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アシベンゾラルSメチル試験法


1. 分析対象化合物
 アシベンゾラルSメチル、アシベンゾラル酸(ベンゾ〔1,2,3〕チアジアゾール−7−カルボン酸)

2. 装置
 紫外分光光度型検出器付き高速液体クロマトグラフ及び液体クロマトグラフ・質量分析計を用いる。

3. 試薬、試液
次に示すもの以外は, 総則の3に示すものを用いる。
リン酸緩衝液(pH8) 第1液:リン酸水素二ナトリウム十二水和物71.64gを量り、水を加えて溶かして1,000mlとする。第2液:リン酸水素一ナトリウム二水和物31.21gを量り、水を加えて溶かして1,000mlとする。第1液473.5mlと第2液26.5mlを混和し、水を加えて1,000mlとする。

4. 標準品
アシベンゾラルSメチル 本品はアシベンゾラルSメチル99%以上を含む。
融点 本品の融点は133°である。
ベンゾ[1,2,3]チアジアゾール−7−カルボン酸(以下「アシベンゾラル酸」という。) 本品はアシベンゾラル酸99%以上を含む。
融点 本品の融点は261〜262°である。

5. 試験溶液の調製
a アシベンゾラルSメチル試験溶液
(1) 抽出法
イ 検体を420μmの標準網ふるいを通るように粉砕した後、その10.0gを量り採り、リン酸緩衝液(pH8)20mlを加え、2時間放置する。
これにアセトン100mlを加え、3分間細砕した後、ケイソウ土を1cmの厚さに敷いたろ紙を用いてすり合わせ減圧濃縮器中に吸引ろ過する。ろ紙上の残留物を採り、アセトン50ml及びリン酸緩衝液(pH8)20mlを加え、3分間細砕した後、上記と同様に操作して、ろ液をその減圧濃縮器中に合わせ、40°以下で約50mlに濃縮する。
これに10%塩化ナトリウム溶液50mlを加え、0.2mol/l水酸化ナトリウム溶液約1mlを滴下してpH7.5〜8.5に調整する。これを300mlの分液漏斗に移す。エーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)100mlを用いて上記の減圧濃縮器を洗い、洗液を上記の分液漏斗に合わせる。振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後、静置し、エーテル及びn−ヘキサンの層を300mlの三角フラスコに移す。水層にエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、上記と同様に操作して、エーテル及びn−ヘキサンの層を上記の三角フラスコに合わせる。
ロ これに適量の無水硫酸ナトリウムを加え、時々振り混ぜながら15分間放置した後、すり合わせ減圧濃縮器中にろ過する。次いでエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)20mlを用いて三角フラスコを洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗う操作を2回繰り返す。両洗液をその減圧濃縮器中に合わせ、40°以下でエーテル及びn−ヘキサンを除去する。
この残留物にn−ヘキサン30mlを加え、100mlの分液漏斗に移す。これにn−ヘキサン飽和アセトニトリル30mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後、静置し、アセトニトリル層をすり合わせ減圧濃縮器中に移す。n−ヘキサン層にn−ヘキサン飽和アセトニトリル30mlを加え、上記と同様の操作を2回繰り返し、アセトニトリル層をその減圧濃縮器中に合わせ、40°以下でアセトニトリルを除去する。この残留物にエーテル及びn−ヘキサンの混液(3:17)5mlを加えて溶かす。
(2) 精製法
内径15mm、長さ300mmのクロマトグラフ管に、カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム5gをn−ヘキサンに懸濁したもの、次いでその上に無水硫酸ナトリウム約5gを入れ、カラムの上端に少量のn−ヘキサンが残る程度までn−ヘキサンを流出させる。このカラムに(1) 抽出法で得られた溶液を注入した後、エーテル及びn−ヘキサンの混液(3:17)50mlを注入し、流出液は捨てる。次いでエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)150mlを注入し、流出液をすり合わせ減圧濃縮器中に採り、40°以下でエーテル及びn−ヘキサンを除去する。この残留物にアセトニトリル及び0.5%酢酸溶液の混液(2:3)を加えて溶かし、正確に5mlとして、これを試験溶液とする。
b アシベンゾラル酸試験溶液
(1) 抽出法
a アシベンゾラルSメチル試験溶液の(1) 抽出法のイの操作を行い、得られた水層にリン酸0.5mlを加え酸性とする。これにエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、振とう機を用いて5分間激しく振り混ぜた後、静置し、エーテル及びn−ヘキサンの層を300mlの三角フラスコに移す。水層にエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)50mlを加え、上記と同様に操作して、エーテル及びn−ヘキサンの層を上記の三角フラスコに合わせる。これに適量の無水硫酸ナトリウムを加え、時々振り混ぜながら15分間放置した後、すり合わせ減圧濃縮器中にろ過する。次いでエーテル及びn−ヘキサンの混液(1:1)20mlを用いて三角フラスコを洗い、その洗液でろ紙上の残留物を洗う操作を2回繰り返す。両洗液をその減圧濃縮器中に合わせ、40°以下でエーテル及びn−ヘキサンを除去する。この残留物に酢酸エチル及びメタノールの混液(4:1)5mlを加えて溶かす。
(2) 精製法
内径15mm、長さ300mmのクロマトグラフ管に、カラムクロマトグラフィー用合成ケイ酸マグネシウム5gを酢酸エチルに懸濁したもの、次いでその上に無水硫酸ナトリウム約5gを入れ、カラムの上端に少量の酢酸エチルが残る程度まで酢酸エチルを流出させる。このカラムに(1) 抽出法で得られた溶液を注入した後、酢酸エチル及びメタノールの混液(4:1)50mlを注入し、流出液は捨てる。次いで酢酸エチル及びメタノールの混液(7:3)200mlを注入し、流出液をすり合わせ減圧濃縮器中に採り、40°以下で酢酸エチル及びメタノールを除去する。この残留物に0.5%酢酸溶液及びメタノールの混液(3:1)を加えて溶かし、正確に2mlとして、これを試験溶液とする。

6. 操作法
a 定性試験
次の操作条件で試験を行う。試験結果は標準品と一致しなければならない。
(1) アシベンゾラルSメチルの試験を行う場合
操作条件
カラム充てん剤 オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径5μm)を用いる。
クロマトグラフ管 内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管を用いる。
カラム温度 40°
検出器 波長254nmで操作する。
移動相 アセトニトリル及び0.5%酢酸溶液の混液(2:3)を用い、アシベンゾラルSメチルが14〜16分で流出する流速に調整する。
(2) アシベンゾラル酸の試験を行う場合
操作条件
カラム充てん剤 オクタデシルシリル化シリカゲル(粒径5μm)を用いる。
クロマトグラフ管 内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管を用いる。
カラム温度 40°
検出器 波長235nmで操作する。
移動相 0.5%酢酸溶液及びメタノールの混液(3:1)を用い、アシベンゾラル酸が24〜26分で流出する流速に調整する。
b 定量試験
a 定性試験と同様の操作条件で得られた試験結果に基づき、ピーク高法又はピーク面積法により定量を行い、アシベンゾラルSメチル及びアシベンゾラル酸の含量を求め、次式により、アシベンゾラル酸を含むアシベンゾラルSメチルの含量を求める。アシベンゾラルSメチル(アシベンゾラル酸を含む。)の含量(ppm)=A+B×1.17
A:アシベンゾラルSメチルの含量(ppm)
B:アシベンゾラル酸の含量(ppm)
c 確認試験
a 定性試験と同様の操作条件で液体クロマトグラフィー・質量分析を行う。試験結果は標準品と一致しなければならない。また、必要に応じ、ピーク高法又はピーク面積法により定量を行う。

7. 定量限界
0.01 mg/kg

8. 留意事項
 アシベンゾラルSメチル及びアシベンゾラル酸のそれぞれについて定量を行い、アシベンゾラル酸についてはその含量に係数を乗じてアシベンゾラルSメチルの含量に換算し、これらの和を分析値とすること。

9. 参考文献
なし

10. 類型
A


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