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平成19年6月8日作成
平成19年9月19日訂正(*)
平成19年12月10日訂正(**)
平成19年12月11日訂正(***)

医療機器改修の概要

(クラスII)



  1. 一般的名称及び販売名

    一般的名称          : 免疫発光測定装置
    販売名            : (1)ARCHITECT アナライザー i 2000
                   : (2)ARCHITECT アナライザー i 2000SR
    
    
  2. 対象シリアルナンバー、数量及び出荷時期(*)(**)

    (1)ARCHITECT アナライザー i 2000
    対象シリアルナンバー     : 全シリアルナンバー
    数量(*)(**)      : 440台
    出荷時期(**)       : 平成11年1月〜平成19年7月
    
    (2)ARCHITECT アナライザー i 2000SR
    対象シリアルナンバー     : 全シリアルナンバー
    数量(*)(**)(***) : 436台
    出荷時期(*)(**)    : 平成15年2月〜平成19年11月
    
    
  3. 製造販売業者等名称

    製造販売業者の名称      : アボットジャパン株式会社
    製造販売業者の所在地     : 千葉県松戸市松飛台278
    薬事業態区分         : 第1種医療機器製造販売業
    製造販売業許可番号      : 12B1X00001
    製造元            : Abbott Laboratories (米国)
    
    
  4. 改修理由(*)(**)

    海外製造元における調査の結果、下記の6つの事象が発生する可能性があることが判明
    致しました。この度、これらの事象を解消するためにソフトウェアが改良されましたので、
    改良されたソフトウェアをインストールする措置を自主改修として実施致します。
    A)(ARCHITECT アナライザー i 2000SRで生化学オプションを連結している場合)
       連結した生化学オプションにおいて回帰式にスプライン曲線を使用している測定
       項目で、稀に検体の測定結果が負の濃度あるいは低濃度値になることがあります。
       これはキャリブレータの吸光度測定値と検体の吸光度測定値が完全に一致した場合
       に発生する事象です。
    B)(ARCHITECT アナライザー i 2000SRで生化学オプションを連結している場合)
       連結した生化学オプションにおいて検体希釈が必要な測定項目では、機器に搭載
       した試薬キット毎にコントロールを測定するオプションが使用できません。
    C)(ARCHITECT アナライザー i 2000及びARCHITECT アナライザー i 2000SR共通)
       測定結果を印刷した場合、一部の測定結果が印刷されない場合があります。
    D)(ARCHITECT アナライザー i 2000及びARCHITECT アナライザー i 2000SR共通)
       ソフトウェアのバックアップ用のコピーをCDに複製する際、CDドライブが使用不可
       のエラーメッセージが発生して複製を行うことができない場合があります。
    E)(ARCHITECT アナライザー i 2000SRで生化学オプションを連結している場合)(*)
       連結した生化学オプションにおいて「測定中にRSHキーパッドあるいはスナップ
       ショット画面から“停止”を要求」の操作をし、測定取消しが発生した状態で継続
       して測定を再開した場合、ごく稀にオーダはそのままで1検体後ろの検体から測定
       開始されることがあります。また、取扱説明書にて禁止操作としている「測定中に
       RSH保護カバーを開ける」及び「アクセス許可されていない表示(オレンジ色点灯)
       のラックトレイを取り外す」操作をし、測定取消しが発生した状態で継続して測定
       を再開した場合も同様な現象が生じる可能性があります。
    F) (ARCHITECT アナライザー i 2000SRで生化学オプションを連結している場合)(**)
       連結した生化学オプションにおいてRSHで検体の吸引操作を行っている際に
       円形サンプラーを一時停止させると、システムコントロールセンターが
       ロックアップすることがあります。
    
    
  5. 危惧される具体的な健康被害(*)(**)

     A)の事象については、
      誤って負の濃度の測定結果になった場合、濃度値がマイナスになるため異常に
      気付きます。また、低濃度値の測定結果になった場合、前回値との比較や他の
      測定項目間バランスのチェックで異常に気付き、再検査することで回避できます。
      また、診断を行う際には、当該機器の測定結果のみではなく、臨床上の情報や
      他の検査結果と併せて総合的に判断されるため、健康被害につながる可能性は
      低いと考えます。
     B)生化学オプションにおいてコントロール測定が正常に機能しない場合、
     C)一部結果が印刷されない場合、
     D)ソフトウェアのバックアップ用の複製ができない場合 の3つの事象に関しては、
      測定結果に影響しないため、健康被害につながる可能性は低いと考えます。
     E)の事象については、(*)
      コンソールにエラー表示されるので容易に異常に気付き、再検査することで
      回避されます。また、診断は臨床上の情報や他の検査結果と合わせて総合的に実施
      されるため、健康被害につながる可能性は低いと考えています。
     F)の事象については、(**)
      誤った測定結果が得られる事はないため、健康被害につながる可能性は低いと考えます。
    
    なお、現在まで国内外においてこれらの事象に関する健康被害の報告はありません。
    
    
  6. 改修開始年月日

    平成19年6月8日
    
    
  7. 効能・効果又は用途等

    ARCHITECT アナライザー i 2000及びARCHITECT アナライザー i 2000SRは
    化学発光免疫測定法を用いて、検体中の抗原、抗体等の測定を行う装置です。
    
    
  8. その他(*)(**)

    納入先は特定できておりますので、弊社技術員が自主改修を実施致します。
    ソフトウェアバージョン3.10は、改修理由のうちA)、B)、C)の3事象が解消されており、
    当初バージョン3.10で自主改修を開始しておりました。
    その後、D)、E)の2事象についてバージョン3.11で解消されたため、バージョン3.11の
    インストールによる自主改修を実施しておりました。
    この度、海外製造元より新たにF)の事象および再度ソフトウェアをバージョンアップする旨
    の連絡がございました。
    バージョン3.12で6事象全てが解消されますので、バージョン3.11の導入を中止し、
    全ての対象機器にバージョン3.12の導入を行う改修作業を順次実施してまいります。
    
    
  9. 担当者及び連絡先

    連絡先  : アボットジャパン株式会社
    住所   : 千葉県松戸市松飛台278
    電話番号 : 047-386-4134
    FAX番号  : 047-386-4853
    担当者  : 安全情報管理部  芝原 周爾、鵜野 洋子