統計情報  トピックス  厚生労働省ホームページ

11月月例労働経済報告


〈概観〉

一般経済の概況

 景気は、一段と悪化している。

 先行きについては、米国における同時多発テロ事件等の影響もあり、世界経済が同時的に減速するなど、懸念が強まっている。

労働経済の概況

 労働経済面をみると、雇用情勢は、厳しさを増している。完全失業率がこれまでにない高さに上昇し、求人や残業時間、賃金も弱い動きが続いている。

(1) 鉱工業生産・出荷・在庫の動きをみると、生産は大幅に減少し、在庫率は高水準にある。生産は、季調済前月比で8月0.8%増の後、9月(速報)は同2.9%減(前年同月比12.7%減)となった。業種別にみると、輸送機械、電気機械、金属製品が低下したが、精密機械、窯業・土石製品等が上昇した。出荷は、季調済前月比3.1%減(前年同月比12.0%減)となった。在庫は、季調済前月比1.3%減(前年同月比3.3%増)となった。在庫率は、季調済前月比5.2%増(前年同月比15.9%増)となった。製造工業の生産予測指数は、10月季調済前月比0.5%減の後、11月は同0.7%増を予測している。

「国内総生産」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

「生産・出荷・在庫」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

 企業収益は、減少している。また、企業の業況判断は、製造業を中心に大幅に悪化しており、一層厳しさが増している。内閣府「法人企業動向調査」(資本金1億円以上、9月調査、季節調整値)によると、売上高の判断(「増加」−「減少」)は、13年7〜9月期は前期に比べ「減少」超幅が拡大し、経常利益の判断(「増加」−「減少」)も、13年7〜9月期は前期に比べ「減少」超幅が拡大した。また、企業経営者の景気判断(業界景気の判断「上昇」−「下降」)13年7〜9月期は前期に比べ「下降」超幅が拡大した。
 中小企業金融公庫「中小企業動向調査」(9月調査、季調値)によると業況判断D.I.(「好転」−「悪化」)は、13年7〜9月期、10〜12月期(予測)ともに前期に比べ「悪化」超幅は拡大している。

「業況判断(全産業・季節調整値)」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(2) 設備投資は、減少している。前出「法人企業動向調査」によると、全産業の設備投資額は、季節調整値で13年4〜6月期(実績)1.7%減(うち製造業0.0%増、非製造業4.5%減)の後、13年7〜9月期(実績見込み)は6.3%減(うち同10.3%減、同4.2%減)となっている。先行指標である機械受注(船舶・電力を除く民需)の動きをみると、季節済前月比で8月8.7%増の後、9月は同13.2%減(前年同月比11.8%減)となっている。建設工事受注額(主要建設会社50社民間発注分、非住宅)は、9月は前年同月比で6.5%減となった。
 住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。新設住宅着工戸数は、季調済前月比で、8月0.4%減(前年同月比1.1%増)の後、9月は同3.4%減(同2.9%増)の9万8千戸(年率118万戸)となった。
 公共投資は、総じて低調に推移している。公共機関からの建設工事受注額は、前年同月比で8月は4.6%増の後、9月は同3.4%減となった。また、大手50社の受注額は、前年同月比で8月7.6%増の後、9月は同14.1%減となった。

「住宅」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(3) 個人消費は、弱含んでいる。9月の全世帯の消費支出(速報)は前年同月比で名目で4.7%減、実質で3.7%減となり、平均消費性向(勤労者世帯、季調値)は、70.3%となった。9月の小売業販売額(速報)は前年同月比2.9%減、大型小売店販売額(速報、既存店)は同0.6%減となった。10月の乗用車(軽を含む)の新車登録台数(速報)は、前年同月比0.4%減となった。

「個人消費」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(4) 輸出は、大幅に減少している。通関輸出(数量ベース、季調値)は、前月比で8月5.8%増の後、9月は同4.1%減となった。
 輸入は、大幅に減少している。通関輸入(数量ベース、季調値)は、前月比で8月0.5%減の後、9月は同7.4%減となった。

(5) 雇用情勢は、厳しさを増している。完全失業率がこれまでにない高さに上昇し、求人や残業時間、賃金も弱い動きが続いている。9月の有効求人倍率(季調値)は、有効求人が季調済前月比2.6%減(前月同1.1%増)と2か月ぶりに減少し、有効求職者が同0.3%減(前月同1.6%増)となり、0.57倍と前月より0.02ポイント低下した。9月の雇用者数は前年同月比1.0%減(前年同月差53万人減)となった。9月の完全失業率(季調値)は、5.3%と前月より0.3%ポイント上昇し、既往最高水準となった。完全失業者数(原数値)は357万人で前年同月差37万人増となった。

「雇用・労働市場」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

(6) 賃金、労働時間の動向をみると、9月の現金給与総額(産業計、規模5人以上、速報、以下同じ)は前年同月比1.2%減となり、実質賃金は同0.4%減となった。また、定期給与は前年同月比1.2%減となった。特別給与は前年同月比8.1%減となった。なお、平成13年夏季賞与は、前年比1.1%減(前年同0.5%増)となった。
 9月の総実労働時間(産業計、規模5人以上、速報)は、前年同月比1.6%減となり、そのうち所定内労働時間は同1.2%減となった。また、製造業の所定外労働時間(規模5人以上、速報)は、前年同月比14.7%減となった。

(7) 国内卸売物価は、弱含んでいる。10月の総合卸売物価は前月比0.3%下落(前年同月比0.5%下落)となった。そのうち国内卸売物価は前月比0.4%下落、輸出物価は同0.5%上昇、輸入物価は同0.5%上昇となった。
 消費者物価は、弱含んでいる。9月の消費者物価は、前年同月比0.8%下落(生鮮食品を除く総合同0.8%下落)、10月について東京都区部速報値でみると、前年同月比1.1%下落(生鮮食品を除く総合同1.0%下落)となった。

1 雇用、労働市場の動向

《1》 9月の労働市場をみると、有効求人が季調済前月比で2.2%減、有効求職者が同0.4%増となり、有効求人倍率(季調値)は0.57倍と前月より0.02ポイント低下した。内訳をみると、パートの有効求人倍率は1.37倍、パートを除く有効求人倍率は0.45倍(うち常用0.44倍)となった。
 9月の新規求人は季調済前月比で4.2%減、前年同月比で8.5%減となり、うち、パートの新規求人は前年同月比8.6%減、パートを除く新規求人は同8.5%減となった。新規求人を産業別にみると、サービス業(前年同月比2.0%増)、卸売・小売業、飲食店(同4.1%減)、運輸・通信業(同5.7%減)、建設業(同6.6%減)、製造業(同33.4%減)となっている。一方、9月の新規求職者は季調済前月比で1.7%減、前年同月比2.7%増となり、うち、パートの新規求職者は前年同月比2.9%増、パートを除く新規求職者は同2.7%増となった。また、常用新規求職者は前年同月比3.3%増となり、うち、離職求職者(雇用保険受給資格決定件数)は同5.0%増、離職者以外の常用新規求職者(雇用保険受給資格決定以外の常用新規求職者)は同2.8%増となった。以上の結果、9月の新規求人倍率(季調値)は1.00倍(前月1.02倍)となった。

「求人・求職」の表 データ取得エクセルでダウンロードできます。

《2》 雇用者の動きを「労働力調査」でみると、9月は前年同月比1.0%減(前年同月差53万人減、うち常雇52万人減)と17か月ぶりに減少した。男女別には、男性は前年同月差5万人減、女性は1万人減となった。産業別にみるとサービス業で前年同月差74万人増、運輸・通信業で同2万人増、卸売・小売業、飲食店で同27万人減、建設業で同27万人減、製造業で同53万人減となった。また、「毎月勤労統計調査」で常用雇用(規模5人以上、速報)の動きをみると、9月は産業計で前年同月比0.2%減、製造業で同2.3%減となった。就業形態別にみると、一般労働者は前年同月比0.8%減、パートタイム労働者は同2.4%増となった。
 9月の完全失業率(季調値)は5.3%となり、過去最高となった。男女別にみると、男性は5.4%(前月差0.3ポイント上昇)、女性は5.2%(前月差0.4ポイント上昇)となった。
 完全失業者数(原数値)は357万人で、前年同月差37万人増となった。離職理由別には、非自発的理由による離職者は109万人(前年同月差10万人増)、自発的理由による離職者は127万人(同18万人増)、他方、その他の理由による失業者は94万人(同9万人増)となった。また、世帯主の失業者は93万人(同8万人増)となった。
 9月の男性の労働力率は75.6%(前年同月差1.0%ポイント低下)、女性の労働力率は49.1%(同0.5%ポイント低下)となった。

「雇用・失業」の表 データ取得エクセルでダウンロードできます。

「産業別雇用者数の推移(前年同期差)」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

2 賃金・労働時間・労働災害の動向

《1》 9月の現金給与総額(産業計、規模5人以上、速報、以下同じ)は284,608円で、前年同月1.2%減となった。内訳をみると、所定内給与が前年同月比0.6%減となったほか、所定外給与は同8.0%減、特別給与は同8.1%減となり、実質賃金は同0.4%減となった。なお、平成13年夏期賞与は、438079円、前年比1.1%減(前年同0.5%減)となった。

「賃金」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

《2》 9月の総実労働時間(産業計、規模5人以上、速報)は152.7時間で、前年同月比1.6%減となった。内訳をみると、所定内労働時間は143.7時間で前年同月比1.2%減、所定外労働時間は9.0時間で同8.1%減となった。なお、月間出勤日数は19.9日と前年同月0.2日減となった。
 9月の製造業の所定外労働時間(規模5人以上、速報)は12.1時間で、前年同月比14.7%減となった。規模別にみると、500人以上規模で前年同月比14.7%減、100〜499人規模で14.9%減、30〜99人規模で同13.7%減、5〜29人規模で同12.7%減となった。

「労働時間」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

《3》 平成13年9月の労働災害による全産業の死亡者数は88人(速報)で、前年同月比17.0%減となっている。

3 勤労者家計・物価の動向

《1》 9月の勤労者世帯の実収入(速報)は、名目で前年同月比0.4%減、実質で同0.6%増となった。内訳をみると世帯主の定期収入が名目で前年同月比1.5%減、臨時収入・賞与が同33.4%増、世帯主の配偶者の収入(うち女)が同7.0%増となった。可処分所得は名目で前年同月比0.6%減、実質で同0.4%増となった。
 9月の勤労者世帯の消費支出(速報)は、名目で前年同月比2.3%減、実質で同1.3%減となった。消費支出を財(商品)・サ−ビス別にみると、財(商品)は実質で前年同月比2.8%減、サ−ビスは同0.3%減となった。
 9月の平均消費性向は84.5%と、前年同月差1.5%ポイントの低下となった。

「勤労者家計」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

《2》 10月の総合卸売物価は、前月比0.3%下落(前年同月比0.5%下落)となった。うち国内卸売物価は、スクラップ類が上昇したが、電力・都市ガス・水道、電気機器、化学製品、石油・石炭製品等が下落したため、前月比0.4%下落(前年同月比1.1%下落)となった。
 一方、輸出物価、輸入物価は、それぞれ前月比0.5%上昇(前年同月比2.8%上昇)、同0.5%上昇(同1.7%上昇)となった。

 8月の全国消費者物価は、前年同月比0.8%下落(前月比0.2%下落)となった。生鮮食品を除く総合は前年同月比0.8%下落(前月比保合い)となった。10月の消費者物価を東京都区部速報値でみると、前年同月比1.1%下落 (前月比0.1%下落) となった。

「物価」のグラフ データ取得エクセルでダウンロードできます。

11月の主要変更点(概要部分)

月例労働経済報告参考表
データ取得エクセルでダウンロードできます。



トップへ
統計情報  トピックス  厚生労働省ホームページ