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7 要保護児童への対応などきめ細かな取組の推進

事例タイトル ひとり親家庭を支援する出張相談会
実施主体 香川県 主体属性等 自治体(人口約102万人)
事例内容  香川県は、子育てに悩むひとり親家庭を支援するため、出張相談会を始めた。仕事を持つ人でも来られるよう開催日を土日にしたほか、相談者同士の交流イベントも同時に行なう。
 出張相談は、県内4地区でそれぞれ行なう。母子相談員のほか、ハローワーク職員、保健師、栄養士、教員OBらも参加し、それぞれの専門に応じて子育て、就労、子どもの健康、食生活、子どもの学校生活などの悩みに個別に対応する。
 同時に開くイベントは料理講習会などにして、参加者同士が交流する以外に健康的な栄養バランスなどに関する知識も身に付くよう工夫した。
特徴(選考ポイント)
 ひとり親家庭を支援する取り組み。
 食生活なども含めた幅広い相談項目に対応。
 参加者同士の交流も企画され、ひとり親家庭を支援する。

事例タイトル 父子家庭等支援手当の給付
実施主体 千葉県野田市 主体属性等 自治体(人口約15.3万人)
事例内容  野田市では、所得制限を設けた上で、母と生計を同じくしていない18歳に達する日以降の3月31日までの児童を持つ父や父母のいない児童を養育している祖父母等で公的年金受給のために児童扶養手当の支給対象外となっている場合に、父子家庭等支援手当を支給している。
特徴(選考ポイント)
 既存の国制度でカバーしていないニーズに対する取り組み。

事例タイトル 母子・寡婦・父子家庭に対する介護人派遣制度
実施主体 神奈川県川崎市 主体属性等 自治体(人口約128万人)
事例内容  川崎市では母子・寡婦・父子家庭の母親や父親、または子どもが病気などのため、日常生活への支援を必要とする家庭に,一時的に介護人を無料で派遣し、日常生活を支援する制度を設けている。この制度は川崎市から(財)川崎市母子寡婦福祉協議会(つくし会)に委託され、主に会員によって介護が行われる。
 派遣の対象は、母子・寡婦・父子家庭で、次の理由により一時的な介護が必要で、他からの介護が得られないとき。母親や父親が一時的な病気となった場合、子どもが一時的な病気で、父親や母親が仕事を休めない場合、その他。
 サービスの内容は、子どもの保育、食事の世話、部屋の掃除、身の回りの世話、日常生活に必要な物の買い物、医師との連絡、その他。
特徴(選考ポイント)
 ひとり親家庭への家事支援のニーズに対応する取り組み。

事例タイトル 児童虐待の発生予防から再発防止までの取組み
実施主体 岡山県 主体属性等 自治体(人口約195万人)
事例内容  岡山県では、児童虐待防止施策を保健・福祉が一体的に進めるために、児童相談所、福祉事務所などの福祉部門と、保健所を中心とする保健部門を組織的に横断する「子ども虐待防止専門本部」を設置した。
 本庁内では、保健福祉部長を本部長に児童福祉主管課である「子育て支援課」と母子保健主管課である「健康対策課」が一体的に児童虐待防止のための施策の立案や調整を行うとともに、児童相談所と県内9箇所の地方振興局の健康福祉部と保健所が一体となって、具体的な問題解決に向けた支援を行う「子ども虐待防止専門本部地域支部」を立ち上げ、市町村と連携を図り、発生予防から再発防止まで取り組む総合的な体制となっている。
 中でも、各児童相談所に設置した、児童虐待に専門的に対応する「子ども救援隊」は、児童福祉司、心理判定委員、児童虐待対応協力員に専任の保健師を加えたことで、現場でのより的確な児童の状態把握や、医療機関とのスムーズな連携、精神的に不安定な保護者への対応が可能になる。
 それぞれの持っているネットワークや資源を十分に活用しながら、効果的に展開されるという点において成果をあげているところである。
特徴(選考ポイント)
 児童虐待防止施策において、その発生予防に特に重点を置き、より柔軟で一貫性のある施策を展開するため、組織の一体化を図った。

事例タイトル 高校生を対象とした児童虐待啓発
実施主体 埼玉県 主体属性等 自治体(人口約700万人)
事例内容  埼玉県内の児童相談所における児童虐待相談件数は、高い水準で推移しており、平成14年度は、1,458件に上っている。また、県内では、若い親による深刻な児童虐待事案が発生していること等から、県では、平成15年度に児童虐待を未然に防ぐための啓発事業として、高校生に対する「児童虐待予防講座」を行う。
 講座の対象は、高校生とし、児童相談所等の職員を高校に講師として派遣。県が作成する資料などを材料として講座を開催する。
 講座の内容は、高校生が児童虐待についての正しい理解を持つことと併せて、子育ての重要性や命の大切さなどを理解してもらうことを目的としたものにする予定である。
特徴(選考ポイント)
 児童虐待予防のため、高校生を対象とした啓発を行う取り組み。
 講師に児童相談所、保健所の職員を活用している。

事例タイトル 区児童虐待予防・防止ネットワーク事業
実施主体 北海道札幌市 主体属性等 自治体(人口約184.6万人)
事例内容
 事業目的等
 児童虐待の発生予防や早期発見及び虐待事例等に対する支援が円滑に行われるよう、関係機関とのネットワークの構築と連携を図るために、保健部門(各区保健センター)が事務局となり、平成12年度から区単位における事業化を図った。(全区で実施)
 事業内容等
(1)  区児童虐待予防・防止ネットワーク会議
 児童虐待に関わる関係機関の役割等について共通認識を図るため、各機関代表者等による会議を開催し、地域におけるネットワークを構築する。
 主な関係機関(者)は、市児童相談所・警察・学校・保育園・民生児童委員・医師(産婦人科・小児科・精神科)・精神保健福祉センター・弁護士等であり、行政内部にとどまらず広く関係者によるものとしている。
(2)  事例検討会議
 児童虐待または虐待のハイリスク(育児困難)事例に対する適切な支援方法について検討するために、事例に係わる実務者レベルでの検討会を行う。
(3)  研修会
 援助者の資質向上及び一般住民に対する普及啓発を目的として、児童虐待や乳幼児の精神発達、また親子の心の問題等を中心にした基礎知識を学ぶ研修会を行う。
 取組の成果と今後の課題
 事業開始から2年経過したが、個別支援における関係機関の役割が共通認識され、連携がスムーズになってきている。
 また、虐待に関する相談件数の増加などもみられており、研修会等による啓発効果が表われてきていることが伺われる。
 今後は、虐待の「発生予防」をより重視したネットワーク活動の充実が課題である。
特徴(選考ポイント)
 虐待予防に関する区役所内部の連携、区役所と関係機関とのネットワーキング。

事例タイトル 児童虐待に対応する地域の人的資源の整備
実施主体 大分県 主体属性等 自治体(人口約121.9万人)
事例内容  大分県では、児童虐待の早期発見・早期対応を目的として、主任児童委員や民生・児童委員、保育所職員等を「児童虐待等対応地域協力員」として養成・登録し、現在、515名が市町村に配置され、地域において虐待の発見や通告等を行っている。
特徴(選考ポイント)
 児童福祉関連職種から児童虐待対応の専門家を養成する取り組み。

事例タイトル 県と連携した虐待予防ネットワークの構築
実施主体 静岡県浜岡町 主体属性等 自治体(人口約2.6万人)
事例内容  平成12年から「子育て支援情報連絡会議」が発足。町内の各保育所の園長や子育て支援センター保育士、幼稚園教諭、児童館児童厚生員と主任児童委員、町の福祉係職員や健康増進係保健師、教育委員会教育相談員、県の児童相談所児童福祉司や保健所保健師、福祉事務所の家庭児童相談員などが参加して、毎月1回定期的に開催される。
 主に町の機関がそれぞれ抱える懸案事例について報告し、家族背景や問題点、経過などの報告と、情報交換などを行う。また、県職員などによって虐待の危険度の判断や援助の方向性が示されるため、地域での役割分担を図りやすくなっている。県職員が必ず参加しているため、町と県の機関との連携が図りやすくなっている。
 二年間の継続の結果、ネットワークに参加する関係者の連携が強化されると同時に、関係者それぞれの力量が上がり、地域全体の援助力が向上した。
特徴
 虐待ケースへの対応を、町の関係機関職員と県のネットワークによって対応している。

事例タイトル 市役所主管課を事務局とする児童虐待に対応するネットワークの構築
実施主体 大阪府泉大津市 主体属性等 自治体(人口約7万人)
事例内容  平成11年度より府の子ども家庭センター(児童相談所)と市の児童福祉課、保健センターなどが協議して、「泉大津市児童虐待防止ネットワーク」が発足。
 組織は「代表者会議」と「実務者会議」の2段階で構成。「代表者会議」では、13の機関の管理職レベルが年数回集まり、各機関の情報交換や連携強化を図っている。
 「実務者会議」では、上記機関の担当者や係長クラスが集まり、実務(定期的な情報交換、啓発活動、研修会の実施等)を担当している。さらに、個別事例については「臨時実務者会議」が活動の中心となる。市民や関係機関からの虐待情報はすべて児童福祉課にある事務局に集約される。事務局は原則として直接援助に関わることはなく、あくまで、保健師など関係機関がスムーズに援助が行えるように条件整備に徹する。
 結果として、子どもや家庭に関する情報が一括管理できるだけでなく、地域の関係者は子ども家庭センター(児童相談所)に通報するよりも気軽に事務局に問い合わせや相談ができ、また問い合わせれば援助の進行管理や困難な場合の助言なども得られるため、関係機関が安心してかかわれ、機関同士の連携もスムーズになっている。
特徴(選考ポイント)
 ネットワークの機能的な運用にあたって、市役所児童福祉課がネットワークのコーディネーターとして重要な機能を果たしている。

事例タイトル 危機児童・家庭サポートチーム
実施主体 愛知県 主体属性等 自治体(人口約715万人)
事例内容  愛知県は、児童虐待やいじめ、非行などに迅速に対応するため、警察官、教師、医師など関係機関の実務担当者からなる「危機児童・家庭サポートチーム」を2001年度に、県内の各児童相談所に設置した。厚生労働省の「思春期精神保健ケースマネージメントモデル事業」の指定を受けて行っている。
 同チームは、学校や児童相談所などが単独で対応できない問題が起きたときに、事務局の児童相談所が関係機関から実務担当者を招集。チームとしての対処方針を決め、各関係機関の役割を明確化した上で、連携して問題解決に当たる。さらに関係機関の間の調整や、チームの活動を検証するため、県職員のほか医師会代表や弁護士を交えた検討委員会を設けている。
 県はまた、児童虐待防止法に児童相談所による保護者の指導義務が盛り込まれたのを受け、2002年度から非常勤嘱託の精神科医4人を各児童相談所に置き、相談機能を強化している。
特徴(選考ポイント)
 児童虐待やいじめ、非行など単独の機関では対応が困難な問題に対して関係機関が連携して問題解決に当たる。
※この事業は15年度で終了します。

事例タイトル 児童虐待防止ネットワークが始動
実施主体 神奈川県藤沢市 主体属性等 自治体(人口約40万人)
事例内容  藤沢市は、児童虐待の予防・早期発見と迅速で的確な対応を図るため、地域の関連機関や団体が一体となった「市児童虐待防止ネットワーク」を2001年8月からスタートさせた。
 児童福祉課に配置した2人の児童虐待相談員を中心に、虐待や育児不安などに関する相談・助言にあたる。家族支援が必要と認められる時はネットワークによる対応を開始する。
 今回、児童虐待に関する職員への啓発、施策の円滑な実施を図るため、市役所内に関係各課による庁内ネットワーク連絡会議を設置した。
 一方、庁外に児童虐待防止を統括するネットワークとして、中央児童相談所、藤沢保健福祉事務所、藤沢警察署などの関係機関、医師会、幼稚園協会、人権擁護委員会などで構成する「子育て支援(虐待防止)ネットワーク会議」を設置。さらに、個々の事例に対応した実際的なネットワークとして、児童福祉司や保健師、人権擁護委員、民生委員、児童委員、医療ソーシャルワーカーなどで構成する「実務者ネットワーク」を発足させた。
 また、児童虐待相談員や市職員が保育所や学校などに出向き、少人数による意見交換会等を通じて現場に即した啓発活動を行っている。
特徴(選考ポイント)
 実務担当者によるネットワーク体制づくりを行った。

事例タイトル 児童虐待防止でNPOと覚書締結
実施主体 愛知県名古屋市 主体属性等 自治体(人口約219万人)
事例内容  名古屋市は、児童虐待問題に取り組んでいる民間非営利団体(NPO)と相互の協力関係に関する覚書を締結した。行政と民間がお互いに協力し合う関係を築き、虐待防止をめざす。
 覚書を締結したのは、NPOの「子どもの虐待防止ネットワーク・あいち」。虐待が疑われる場合に、情報を交換するとともに、連携して虐待を受けている子ども、虐待してしまう親たちへの援助活動を行う。覚書にはNPO職員の情報の守秘義務も盛り込まれている。
 市は、2002年度から、児童福祉司らを5人増員し、職員8人で構成する「児童虐待防止班」も設置。虐待の初期対応、土・日・祝日の虐待相談、一時保護など強制的な介入が必要な場合の支援に当たる。
特徴(選考ポイント)
 児童虐待問題に取り組んでいる民間非営利団体(NPO)と相互の協力関係などに関する覚書を締結し、情報の共有化を図る。

事例タイトル 児童虐待家庭に支援員派遣
実施主体 大阪府大阪市 主体属性等 自治体(人口約263万人)
事例内容  大阪市は、児童虐待防止策の一環として「子ども家庭支援員」を各区に1人ずつ、計24人配置した。支援員は児童を虐待している家庭を訪問、親に対する助言などを行うとともに経過を観察し、状況が悪化した場合は児童相談所などの専門機関とも連携して虐待防止に努める。
 訪問対象となるのは、児童養護施設を退所し家庭復帰のためのアフターケアが必要な家庭や、比較的軽度の児童虐待のある家庭。支援員はボランティアで、児童福祉経験者や保育士、教育・医療・保健の経験者などから児童福祉に理解のある人を各区からの推薦により選任。昨年11、12月に養成研修を実施した。
 各区役所の保健福祉センターが児童虐待防止連絡会議のネットワークを通じて把握した虐待家庭のうち、訪問に同意の得られた家庭を週1回程度訪れ、親に助言を行ったり相談に応じたりする。
特徴(選考ポイント)
 児童虐待対策を担当する職員を配置するなど、区を拠点とした関係機関の協力体制、地域ぐるみで虐待防止に取り組む体制を確立した。
 養成研修を実施した。

事例タイトル 児童虐待防止へネットワークづくり
実施主体 香川県 主体属性等 自治体(人口約102万人)
事例内容  香川県では、これまで児童虐待の早期発見及び児童虐待を受けた児童への迅速な対応を行うため、関係機関や地域団体等の連携強化を図り、児童虐待防止のために必要な体制整備を図ることを目的とし、県レベルや県事務所単位でのネットワーク会議を実施してきた。2003年度からは、市町単位でのその実情や特性を生かしたきめ細かいネットワークづくりに乗り出した。関係事業費は、500万円。
 新たなネットワークは、児童虐待防止体制の検討や講演会の開催、キャンペーンなどの啓発活動を目的とし、児童委員、人権擁護委員、自治会、学校、PTA、幼稚園、保育所、警察署、保健所、市町の担当課、児童相談所などの代表で構成する市町単位でのネットワーク会議を設置することにしている。さらに、個別事例の対応を目的とし、処遇方針の決定、役割分担や情報交換を行うための検討会の開催や在宅・施設退所ケース等へのきめ細やかな相談・援助・見守りなどを行う、児童相談所やケース関係実務者によるサポートチームを編成する。
 県は、ネットワーク化の推進ため、市町における児童虐待防止や子育て支援のネットワークの設置状況や児童相談所のあり方等も含めた市町アンケートの実施や、37市町での連絡会を開催するとともに、児童相談所の児童福祉司の増員や児童虐待初期対応担当を新たに配置するなど早期対応体制を強化する。
 県は、「こうしたネットワークは、形骸化しやすいが実効性のあるものにするため、地域団体や市町、県が一体となって取り組みたい。」としている。
特徴(選考ポイント) 市町ごとに官民のネットワークづくりを推進

事例タイトル 保健師中心のネットワークの構築
実施主体 愛媛県今治市 主体属性等 自治体(人口約12万人)
事例内容  健康推進課(保健センター)を事務局に、「児童虐待防止連絡協議会」を年に8回開催している。そのうち5回は「専門部会」として開催され、小児科医や精神科医、弁護士など13人の専門家が虐待事例について検討したり、パンフレットの作成、研修会の内容検討などを行っている。
 しかし、「連絡協議会」には児童相談所が参加していない。
特徴(選考ポイント)
 虐待防止ネットワークの中心に市町村保健センターを位置付けている。

事例タイトル 教師向けの虐待発見マニュアル作成
実施主体 愛知県名古屋市 主体属性等 自治体(人口約219万人)
事例内容  名古屋市は、小学校などの教員向けに、児童虐待の兆候を早期に発見し、関係機関と連携して対応するためのマニュアルを作成した。名古屋市児童相談所ではこれまでにも児童虐待の早期発見と早期援助のため保育園・幼稚園、保健所、医療機関向けの各マニュアルを作成・配布してきた。それに加え、教育委員会の協力を得て、教員向けマニュアルを作成し、幼稚園、小学校、中学校、高校、養護学校の教師に配布。また市教委は各学校に年内にマニュアルを使った研修などを行うよう求めた。
 マニュアルは、子どもと保護者の双方から、虐待時に見られる兆候を列挙。子どもたちから発せられる身体的・精神的サイン(「体のサイン」「心のサイン」「行動のサイン」)のほか、「理由のはっきりしない遅刻や欠席が増える」など、学校生活上の行動から分かる兆候の例も加えた。保護者では「けがや欠席、遅刻についての説明が不自然」「教員との話し合いを拒む」など、教員と接触する際の対応を中心に挙げている。
 また、学校の役割として、虐待が疑われる際の児童相談所への通報の義務を明記。民生委員、児童委員、保健師らとの連携、親子のケア、子どもの保護など、通報後に児童相談所が取る対応も示した。
 マニュアルは児童相談所と市教委などが共同で作成した。これまで保育園、保健所、医療機関向けのマニュアルはあったが、教員向けのみのはなかった。
特徴(選考ポイント)
 教師向けの児童虐待に対応するマニュアルを作成した。

事例タイトル 児童虐待防止マニュアルを作成
実施主体 兵庫県伊丹市 主体属性等 自治体(人口約19万人)
事例内容  伊丹市は、「子ども虐待防止のためのマニュアル」を作成、市民に無料配布している。深刻化する児童虐待を早期発見し、地域ぐるみで防止するのが狙い。
 マニュアルは、(1)虐待の種類と特徴、(2)早期発見のポイント、(3)虐待発見から援助の流れ、(4)子どもセンターなど関係機関の役割などを分かりやすく解説。虐待の恐れがないかを見分ける「チェックリスト表」も収録し、地域ぐるみで虐待の防止と早期発見ができるよう工夫されている。児童虐待が年々深刻化していることから、市では2000年末に福祉関係者や弁護士らで「伊丹市児童虐待防止市民ネットワーク会議」を設置。2001年度は、教職員など指導者向けの研修会を開催したが、2002年度は市民への取り組みを強めるためマニュアルを作成した。
特徴(選考ポイント)
 年々増加、深刻化する児童虐待の早期発見と適切な対応を図るためマニュアルを作成した。

事例タイトル 保健師向け児童虐待対応マニュアル
実施主体 神奈川県相模原市 主体属性等 自治体(人口約62万人)
事例内容  相模原市では、保健所職員や保健師を対象にした実務的な児童虐待対応マニュアルを作成した。予防や早期発見に重点を置いた内容で、この種のマニュアルは全国で初めてである。
 マニュアルは「予防」「発見」「初期対応」の3つを柱に構成されており、児童虐待の定義や関係法令、早期発見のためのチェックポイントなども盛り込まれた。
 予防では、父母を孤立させない、または育児ストレスを軽減する支援事業の必要性を、発見では、母親・父親教室での指導、電話での育児相談、家庭訪問を通じ、虐待の予兆の早期察知を強調。
 初期対応では、子どもや家庭の状況を把握し、保健所としてどこまで介入すべきか判断するチェックポイントを提示した。虐待情報を得たときは、その度合いを調べて児童相談所に連絡をするように求めている。
特徴(選考ポイント)
 保健所職員や保健師を対象にした実務的な児童虐待対応マニュアルを作成した。

事例タイトル 心理個別相談「おやこひだまり相談室」の実施
実施主体 神奈川県相模原市 主体属性等 自治体(人口約62万人)
事例内容  子どもの健全な育成を図るため、継続的にきめ細かく指導が必要な保護者と子どもに対して、心理相談員、保育士、保健師による相談を、平成15年4月から実施している。
 対象は、健診や保健師による地域活動の中で、心理相談員によるチェックや専門スタッフからの支援が必要と判断される子どもとその保護者で、月3回、1回あたりの定員3〜6名で行われている。
 発達、習癖、母子関係、家族関係、育児困難等、多様な相談内容が寄せられているが、他職種のスタッフによる保護者と子どもの相談対応や検討ができることで支援の方向性を定めやすくなっている。
 また、複雑な家庭環境や母子関係に対しても継続的にきめ細かい支援ができるため、虐待予防にもつながっている。
特徴(選考ポイント)  従来、健診の場で行っていた心理相談を、健診の場とは別に新たに設け、育児支援を充実し、児童虐待の予防に努めている。

事例タイトル 児童虐待早期発見・対応マニュアル
実施主体 神奈川県相模原市 主体属性等 自治体(人口約62万人)
事例内容  相模原市では、平成13年5月に児童虐待防止ネットワークをつくり、児童虐待の防止に適切に対応するとともに、早期発見、早期対応のための連携を図っている。
 このマニュアルは、家庭や地域社会の場で、あるいは保育所、幼稚園、学校等の集団生活の場で、実際に子どもに接している人たちが、できるだけ早く虐待に気づき、子どもや家族への適切な援助を行うことを目的に作成した。
 マニュアルは、「児童虐待とは」「児童虐待発見のポイント」「児童虐待の発見から援助まで」で構成されており、児童虐待の定義や種類、発見のポイントや、発見から援助までの流れの中で、児童虐待防止ネットワークによる支援がどのように行われるかを、わかりやすく説明している。
 マニュアルは、8,500部作成し、保育所、幼稚園、小学校、中学校等の保育士や教諭、あるいは地域社会で子どもに接している民生委員・児童委員、保護司等に、一人一冊ずつ配付した。
特徴(選考ポイント)  児童虐待についてわかりやすく説明したマニュアルを子どもに接している人に1冊ずつ配付した。

事例タイトル 児童虐待防止でマニュアル作成
実施主体 新潟県新潟市 主体属性等 自治体(人口約53万人)
事例内容  新潟市は、社会問題化している児童虐待の早期発見とその対策に役立てようと、「子ども虐待防止マニュアル」を作成した。主任児童委員や保育士、学校の教員など児童とかかわりのある現場関係者に配布し、積極的に活用してもらう。
 市児童福祉課を中心に、医師や保健師らで構成する「マニュアル検討会」が作成に携わった。内容は、児童虐待の兆候や虐待が疑われる場合の対処方法、相談機関の連絡先などを詳細に記述。虐待早期発見のためのチェックリストや、児童相談所で使用するものと同型の連絡票を作成するなど独自の工夫も凝らした。
 市では全5000部の作成費として、2001年度当初予算で100万円を計上。同年度内にはマニュアルの概要版チラシを市内の全世帯に配布した。
 児童虐待の現状について、児童福祉課は「核家族化などの影響で子育てに不安を持つ親が多いのでは」と背景を指摘。虐待側である保護者自身が助けを必要としている場合もあるとして、マニュアルを通じて保護者への支援にも役立てたいと考えている。
特徴(選考ポイント)
 「子ども虐待防止マニュアル」を作成し、児童とかかわりのある現場関係者に配布した。

事例タイトル 都道府県保健所による児童虐待群・児童虐待予備群へのフォロー
実施主体 東京都南多摩保健所 主体属性等 都道府県型保健所
事例内容  保健所が実施する児童虐待予備群スクリーニングと連動した、カウンセリング機能を持つグループ支援。MCG(Mother and Child Group)。
 MCGでは場所の提供と仲間との出会いでのエンパワメントにより、「ここは無条件に安全」の感覚を獲得し、参加者がこれまでの生き方を振り返る勇気と希望をえることを目的とする。
 運営はAA(アルコホーリクス・アノミマス:匿名断酒会)等のアルコールミーティングの手法で、月2回程度、1.5時間厳守で行われる。参加者は自分自身の問題を地区担当保健師とともに紐解きながら、回復を求めて参加する。
 MCGはあくまでも個別援助の延長上にあり、個別援助をより効果的に展開するためのひとつの手法と捉えるグループである。
特徴(選考ポイント)
 都道府県型保健所が中心になって取り組む、虐待群・虐待予備群を発見した際のフォロー体制の確立。

事例タイトル 障害児放課後・夏休みデイサービス事業等への支援
実施主体 熊本県 主体属性等 自治体(人口約186万人)
事例内容  熊本県は、市町村が放課後や夏休みの障害児の安定した生活の継続と家族の介護負担の軽減を目的とした、障害児(養護学校や特殊学級に通う小中高生)の預かり事業を実施する場合に、その経費の半額を補助する制度を創設した。
 同県では、子育てや介護にあたる家族に焦点をあてた「レスパイトケア」の充実を県政の重点施策として位置づけており、その一環として平成14年度に夏休みに障害児を預かる事業を2ヶ所でモデル実施したところ、定員を超える利用希望者があったため、平成15年度は、28市町村17か所に拡大して実施している。また、加えて放課後の預かり及び支援費制度の対象とならない外出支援サービスにも試行的に取り組んでいる。
 事業の委託先や実施場所などは市町村が地域資源を活用して独自に決定しており、養護学校をはじめ病院、公民館、老人憩いの家など様々な場所で、社会福祉法人やNPOが運営にあたる。保護者負担額は原則1日500円程度で、日曜祝日を除く毎日、原則午前8時から午後6時まで預かる。児童の人数に応じて看護師や保育士を配置するほか、各市町村でボランティアの参加を募り、地域福祉の活性化にも一役かっている。
特徴(選考ポイント)  障害児の家族の介護負担を軽減しようとする取り組み。


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