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平成20年 9月 3日作成
一般名及び販売名
一般的名称: 麻酔システム 販売名 : ドレーゲル全身麻酔装置 アポロ
対象ロット、数量及び出荷時期
製造番号: ARZD-0182, ARZE-0252 数量:2台 出荷年月:平成20年5月16日, 平成20年7月30日
製造販売業者等名称
製造販売業者の名称 : ドレーゲル・メディカル ジャパン株式会社 製造販売業者の所在地: 東京都江東区富岡2‐4‐10 許可の種類 : 第一種医療機器製造販売業 許可番号 : 13B1X00173 輸入先製造業者 :ドレーゲルメディカル AG&Co.Kg( ドイツ)
改修理由
製品の市販後調査の過程で、新しく製造された麻酔装置において、流量表示及び機械換気等の機能が散発的にエ ラーを生じるという事象が確認されました。調査の結果、エラーを生じた装置は、2008年の3月から6月の 間に製造された装置に限定され、3種類(モニタ部、ガス供給部、ベンチレータ部)のプリント基板上に表面実 装されているコンデンサが規格外であることが原因であることが明らかになりました。従って、この対象期間に 製造されたアポロに対し、同コンデンサが搭載されているプリント基板が使用されている場合は、プリント基板 の交換による改修を実施することを決定致しました。
危惧される具体的な健康被害
(1) モニタ部のプリント基板に使用されている当該コンデンサが不良を生じた場合: 本装置は、気道内圧、呼気分時換気量、無呼吸、吸気及び呼気麻酔ガス濃度、麻酔ガス混合比、吸気酸素濃 度及び吸気笑気(亜酸化窒素)濃度、吸気及び呼気CO2濃度、SpO2及び脈拍数(オプション)をモニ タする機能を有していますが、これらのモニタリング機能が影響を受けることはありません。 (2) ガス供給部のプリント基板に使用されている当該コンデンサが不良を生じた場合: ガス流量測定機能が影響を受けて、酸素、笑気、又は空気流量が、実際より少なくディスプレイ上に表示さ れる可能性がありますが、総流量がガラス管式の総流量計に正しく表示され、又、酸素/笑気濃度等も正し く表示されることから、この総流量と酸素/笑気濃度等のパラメータをモニタしながら麻酔を継続すること ができます。又、低酸素防止機構(S‐ORC)が影響を受けることもありません。 (3) ベンチレータ部のプリント基板に使用されている当該コンデンサが不良を生じた場合: 機械換気が停止されますが、この場合は、可視可聴アラームを発生するとともに、手動換気モードに切り替 わることから、リザーババッグによる手動換気により、換気を継続することができます。 以上のことから、患者様に健康被害を及ぼす可能性は極めて低いものと考えております。 なお、現在までに、当該事象に関わる健康被害発生の報告は受けておりません。
改修開始年月日
平成20年8月14日(情報提供の開始)
効能・効果又は用途等
本器は人工呼吸器とモニタ(呼吸数、気道内圧、換気量、酸素濃度、二酸化炭素濃度、麻酔ガス濃度、動脈血酸 素飽和度(SpO2)、脈拍数、気道内圧と換気量のデータに基づいて算出した肺コンプライアンス)を一体化した 吸入麻酔器で、半閉鎖循環麻酔、閉鎖循環麻酔および非再呼吸麻酔などの応用ができる麻酔装置である。
その他
改修対象のアポロ が使用されている2施設について、8月19日までに情報提供を完了するとともに、プリント基 板交換による改修作業についても8月29日に完了しました。 なお、このうち1台(ARZD-0182)には、対象プリント基板が搭載されていないことを確認致しました。
担当者及び連絡先
担当者 : プロセス品質薬事部 相澤 猛、荒澤 常夫 連絡先 : ドレーゲル・メディカル ジャパン株式会社 東京都江東区富岡2‐4‐10 電話番号: 03‐5245‐2231、2398 FAX番号 : 03‐5245‐2320