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2002年11月29日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称:ディスクリート方式臨床化学自動分析装置
販 売 名:7180形日立自動分析装置

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


2.1 対象製品  :7180形日立自動分析装置において検体ID付属装置
          (オプション)を具備した装置。
2.2 対象製造番号:1401-02,03,04,05,07,09,10
           1402-01,03,05,06,07,08
           1403-01,02,05,08,09,10
           1404-01,02,04,06,07,08,10
           1405-02,03,04,05,09,10
           1406-01,06,07,08
           1407-01,02,03,04,05,07,08,09,10
           1408-01,03,04,05,10
           1409-01,02,03,04,05
2.3 対象品台数 :55 台
2.4 出荷時期  :2002年1月〜2002年11月

3. 製造業者等名称


会社の名称:株式会社 日立サイエンスシステムズ
本社所在地:茨城県ひたちなか市市毛1040番地
薬事の業態:医療用具製造業
製 造 所:株式会社 日立サイエンスシステムズ
製造所住所:茨城県ひたちなか市市毛1040番地
業許可番号:08BZ0098
許可年月日:平成 14年9月15日

4. 回収理由


 顧客先にて、検査結果検証時に検査結果が一つ前の患者番号の位置に出力されているとの通報がありました。当該装置を調査結果、検体のバーコードIDを読取るための、バーコードリーダの読取り位置の調整が規定値からずれていました。
 調査した結果、バーコードリーダの読取り位置の調整が規定値からずれた場合、一度のID読取で2検体のIDラベルにバーコードリーダ光を照射することがわかりました。この場合ごくまれに患者ID番号と検体の不一致が以下の条件(1)(2)が重なった条件下で発生することが判明しました。

 バーコードリーダの読取り位置の調整が規定値からずれ、2検体分の患者検体IDラベルにバーコードリーダ光を照射した場合、以下の条件で検体の不一致が発生します。

(1)

同一検体に2度のバーコードリーダ光を照射しIDラベルの汚れ等の要因で1度目の照射でIDが読取れなかった場合。

(2)

同一検体に2度のバーコードリーダ光を照射し、2度目の照射光で読取った場合。

 通常は、読取異常が直前に起こった場合重複IDアラームを発生し注意を喚起し装置は該当検体の分析は行ないません。
 なお、バーコードリーダが正常に調整されている状態では、この不具合は発生いたしませんが、最悪の事態を考慮して調整がずれた場合でも検体番号の不一致が発生しないように装置ソフトウェアの改修を行います。
 併せてバーコードリーダの読取位置の再調整を実施いたします。

5. 危惧される具体的な健康被害


 検体番号と検査結果の不一致が発生した場合であっても、通常は分析装置からの測定結果は検査技師、医師によって確認された上で他の検査、診察結果とあわせて診断に用いられるので、誤診により健康被害を引き起こす可能性は低いと考えられます。
 なお、これまで、本現象による具体的な健康被害の発生は報告されておりません。

6. 回収開始年月日


平成14年11月29日  顧客へ連絡開始

7. 効能・効果又は用途等


 医療機関等において、採取された血清および尿などの生化学成分の分析を目的として用いられる自動分析装置。

8. その他


 納入いたしました医療機関等は全て特定しており、根本的な被害防止として対象製品全数に対し、ソフトウェアの改修とバーコードリーダの(光軸)位置の再調整を実施いたします。

9. 担当者名及び連絡先


連 絡 先:株式会社 日立サイエンスシステムズ
      品質保証部 医用装置品質保証グループ
      TEL:029-271-2674
      FAX:029-271-2685
担当者氏名:會澤 剛毅、田上 孝一