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食品に関するリスクコミュニケーション
(牛海綿状脳症(BSE)対策に関する意見交換会)
事前意見の概要


1.肥料について  
質問者 意見等内容 備考
1−1 その他 BSE発生以降、農林水産省の指導により動物質有機肥料原料の輸入が一時停止となっております。何度か開催されている討論会は、直接人が口にする物ばかりで(食品、飼料〜)肥料に関する討議は皆無に等しい現状です。
是非とも、肥料に関する討議を重ねて戴き早急な動物質有機肥料原料の輸入解禁を希望致します。
 
 
2.トレースアビリティーについて
質問者 意見等内容 備考
2−1 その他 BSE発生以降、牛個体識別データの整備等の体制が整い、BSEが発生した場合でも当該牛の流通経路の検索時間が大幅に短縮された。また、全頭検査の実施によりBSE感染牛が市場流通することがなくなり、消費者に対し「安心感」を与える事が出来ている。このような日本独自の体制が整備された裏では生産者の報告に関する事務処理、また、この体制維持に係わる関係機関での膨大な事務処理があることを消費者に知っていただきたい。
現在アメリカからの牛肉輸入解禁に向けた協議が開催されているが、安易な輸入解禁はこの体制を支えている方々の努力を裏切ることであり、せっかく整備された体制の崩壊にも繋がる可能性があるので十分な意見集約を望む。
また、アメリカ産の牛肉が迂回されて輸入されているのではないかとの噂も聞こえてくるが、その様なルール違反が起きないよう監視をしっかりとしていただきたい。
 
2−2 行政機関等 月齢の線引きが言われているが、どの月齢からサーベイランスで確認できないのか、そのための安全対策はどうなっているのか、またトレーサビリティが消費者に完全に理解されているのかなどの問題が山積されていると思う。周知が足りないのか消費者の理解がまだまだ必要ではないか。BSE全頭検査見直しについては根拠もあいまいで、裏付けがちゃんとなされて法律もしっかりしてからではないと食肉検査の段階で既に混乱すると思う。  
 
3.検査見直し反対
質問者 意見等内容 備考
3−1 消費者 (1)感染ルートや発症プロセスの全容が解明されたわけではありません。外国からの圧力で、検査ルールを拙速に変更すべきではありません。
(2)食の安全を象徴するBSE対策です。消費者の健康を第1においた判断を貫いてください。
 
3−2 流通・加工 リスクが無視し得る程低くても、その情報や関連する知識如何で個々人の安心感は大きく異なる。
全頭検査は科学的には価値が低いようですが安心感に果たした価値は高い。
 
3−3 その他 ○BSEの感染原因などが完全に究明されていない中で、現行の検査体制(全頭検査)を緩和することは、消費者に不安感を与え、国内消費の減少を招く恐れがあることなどから賛成できない。
○しかも、検査見直しの背景として科学的見地というより対米国に配慮したとの印象を多くの生産者や消費者が抱いており、これを強行すれば行政不信と牛肉離れが進み、生産者にとっても消費者にとっても不幸なことになる。
○科学的・技術的な見地を優先することなく消費者優先の視点での見直しを進め、当然、それに伴う費用負担は消費者にお願いすべきである。
 
3−4 その他 BSE発生以降、牛個体識別データの整備等の体制が整い、BSEが発生した場合でも当該牛の流通経路の検索時間が大幅に短縮された。また、全頭検査の実施によりBSE感染牛が市場流通することがなくなり、消費者に対し「安心感」を与える事が出来ている。このような日本独自の体制が整備された裏では生産者の報告に関する事務処理、また、この体制維持に係わる関係機関での膨大な事務処理があることを消費者に知っていただきたい。
現在アメリカからの牛肉輸入解禁に向けた協議が開催されているが、安易な輸入解禁はこの体制を支えている方々の努力を裏切ることであり、せっかく整備された体制の崩壊にも繋がる可能性があるので十分な意見集約を望む。
また、アメリカ産の牛肉が迂回されて輸入されているのではないかとの噂も聞こえてくるが、その様なルール違反が起きないよう監視をしっかりとしていただきたい。
2−1
再掲
3−5 行政機関等 月齢の線引きが言われているが、どの月齢からサーベイランスで確認できないのか、そのための安全対策はどうなっているのか、またトレーサビリティが消費者に完全に理解されているのかなどの問題が山積されていると思う。周知が足りないのか消費者の理解がまだまだ必要ではないか。BSE全頭検査見直しについては根拠もあいまいで、裏付けがちゃんとなされて法律もしっかりしてからではないと食肉検査の段階で既に混乱すると思う。 2−2
再掲
3−6 行政機関等 ○全頭検査の見直しという流れになってきているが、根拠があいまいなままでは消費者等の理解を得るのは難しいと思う。
○スクリーニング検査キット(バイオラット社)の精度にバラツキがあるようだが、日本での検証はきちんとなされているのか。
 
 
4.検査見直しすべき
質問者 意見等内容 備考
4−1 その他 全頭検査の問題は感情論に流されることなく毅然とした姿勢で早急に結論を出し、BSE検査はサーベイランスであると明確に表現すべき。あいまいな表現はかえって、消費者の誤解を生む。
牛肉輸入再開についても両国間で”本年夏を目途に再開につき結論を出すべく努力する”と発表しておきながら努力が見えない。こちらも早急に結論を出し、正常な需給バランスに戻すべき。
 
4−2 流通・加工 全頭検査の見直しに賛成します。
世界的な認識に加えて食品安全委員会のたたき台にも全頭検査の見直しによるVCJDのリスクに大きな変化はないと報告されているのだから、この議論をこれ以上続ける必要はなく、結論を早く出すべき、月齢の見直しは死亡牛の検査同様に、EUの基準に従い3ヶ月以上とするのが妥当。
 
4−3 食品等事業者 ○食品の安心・安全を確保する事は必要です。その方法は科学的知見を基に種々の対策を総合的に組み合わせた合理性に富んだものが、望ましい。全頭検査が唯一絶対なものとは思えません。
○一方、米国産牛肉の輸入停止以来、既に8ヶ月が経過しています。国内消費量の30%相当が止まったまま、このような長期間放置してよいのでしょうか。
○零細経営の焼肉店は仕入価格の高騰と入手難によりどんどん倒産しています。これは明らかに行政行為による人為的な災害です。一刻も早い解決を望みます。
 
4−4 消費者 全頭検査議論には憤りを感じる。BSE先進国EU等は既に具体的な線引きをしており、十分な参考例があるのに、なぜ不毛な議論が続くのか?
そもそも億単位の税金が安全確保にならないものに使われ、しかもその議論が未だに続いている。全てはコストがかかる。
政府はよく景気回復感なるものを発表するが、国民の多くはその実感がない。これ以上無駄遣いはやめてほしい。
また、マスコミが取り上げない様々な無駄が他にもあり、BSE議論は氷山の一角と思うとゾッとする。
全てにおいて原点に戻らないと、国の末裔すら危ぶまれるのではないか。
 
4−5 食品等事業者 BSE検査の目的は「スクリーニング検査」から「サーベイランス検査」に変更する時期にきていると判断します。その理由は、
1.BSE検査では牛肉の安全性を保証出来ない
2.ヨーロッパでも当初はスクリーニングも目的にしていたが、現在はサーベイランスが主体である
3.若齢牛ばかりでなく高齢牛でもプリオンがある程度溜まっていない感染牛はBSE検査で陰性となる
4.一番安全性確保に重要であるSRM除去は全頭から行っている
5.日本で発見された21ヶ月齢と23ヶ月齢の感染牛のプリオン蓄積量は通常陽性牛の500/1〜1,000/1と非常に少ない
などです。因って、全頭検査の見直しは当然であり、その月齢もヨーロッパと同様に30ヶ月齢以上とすべきである。
 
4−6 消費者 ○すべての食品にはゼロリスクはありえない。もし、消費者団体の方がそれを求めるなら、米、卵、野菜、魚等すべての食品が食べれなくなる。全頭検査は魚に全匹検査、米に全粒検査をする様なものしかも、100%安全を保障するものではないのに、税金の無駄遣いと検査に携わる業者に利益を与えるだけのもの。
○現状が続くと、外食産業での失業問題の方が大きくなり、さらには自殺者のリスクの方がBSEのリスクよりはるかに高い。
○消費者団体が逆に不安をあおっているだけで、消費者は既にBSEに対して大きな消費不安はもっていない。でなければ、吉野家をアメリカ産と知りつつも、あの様な行列をつくらない。唐木先生のBSEの講義を聞けば、消費者団体以外の消費者は問題なく全頭検査見直しに納得するはず!
 
 
5.検査その他
質問者 意見等内容 備考
5−1 消費者 今後、対USA政策も含めて、日本がBSE対策をどのようにとっていくのか注目しています。(全頭検査に変更があるのかどうか)  
 
6.その他
質問者 意見等内容 備考
6−1 消費者 BSEリスクは限りなくゼロであることは理解している。
一方サルモネラやO−157などの食中毒菌によるリスク評価について検討は進むのだろうか。
 
6−2 食品等事業者 このBSE発生以来、消費者への報道、コメントに際して安全と安心を同一レベルで論じているようでならない。
安全・・・は、科学的根拠に基づくもの
安心・・・は、心情的なものであると思う
私はあくまで安心は消費する側の判断であり、メーカーが安心を作り出す事でないと考える。この部分を混同しているから、話が進展しないのではないか。国ははっきり安全の基準を示すべき。
 


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