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平成１４年屋外労働者職種別賃金調査結果概要

１　建設業

（１）労働者構成

　ア　職種別労働者構成
　職種別労働者構成をみると、一般職種（土工、重作業員、軽作業員）は全体の３６．４％、技能職種は５４．３％となっている（職長、各種見習は除く。）。土工の占める割合が２７．６％と最も高く、次いで電気工１３．４％、配管工８．３％、軽作業員８．２％（男５．６％、女２．６％）、機械運転工６．２％、大工５．４％などの割合が比較的高くなっている（第１図、第１表）。

第１図　職種別労働者構成比

図 （注） その他の内訳
重作業員(0.6%)
板金工(1.0%)
屋根ふき工(0.7%)
鉄骨工(0.7%)
タイル張工・れんが積工(0.6%)
はつり工(0.6%)
建具工(0.5%)
掘削・発破工(0.3%)
石工(0.2%)
ボーリング工(0.4%)
潜函土工(0.0%)
職長(7.3%)
各種見習(2.0%)


　イ　企業規模別労働者構成
　企業規模別に労働者構成をみると、規模５〜９９人の企業に属する労働者の割合が、調査職種（２７職種）計９０．５％、技能職種（２１職種）計８８．５％で、いずれにおいても約９割と高くなっている。
　職種別にみると、主要職種（注） （労働者の比較的多い職種をいう。以下同じ。)では、電気工、機械運転工を除き、企業規模５〜９９人に属する労働者が９割を超えている。電気工では企業規模３００人以上で２１．４％と他の職種に比べ、企業規模が大きい労働者の割合が高い。（第１表）

　　（注）「主要職種」は、土工、軽作業員(男)、同(女)、大工、とび工、左官、電気工、配管工、塗装工、貨物自動車運転者、溶接工、機械運転工、鉄筋工、型枠工の１４職種である。

第１表　　職種、企業規模別労働者構成比
（％）
職種 合計 企業規模
300人
以上
 100〜
299人
 5〜
99人
調査職種計 100.0 　 4.5 5.0 90.5
一般職種 土工 27.6 (100.0) 1.3 4.4 94.3
重作業員 0.6 (100.0) 2.0 16.6 81.4
軽作業員（男） 5.6 (100.0) 1.0 5.3 93.7
軽作業員（女） 2.6 (100.0) 1.6 7.5 90.9
技能職種計 54.3 (100.0) 6.6 4.9 88.5
技能職種 大工 5.4 (100.0) 0.5 1.1 98.4
とび工 3.3 (100.0) 1.4 3.2 95.3
石工 0.2 (100.0) *0.0 3.0 97.0
左官 2.3 (100.0) *0.3 3.9 95.9
電気工 13.4 (100.0) 21.4 7.9 70.7
配管工 8.3 (100.0) 2.1 2.8 95.1
塗装工 2.5 (100.0) 0.6 0.7 98.8
貨物自動車運転者 2.1 (100.0) 1.1 6.5 92.3
板金工 1.0 (100.0) 1.0 0.5 98.6
溶接工 1.4 (100.0) 4.0 5.3 90.7
機械運転工 6.2 (100.0) 3.4 7.6 89.0
鉄筋工 1.5 (100.0) *0.1 2.5 97.4
掘削・発破工 0.3 (100.0) 28.5 36.7 35.2
鉄骨工 0.7 (100.0) 0.3 1.6 98.1
タイル張工・
れんが積工		 0.6 (100.0) 8.7 3.0 88.3
はつり工 0.6 (100.0) - *0.0 100.0
型枠工 2.8 (100.0) 0.2 4.0 95.8
建具工 0.5 (100.0) 2.3 5.2 92.8
屋根ふき工 0.7 (100.0) 0.4 2.7 96.9
潜函土工 *0.0 (100.0) − − *100.0
ボーリング工 0.4 (100.0) 1.2 11.8 87.0
職長 7.3 (100.0) 5.9 6.0 88.1
各種見習 2.0 (100.0) 0.7 3.7 95.7
注: 1) 調査職種計は２７職種計、技能職種計は２１職種計、
　
は主要職種である(以下同じ。)。
2)「＊」は、調査労働者数が少ないため、利用に際し注意を要する(以下同じ。)。


（２）賃金

　ア　職種別賃金

　　（ア）　賃金（１人１日平均きまって支給する現金給与額をいう。以下同じ。）は、調査職種計で１３，５２０円、技能職種計で１４，２５０円となった。対前年増減率は、調査職種計で１．５％減、技能職種計で２．５％減となっている（第２表、第２図）。
　主要職種についてみると、電気工が１万５千円台、機械運転工、大工、とび工が１万４千円台、溶接工、左官、配管工、塗装工が１万３千円台、貨物自動車運転者、型枠工、土工、鉄筋工が１万２千円台、軽作業員（男）が１万円台、軽作業員（女）が７千円台となっている。
　前年と比べると、とび工、鉄筋工では上回ったものの、他の１２職種では下回った。(第２表）

第２表　職種別賃金、対前年増減率及び職種間格差

職種 賃金（円） 対前年増減率（％） 職種間格差（土工＝100）
平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年
調査職種計 13,520 13,730 -1.5 0.6 … …
一般職種 土工 12,760 12,860 -0.8 0.2 100 100
重作業員 13,940 13,440 3.7 -2.7 109 105
軽作業員（男） 10,440 10,650 -2.0 -1.8 82 83
軽作業員（女） 7,490 7,670 -2.3 -0.6 59 60
技能職種計 14,250 14,620 -2.5 0.5 … …
技能職種 大工 14,250 14,470 -1.5 -2.2 112 113
とび工 14,200 14,150 0.4 2.0 111 110
石工 13,830 14,490 -4.6 -2.6 108 113
左官 13,750 13,890 -1.0 -2.3 108 108
電気工 15,400 16,070 -4.2 1.8 121 125
配管工 13,740 13,970 -1.6 -0.9 108 109
塗装工 13,340 13,530 -1.4 0.9 105 105
貨物自動車運転者 12,930 13,240 -2.3 1.9 101 103
板金工 13,680 13,640 0.3 -2.6 107 106
溶接工 13,840 14,250 -2.9 -0.1 108 111
機械運転工 14,560 14,820 -1.8 2.0 114 115
鉄筋工 12,250 12,160 0.7 -7.3 96 95
掘削・発破工 22,960 28,700 -20.0 -2.5 180 223
鉄骨工 13,710 14,370 -4.6 6.7 107 112
タイル張工・れんが積工 14,120 14,770 -4.4 -3.1 111 115
はつり工 13,230 13,550 -2.4 3.0 104 105
型枠工 12,830 13,230 -3.0 -1.1 101 103
建具工 14,150 14,260 -0.8 4.4 111 111
屋根ふき工 13,430 13,930 -3.6 -1.3 105 108
潜函土工 x 20,210 x 21.2 x 157
ボーリング工 14,990 15,110 -0.8 -2.1 117 117
職長 16,840 17,030 -1.1 0.5 132 132
各種見習 8,570 8,890 -3.6 0.5 67 69
注:1)　「…」は、統計数がない場合である（以下同じ。）。
2)　「ｘ」は、調査労働者数が少ないため表章することが不適当な場合である（以下同じ。）。


　　（イ）　調査職種で最も人数の多い土工の賃金を１００とした職種間賃金格差を主要職種についてみると、軽作業員(女）が５９、軽作業員（男）が８２、電気工が１２１と他の職種に比べ格差が大きい（第２表）。

　　（ウ）　平成４年以降の賃金及び対前年増減率の推移をみると、賃金については平成９年が技能職種計で１５，１８０円、調査職種計で１４，１００円と最も高くなっており、平成１０年以降は平成１３年を除き前年を下回って推移した。対前年増減率については、調査職種計、技能職種計ともに平成４年以降縮小しているなかで、平成１４年は調査職種計で１．５％減、技能職種計で２．５％減と平成１１年に次ぐ対前年減少率となった（第２図）。

第２図　賃金及び対前年増減率の推移

図


　イ　賃金支払形態別賃金
　賃金を支払形態別にみると、調査職種計、技能職種計ともに請負制の賃金が定額制の賃金を上回っている。
　主要職種についてみると、すべての職種で請負制の賃金が定額制の賃金を上回っている（第３表）。

　ウ　雇用形態別賃金
　賃金を雇用形態別にみると、日雇労働者の賃金は常用労働者の賃金と比べて調査職種計、技能職種計ともに低くなっている。主要職種についてみると、とび工、溶接工、型枠工で日雇労働者の賃金が常用労働者の賃金を上回っているものの、同程度若しくは１割程度の格差となっている（第４表）。

第３表　職種、賃金支払形態別賃金、格差及び労働者構成比

職種 賃金（円） 格差
請負制／定額制×100		 労働者構成比（％）
定額制 請負制 定額制 請負制
調査職種計 13,440 15,540 116 96.0 4.0
　 土工 12,740 13,560 106 97.2 2.8
軽作業員（男） 10,420 11,120 107 97.4 2.6
軽作業員（女） 7,480 8,020 107 98.0 2.0
技能職種計 14,130 16,270 115 94.7 5.3
　 大工 13,970 16,940 121 90.6 9.4
とび工 14,160 14,910 105 95.0 5.0
左官 13,660 14,640 107 91.2 8.8
電気工 15,330 17,510 114 96.9 3.1
配管工 13,740 13,830 101 96.7 3.3
塗装工 13,210 15,130 115 93.3 6.7
貨物自動車運転者 12,920 13,160 102 96.6 3.4
溶接工 13,750 15,730 114 95.4 4.6
機械運転工 14,550 15,110 104 99.0 1.0
鉄筋工 12,220 13,160 108 97.1 2.9
型枠工 12,560 14,980 119 88.9 11.1
注:　労働者構成比は、各職種の労働者数に対する割合である。（以下同じ。）。


第４表　職種、雇用形態別賃金、格差及び労働者構成比

職種 賃金（円） 格差
日雇／常用×100		 労働者構成比（％）
常用 日雇 常用 日雇
調査職種計 13,600 11,770 87 95.6 4.4
　 土工 12,830 11,680 91 94.0 6.0
軽作業員（男） 10,570 9,450 89 88.1 11.9
軽作業員（女） 7,550 6,880 91 91.0 9.0
技能職種計 14,270 13,600 95 96.8 3.2
　 大工 14,270 13,720 96 96.2 3.8
とび工 14,140 15,060 107 93.5 6.5
左官 13,750 13,710 100 95.1 4.9
電気工 15,410 14,910 97 98.8 1.2
配管工 13,770 12,540 91 97.8 2.2
塗装工 13,370 12,800 96 95.6 4.4
貨物自動車運転者 12,990 11,140 86 96.7 3.3
溶接工 13,820 14,290 103 95.6 4.4
機械運転工 14,580 13,440 92 97.8 2.2
鉄筋工 12,270 11,660 95 96.4 3.6
型枠工 12,810 13,140 103 92.9 7.1


　エ　年齢階級別賃金

　　（ア）　賃金を年齢階級別にみると、賃金の最も高い年齢層は、調査職種計では４５〜４９歳層で１５，０２０円、技能職種計では５０〜５４歳層で１５，６７０円となっている。賃金の最も高い年齢層の賃金水準は、調査職種計、技能職種計ともに２０〜２４歳層の約１．５倍となっている。
　主要職種について、２０〜２４歳層の賃金を１００として賃金の最も高い年齢層との年齢間格差をみると、軽作業員（女）は約１．１倍、土工、軽作業員（男）、とび工、貨物自動車運転者、機械運転工及び鉄筋工は約１．３倍となり格差は小さいが、電気工（５０〜５４歳層）は約１．８倍と、他の職種に比べ格差は大きい。（第３図、第５表）

　　（イ）　技能職種計について、２０〜２４歳層の賃金を１００とした年齢間格差をみると、各年齢層とも前年と比べるとあまり大きな変化はみられず、ほぼ前年並みの格差となっている。
　なお、平成１４年賃金構造基本統計調査における全労働者のきまって支給する現金給与額に基づく年齢間格差は約１．８倍であり、これに比べると技能職種計の賃金の年齢間格差は小さい。（第４図、第６表）

第３図　職種別年齢間格差 （２０〜２４歳＝１００）

図

　注：　職種は、主要職種のうち労働者の多い４職種である。

第４図　年齢間格差の推移（技能職種計、２０〜２４歳＝１００）

図
注：　「平成１4年賃構全労働者」は、平成14年賃金構造基本統計調査の全労働者のきまって支給する現金給与額についての格差である。

第５表　職種、年齢階級別賃金及び年齢間格差

職種 賃金（　円　）
年齢計 〜１９歳 ２０〜２４ ２５〜２９ ３０〜３４ ３５〜３９ ４０〜４４ ４５〜４９ ５０〜５４ ５５〜５９ ６０歳〜
調査職種計 13,520 8,090 10,160 12,470 13,920 14,710 15,000 15,020 14,800 14,240 12,000
　 土工 12,760 8,360 10,340 12,180 13,250 13,680 13,600 13,590 13,350 13,010 12,010
軽作業員（男） 10,440 7,270 9,140 10,700 11,380 11,910 11,860 11,650 11,130 10,950 9,810
軽作業員（女） 7,490 *6,770 6,980 7,880 7,430 7,460 7,790 7,770 7,460 7,780 7,270
技能職種計 14,250 8,730 10,500 12,740 14,210 15,050 15,530 15,650 15,670 15,430 13,470
　 大工 14,250 7,800 9,520 12,690 14,180 15,610 15,360 15,160 15,420 15,040 13,950
とび工 14,200 9,630 11,970 13,710 14,770 14,970 15,600 15,330 15,070 15,050 13,840
左官 13,750 7,750 10,390 12,750 13,730 14,070 13,970 14,430 14,240 14,300 13,340
電気工 15,400 9,140 10,540 12,860 14,770 16,270 17,450 18,140 18,780 18,480 14,320
配管工 13,740 8,890 10,030 12,170 13,650 14,650 14,940 15,600 15,580 15,020 12,850
塗装工 13,340 7,930 10,080 12,400 13,980 14,230 14,150 14,910 14,910 14,900 13,690
貨物自動車運転者 12,930 *10,090 10,410 12,080 12,730 13,650 13,100 12,750 13,150 13,420 13,120
溶接工 13,840 9,220 10,550 12,110 13,530 14,200 14,850 14,790 15,070 14,970 13,440
機械運転工 14,560 9,450 11,310 13,270 14,670 14,750 14,880 14,920 15,030 15,020 13,890
鉄筋工 12,250 8,330 10,320 12,080 13,540 13,280 13,560 13,490 12,780 12,450 11,300
型枠工 12,830 8,300 10,350 12,750 13,390 13,960 13,280 13,330 13,170 13,340 12,390
職種 年齢間格差（ ２０〜２４歳＝１００ ） 　
〜１９歳 ２０〜２４ ２５〜２９ ３０〜３４ ３５〜３９ ４０〜４４ ４５〜４９ ５０〜５４ ５５〜５９ ６０歳〜
調査職種計 80 100 123 137 145 148 148 146 140 118
　 土工 81 100 118 128 132 132 131 129 126 116
軽作業員（男） 80 100 117 125 130 130 127 122 120 107
軽作業員（女） *97 100 113 106 107 112 111 107 111 104
技能職種計 83 100 121 135 143 148 149 149 147 128
　 大工 82 100 133 149 164 161 159 162 158 147
とび工 80 100 115 123 125 130 128 126 126 116
左官 75 100 123 132 135 134 139 137 138 128
電気工 87 100 122 140 154 166 172 178 175 136
配管工 89 100 121 136 146 149 156 155 150 128
塗装工 79 100 123 139 141 140 148 148 148 136
貨物自動車運転者 *97 100 116 122 131 126 122 126 129 126
溶接工 87 100 115 128 135 141 140 143 142 127
機械運転工 84 100 117 130 130 132 132 133 133 123
鉄筋工 81 100 117 131 129 131 131 124 121 109
型枠工 80 100 123 129 135 128 129 127 129 120
注:「＊」は、調査労働者数が少ないため、利用に際し注意を要する。


第６表　年齢階級別賃金及び年齢間格差の推移(技能職種計）

賃金（円） 年齢階級 平成９年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 　
年齢計 15,180 15,060 14,640 14,550 14,620 14,250
　〜19歳 9,520 9,380 9,040 9,040 8,880 8,730
20〜24歳 11,630 11,460 10,910 10,850 10,750 10,500
25〜29歳 13,980 13,790 13,150 13,050 13,010 12,740
30〜34歳 15,310 15,160 14,750 14,420 14,500 14,210
35〜39歳 16,130 15,910 15,500 15,480 15,520 15,050
40〜44歳 16,580 16,400 15,720 15,710 15,880 15,530
45〜49歳 16,730 16,560 16,130 15,990 16,100 15,650
50〜54歳 16,530 16,570 16,390 16,140 16,140 15,670
55〜59歳 16,100 16,160 15,730 15,790 15,740 15,430
60歳〜　 14,310 14,130 13,840 13,560 13,800 13,470
　
年齢間格差
（２０〜２４歳＝１００）		 　 　 　 　 　 　 　 平成14年
賃構全労働者
(注)
〜19歳 82 82 83 83 83 83 84
20〜24歳 100 100 100 100 100 100 100
25〜29歳 120 120 121 120 121 121 121
30〜34歳 132 132 135 133 135 135 145
35〜39歳 139 139 142 143 144 143 167
40〜44歳 143 143 144 145 148 148 177
45〜49歳 144 145 148 147 150 149 183
50〜54歳 142 145 150 149 150 149 183
55〜59歳 138 141 144 146 146 147 176
60歳〜　 123 123 127 125 128 128 130
注：「平成14年賃構全労働者」は、平成14年賃金構造基本統計調査の全労働者のきまって支給する現金給与額についての格差である。


　オ　地域別賃金

　　（ア）　全国を１３ブロックに分けて地域別賃金をみると、南関東が調査職種計 １５,７９０円、技能職種計１６,５６０円と、ともに最も高くなっている。
　主要職種についてみると、軽作業員（女）、配管工、機械運転工、鉄筋工、型枠工を除くと、南関東で最も賃金が高くなっている。（第７表）

第７表　職種、地域別賃金及び地域間格差

職種 賃金（ 円 ）
地域計 北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州
調査職種計 13,520 12,470 11,900 13,970 15,790 13,540 15,010 14,580 14,930 12,370 13,460 12,660 12,210 11,280
　 土工 12,760 12,680 10,930 13,500 14,380 12,930 14,090 13,640 13,840 12,140 12,760 12,290 11,470 11,110
軽作業員（男） 10,440 10,590 9,090 10,820 11,960 10,980 11,390 11,900 11,670 9,720 10,160 10,520 9,640 9,110
軽作業員（女） 7,490 7,660 7,120 7,830 8,040 7,820 8,040 8,360 8,190 7,630 7,670 7,530 6,940 6,380
技能職種計 14,250 12,980 12,750 14,580 16,560 13,990 15,670 15,310 15,430 12,880 14,060 13,260 12,980 11,540
　 大工 14,250 14,160 12,670 13,540 18,000 14,700 15,390 15,750 15,910 14,190 13,070 12,960 13,720 11,450
とび工 14,200 11,550 12,430 14,060 16,140 13,670 14,430 12,790 15,410 12,170 14,230 14,460 11,740 11,340
左官 13,750 13,220 11,990 13,830 16,600 13,550 14,110 15,190 14,810 12,900 13,560 13,030 12,090 11,110
電気工 15,400 12,340 14,040 16,020 17,720 14,480 16,540 16,200 16,160 13,040 15,280 14,230 14,460 12,260
配管工 13,740 12,090 12,440 14,360 15,270 13,690 15,280 14,070 15,120 12,870 14,320 12,560 12,110 11,430
塗装工 13,340 12,110 11,380 13,840 15,530 13,040 15,150 14,120 14,230 12,690 12,980 12,120 12,210 9,880
貨物自動車運転者 12,930 12,870 10,990 14,040 15,650 13,060 14,650 13,610 14,520 12,130 12,970 12,290 10,890 11,870
溶接工 13,840 16,330 11,470 14,370 16,720 13,670 14,720 14,240 14,070 13,030 13,230 13,510 12,550 11,110
機械運転工 14,560 14,280 12,530 15,090 17,570 15,040 16,940 17,720 16,120 13,210 14,500 13,760 13,130 12,300
鉄筋工 12,250 11,770 10,890 12,120 13,540 12,340 14,660 13,870 13,170 10,900 13,180 11,200 10,750 10,160
型枠工 12,830 12,830 11,190 13,720 15,670 12,470 13,810 13,950 16,130 11,810 12,810 12,250 11,400 10,580
職種 地域間格差（南関東＝１００）
北海道 東北 北関東 南関東 北陸 東海 近畿 京阪神 山陰 山陽 四国 北九州 南九州 　
調査職種計 79 75 88 100 86 95 92 95 78 85 80 77 71
　 土工 88 76 94 100 90 98 95 96 84 89 85 80 77
軽作業員（男） 89 76 90 100 92 95 99 98 81 85 88 81 76
軽作業員（女） 95 89 97 100 97 100 104 102 95 95 94 86 79
技能職種計 78 77 88 100 84 95 92 93 78 85 80 78 70
　 大工 79 70 75 100 82 86 88 88 79 73 72 76 64
とび工 72 77 87 100 85 89 79 95 75 88 90 73 70
左官 80 72 83 100 82 85 92 89 78 82 78 73 67
電気工 70 79 90 100 82 93 91 91 74 86 80 82 69
配管工 79 81 94 100 90 100 92 99 84 94 82 79 75
塗装工 78 73 89 100 84 98 91 92 82 84 78 79 64
貨物自動車運転者 82 70 90 100 83 94 87 93 78 83 79 70 76
溶接工 98 69 86 100 82 88 85 84 78 79 81 75 66
機械運転工 81 71 86 100 86 96 101 92 75 83 78 75 70
鉄筋工 87 80 90 100 91 108 102 97 81 97 83 79 75
型枠工 82 71 88 100 80 88 89 103 75 82 78 73 68

地域別内訳（１３ブロック）
　北海道・・・北海道　　京阪神・・・京都、大阪、兵庫
　東北・・・青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島　山陰・・・鳥取、島根
　北関東・・・茨城、栃木、群馬、山梨、長野　山陽・・・岡山、広島、山口
　南関東・・・埼玉、千葉、東京、神奈川　四国・・・徳島、香川、愛媛、高知
　北陸・・・新潟、富山、石川、福井　北九州・・・福岡、佐賀、長崎、大分
　東海・・・岐阜、静岡、愛知、三重　南九州・・・熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
　近畿・・・滋賀、奈良、和歌山


　　（イ）　南関東を１００とした地域間の賃金格差をみると、調査職種計、技能職種計とも、南九州が最も低く約７割の水準となっている。
　技能職種計についてみると、前年に比べて、北海道、京阪神、北九州、北陸など、東北、東海を除く１０地域で拡大している。（第５図、第７表）

第５図　地域間格差の推移（技能職種計、南関東＝１００）

図

地域別内訳（１３ブロック）
　北海道・・・北海道　　京阪神・・・京都、大阪、兵庫
　東北・・・青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島　山陰・・・鳥取、島根
　北関東・・・茨城、栃木、群馬、山梨、長野　山陽・・・岡山、広島、山口
　南関東・・・埼玉、千葉、東京、神奈川　四国・・・徳島、香川、愛媛、高知
　北陸・・・新潟、富山、石川、福井　北九州・・・福岡、佐賀、長崎、大分
　東海・・・岐阜、静岡、愛知、三重　南九州・・・熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
　近畿・・・滋賀、奈良、和歌山


（３）実労働日数及び実労働時間数

　ア　実労働日数
　１か月平均の実労働日数は、調査職種計で２０.８日（前年２０.７日）、技能職種計で２１.３日(同２１.２日）といずれも前年に比べて０．１日増加した。主要職種についてみると、一般職種が比較的少なく、技能職種が比較的多くなっている（第８表）。

　イ　実労働時間数
　１日平均の実労働時間数は、調査職種計で８．０時間、技能職種計で８．１時間となり調査職種計、技能職種計とも前年と変化はなかった。
　主要職種についてみると軽作業員（女）が７．６時間と最も短く、電気工の８．５時間が他の職種に比べ長くなっており、前年と変化はなかった。（第８表）

第８表　職種別実労働日数及び実労働時間数

職種 実労働日数（日） 実労働時間数（時間）
平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年
調査職種計 20.8 20.7 8.0 8.0
一般職種 土工 20.2 20.0 7.9 7.9
軽作業員（男） 19.2 19.4 7.8 7.8
軽作業員（女） 18.5 18.5 7.6 7.6
技能職種計 21.3 21.2 8.1 8.1
技能職種 大工 21.3 21.4 7.9 7.9
とび工 20.9 20.8 7.9 8.0
左官 21.4 20.8 7.8 7.8
電気工 21.5 21.4 8.5 8.5
配管工 21.6 21.6 8.2 8.1
塗装工 21.6 21.5 8.0 7.9
貨物自動車運転者 20.6 20.5 8.0 8.0
溶接工 21.2 21.7 8.2 8.3
機械運転工 20.8 21.0 8.1 8.1
鉄筋工 20.9 21.2 7.8 7.7
型枠工 20.7 21.3 7.7 7.7


　ウ　年齢階級別労働者構成及び平均年齢

　　（ア）　主要職種について年齢階級別労働者構成をみると、軽作業員（女）で５０歳以上の占める割合が約８割、軽作業員（男）及び左官で５割を超えている。一方、とび工、電気工では２９歳以下の若年層の占める割合が３割を超えている。
　平均年齢は、調査職種計で４４．０歳（前年４４．６歳）、技能職種計４２．４歳（同４２．６歳）となっている。主要職種の平均年齢は、電気工が３８．８歳で３０歳代、軽作業員（女）が５５．９歳で５０歳代となっている他は各職種とも４０歳代となっている。（第６図）

　　（イ）　技能職種について、平成１０年以降５年間の年齢階級別労働者構成の推移をみると、４０歳代の割合が低下し、３０歳代と５０歳代の割合が高まってきている（第７図）。

第６図　職種、年齢階級別労働者構成及び平均年齢

図

第７図　年齢階級別労働者構成比の推移（技能職種計）

図



２　港湾運送関係事業

（１）労働者構成

　ア　職種別労働者構成
　職種別に労働者構成をみると、沿岸荷役作業員２８．４％、船内荷役作業員２６．０％、陸上荷役作業員１８．１％となっており、荷役作業員で７２．５％を占めている（第８図）。

第８図　職種別労働者構成比

図


　イ　年齢階級別労働者構成及び平均年齢

　　（ア）　年齢階級別労働者構成をみると、調査職種計では５０〜５９歳層が３６．１％と最も高く、次いで、３０〜３９歳層が２１．９％、４０〜４９歳層と２９歳以下がともに１９．３％、６０歳以上が３. ５％となっており、５０歳以上の占める割合が約４割となっている。
　職種別にみると、５０歳以上の占める割合がはしけ長で７割以上、検数員、デッキマンで６割を超えている。（第９図）

　（イ）　平均年齢は、調査職種計で４３．３歳（前年４３．５歳）となっている。
　職種別にみると、はしけ長、デッキマンが５０歳代、その他の職種で４０歳代となっている。（第９図）

第９図　職種、年齢階級別労働者構成及び平均年齢

図


（２）賃金

　ア　職種別賃金

　　（ア）　賃金は、調査職種計で１８，８００円となり、対前年増減率は３．６％減となった。
　職種別にみると、最も高いのはデッキマンの２４，２４０円で、次いで、船内荷役作業員２０，４６０円、ウインチマン２０，３２０円が２万円を超えており、その他５職種は１万円台で雑役が１２，６１０円と、最も低くなっている。（第９表）

　　（イ）　調査職種で最も人数の多い沿岸荷役作業員を１００とした職種間格差をみると、デッキマンが１３３、雑役が６９と他の職種に比べて格差が大きい（第９表）。

第９表　職種別賃金、対前年増減率及び格差

職種 賃金（円） 対前年増減率（％） 格差
（沿岸荷役作業員＝１００）
平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年
調査職種計 18,800 19,510 -3.6 -3.8 … …
　 ウインチマン 20,320 20,810 -2.4 -3.1 112 111
デッキマン 24,240 24,280 -0.2 -2.6 133 129
船内荷役作業員 20,460 21,250 -3.7 -3.0 113 113
沿岸荷役作業員 18,170 18,750 -3.1 -4.2 100 100
陸上荷役作業員 17,880 18,780 -4.8 -0.4 98 100
はしけ長 18,440 21,740 -15.2 12.5 101 116
検数員 17,240 18,150 -5.0 -8.2 95 97
雑役 12,610 11,310 11.5 -0.6 69 60


　イ　年齢階級別賃金
　賃金を年齢階級別にみると、調査職種計では、賃金の最も高い年齢層は５５〜５９歳層の２１，２９０円で、２０〜２４歳層１２，６４０円の約１．７倍となっている。
　職種別に２０〜２４歳層を１００として、賃金の最も高い年齢層との年齢間格差をみると、船内荷役作業員が５５〜５９歳層で、沿岸及び陸上荷役作業員が５０〜５４歳層で約１．７倍、検数員が５５歳〜５９歳層で約１．９倍、ウインチマンが５０〜５４歳層で約２倍の格差となっている。（第１０表）

第１０表　職種、年齢階級別賃金及び年齢間格差

職種 賃金（円）
年齢計 〜１９歳 ２０〜２４ ２５〜２９ ３０〜３４ ３５〜３９ ４０〜４４ ４５〜４９ ５０〜５４ ５５〜５９ ６０歳〜
調査職種計 18,800 11,470 12,640 15,590 17,730 18,860 20,320 20,730 20,880 21,290 13,560
　 ウインチマン 20,320 10,720 11,850 15,240 18,730 20,320 21,120 23,560 24,100 22,290 15,750
デッキマン 24,240 - *10,470 *15,140 20,960 20,140 23,360 26,750 25,980 25,580 16,490
船内荷役作業員 20,460 12,210 13,800 18,140 20,290 20,210 22,290 22,220 22,250 23,350 17,360
沿岸荷役作業員 18,170 11,120 12,640 14,880 17,010 18,480 19,760 20,660 21,070 20,500 14,210
陸上荷役作業員 17,880 13,560 12,320 14,890 16,120 18,360 19,320 19,750 20,640 20,530 10,970
はしけ長 18,440 *10,120 *14,380 *12,840 *15,240 *29,420 *22,380 20,900 20,050 23,560 14,150
検数員 17,240 9,820 10,850 11,650 12,570 14,210 16,250 16,890 18,410 20,290 15,180
雑役 12,610 * 7,760 10,950 12,860 15,500 13,960 13,780 12,330 12,430 13,960 9,850
職種 年齢間格差（ ２０〜２４歳＝１００ ）
〜１９歳 ２０〜２４ ２５〜２９ ３０〜３４ ３５〜３９ ４０〜４４ ４５〜４９ ５０〜５４ ５５〜５９ ６０歳〜 　
調査職種計 91 100 123 140 149 161 164 165 168 107
　 ウインチマン 90 100 129 158 171 178 199 203 188 133
デッキマン - *100 *145 *200 *192 *223 *255 *248 *244 *158
船内荷役作業員 88 100 131 147 146 162 161 161 169 126
沿岸荷役作業員 88 100 118 135 146 156 163 167 162 112
陸上荷役作業員 110 100 121 131 149 157 160 168 167 89
はしけ長 * 70 *100 * 89 *106 *205 *156 *145 *139 *164 * 98
検数員 91 100 107 116 131 150 156 170 187 140
雑役 * 71 100 117 142 127 126 113 114 127 90
注:1) 「*」は、調査労働者数が少ないため、利用に際し注意を要する。
2)年齢間格差のデッキマンとはしけ長は、２０〜２４歳の調査労働者数が少ないため、全ての年齢階級の年齢間格差について「*」を付けている。


　ウ　主要港湾別賃金
　賃金を主要港湾（東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、北九州）別にみると、調査職種計では、東京港が２２,８６０円と最も高く、次いで名古屋港２０，９９０円、横浜港２０,４００円が２万円台、大阪港１９,２９０円、神戸港１８，９５０円、北九州１８，９００円の順となっている（第１１表）。

第１１表　職種、主要港湾別賃金

職種 賃金（円）
地域計 東京 横浜 名古屋 大阪 神戸 北九州
調査職種計 18,800 22,860 20,400 20,990 19,290 18,950 18,900
　 ウインチマン 20,320 28,980 25,840 23,250 25,010 24,600 21,880
デッキマン 24,240 31,090 30,360 29,660 27,620 24,670 26,940
船内荷役作業員 20,460 28,500 22,100 24,460 21,580 20,620 19,900
沿岸荷役作業員 18,170 21,340 19,280 18,550 18,310 18,880 19,150
陸上荷役作業員 17,880 17,690 20,410 20,320 18,240 20,380 16,170
はしけ長 18,440 26,130 17,340 19,300 18,620 11,340 x
検数員 17,240 15,100 18,680 18,500 18,050 13,460 18,650
雑役 12,610 18,200 13,660 10,760 * 7,950 * 5,880 12,310
注 :　北九州は、門司、小倉、戸畑、若松、八幡港をいう。


（３）実労働日数及び実労働時間数

　１人１か月平均の実労働日数は、調査職種計で２１．２日（前年２０．７日）となった。
　職種別にみると、雑役が１９．０日と比較的少なく、沿岸荷役作業員が２１．７日と比較的多くなっている。
　１人１日平均の実労働時間数は、調査職種計で８．８時間（前年８．７時間）となった。
　職種別にみると、雑役が７．９時間と比較的短く、検数員が９．２時間と比較的長くなっている。（第１２表）

第１２表　職種別実労働日数及び実労働時間数

職種 実労働日数（日） 実労働時間数（時間）
平成１４年 平成１３年 平成１４年 平成１３年
調査職種計 21.2 20.7 8.8 8.7
　 ウインチマン 21.2 20.8 8.7 8.8
デッキマン 20.7 20.0 8.8 8.9
船内荷役作業員 20.7 20.1 8.9 8.8
沿岸荷役作業員 21.7 21.2 8.6 8.6
陸上荷役作業員 21.4 21.1 8.5 8.4
はしけ長 20.1 19.2 8.0 7.9
検数員 21.5 20.6 9.2 9.1
雑役 19.0 18.5 7.9 7.4

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