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4 子育てを支援する生活環境の整備

事例タイトル 子育て支援マンション認定制度
実施主体 東京都墨田区 主体属性等 自治体(人口約22万人)
事例内容  東京都墨田区は平成15年度から、子育てしやすいマンションを建設した場合、助成金を支給している。地価下落に伴う住宅の都心回帰現象が進み、都心に近い墨田区では新築マンションが増加していることから、子育て家庭が安心して暮らせる便利なマンションの建設を促進することとした。「すみだ子育て支援マンション」の認定は、事業者の申請を受け、認定審査会がチェックし、現場検査の上、おおむねクリアしていれば区長が「すみだ子育てマンション認定証」を交付。子どもが遊べるキッズルームを設置すれば100万円、その上、床暖房設備を付けると150万円、外に遊び場をつくれば50万円を助成する。事業者の問い合わせはもとより、子育て世帯の入居希望が多く、さらには近隣住民の遊び場に対する期待もうかがえる。主な認定基準は、(1)新規分譲で6戸以上の耐火構造、(2)占有面積55平方メートル以上で寝室が2以上の住戸が3分の2以上、(3)2階建て以上の場合は9人乗り以上で防犯に配慮したエレベーター設置、(4)全住戸で収納スペースが8%以上、(5)段差解消によるバリアフリー化、(6)滑りにくい浴室床材等転倒時の危険防止、(7)コンセント位置の配慮等有効な感電防止、(8)浴室扉の外鍵設置等水溺防止、(9)低アルデヒド建材の使用、(10)階段の75cm以下に手すり設置、(11)ベビーカー、三輪車等の置き場確保、(12)オートロック等不審者の進入防止、(13)足がかりない壁等転落の防止、(14)20平方メートル以上のキッズルーム設置、(15)40平方メートル以上の遊び場、手洗い場、遊具置き場、(16)送迎サービス、一時預かり等の子育て支援サービス、(17)保育施設、医療施設との連携、(18)子育て・医療相談の実施、(19)保育サークル活動への支援、(20)ベビー用品リユースシステムの実施など。子育てや高齢化対策にもなるユニバーサルデザインを目指している。
特徴(選考ポイント)
 子育てに積極的に配慮した新規マンションの建設を促進するため、行政がインセンティヴを用意。

事例タイトル 民間資本を利用した町営住宅の整備
実施主体 鹿児島県川辺郡川辺町 主体属性等 自治体(人口約1.5万人)
事例内容  鹿児島県川辺郡川辺町は、民間資金を活用して町営住宅を建設し、住民が過疎地域に定住する環境を整備する「地域活性化住宅条例」を制定した。
 町有地に民間事業者が住宅を建設し、町が建物を借り上げ町営住宅とする。また、その町有地は同民間業者にも貸し付ける。住宅の借り上げと土地の貸付期間はいずれも15年間で、土地は貸付期間が終了すれば業者の所有になる仕組み。住宅を過疎地域に建設し、小学生以下の子どもを持つ家庭に入ってもらうことで、児童減少に歯止めを掛けることが狙い。
 この方法には(1)町は住宅の建設費および維持管理費を払うことなく町営住宅を確保できる、(2)住宅の所有者からの固定資産税が町の収入となる、などの利点がある。
 家賃は月3万円。住宅が建設される予定の地域は、児童数の減少から廃校の危機に直面する小学校もあるなどの過疎地域となっている。
特徴(選考ポイント)
 児童数減少防止のための具体的な施策として、民間資本を活用して町営住宅を建設、行政の負担を最小限にとどめている。

事例タイトル ファミリー世帯家賃支援制度
実施主体 東京都台東区 主体属性等 自治体(約15万人)
事例内容  東京都台東区は、1997年度から、区内の民間賃貸住宅に居住する子育て世帯の定住を促進するため、毎年度150世帯に最高3万円の家賃を10年間補助するファミリー世帯家賃支援制度を実施している。子どもの数に応じて支援金を加算して多子家庭を支援するとともに、区外からの転入予定者も募集対象にして人口増加を目指している。対象は18歳未満の子どもを扶養し同居していること。社宅をのぞく民間賃貸住宅で39平方メートル以上の専用面積が条件で、区外からの転入や社宅などからの住み替えには移転給付金10万円を支給する。申込者の平均像は、家族数3.3人、世帯主の年齢は35歳、年収352万円、家賃11万7000円、面積47平方メートルであった。家賃の支援基本月額は、家賃から平均月収の2割を差し引いた額で、子ども1人の場合は最高1万5000円、子ども2人なら1万円加算、3人以上は1万5000円加算する。支給金の受給例をみると、夫婦子ども2人世帯で、夫の年収350万円、妻が100万円、家賃11万円の場合、支援金は月額2万5000円となる。これまでに1250世帯が給付を受けたが、転居などで資格を失ったのは年間平均10%。民間賃貸住宅の平均が約2年半だから、かなり効果を上げている。受給資格を失っても区内に引き続き居住する世帯も多いのが特徴である。合計特殊出生率(1993−97年、ベイズ推定値)は1.07。
特徴(選考ポイント)
 ファミリー世帯に対し家賃支援を行うことによって、区の人口構成の適正化に資する定住を促進。

事例タイトル 子ども数に応じた住み替えシステム
実施主体 東京都品川区 主体属性等 自治体(人口約33万人)
事例内容  東京都品川区は平成14年、子育て世帯の定住を促進し、家族の増減に合った住宅を供給するため、区民住宅条例を改正し、特定優良賃貸住宅の住み替えシステムを導入した。
 子どもの誕生、親との同居等、必要に応じてより広い区民住宅に移ることができる。逆に死亡、離婚、子どもの独立等により家族数が減少した場合、それに見合った適切な間取りの住宅に住み替えられる。さらに、加齢、疾病等による下層階への転居や、介護の必要な世帯はエレベーターや避難口近くに移動するなど、住宅変更・住宅交換システムを導入した。このため、新たに建設する高層賃貸の区民住宅(3棟630戸)は、核家族、多子家庭、2世代同居など家族構成の変化に対応できるよう、多様な間取りを設計。平成15年2月に入居が始まった区役所に隣接する住宅の場合、2DK(51平方メートル)から3LDK(82平方メートル)まで、10種類の間取り構成とした。また、景気低迷の長期化、所得の伸び悩みなどに対応して、都内初のフラット家賃方式を採用。所得に応じて家賃の一部を15年間補助する。たとえば、4人世帯で年収543万円の場合、2LDK(71平方メートル)は家賃13万7300円のところを10万8900円で入居できる。さらに、18歳未満の子どもがいる世帯の優遇募集があり、子どもが1〜2人なら一般申し込みの3倍程度、3人以上なら5倍程度倍率が優遇される。品川区は合計特殊出生率(1999)が0.87人で都内でも低い方だが、都心回帰の影響を受けて、子どものいる世帯の減少にも歯止めがかかりつつある。
特徴(選考ポイント)
 ライフステージに応じた住居に居住することを支援する取り組み。


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