囲

 身体計測手技に従って計測された値を記入者が復唱し、誤りのないよう記入します。体重は少なくとも10g単位までとし、デジタル式体重計で数値が表示される場合はその値をそのまま記入します。身長、胸囲、頭囲はそれぞれ1mm単位まで記入します。一区画にそれぞれ一つの数字を記入し、この際位どりを誤らないように注意してください。体重で万の桁、身長で百の桁のないときは、その区画を空白とします。

3.身体計測の手技

  1. (1) 計測の一般的注意事項
    •  計測に当たる者は計測の目的をよく理解し、正しい手技によって正確な計測を行ってください。
    •  計測した値が通常の値と著しく異なる場合は、再度計測してまちがいがないことを確認してください。
    •  計測値を調査票に記入するときは、計測者が目盛を読み、記入者はその値を復唱しながら記入してください。
  2. (2) 体重の計測
    •  乳児の場合は授乳直後の計測はさけてください。また、幼児の場合はあらかじめ排便、排尿をすませておきます。
    •  原則として全裸で計測します。2歳未満の乳幼児は仰向けか座位で秤の台かかごにのせます。おむつを敷いたり、乳児を布でつつんで計測するときは、その重量を差し引きます。2歳以上の幼児は台秤に正しく立たせて計測します。
    •  計測の前後には体重計の0位を確かめてください。なお、体重計の中央に被験者を静かにのせ、指針が静止してから目盛りを読みます。
    •  乳幼児は計測の際泣きあばれることが多いですが、一瞬力を抜くときがありますので、このときの静止した状態での数値を読みとるとよいです。
    •  計測の単位は少なくとも10g単位までとします。ただし、デジタル式体重計で数値が表示される場合はその値を記入します。
  3. (3) 身長の計測
     身長計測の場合、2歳未満の場合と2歳以上とでは計測方法が異なるので注意してください。
    •  2歳未満の乳幼児の場合
      • (ア) 全裸にした児を仰向けにして身長計の台板上にねかせます。
      • (イ) 補助者は児の頭頂点を固定板につけ、耳眼面(耳珠点と眼窩点とがつくる平面)が台板と垂直になるように頭部を保持します(図1参照)。
      • (ウ) 計測者は乳児の片側に立ち、乳児の頭に近い方の手で乳児の両膝をかるく台板におさえて下肢を伸展させます(図1参照)。
      • (エ) もう一方の手で移動板をすべらせて乳児の足のうらにあて、足のうらが台板と垂直な平面をなすようにします。
      • (オ) 1mm単位まで計測します。

      図1 仰臥位身長の計測
      仰臥位身長の計測

      眼窩点(A)と耳珠点(B)とを結んだ直線か台板(水平面)に垂直になるように頭を固定します。
      図では頭部を保持するための手を省略しています。

    •  2歳以上の幼児の場合
      • (ア) 全裸か又はパンツ1枚にして、学童用または普通の身長計を用いて尺柱を背に直立させて計測し、1mm単位まで読みとります。
      • (イ) 足先は30°くらいの角度に開き、踵、臀部、胸背部が一直線に尺柱に接するようにします。胸をあまり張らないようにし、腹部をひかせるとよいです。また、両上肢はかるく手のひらを内側にして自然に垂らします。
      • (ウ) 顎はひき、眼は水平の正面をみるようにします。すなわち、耳珠点と眼窩点がつくる平面が水平になるようにします(図2参照)。これには、補助者が幼児の顔面と同じくらいの高さから話しかけてやるとよいです。このとき、後頭部は必ずしも尺柱につかないこともありますから強く押しつけないでください。
      • (エ) 計測者は児の片側に立って、可動水平桿を一方の手で静かに下げてかるく頭頂部にふれて目盛を読みます。
      • (オ) 立位での測定がどうしても無理な場合は測定不能とします。寝かせての測定は不可です。

      図2 立位身長の計測
      立位身長の計測

      眼窩点(A)と耳珠点(B)とを結んだ直線が水平になるように頭を固定します。

  4. (4) 胸囲の計測
    •  上半身を裸にし、2歳未満の乳幼児は仰臥位で、2歳以上の幼児は立位で計測します。
    •  両腕を軽く側方に開かせ、片手に巻尺を持ち、巻尺の背面から前方に廻します。巻尺は左右の乳頭点を通り、体軸に垂直な平面内にあるようにします(図3参照)。
    •  巻尺は強くしめず、皮膚面からずり落ちない程度とします。
    •  計測値を読むときは自然の呼吸をしているときに呼気と吸気の中間であることとします。泣いているときは避けます。また、幼児は胸に力を入れることがありますのでこのようなときは話しかけたりして緊張をやわらげるとよいです。
    •  1mm単位まで計測します。

    図3 胸囲の計測
    胸囲の計測

    巻尺が左右の乳頭点(A)を通り、体軸に垂直な平面内にあるようにします。

  5. (5) 頭囲の計測
    •  2歳未満の乳幼児は仰臥位で、2歳以上の幼児は座位または立位で、計測します。ただし、泣きあばれる場合は母親や付添人が抱いた状態でも構いません。
    •  計測者は一方の手に巻尺の0点を持ち、他方の手で後頭部の一番突出しているところを確認してあて、左右の高さを同じくらいになるようにしながら前頭部にまわして交差し、前頭部の左右の眉の直上を通る周径を計測します。このとき注意しなければならないことはひたいの突出部でなく眉の直上を通ることです(図4参照)。
    •  1mm単位まで計測します。

    図4 頭囲の計測
    頭囲の計測

    前方は左右の眉の直上、後方は後頭部の一番突出しているところを通る周径を計測します。
    前方はひたいの最突出部を通らないことに注意してください。

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