一覧へ戻る


2002年5月20日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般名:抵抗式血球計数装置
販売名:多項目自動血球分析装置XE−2100L

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


対象製造番号:11001〜11032
出荷数 :32台
出荷時期:平成12年2月〜平成14年2月

3. 製造業者等名称


会社の名称:シスメックス株式会社
本社所在地:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号
製造所の名称:シスメックス株式会社 加古川工場
製造所の所在地:兵庫県加古川市野口町北野314番地の2
製造業許可番号:28BZ0193

4. 回収理由


(1)ソフトウェアに関して
 米国で、本製品の類似製品におきまして、ホストコンピュータから間違った情報を検体測定データに取込むという不具合が発生しました。
 調査の結果、原因が判明しました。
1)ホストコンピュータから何らかの原因で間違った検体情報(患者氏名等)が送られてくると、検体情報チェック機能により「テキストチェックエラー」メッセージがディスプレイに表示される。
2)ホストコンピュータに検体問合せを行って規定時間内にデータが送られてこなければ、検体情報チェック機能により「タイムアウトエラー」メッセージがディスプレイに表示される。
 上記1)、2)の場合、オペレータが確認ボタンを押すと、問合せした検体とは異なる検体の検体情報を本製品に取り込んでしまい、検体番号および測定結果に対して異なった検体情報が付与されて出力されます。
 本製品も同様のソフトウェアを用いているため、顧客への注意喚起および不具合回避処置の情報提供ならびにソフトウェアの改修を実施することとしました。
 改修対象は製造番号11001〜11032です。

(2)構造に関して
 米国で、本製品とは別の製品におきまして、同一検体を複数回連続測定する不具合が報告されました。
 調査の結果、原因は試験管へのバーコードラベルの貼り方が適正でなかったために、剥がれかけたシールおよびはみ出したシールがひっかかり試験管がラックに正しく戻されず同じ検体を再度吸引したことにありました。
 本製品も同様の機構を採用しているため、予防的処置として顧客への注意喚起の情報提供および構造変更の改修を実施することとしました。
 改修対象は製造番号11001〜11013です。

5. 危惧される具体的な健康被害


 測定データの取り間違いが発生する可能性がありますが、構造上の不具合は、オペレータが取扱説明書どおりに装置を適切に使用、運用している場合には取り間違えは発生しません。
 また、患者の診断は臨床上の情報、他の測定結果と総合して行われるため、本件による健康被害が起こる可能性は低いと考えられます。
 なお、現在までに本件による健康被害の報告は受けておりません。
 

6. 回収開始年月日


平成14年5月20日

7. 効能・効果又は用途等


 本製品は、臨床検査室で血液検査を行うための多項目自動血球分析装置で、白血球4分画、白血球/好塩基球、有核赤血球、幼若球のスキャッタグラム、赤血球、血小板の粒度分布曲線のパターンデータ、26項目の測定データおよび4項目の研究用データをデータ処理部の画面に表示します。

8. その他


 納入しました医療機関は全て特定しており、当社にて情報提供と対象機器の改修を実施します。

9. 担当者名及び連絡先


連絡先:シスメックス株式会社
担当者:機器生産本部 品質管理部 西垣 彰
電話番号:(0794)24-1171(代)
FAX:(0794)25-0656