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2002年4月2日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般名:手動式人工呼吸器
販売名:レールダル・シリコン・レサシテータ
(乳児及び小児用レサシテータの構成部品である圧限定器のうち刻印番号4が回収対象)

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


製品番号  851202   圧限定器(射出鋳型番号 4のみ)

この圧限定器を使用している製品
製品番号  8500xx05 乳児用レールダル・シリコン・レサシテータ
製品番号  8600xx05 小児用レールダル・シリコン・レサシテータ
製品番号  8512xx   乳児及び小児用患者バルブ
製品番号  8513xx   乳児及び小児用患者バルブ(クリップ付き)  
製品番号  851202   圧限定器

この圧限定器を使用する可能性のある製品
製品番号  8700xx05 成人用レールダル・シリコン・レサシテータ (上記のクリップ付き患者バルブを使用している場合のみ)

出荷番号  上記 全ての製品番号の内圧限定器の射出鋳型番号4のみ
出荷数量  915 個(総輸入数量):内圧限定器の射出鋳型番号4のみ
出荷時期  平成13年8月1日〜平成14年3月10日

3. 製造業者等名称


名   称:レールダル メディカル ジャパン株式会社
所 在 地:東京都新宿区西新宿6−12−1 パーク・ウェストビル
許可の種類:医療用具輸入販売業
輸入先製造元 :レールダル メディカル社(ノルウェー王国)

4. 回収理由


 当該品につきまして弊社生産工場の品質管理システムにて、上記製品の部品(圧限定器)を製造する射出鋳型の不良が発見されました。この圧限定器は、45cmH2O以上の圧力がかかると弁が開いて空気を逃がし、乳児や小児の患者に過重な空気圧がかかることを防ぐ役割を果たしていますが、不良品はより高圧にならないと開かないことや、一度開いてしまうと閉塞しないことなどが発見された為です。
 弊社は、当該医療用具の使用により、患者様に健康被害が及ぶ可能性が否定できない為、この圧限定器を回収することに致しました。

5. 危惧される具体的な健康被害


 通常の取扱い通り、気道確保後にゆっくりと換気バッグを押して人工呼吸を行えば肺に換気され、この部品が不良であっても問題はありません。
 しかし、急速に換気すると、本来は圧限定器が働き過剰な圧を排出しますが、不良品が使用されていると、吹き込まれた空気が肺よりも胃に入り、胃の膨満を引き起こす可能性があります。 この胃の膨満は胃内圧を高め、横隔膜を挙上させ、肺の動きを制限し呼吸器系のコンプライアンスを低下させることになります。
 当該製品の最大換気量は、乳児及び小児の肺容量の2.5分の1以下の空気しか送り込まない設計になっていますので、肺への影響は避けられます。
 さらに、肺や胃が吹き込まれた空気により一杯になっても、患者の呼気は別の弁(ディスクメンブレン:患者バルブ最下位置に取り付けられている。)から排出される機構になっており、回収対象部品が異常であっても、連続して患者を陽圧下に長く置くことはありません。
 又、圧限定器のバルブが開放状態になってしまったとしても、手で弁を押さえることにより使用することができます。 弁の開閉時にはこの圧限定器から空気が漏れる音がしますので確認出来ます。気管内へ直接に換気を送り込む場合は、圧限定器の機能は使用しないので、不具合の影響はありません。
 現在のところ,国内外において本件に関する健康被害発生の報告はありません。

6. 回収開始年月日


平成14年 3月25日

7. 効能・効果又は用途等


 本器は、蘇生時やその他の救命処置において、呼吸が不十分または無い患者の肺換気を行う為のバッグ・マスク式人工呼吸器である。

8. その他


 回収対象品の見分け方
圧限定器のキャップに鋳型番号が小さな数字で刻印されています。この刻印番号“4”の場合を回収対象とします。出荷先は全て弊社にて把握しておりますので、この出荷先リストに基づき早急に回収作業を開始致しています。

9. 担当者名及び連絡先


連 絡 先:レールダル メディカル ジャパン株式会社
      東京都新宿区西新宿6−12−1 パークウエストビル
担当者氏名:薬事・技術部 角田滋雄
電話番号 :03−3346−1861
FAX  :03−3346−1862