統計情報  トピックス  厚生労働省ホームページ

労働政策担当参事官室


月例労働経済報告の改正について


 当室の月例労働経済報告の推進につきましては、平素から御理解、御協力を賜り、心から御礼申し上げます。
 この度、当室において月例労働経済報告について見直しの検討を行った結果、下記の方針に基づき月例労働経済報告の改正を行いました。つきましては、平成14年8月の報告より改正することにいたします。
 なお、ご不明な点等ありましたら、下記の担当窓口へお問い合わせ下さい。

(1) 月例報告は月々の判断であるので、季節調整値を用いることを基本とし、季節調整値のないもの、前年同月比が適当と考えられるもの(例えば賃金や物価など)については、引き続き、原数値の前年同月比を主として用いる。

(2) 構成を以下の通りに変更

1 概況
2 一般経済
3 雇用・失業
4 賃金・労働時間・勤労者家計

 なお、消費、物価については、一般経済で扱うこととし、倒産を追加。

(3) 労働関連指標について判断を記述


窓口担当:政策統括官付 労働政策担当参事官室
     分析第二係  小山
     TEL03(5253)1111(内線7732)
     fax03(3502)5395


1 概況

(1) 一般経済の概況

 景気は、依然厳しい状況にあるが、一部に持ち直しの動きがみられる。

 先行きについては、輸出の大幅な増加や生産の持ち直しの影響が、今後経済全体に波及していくなかで、景気は持ち直しに向かうことが期待される。一方、世界的な株安やドル安が進展したことにより、世界経済の先行き不透明感が一層高まっており、我が国の最終需要が下押しされる懸念がある。

(2) 労働経済の概況

 労働経済面をみると、雇用情勢は、依然として厳しい。残業時間が増加しているものの、完全失業率が高水準で推移し、賃金も弱い動きが続いている。

「雇用・労働市場」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。


2 一般経済

(1) 鉱工業生産・出荷・在庫の動きをみると、生産は、持ち直しの動きがみられる。6月の鉱工業生産(季節調整済前月比、速報、以下同じ)は、0.7%減で、5か月ぶりに減少となったが、5月が4.1%増と大幅に増加したことによる反動減と考えられる。業種別にみると電気機械、輸送機械、プラスチック製品等が減少した。出荷は2.2%減と7か月ぶりに減少し、在庫は1.7%減と2か月ぶりに減少した。
 製造工業生産予測調査によると、製造工業生産は7月1.6%増の後、8月は同1.8%増となっている。

「生産・出荷・在庫」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(2) 最終需要の動向をみると、

(1) 個人消費は、横ばいで推移するなかで、一部に底固さもみられる。
 全世帯の実質消費支出(速報)は5月季節調整済前月比3.3%減の後、6月は同3.0%増となり、勤労者世帯の平均消費性向は5月季節調整値70.0%の後、6月同73.7%となった。6月の小売業販売額(速報)は季節調整済前月比0.4%減、大型小売店販売額(速報)は同0.7%増となった。乗用車(軽を含む)の新車登録台数(速報)は、6月前年同月比0.5%減の後、7月同0.5%減となった。

「個人消費」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(1) 設備投資は、減少しているものの、先行きについて下げ止まる兆しもみられる。財務省「法人企業統計季報」によると、全産業の設備投資は、季節調整値で平成13年10〜12月期前期比6.3%減の後、平成14年1〜3月期同5.2%減(うち製造業同9.3%減、非製造業同3.1%減)となっている。今後の動向については、下げ止まる兆しもみられる。先行指標である機械受注(船舶・電力を除く民需)が、季節調整済前月比で5月0.2%増の後、6月は2.9%増と3か月連続で増加しており、建設工事受注額(主要建設会社50社民間発注分、非住宅)は、6月は季節調整済前月比で3.7%減となったものの、4〜6月期の季節調整済前期比は0.3%増となった。なお、日本銀行「企業短期経済観測調査」(6月調査)によると、全規模の14年度の設備投資計画(前年比)は、製造業で11.1%減、非製造業3.0%減、全産業で5.1%減となっており、下げ止まった後も低調に推移することが見込まれる。

「設備投資」の表 データ取得エクセルでダウンロードできます。

(2) 住宅建設は、弱含みとなっている。新設住宅着工戸数(季節調整済前月比)は、5月11.3%増の後、6月は13.1%減の9万2千戸(年率110万戸)と大きく減少した。6月の大幅減は、前月に公団の住宅建設(貸家)が集中するなど特殊要因に対する反動であると考えられる。消費者の住宅取得マインドも低下していること考えると、今後、弱い動きが続くものと考えられる。

「住宅」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(4) 公共投資は、このところ平成13年度第2次補正予算の効果がみられるものの、総じて低調に推移している。公共機関からの建設工事受注額は、前年同月比で4月6.7%減の後、5月は同2.0%増となるなど、平成13年度第2次補正予算の効果がみられた。なお、大手50社の受注額は、前年同月比で6月39.2%減となっている。

(5) 輸出は、アジア向けを中心に大幅に増加している。通関輸出(数量ベース、季節調整済前期比)は、月別で5月8.3%増の後、6月は同6.1%減となったが、5月に大幅増に増加したことによる反動減であると考えられる。四半期別では、1−3月期6.4%増の後、4−6月期7.3%増となっており、増加基調にあるものと考えられる。なお、アジア向けについては、5月21.4%増(数量ベース、前年同月比)、6月20.1%増(同)と大幅な増加が続いている。
 輸入は、緩やかに増加している。通関輸入(数量ベース、季節調整済前期比)は、月別で5月1.5%増、6月は同7.5%減となった。四半期別では、1−3月期1.1%減の後、4−6月期2.1%増となっており、基調としては緩やかに増加している。

「輸出・輸入」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(3) 国内卸売物価は、横ばいとなっている。消費者物価は、弱含んでいる。
 6月の国内卸売物価は、前年同月比1.0%下落(前月比横ばい)となり、輸出物価は同0.4%下落(同1.7%下落)、輸入物価は同2.3%下落(同1.4%下落)となった。
 6月の消費者物価は、総合が前年同月比0.7%下落(前月比0.1%下落)、生鮮食品を除く総合が同0.8%下落(前月比0.1%下落)となった。

「物価」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(4) 企業収益は、下げ止まりの兆しがみられる。また、企業の業況判断は、中小企業を中心に依然厳しさがみられるものの、全体として改善がみられる。倒産件数は、高い水準となっている。前出の「企業短期経済観測調査」によれば、企業の14年度上期の経常利益計画(前年同期比)は、製造業では2.4%の増益、非製造業では0.9%の減益が見込まれているものの、下期は、製造業58.8%の増益、非製造業16.2%の増益が見込まれるなど下げ止まりの兆しがみられる。こうしたなかで、企業の業況判断D.I(「良い」−「悪い」)をみると、中小企業はマイナス39%ポイントと低い水準にあるが、製造業、非製造業ともに全ての規模で「悪い」超幅は縮小した。倒産件数は、6月1,439件、4−6月期4,780件となるなど高い水準となっている。

(5) 平成14年1〜3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は、季節調整済前期比1.4%増(年率5.7%増)となった。内外需別にみると、国内需要の寄与度は0.7%、財貨・サービスの純輸出の寄与度は0.7%となった。なお、平成13年度の実質GDP成長率は、1.3%減となった。

「国内総生産」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。


3 雇用・失業

(1)

(1) 就業者数(季節調整値)は、減少傾向にあるが、6月は前月差19万人増と3か月ぶりに増加し、6314万人となった。男女別には、男性が3735万人(前月差7万人増)、女性が2579万人(同12万人増)となった。
 雇用者数(季節調整値)は、下げ止まっている。6月は前月差31万人増と増加し、5333万人となった。男女別には、男性が3172万人(前月差9万人増)、女性が2160万人(同22万人増)となった。また、雇用形態別(原数値)には、常雇が4608万人(前年同月差123万人減)、臨時雇が610万人(同52万人増)、日雇が130万人(同6万人増)となっている。「毎月勤労統計調査」(速報)により、6月の一般、パート別の常用雇用指数(規模5人以上、季節調整値)をみると、一般労働者は前月比0.0%、パートタイム労働者は同0.1%減となった。

(2) 6月の完全失業率(季節調整値)は前月と同水準の5.4%となり、高水準で推移している。男女別には、男性が5.5%(前月差なし)、女性が5.2%(同0.1ポイント低下)となった。
 6月の完全失業者数(季節調整値)は、前月差3万人増の361万人となり、引き続き高水準で推移している。男女別には、男性が217万人(前月差1万人増)、女性が143万人増(同差なし)となった。離職理由別(原数値)にみると、非自発的理由による離職者は153万人(前年同月差61万人増)、自発的理由による離職者は117万人(同14万人減)、その他の理由による失業者は70万人(同10万人減)となった。

(3) 6月の労働力人口(季節調整値)は、前月差21万人増の6676万人となった。非労働力人口(季節調整値)は、前月差12万人減の4254万人となった。男女別には、男性が1342万人(前月差3万人減)、女性が2912万人(同9万人減)となった。

「雇用・失業」の表 データ取得エクセルでダウンロードできます。

(2) 有効求人(季節調整値)は、6月前月比0.1%減と3か月ぶりに減少、有効求職者数(季節調整値)は同1.0%減と3か月ぶりに減少した。有効求人倍率(季節調整値)は、緩やかながら上昇傾向にあり、6月は0.53倍と前月と同水準となった。
 新規求人(季節調整値)は基調としては持ち直しつつあるが、6月は前月比4.9%減と3か月ぶりに減少、新規求職者数(季節調整値)は同6.5%減と2か月続けて減少した。新規求人倍率(季節調整値)は0.96倍と前月より0.01ポイント上昇した。
 新規求人(季節調整値)を一般(除パート)、パートの別でみると、一般は前月比3.9%減と3か月ぶりに減少、パートは同7.8%減と6か月ぶりに減少しており、パートの求人は増加基調にあったが、6月は減少した。新規求職(季節調整値)では、一般は6月前月比6.1%減と2か月続けて減少、パートは同8.4%減と2か月続けて減少している。
 常用新規求職者数(除パート、原数値)のうち事業主都合離職者は前年同月比19.9%増となっており、増加幅は5か月連続して縮小している。

「求人・求職」の表 データ取得エクセルでダウンロードできます。

(3) 産業別にみると、6月は、建設業は就業者数(原数値)が前年同月比4.3%減、新規求人(原数値)が同13.2%減となっている。製造業は就業者数が同3.8%減となっているのに対し、新規求人が同2.8%減と今年に入って減少幅が縮小している。運輸・通信業は就業者数が同3.1%減と減少したのに対し、新規求人が同2.0%増となっている。卸売・小売業、飲食店は就業者数が同3.8%減となったのに対し、新規求人が同5.8%減と3か月ぶりに前年同月比で減少となっている。サービス業は就業者数が同1.9%増、新規求人が同1.0%増となっている。

(4) 雇用の先行きに関する指標については改善の動きがみられる。雇用の先行指標と考えられる製造業の所定外労働時間(季節調整値)は、生産の持ち直しの動きを反映し、基調として増加傾向にあり、5月(確報値)前月比1.6%増の後、6月(速報値)同横ばいとなった。調査産業計では、5月前月比0.6%増の後、6月同0.4%減となった。日本銀行「企業短期経済観測調査」(6月調査)によると、雇用人員判断DI (「過剰」-「不足」)は18%で前期より2%ポイント低下した。厚生労働省「労働経済動向調査」によると、1〜3月に雇用調整を実施した事業所割合は31%、4〜6月期に実施予定の事業所割合は29%で前期差2%ポイント低下し、7〜9月期の予定では25%と引き続き低下が見込まれている。内閣府「景気ウォッチャー調査」による7月の2〜3か月先の景気の先行き判断DI・雇用関連は46.4で前月差なしとなった。

「雇用人員判断D.I.の推移」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。


4 賃金・労働時間・勤労者家計

(1) 6月の現金給与総額(産業計、速報、以下同じ)は468,018円で、前年同月比3.7%減となった。就業形態別にみると、一般労働者は前年同月比2.7%減、パートタイム労働者は同3.5%減となった。
 内訳をみると、所定内給与は前年同月比1.6%減(一般労働者同0.7%減、パートタイム労働者同3.3%減)となったほか、所定外給与は同2.7%減、特別給与は同6.6%減となり、実質賃金は同2.9%減となった。

「賃金」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(2) 6月の総実労働時間(産業計、速報、以下同じ)は156.3時間で、前年同月比2.2%減となった。就業形態別にみると、一般労働者は前年同月比1.4%減、パートタイム労働者は同3.6%減となった。
 内訳をみると、所定内労働時間は147.2時間で前年同月比2.3%減(一般労働者同1.5%減、パートタイム労働者同3.9%減)、所定外労働時間は9.1時間で同2.6%減となった。なお、月間出勤日数は20.4日と前年同月差0.4日減となった。
 6月の製造業の所定外労働時間(速報)は13.2時間で、前年同月比3.5%増となった。規模別にみると、500人以上規模で前年同月比10.5%増、100〜499人規模で5.6%増、30〜99人規模で同3.6%増、5〜29人規模で同8.2%減となった。

「労働時間」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(3) 6月の勤労者世帯の消費支出(速報)は、名目で前年同月比2.6%増、実質で同3.4%増となった。消費支出を財(商品)・サ−ビス別にみると、財(商品)は実質で前年同月比6.3%増、サ−ビスは同5.1%増となった。

8月の主要変更点

月例労働経済報告参考表
データ取得エクセルでダウンロードできます。



トップへ
統計情報  トピックス  厚生労働省ホームページ