戻る

食品に関するリスクコミュニケーション(牛海綿状脳症(BSE)対策に関する意見交換会)アンケート集計結果
(平成16年9月3日開催:北海道札幌市)
参加人数 175
アンケート回答者数 48 名  回答率 27.4%
問1  あなたはどのようなお立場で参加されましたか。
  1 出席者 33 ( 68.8%)
2 報道関係者 0 ( 0.0%)
3 行政等関係傍聴者 15 ( 31.3%)
 
問2  あなたのご職業について、ご回答ください。
  1 消費者 12 ( 25.0%)
2 農林水産従事者 3 ( 6.3%)
3 食品等事業者 8 ( 16.7%)
  1 製造・加工業 0  
2 卸売業 2  
3 小売業 1  
4 業界団体 0  
5 その他 5  
4 地方公共団体職員 13 ( 27.1%)
5 その他 12 ( 25.0%)
 
問3  本日の意見交換会の開催を、何からお知りになりましたか。
  1 厚生労働省・農林水産省のHP(報道発表資料)、配布物 22 ( 45.8%)
2 メールマガジン 3 ( 6.3%)
3 農政局のHP、配布物 1 ( 2.1%)
4 農政事務所のHP、配布物 9 ( 18.8%)
5 その他行政機関のHP、配布物 4 ( 8.3%)
6 新聞、雑誌等 1 ( 2.1%)
7 その他 6 ( 12.5%)
  ・知人より 1  
・全国焼肉協会より 4  
・所属団体より 1  
 
問4  担当者の説明についてお尋ねします。説明内容について、理解することができましたか
  1 理解できた 12 ( 25.0%)
2 だいたい理解できた 28 ( 58.3%)
3 あまり理解できなかった 4 ( 8.3%)
4 理解できなかった 0 ( 0.0%)
追1  説明がわかりやすかった点はどこですか。当てはまるものは全てご回答下さい。
  1 資料内容が平易でわかりやすかった 17  
2 説明が丁寧でわかりやすかった 13  
3 説明がはっきりとして聞き取りやすかった 9  
4 適切な説明時間が確保されていた 9  
5 その他 2  
  ・質問に対する回答がズレていた(消費者)
・スライドが見にくかった(その他)
追2  説明がわかりにくかった点はどこですか。当てはまるものは全てご回答下さい。
  1 説明内容が専門的すぎて難しかった 3  
2 説明が難解だった 6  
3 説明が聞き取りにくかった 12  
4 説明時間が短すぎる 3  
5 その他 2  
  ・発音が不明瞭(農林水産業従事者)
・スクリーンと資料があっていない(その他)
 
問5  今回意見交換会を開催したことを、どのようにお考えですか。
  1 評価する 29 ( 60.4%)
2 やや評価する 13 ( 27.1%)
3 あまり評価しない 1 ( 2.1%)
4 評価しない 1 ( 2.1%)
 
問6  意見交換会に出席されて、どのような感想を持たれましたか。当てはまるもの全てにご回答ください。
  1 わかりやすく情報を提供しようとする行政の姿勢がみられた 7 ( 14.6%)
2 広く関係者と情報交換をしようとする行政の姿勢がみられた 15 ( 31.3%)
3 様々な立場の参加者の意見が聞けて参考になった 28 ( 58.3%)
4 行政の説明や答えぶりが一方的だった 7 ( 14.6%)
5 意見交換としては不十分だった 7 ( 14.6%)
6 その他 2 ( 4.2%)
  ・強く利害のある人しか意見をしていない(食品等事業者)
・行政はアリバイ作りとして意見交換を行っている(その他)
 
問7  今後、推進してほしい、食品に関するリスクコミュニケーションとして当てはまるもの全てに○をつけて下さい。
  1 多数の参加者が発言できる意見交換会の開催 22 ( 45.8%)
2 食品の安全に関する基礎的な勉強会の開催 15 ( 31.3%)
3 参加者すべてが発言できる少人数の座談会の開催 7 ( 14.6%)
4 各層有識者によるシンポジウムの開催 8 ( 16.7%)
5 意見をいつでも言える窓口の設置 13 ( 27.1%)
6 地方における意見交換会の開催 19 ( 39.6%)
7 その他 3 ( 6.3%)
  ・もっと消費者を入れるほうがよい(地方公共団体職員)
・普通の主婦が参加できる工夫をしてほしい(その他)
・情報の更新があるたびに行ってほしい(その他)
 
問8  日頃からご関心の高いものについて、3つまでご回答下さい。
  1 残留農薬 19 ( 36.5%)
2 動物用抗菌性物質(いわゆる抗生物質等) 17 ( 32.7%)
3 環境からの汚染物質(カドミウム、メチル水銀、ダイオキシン類等) 19 ( 36.5%)
4 天然毒素(カビ毒等) 0 ( 0.0%)
5 加工中に生成する汚染物質(アクリスアミド等) 2 ( 3.9%)
6 家畜の病気(BSE、鳥インフルエンザ等) 27 ( 51.9%)
7 有害微生物(病原性大腸菌、サルモネラ菌等) 13 ( 25.0%)
8 食品表示 20 ( 38.5%)
9 トレーサビリティ 13 ( 25.0%)
10 その他 2 ( 3.9%)
  ・アレルギー表示・物質について(地方公共団体職員)
・遺伝子組換え食品について(その他)
 
問9  運営等、何かお気づきの点や感じたことがありましたら、ご記入ください。
  ・開催のお知らせをもっと広く新聞テレビ等で行ったらもっと一般の主婦も参加したのではないか(消費者)
・机が欲しい(消費者)
・同じ人ばかり何度も発言している。やり方の限界を感じた(消費者)
・一人でも多くの方が理解できるようお願いします(消費者)
・牛肉輸入問題について、米国には押し切られないで欲しい(消費者)
・生産者として牛肉の高騰が心配。良い検査方法が見つかるまで今までの方法・システムを続けて欲しい(農林水産業事業者)
・アンケートを書く時間を確保して欲しい(食品等事業者)
・外食産業に従事してます。(1)牛肉の高値が経営の深刻な問題となっている。(2)食糧需給率が40%程度で輸入に頼ってもよいのではないか(食品等事業者)
・具体的な方策が見えない。対策はほどほどにして輸入再開を望む。国際的な立場からの判断をお願いする(食品等事業者)
・コーディネーターは上手く質問をまとめてくれた。生協や消費者協会が一般消費者代表で良いのか疑問。安全に過敏すぎる(地方公共団体職員)
・説明の時間が長い。もっと意見交換の時間を多くして欲しい(地方公共団体職員)
・専門用語が多すぎる(地方公共団体職員)
・質問に対する回答がズレている気がした(地方公共団体職員、その他)
・リスクコミュニケーションとして、今回の内容がどのように行政に反映されたか知りたい(その他)
 ○自由記載欄
  ・検査にお金がかかるのは理解できるが、原因もわからず罹ったら治療法もない時点で規制を緩めるのはやめてもらいたい。
・米国からの輸入をするための言い訳ではないとの事だが、どうしてもそのように思えてしまう。
・危険部位の除去を完全にする努力をしてほしい。また交差汚染が起きないように管理を徹底してほしい。
・BSEが起こった時、生産者の「飼料、代用乳等は業者に任せている」との答えにおどろいた。自分が育てている牛に何を食べさせているのか自分自身で管理できないものなのか?又消費者も牛にとってムリのかかる穀物肥育についてもう少し勉強していく必要がある(脂身が黄色くなることがガマンできないものなのか?)
(消費者)
・広く消費者に知らしめて人集めをしてほしかった。消費者、生産者が特に少なかったと思う。この会合がただ開いたから良いというものではなく、発言されたことは守って欲しい。
(消費者)
・牛と豚鶏用飼料ラインについて、工場までは、先程の説明で完全に分けることができるか、配送中の中で混じる可能性がある。実際に牛農家から鶏用の飼料のニオイがしたいう意見もありましたので、対策を。 
(地方公共団体職員)
・焼肉店を経営しております。牛肉の高騰で事業は大変な打撃をこうむっております。一刻も早い再開を望みます。
・全頭検査は今の段階では全く無意味です。3年前の国内BSEの不安を取り除いたという実績はあったと思いますが、次の段階(サーベイランス)へ進むべきだし、科学的な根拠に基づいた判断で、行政のリーダーシップを発揮し、国民が納得できるような判断を望みます。事態は深刻です。お願いします。
(食品等事業者)
・検査について政府はしっかりしていると信頼しているので、全頭検査を見直し牛肉を手に入れやすく、安く提供できるようにしていただきたいと思います。
(食品等事業者)
・意見交換会というよりBSE説明会である。
 行政が色々な施策をしているのは理解できるが、その説明が中心であり、「BSE問題はどうあるべきか」という建設的な意見交換会になっていない。もっと本質の部分の議論がなされるのを切に希望する。
・一般論ではなく、現実論で討論されるべき
 幅広い立場や視点から考えるという点で米国産禁輸による流通段階や消費者への影響が説明の中に入れるべきであり、行政その担当者も参加すべきである。
・禁輸は行政によって行われたものであり、その影響、結果に対しては行政は責任を取るべきである。
 無茶を言うつもりはないが、あまりにも禁輸の影響が軽視されている。日本の自給率を頭に入れて、早期の解決を希望する。
(食品等事業者)
・NHKに対する苦言
 たまたま帰宅後、NHKラジオで今回の意見交換会の報道がありましたが、見直しに対する反対意見だけがあったように話をしておりました。
 参加しなければ私もそう理解したのではないかと思い報道の大切さを知らされました。
(食品等事業者)
・既成事実を作るために開かれた形式的な会であり、集まった意見を対策決定に反映させるつもりがあるとは思えませんでした。
 幅広い分野の関係者が集まったのだから、検査見直しに対する意識調査、全頭検査を泊めると各分野で生じる問題や必要な対応、準備にかかる時間等のアンケート調査をするべきだと思いました。
 会には消費者やマスコミが出席していたため、と畜場の実態について発言することは差し控えましたが、国に直接意見が言える行政機関用の窓口を設けて欲しいです。
 会の中で20ヶ月齢未満でと畜される牛の割合を発表してましたが、ホルスタイン去勢牛には台帳に実際より遅い生年月日が登録された牛がいるため、発表されたデータには、実際よりも1ヶ月齢以上若くカウントされた牛が含まれています。正確なデータでないことを断るべきと思いました。
 BSE検査はいずれ見直しが必要だと思いますが、その前にピッシングや脊髄吸引の問題、生年月日の問題等を解決し、表示された個体識別番号の確認検査ができる体制を整備すべきだと思います。またアメリカにも日本と同等のトレーサビリティシステムや飼料規制をもとめなければいけないと思います。
(地方公共団体職員)
・有識者、農林水産省、厚生労働省は科学的に判断できる限界を明確にお示しになって説明されました。その中での問題点を科学者や行政官としての立場から提起しているように感じました。米国農務省の日本は非科学的だと主張に対し、出口管理、入り口管理の考え方や、サーベイランス・スクリーニング、検査目標の差異に言及することによって、婉曲的に反論していたように感じました。また出口管理から入り口管理への転換は、肉骨粉の意図せざる混入を踏まえて、モラトリアム期間を設けるべきだと考えます。焼肉業界の苦境を救う手立ては別立てで考えるべきです。
 食品安全委員会への辛口な批判も聞いたりしますが、「科学的判断」は専門家に委ねるのが妥当だと考えます。農水省や厚労省が広く国民の意見を求めているのは、単に「科学的判断」だけを下そうとしているのではなく、他の要素も取り入れようとしてているからでしょう。それらは、幅広い層からの多様な意見と、WTO(あるいは米国の圧力)がらみのものでしょう。「焼肉」業界の苦境もありましょうが、願わくば、消費者と苦境から立ち直りつつある生産者の立場を考えたものにしていただきたいと存じます。
 北海道の食は安全安心条例(仮)を策定しているところで、ご存知のように、この点への道民の関心は非常に高いのです。特に遺伝子組換え作物がらみで、道民は科学的判断のみがすべてに優先するという考え方に疑問符を付けています。また、米国農務省の戦略に対しても道民は懸念を持っていますので、牛肉輸入再開に関しても、その条件が果たして完全に守られるのかどうかについて安心しないでしょう。そもそも北海道の食の条例はBSE問題が端緒になっていますから。
 室蘭工業大学の学生に対しあるアンケート(20歳前後:292人)を取りました。半数は「復活した吉牛食べたい」と考えましたが、残り半分は「食べなくてもいい」と否定的でした。米国BSE問題を知り、半数が「前食べたものの中にBSE牛が混じっていたかもと」と心配し、早く輸入再開になってほしいと思いつつも、7割が「米国案での再開」に対して明確にNOと言っています。33%が米国に押し切られると心配し、「頑張れ日本」と言っています。18%がEU案(仏独)に近い形を推測し、15%は全頭検査を主張し米国と合意しなくても良いとまで言っています。
 このアンケート(五月中旬)は、有識者の説明にあったようなやり方で、科学的に妥当といわれている解説を照会した後行いました。学生の本音です。
(その他)


トップへ
戻る