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平成25年 6月11日作成 平成26年 4月17日訂正(*)
一般名及び販売名
一般的名称: 内視鏡下灌流・吸引器 販売名 : イリゲーションポンプチュービングセット
対象ロット、数量及び出荷時期
品名:APEX アースロスコピー チューブセット カタログ番号:LC-7120-000-00 対象ロット番号:1302134および1303204 数量:5箱(1302134:4箱、1303204:1箱、1箱8個入りのため、40個) 出荷時期:平成25年4月4日〜平成25年5月24日 届出番号:22B1X00005L00076 届出年月日:平成22年1月28日
製造販売業者等名称
製造販売業者の名称 : ジンマー株式会社 製造販売業者の所在地: 静岡県御殿場市中畑1656-1 許可の種類 : 第一種医療機器製造販売業 許可番号 : 22B1X00005 外国製造業者:コンメドリンバテック社(Linvatec Corporation d/b/a ConMed Linvatec) 輸入先国名:米国
回収理由
APEX アースロスコピー チューブセット(以下、本品という)の特定ロット製品において、APEXイリゲーショ ンシステムのポンプ(以下、ポンプという)の圧力センサーに接続する部分(以下、チューブという)に傷又は 変形が生じ、圧力センサーからのエアー漏れによるポンプの機能不良が発生しておりました。 本品はポンプに接続し、関節包内に生理食塩水又は蒸留水を灌流しつつ、当該チューブを介してポンプの圧力セ ンサーで関節包内の圧力(以下、内圧という)を測定してイリゲーションポンプの灌流量を調節して使用されま す。このエアー漏れが発生した場合、圧力センサーで測定される内圧が低下したと誤認識され、その結果ポンプ が内圧を一定に保つために灌流量を増加させる不具合事象が海外で発生しておりました。 外国製造者であるコンメドリンバッテック社(以下、製造元という)の情報によると、チューブを成形する際に 用いられる剥離剤が原因であることが判りました。チューブは金型にインジェクション成形して製造されており ます。材料の液体のPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂金型に注入し、オス型ピンを挿入した後に、冷却、固化させ金 型から取出します。チューブ形成後にオス型ピンを外しやすくするための剥離剤を塗布しておりますが、この剥 離剤が時間の経過とともにオス型ピンの表面状に偏った状態で蓄積し、その結果、蓄積された剥離剤によってチ ューブ内側の表面に傷が生じてしまっておりました。また、この部品は1個の金型で2個製造されており、そのう ち一方の金型で本事象が発生しておりました。 製造元ではこの傷又は変形がある製品を隔離すると同時に不具合発生の可能性のある該当ロット製品を特定し、 その出荷停止および自主回収を決定しました。製造元からこの自主回収の連絡を受け、弊社においても該当製品 の回収を実施する事と致しました。
危惧される具体的な健康被害
使用開始前に不具合が発生した場合、ポンプを使用する事ができませんが、代替器の用意が整い次第手術を開始 することが出来ます。また、手術中に不具合が発生した場合、エアー漏れにより内圧の低下が発生するため、ポ ンプの圧力の誤認識によりポンプからの灌流量が増加しますが、本品のイリゲーションチューブに組み込まれて いる圧力安全弁により圧力が180mmHgを超えると、安全機構が作動して内圧を低下させるために生食又は滅菌水 が自動的に排出されます。 以上のことから、本事象発生が発生したとしても、患者様に重篤な健康被害が発生する可能性は極めて低いと考 えられます。なお、これまでに当該不具合による報告は海外で32件受領しておりますが、そのうちで健康被害が 発生した報告は一切ありません。また、日本国内においては本事象による不具合および健康被害の報告は受領し ておりません。
回収開始年月日
平成25年6月11日(*)
効能・効果又は用途等
本品は体腔又は管腔の内視鏡による観察を容易にするため、液体で灌流・吸引(洗浄効果)することを目的とし た滅菌済みの灌流・吸引装置と併用するシース又はチューブセットです。
その他
当該製品の出荷先については全て把握しているため、出荷先の医療機関に対して回収を行う旨を文書で通知し、 自主回収を行います。
担当者及び連絡先
担当者 : 品質保証・薬事部 品質保証管理課 高橋正樹 連絡先 : ジンマー株式会社 静岡県御殿場市中畑1656番地の1 電話番号: 0550-89-8508 FAX番号 : 0550-88-0371