2 有害業務の従事状況等

(1)有害業務の従事状況

労働者の有害業務への従事状況をみると、いずれかの有害業務に従事している労働者の割合は全体の28.5%となっている。

業務の種類別の従事状況をみると、「粉じん作業」13.8%、「有機溶剤業務」12.8%、「重量物を取り扱う業務」11.4%、「強烈な騒音を発する場所での業務」7.4%の順となっている。

また、自分の従事する業務が有害業務であることの認識の有無をみると、「特定化学物質を製造し又は取り扱う業務」82.3%、「鉛業務」81.6%、「有機溶剤業務」79.7%の順となっている。(第16表)

第16表 有害業務の種類別従事状況及び有害業務としての認識の有無別労働者割合

(単位:%)
業務の種類 労働者計
有害業務に
従事している
   
有害業務の
認識あり
有害業務の
認識なし
             
下記の有害業務計
平成18年(1)
100.0
28.5
(100.0)
(69.4)
(30.6)
平成18年(2)
100.0
29.6
(100.0)
(67.4)
(32.6)
平成13年
100.0
39.0
(100.0)
(56.6)
(43.4)
             
鉛業務
平成18年(1)
100.0
2.7
(100.0)
(81.6)
(18.4)
平成18年(2)
100.0
3.4
(100.0)
(81.9)
(18.1)
平成13年
100.0
3.1
(100.0)
(70.9)
(29.1)
粉じん作業
平成18年(1)
100.0
13.8
(100.0)
(72.7)
(27.3)
平成18年(2)
100.0
13.9
(100.0)
(71.1)
(28.9)
平成13年
100.0
16.0
(100.0)
(64.9)
(35.1)
有機溶剤業務
平成18年(1)
100.0
12.8
(100.0)
(79.7)
(20.3)
平成18年(2)
100.0
15.0
(100.0)
(79.8)
(20.2)
平成13年
100.0
18.1
(100.0)
(77.4)
(22.6)
特定化学物質を製造し又は取り扱う業務     4)
平成18年(1)
100.0
3.9
(100.0)
(82.3)
(17.7)
平成18年(2)
100.0
4.7
(100.0)
(83.7)
(16.3)
平成13年
100.0
5.8
(100.0)
(79.4)
(20.6)
石綿を製造し又は取り扱う業務             4)
平成18年(1)
100.0
0.9
(100.0)
(68.9)
(31.1)
放射線業務
平成18年(1)
100.0
1.1
(100.0)
(69.8)
(30.2)
平成18年(2)
100.0
1.3
(100.0)
(72.3)
(27.7)
平成13年
100.0
1.6
(100.0)
(65.7)
(34.3)
強烈な騒音を発する場所における業務
平成18年(1)
100.0
7.4
(100.0)
(71.7)
(28.3)
平成18年(2)
100.0
7.3
(100.0)
(70.4)
(29.6)
平成13年
100.0
10.1
(100.0)
(55.3)
(44.7)
振動工具による身体に著しい振動を与える業務
平成18年(1)
100.0
4.7
(100.0)
(75.6)
(24.4)
平成18年(2)
100.0
2.9
(100.0)
(68.3)
(31.7)
平成13年
100.0
4.3
(100.0)
(48.4)
(51.6)
紫外線、赤外線にさらされる業務
平成18年(1)
100.0
4.2
(100.0)
(72.1)
(27.9)
平成18年(2)
100.0
3.7
(100.0)
(68.3)
(31.7)
平成13年
100.0
2.7
(100.0)
(67.1)
(32.9)
重量物を取り扱う業務
平成18年(1)
100.0
11.4
(100.0)
(62.2)
(37.8)
平成18年(2)
100.0
10.6
(100.0)
(52.9)
(47.1)
平成13年
100.0
16.3
(100.0)
(45.0)
(55.0)

注:1) 平成18年(1)は、全労働者について集計したものである。

2) 平成18年(2)は、全労働者のうち、建設業並びにサービス業の洗濯・理容・美容・浴場業、廃棄物処理業及び物品賃貸業のものを除いて集計したものである。

3) 平成13年は、平成18年で調査している産業のうち、建設業並びにサービス業の洗濯・理容・美容・浴場業、廃棄物処理業及び物品賃貸業については調査していない。したがって、比較する場合は平成18年(2)を参照されたい。

4) 平成13年は「特定化学物質を製造し又は取り扱う業務」に「石綿を製造し又は取り扱う業務」を含む。

5) 「有害業務に従事している」は、「主として」従事している労働者と「従として」従事している労働者の両方が含まれる。

(2)有害業務に関する教育等

主として従事する有害業務に就いたとき、人体に及ぼす作用、取扱上の注意等について上司等から教育又は説明を受けたことがある労働者の割合は69.3%となっている。

そのうち、その教育等に対しての評価は、「大いに役立っている」が30.4%、「少し役立っている」が58.8%となっている。(第17表)

第17表 主として従事する有害業務についての教育又は説明の有無及び効果別労働者割合

(単位:%)
業務の種類
主として従事する
有害業務労働者計
 
教育又は説明を
受けたことがある
     
教育又は説明を受けたことがない
大いに
役立っている
少し
役立っている
あまり
役立っていない
下記の有害業務計
[28.5]
100.0
69.3
(100.0)
(30.4)
(58.8)
(10.8)
30.7
                 
鉛業務
[1.2]
100.0
66.0
(100.0)
(33.2)
(56.8)
(10.0)
34.0
粉じん作業
[8.0]
100.0
72.7
(100.0)
(28.3)
(62.7)
(9.1)
27.3
有機溶剤業務
[8.0]
100.0
74.7
(100.0)
(33.3)
(56.5)
(10.2)
25.3
特定化学物質を製造し又は取り扱う業務
[1.2]
100.0
82.2
(100.0)
(40.2)
(52.2)
(7.6)
17.8
石綿を製造し又は取り扱う業務
[0.0]
100.0
77.7
(100.0)
(23.0)
(62.2)
(14.8)
22.3
放射線業務
[0.2]
100.0
78.0
(100.0)
(40.7)
(47.0)
(12.3)
22.0
強烈な騒音を発する場所における業務
[2.9]
100.0
66.2
(100.0)
(32.1)
(55.8)
(12.1)
33.8
振動工具による身体に著しい振動を与える業務
[0.7]
100.0
70.3
(100.0)
(22.5)
(68.8)
(8.7)
29.7
紫外線、赤外線にさらされる業務
[0.7]
100.0
77.7
(100.0)
(24.3)
(66.7)
(9.0)
22.3
重量物を取り扱う業務
[5.7]
100.0
73.1
(100.0)
(24.9)
(61.4)
(13.6)
26.9

注: [ ]内は全労働者のうち、「主として従事する有害業務労働者」の割合である。


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