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タイトル:平成12年雇用動向調査結果速報
     入職率・離職率ともに上昇、離職超過幅は拡大
     −第3次産業への転職入職者の割合が上昇−
発  表:平成13年8月8日
担  当:厚生労働省大臣官房統計情報部
     雇用統計課長 水谷 豊
     同 統計専門官 稲田啓子
          電 話 03-5253-1111(内線7616、7618)
              03-3595-3145(ダイヤルイン)


[I] 調査の概要

 この調査は、事業所における常用労働者の1年間の移動状況等を把握し、我が国の労働市場 の動向を明らかにすることを目的として、毎年上半期(1月〜6月)及び下半期(7月〜12 月)に分けて実施している。平成12年上半期分については、既に平成12年12月に発表したが、今回下半期分と合わせて、平成12年(年間)の概要として取りまとめた。
 調査対象は、日本標準産業分類による9大産業 [ 鉱業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、運輸・通信業、卸売・小売業,飲食店、金融・保険業、不動産業、サービ ス業(家事サービス業、教育、外国公務を除く)] に属する常用労働者5人以上を雇用する事業所から抽出した約1万4千事業所(有効回答率82.6%)及び同事業所における平成12年1年間の入職者・離職者から抽出した入職者約13万人、離職者約12万人である。
 主な用語の説明(別添

[II] 調査結果の概要

(骨子)

労働移動の状況
−入職率・離職率ともに上昇、離職超過幅は拡大−

(1)  平成12年の労働移動者は入職者が約608万人(前年約583万人)、離職者が約661万人(同約623万人)で、延べ労働移動者は約1,269万人(同約1206万人)、延べ労働移動率は30.6%(同29.1%)となった。入職率は14.7%(同14.0%)、離職率は16.0%(同15.0%)で、前年と比べると入職率・離職率ともに上昇したが、引き続き離職超過となり超過幅は拡大した(第1図第1表)。
(2)  入職・離職率を男女別にみると、男は入職率が12.1%(前年11.7%)、離職率が13.2%(同12.4%)、女は入職率が18.7%(同17.7%)、離職率が20.2%(同19.1%)で、男女とも 離職超過となった(第2図第1表)。
(3)  入職・離職率を就業形態別にみると、一般労働者は入職率が11.8%(前年11.1%)、離職率が13.5%(同12.7%)、パートタイム労働者は入職率が28.1%(同27.9%)、離職率が27.6%(同25.9%)で、一般労働者は離職超過、パートタイム労働者は入職超過となった(第3図第1表)。
(4)  パートタイム労働者の入職者に占める割合は33.8%(前年34.6%)、離職者に占める割合は30.6%(同30.0%)となった(第4図第2表)。
(5)  入職・離職率を主な産業別にみると、入職率は卸売・小売業,飲食店が18.2%、サービス業が16.8%、建設業が14.1%、製造業が10.0%で、離職率は卸売・小売業,飲食店が19.5%、サービス業が17.1%、建設業が16.6%、製造業が12.2%で、いずれも離職超過となった(第5図第3表)。

 入職者の状況
−第3次産業への転職入職者の割合が上昇−

(1)  入職者を職歴別にみると、転職入職者が約368万人、未就業入職者が約240万人(新規学卒者が約98万人、一般未就業者が約142万人)となり、転職入職者の占める割合が6割を超えた。転職入職率は8.9%(前年8.4%)、未就業入職率は5.8%(同5.7%)となり、前年と比べると転職入職率、未就業入職率とも上昇した(第6図第1表第5表)。
(2)  転職入職率を就業形態別にみると、一般労働者は7.8%(前年7.1%)、パートタイム労働者は14.1%(同14.6%)となり、前年と比べると一般労働者は0.7ポイント上昇し、パートタイム労働者は0.5ポイント低下した(第7図第1表)。
(3)  第3次産業への転職入職者の割合が71.6%(前年69.7%)、第2次産業への転職入職者の割合が28.4%(同30.3%)となり、前年と比べると第3次産業への転職入職者の割合が1.9ポイント上昇した(第9‐1表第9‐2表)。
(4)  転職入職者の賃金変動をみると、前の勤め先と比べて「増加」であった者の割合は33.2%(前年30.1%)、「変わらない」者の割合は35.9%(同36.7%)、「減少」であった者の割合は30.9%(同33.2%)となった。前年と比べるとそれぞれ、3.1ポイントの上昇、 0.8ポイントの低下、2.3ポイントの低下となった(第11表)。

離職者の状況
−離職理由は「個人的理由」の割合が上昇、「経営上の都合」「契約期間の満了」が低下−

(1)  離職者の勤続期間別構成比をみると、勤続「1年未満」が36.2%で最も高く、次いで「2〜5年未満」19.8%、「10年以上」16.5%となった。前年と比べると勤続5年未満の各区分で上昇した(第13表)。
(2)  離職理由別構成比をみると、「個人的理由」が67.0%(前年65.8%)で最も高く、次いで「契約期間の満了」 が10.5%(同10.7%)、「経営上の都合」が9.3%(同11.1%)となり、前年と比べると「個人的理由」の割合が上昇、「経営上の都合」「契約期間の満了」の割合が低下した(第14表第8図第15表)。

上半期・下半期別移動状況
−上半期・下半期の入職・離職率いずれも上昇−

 上半期、下半期別に移動状況をみると、入職率は上半期が8.7%(前年8.5%)、下半期が5.8%(同5.5%)、 離職率は上半期が8.6%(同8.3%)、下半期が7.3%(同6.7%)となり、上半期・下半期の入職・離職率いずれも上昇した(第9図第16表)。

主な用語の説明
調査結果


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