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2002年9月27日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般的名称:医用リニアアクセラレータ
販 売 名:プリサイス トリートメントシステム

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


製造番号:105794
数  量:国内 1台
出荷時期:平成14年(2002年)7月

3. 製造業者等名称


会社の名称:エレクタ株式会社
輸入営業所所在地:兵庫県神戸市中央区磯上通6−1−9 KOBE MKビル
許可番号:兵用輸第0048号
薬事法に基づく業態許可状況:医療用具輸入販売業
輸入元製造業者:Elekta Oncology System Ltd

4. 回収理由


 米国及び独国で、当該医療用具に組み込まれたソフトのバグによると思われる次のような事例が発生したため、改修することとした。

1)多門照射の場合で照射する順番を変更したり又は照射の組み合わせを編集するフラクション機能を使用して照射を行う場合、必要な照射野をとばしてしまう場合がある。
 処方を一旦終了し再度読み込めば、飛ばされた照射野は照射可能である。

2)フラクション機能を利用して照射を行う場合、一旦照射野情報を読み込んだ後に違う照射野を再選択すると、照射装置の位置は再選択された位置であったが照射野は再選択する前の情報であり、情報の内容が混在する場合がある。

3)フラクション機能を利用して照射を行う場合、一旦照射野情報を読み込んだ後に違う照射野を再選択して照射すると、再選択する前の照射野が照射されてしまう場合がある。
 この場合、システムは照射した照射野を誤認識してしまい、同一の照射野が照射される可能性がある。

4)フラクション機能を利用して照射を行う場合、システムは同一の照射野を2度照射してしまう場合がある。

 国内で当該医療用具を設置しているのは1施設のみであるが、これまでに前述のような障害が発生したことがないことを確認済みである。

5. 危惧される具体的な健康被害


 1),2)及び3)の治療に関しましては警報表示等の安全装置により正常に治療できる。
4)2度照射の場合は分割照射のケースであり、約1%の過線量で健康上には問題のない領域である。加えて、照射記録は残っており、翌日からの治療時に、前回余分に照射した照射野を照射せず、その全体線量を同じにできる。こうすることで、健康上の問題の発生は避けられる。
 
 今回の全不具合に関しましては、治療の操作をオートからマニュアル操作することよって不具合が起こらないことが判明しております。

6. 回収開始年月日


平成14年9月19日 (情報提供の開始)

7. 効能・効果又は用途等


 医用リニアアクセラレータは、放射線治療機で医師もしくは放射線技師等有資格者が使用します。

8. その他


 納入いたしました医療機関(1施設)はすべて弊社が把握しておりますので、文書にてご通知の上、改修を実施します。

9. 担当者名及び連絡先


担当者名:薬事品質管理部 藤枝 茂樹
連絡先 :エレクタ株式会社
     兵庫県神戸市中央区磯上通6−1−9 KOBE MKビル
     電話 078-241-7100
     FAX  078-271-7823