閉じる

    平成24年 3月 5日作成
    

    医療機器改修の概要

    (クラスII)

  1. 一般名及び販売名

  2. 一般的名称: 核医学診断用検出器回転型SPECT装置
    販売名  : エミッションCT装置 BRIGHTVIEW X
    
    
  3. 対象ロット、数量及び出荷時期

  4. 製造番号:KPS0049001  KPS0050002  KPS0051001  KPS0053001  KPS0063101
         KPS0064101  KPS0065101
    
    出荷数量:7台
    
    出荷時期:平成22年2月26日  〜  平成23年8月27日
    
    
  5. 製造販売業者等名称

  6. 製造販売業者の名称 : 株式会社 日立メディコ
    製造販売業者の所在地: 東京都千代田区外神田四丁目14番1号
    許可の種類     : 第一種医療機器製造販売業
    許可番号      : 12B1X00004
    主たる機能を有する  :千葉県柏市新十余二2番地1
    事業所所在地
    
    
  7. 改修理由

  8.  当該機器の製造業者である米国Philips Medical Systems(Cleveland)社(以下PMS社)は、
    米国FDAに対し昨年8月10日付で本機器に関するRecall報告を行ないました。同社に確認した結果、
    当該機器の設置時等に行われる調整作業時に使用される「調整結果確認用プログラム」およびメン
    テナンス時に使用される「調整用プログラム」の特定のバージョンに以下のような問題があること
    が判明したため、これを修正したプログラムと入れ替える回収(改修)作業を行うことを決定した
    ことが判りました。発生する問題の詳細を以下に示します。
    
    (1)調整結果確認プログラムの問題によりエラーが発生する
     PMS社により海外の医療機関に対し本機器の設置作業が行われた際、補正データ収集用のX線照射
     範囲を制限するための絞りが正しく調整されたことを確認するためのプログラム(以下「調整結果
     確認用プログラム」)を用いた確認作業が実施されましたが、その際、X線を検出するための平面
     検出器(Flat Panel Detector:以下FPDと記載)からの出力信号が不正である旨のエラーが発生し
     ました。その後、絞り板を再度調整することで作業は正常に完了しましたが、後日PMS社がこのプロ
     グラムについての検討を行った結果、人体構造による影響を補正するためのプログラム(以下、
     「補正プログラム」)で用いられているFPD面上の信号入力範囲と、「調整結果確認用プログラム」
     で使用されているFPD面上の信号入力範囲が相違していることが判りました。
     「調整結果確認用プログラム」ではFPD面の端部から6画素(1画素のサイズは0.2×0.2(mm)であり、
     6画素は、0.2×6=1.2(mm))の範囲については、出力される信号強度が不安定であるため検証作業
     の対象範囲から除外されていましたが、「補正プログラム」ではこの6画素の範囲も使用しているこ
     とが判明したため、この6画素分のデータについて「調整結果確認用プログラム」と同様に補正演算
     の範囲から除外するようにした「補正プログラム」に変更する回収(改修)を行うこととしました。
    
    (2)メンテナンスプログラムの問題による天板の誤動作
     機器のメンテナンス時に使用する「調整用プログラム」の一部に問題があるために、「調整用プログ
     ラム」による調整を実施した後、機器の使用者が検査開始前に機器の各可動部を自動でそれぞれの待
     機位置に移動させる操作を行ない、その後、特定の検査操作を実施すると、天板が規定の高さまで移
     動する前に体軸方向への移動を開始するため、天板が機器の一部に接触する可能性があることが判明
     しました。
     そこでこの問題点が発生しないプログラムに変更する回収(改修)を実施することとしました。
    
    
  9. 危惧される具体的な健康被害

  10. (1)「調整結果確認プログラム」の問題によりエラーが発生する
     FPDの端部6画素分のエリアを含むデータから画像再構成演算を行うプログラムが使用された場合で
     あっても、作成された断層像に端部6画素分のデータは影響を与えないため、この問題により重篤な
     健康被害が発生することはまず考えられません。
    
    (2)メンテナンスプログラムの問題による天板の誤動作
     この問題が発生した場合、天板は意図しない動作を開始するが、当該機器による検査時、被検者はス
     トラップ(固定ベルト)で天板上に固定されており、検査中の被検者は医師または臨床放射線技師等に
     よる監視下にあるため、このような事態が発生した場合であっても重篤な健康被害が発生することは
     まず考えられません。
    
    なお、弊社はこれらの問題による健康被害発生の報告は受けておりません。
    
    
  11. 改修開始年月日

  12. 平成24年2月15日
    
    
    
  13. 効能・効果又は用途等

  14.  本装置は患者様の体内に投与された放射性医薬品の分布を検出して画像として表示させるエ
    ミッションCT装置で医師又は診療放射線技師等の有資格者が使用します。
    
    
  15. その他

  16.  対象医療機関の名称と所在地は全て把握済みですので、弊社からご使用いただいている医療機関
    様に対して注意喚起文書の配布ならびに回収(改修)する旨を連絡します。
    
    
  17. 担当者及び連絡先

  18. 担当者 : 薬事情報管理部  平出博一  池谷和之
    連絡先 : 株式会社     日立メディコ 柏事業場
          千葉県柏市新十余二2番地1
    電話番号: 04-7131-4167
    FAX番号 : 04-7131-4774