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脂質異常症を防ぐ日常生活


脂質異常症を防ぐ日常生活


運動は、食事とならんで予防効果がある
 脂質異常症の予防のために、食事とならんで重要なのが運動です。なぜ運動が重要かというと、次の3つの点に大きな理由があります。

脂質異常症予防のための運動の重要性
とり過ぎたエネルギーを消費し、脂肪分が皮下や内臓に蓄積されるのを防ぐ。
血行を促して血管の弾力をよくしたり血管をひろげるなどして、血圧を下げ、動脈硬化を防ぐ。
体内での脂肪の流れがよくなるように調節する酵素の一つであるリパーゼを活性化させ、LDL(悪玉)コレステロールを減らしてHDL(善玉)コレステロールを増やす。
楽しく続けられる有酸素運動を
 運動は、エネルギーを上手に消費するためと、全身の血行をよくするために行うので、激しいスポーツのような、ハードな運動をする必要はありません。酸素をたくさん消費しながら行う、いわゆる有酸素運動が効果的です。楽しく、自分に合った、長く続けられる運動を選ぶことが重要です。
 家事もしっかり行えばりっぱな運動ですよ。
 だれにでも勧められるのは、ウォーキングです。若くて体力に自信がある人ならジョギングもいいのですが、中高年以上で、最近あまり運動経験のない人は、ウォーキングから始めるのが無難でしょう。
 ウォーキングはちょっとした時間でも、どこででもできるから、毎日続けられますね。健康のための運動はこのように、「気軽にできて続けられる」ことが大切です。
 また、スクワットなどの筋力トレーニングも無理のない範囲でとり入れると、筋力が向上して代謝がよくなるといわれています。
 毎日が無理なら、はじめは1日おきでも、1週間に2日か3日でもかまわないんですよ。運動時間が短くてはダメとか考えずに、からだを動かすことを楽しんで、だんだん運動を習慣にしていけばいいんですね。

お勧めの有酸素運動:ウォーキング/水中ウォーキング/軽いジョギング/サイクリング・エアロバイク/クロスカントリースキー/遠泳・ゆっくりの水泳


運動はどれくらい行えばいい?

厚生労働省が策定した「エクササイズガイド2006」では1週間の間にどれくらい運動を行えばいいかについて下記のように目標を定めています。
●目標は1週間に23エクササイズ!
  • 身体活動の強さ「メッツ」に、その身体活動を行った時間をかけて運動の量「エクササイズ」を計算する。
    【メッツ×時間=エクササイズ(メッツ/時)】
  • 1週間のエクササイズの合計が23エクササイズ以上を目標に!
  • そのうち4エクササイズ以上は活発な運動を!

※ここでいう、身体活動運動生活活動とは…。
身体活動 安静にしている状態より多くのエネルギーを消費するすべての動きのこと。
運動……… 身体活動のうち、体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施するもの。
生活活動 身体活動のうち、運動以外のものをいい、職業活動上のものを含む。
  • 運動や生活活動には次のようなものがある
運動生活活動
強度 3メッツ軽い筋力トレーニング(20分)
ボーリング(20分)
歩行(20分)
屋内の掃除(20分)
4メッツ速歩(15分)
ゴルフ(15分)
自転車(15分)
子供と遊ぶ(15分)
6メッツ軽いジョギング(10分)
エアロビクス(10分)
階段昇降(10分)
8メッツランニング(7〜8分)
水泳(7〜8分)
重い荷物を運ぶ(7〜8分)
※( )内は1エクササイズに相当する時間。
3メッツの歩行を1時間行った場合…3メッツ×1時間=3エクササイズ(メッツ/時)
6メッツのエアロビクスを30分行った場合…6メッツ×0.5時間=3エクササイズ(メッツ/時)
コラム 運動を行うときの3大注意点
 健康のための運動ですから、無理して体調をくずしたら逆効果。とくに次の3つに注意し、体調に合わせて柔軟にやったり中止したりしましょう。

1. 体調や天気などの状況を総合的に考え、条件が悪いときには休む。
2. 軽い柔軟体操やストレッチによるウォーミングアップとクーリングダウンを忘れずに。
3. 水分補給はこまめに、十分に! お茶やスポーツドリンク入りボトルなどを携帯しよう。(ただし、運動をしない時に、スポーツドリンクを飲みすぎることは、糖分の取りすぎにつながるおそれがあるので注意しましょう。)

たばこが脂質異常症に悪いわけ
 たばこに含まれるニコチンは、交感神経を刺激させる作用があるんです。すると、心臓は血圧を上げ、心拍数を高めるなど活動を活発にして、心臓に負担をかけます。また、中性脂肪の原料となる血液中の遊離脂肪酸を増やす作用もあります。
 さらに、たばこを吸うと血液中のコレステロールが酸化されて粥状動脈硬化が進行することや、善玉のコレステロールであるHDLコレステロールの濃度が低くなることも知られています。
 これらはいずれも動脈硬化を促進します。動脈硬化は心臓病や脳卒中の原因となりますので、1日も早く禁煙することをお勧めしますよ。
 


質問コーナー
キリン
Q1 ストレスも脂質異常症と関係あるのかしら?
   
フクロウ博士
ストレスがかかると交感神経を刺激して血管を収縮させ、血圧が上がります。また、体内でカテコールアミン等の物質がたくさん作られ、コレステロール濃度や血糖値が高まります。
こうした作用のほか、ストレスがかかるとお酒を飲み過ぎたり、たくさん食べ過ぎるなど、生活習慣にも悪い影響が出てきがちです。これらの結果として、中性脂肪やコレステロールの濃度の上昇を招いてしまうのです。
ですから、ストレスはため込まず、早め早めに解消することが大切です。日頃からストレスを上手に解消・発散させる方法を身につけておきたいですね。
トラ
Q2 太っていると、運動するときに注意が必要なのかな?
   
フクロウ博士
太っていることだけでなく、からだに心配な点がある場合は、コラムで述べた3大注意点に加えて、次の二つが重要です。

運動を始める前に、始めてもよいかどうか、心電図など医師のチェックを受ける。
医師またはインストラクターに、心配な点をかばう運動の種類をアドバイスしてもらう(たとえば肥満の人の場合、体重が関節や骨にかかってけがが起こりやすいので、浮力のかかる水中歩行や、膝への負担が少ないエアロバイクが勧められる)。





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