閉じる |
平成26年11月27日作成
一般名及び販売名
一般的名称: 線形加速器システム 販売名 : (1)Hi-ARTシステム (2)TomoHDシステム
対象ロット、数量及び出荷時期
(1)販売名:Hi-ARTシステム 対象範囲:ソフトウェアバージョン5.0.2が搭載された当該医療機器全て 対象シリアル番号: 0110036、0110085、0110093、0110164、0110184、0110205、0110229、0110304、0110327、0110377、 0110393、0110400 数量:12台 出荷時期:平成17年5月20日〜平成23年12月26日 (2)販売名:TomoHDシステム 対象範囲:ソフトウェアバージョン2.0.2が搭載された当該医療機器全て 対象シリアル番号: 0110392、0110397、0110409、0110412、0110425、0110426、0110427、0110434、0110437、0110451、 0110453、0110454、0110455、0110466、0110475、0110476、0110479、0110484、0110486、0110487、 0110489、0110498 数量:22台 出荷時期:平成23年10月29日〜平成年26年7月9日
製造販売業者等名称
製造販売業者の名称 : 日本アキュレイ株式会社 製造販売業者の所在地: 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル 許可の種類 : 第一種医療機器製造販売業 許可番号 : 13B1X10042 製造業者名:Accuray Incorporated 輸入先国名:アメリカ合衆国
改修理由
製造元における検証の結果、当該医療機器にインストールされているソフトウェアに不具合があることが確認さ れました。当該医療機器を使用中、Jaw(放射線の照射野を調整する部分)に通信エラーが生じた際、エラー解 消後に再開した治療において、ソフトウェアの不具合によりJawが治療計画通りの動作をしない現象がごく稀に 発生する可能性があります。 当該不具合を対策したソフトウェアをバージョンアップし自主改修を実施致します。
危惧される具体的な健康被害
当該不具合はJawの通信エラーに起因して稀に発生しますが、この不具合が発生した場合、Jawが開閉せず幅が固 定された状態となります。放射線の照射を開始した後(Beam-On中)に通信エラーが生じ当該不具合が発生した 場合は、Jawの動作監視機能によりJaw位置が監視され、インターロックがかかるため機器が適切に停止します。 一方、放射線の照射を開始するタイミング(Beam-On前)に通信エラーが生じて当該不具合が発生した場合、不 具合の影響でJawの動作監視機能によるJaw位置の監視機能が停止することが分かりました。その場合、異常を検 知せずインターロックが作動しないため、Jaw幅が固定されたまま治療が継続され、治療計画通りに放射線が照 射されません。 本不具合が発生し、治療を中断せずに継続した場合、病変組織への放射線の過少照射、周辺組織への放射線の過 照射(誤照射)が発生する可能性があります。 Jaw幅が可変であるTomoEDGE Dynamic Jaw式の治療オプションが有効な機器は、Jaw幅が固定であるFixed Jaw式 の治療を選択して治療することができます。TomoEDGE Dynamic Jaw式の治療オプションが有効になっていない機 器は、Jaw幅が固定のFixed Jaw式のみ有効であり、TomoEDGE Dynamic Jaw式の治療を行うことはできません。 Fixed Jawによる治療では放射線の照射を開始する前に、Jawが治療計画で予め決定した幅に開き、その後、Jaw 幅が固定された後に放射線の照射を開始し、治療完了時まで固定幅にて照射をするため、当該不具合が発生して も実際の照射線量に影響が出ません。 治療状況を表示するOpearator Stationの画面にて、中央に表示されるJawの動作状況を示す「IEC Y Field (cm)」ウィンドウの「Width」(Jaw幅を示す数値)を確認することで、本不具合発生の有無を判別することが可 能です。 「IEC Y Field (cm)」の「Width」の数値が治療開始後に治療計画に従って変動しない場合(数値が固定された ままである場合)、本不具合が発生している可能性があります。 万が一、「IEC Y Field (cm)」ウィンドウの「Width」の数値が変動しない場合は、ただちに治療を中止するこ とで、過照射及び過少照射を防ぐことが可能です。 あるいは、TomoEDGE Dynamic Jaw式が有効な機器である場合、TomoEDGE Dynamic Jaw式で計画された治療をFixe d Jaw式の治療に変更することで、万が一、本不具合が発生した場合でも、実際の臨床上の影響が発生すること を避けることができます。 添付文書にて機器の不具合により過照射や過少照射が発生する可能性があることの注意換気や、機器の取扱説明 書にて、治療中はOperator Station画面を常に確認する手順が記載されております。 上記の対応を行うことで、健康被害の発生を防ぐことができるため、重篤な健康被害が発生する可能性はないと 考えます。現在までに国内外において、本不具合による重篤な健康被害は発生しておりません。
改修開始年月日
平成26年11月26日
効能・効果又は用途等
本品は、腫瘍等の治療のために、強度変調放射線治療の計画と照射を行う統合システムとして使用されます。
その他
対象機器の納入先は全て当社において把握しています。 納入先に通知の上、改修を行います。 早期に機器の安全性を確保するため、使用者への改修通知をただちに実施し、次期バージョンのソフトウェアの インストールを速やかに完了させることとしました。 不具合により臨床上の影響が懸念される施設に対しては2014年11月27日に第一報を完了させ、通知より4日以内 に改修のお知らせの配布及び次期ソフトウェアのインストールを完了させる予定です。
担当者及び連絡先
担当者 : 日本アキュレイ株式会社 薬事&品質保証 細川 憲子 連絡先 : 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル7階 電話番号: 03-6265-1529 FAX番号 : 03-3272-6166