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平成19年11月15日作成

医療機器 回収の概要

(クラスII)



  1. 一般名及び販売名

    一般的名称:補助循環用バルーンポンプ駆動装置
    販売名  :アローIABP装置 AutoCAT 2シリーズ
    
    
  2. 対象ロット、数量及び出荷時期

    改修対象数量:19台
    出荷時期:2007年5月30日〜8月30日
    対象製造番号:
    (1)アローIABP装置AutoCAT2(製品番号:IAP-0400J)9台
    070501V、070510V、070529V、070604V、070644V、070646V、070647V、
    070648V、070650V
    (2)アローIABP装置AutoCAT2WAVE(製品番号:IAP-0500J)10台
    070534W、70133W、70134W、70136W、70139W、70140W、70145W、
    70150W、70428W、70520W
    
    
  3. 製造販売業者名称

    名称:アロウ ジャパン株式会社
    住所:東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー5F
    業許可番号:13B1X00178
    
    
  4. 回収理由

    大動脈バルーンポンピング(IABP)装置のヘリウム駆動装置の製造業者から、駆動ベ
    ローズの製造工程に不具合(熱安定化処理)があり、駆動装置内でリークが発生する可能
    性がある、と製造元から連絡を受けたため。
    
    
  5. 危惧される具体的な健康被害

    ヘリウム駆動装置でリークが発生すると、警告メッセージの1つである“ヘリウムリーク
    アラーム”が鳴ります。このアラームはバルーンカテーテルの“ラプチャーリーク”と誤
    認されるため、術者が不必要なカテーテル交換をする可能性があります。この為、患者へ
    の循環補助が中断される可能性があります。
    また、アラーム原因がバルーンカテーテルのリークではないため、カテーテル交換を行っ
    ても“ヘリウムリークアラーム”は解消されません。
    但し、アラームが鳴った場合、循環補助は中断されますが、アラームを解除することによ
    り再駆動は可能です。
    現在まで、健康被害の報告はありません。また、ヘリウムリークは駆動装置内で起こるた
    め、重篤な健康被害の発生は考えられません。
    
    
  6. 回収開始年月日

    2007年11月 15日
    
    
  7. 使用目的又は効能・効果等

    本装置は、心筋梗塞又は開心術等で心臓が低心拍出量状態となり、心臓性ショック状態に
    陥った場合に、患者を救命するために用いる。
    その方法として、患者の股動脈より挿入したバルーンカテーテルを心電図等を同期信号と
    して適当なタイミングでインフレート、デフレートさせる。この結果、患者の血圧はダイ
    アストリック・オーギュメンテーション(収縮期圧より拡張期圧の方が高くなること)及
    び収縮期圧の低下を起こす。この事は、心血流を確保し、心筋の酸素消費量の減少を意味
    し、心臓の負担を軽減している。これらの事は、患者の全身的循環に良い結果をもたらす。
    
    
  8. その他

    納入先医療機関はすべて特定しており,情報提供の上、改修致します。
    現在、交換部品(駆動装置アッセンブリー)の手配を行っており、入手後改修を開始致し
    ます。その間は、推奨処置を実施することにより、この状況は回避できます。
    
    
  9. 担当者名及び連絡先

    担当者名:
    品質管理責任者:渡邊みどり
    テクニカル責任者:齋藤昌彦
    連絡先:
    TEL:03-3522-7181
    FAX:03-3522-7180