「ハンセン病を正しく理解する週間」の実施について

1. 趣旨
 ハンセン病に対する正しい知識の普及に努め、ハンセン病療養所入所者等の福祉の増進を図ることを目的に、6月25日を含めた週の日曜日から土曜日までを標記週間として毎年実施してきたところである。
 特に、平成8年のらい予防法廃止に伴う国会の附帯決議において「ハンセン病に関する正しい知識の普及に努め、偏見や差別の解消に一層の努力をすること」とされるとともに、第5回ハンセン病問題対策協議会(平成13年12月25日)での「厚生労働省は、患者・元患者の名誉回復についての措置の実施について最大限努めること」を受け、さらなる充実を図っているところである。
 これらを踏まえ、ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発を図り、偏見や差別の解消に努めるために、標記週間を実施する。

2. 実施主体
 厚生労働省、各都道府県、社会福祉法人ふれあい福祉協会

3. 実施期間
 平成20年6月22日〜28日

4. 重点事項
(1)  ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発を図るため、特に次の事項を周知徹底させ、偏見・差別の解消に努める。
ハンセン病はノルウェーのアルマウェル・ハンセン医師により発見されたらい菌によって引き起こされる慢性の細菌性感染症の一種であるが、人に対して毒性を持たない。
感染力は極めて弱いので感染しにくい上、発病することはまれである。
また、仮に発病した場合であっても、治療方法が確立されている現在では、早期発見と早期治療により、短期間で治癒する病気である。
(2)  ハンセン病療養所入所者の社会復帰の促進を図る。
ハンセン病療養所入所者が社会に暖かく迎えられ、安心して生活が送れるよう、社会復帰の促進について、広く国民の理解を深める。

5. 実施方法
(1) 広報活動
 新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、パンフレット、ホームページその他適当な方法により広報活動を行う。
 特にハンセン病療養所の所在する都県にあっては、地域住民に対するハンセン病療養所の現状の紹介等について、新聞等報道機関の協力を得るよう努める。
(2) 講演会等の開催
 ハンセン病に対する正しい知識の普及について講演会やシンポジウムを開催する。これにあたっては、医師その他の医療関係者及び教育関係者の協力を得るよう努める。
(3) ハンセン病療養所の見学、訪問等の企画
 中高生、医学生、看護学生、教師、人権推進委員等によるハンセン病療養所への見学、訪問等を企画する。

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