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2002年3月26日作成

医療用具回収の概要
(クラスII

 

1. 一般名及び販売名


一般名:その他の放射性同位元素治療装置及び治療用密封線源
    (イリジウム192 治療用密封小線源用付属品)
販売名:AO アプリケーター

2. 対象ロット、数量及び出荷時期


対象製品:AOアプリケータ(舌、軟組織用)
回収対象数量:80個
出荷時期:平成13年1月30日から平成13年11月7日迄

3. 製造業者等名称


会社の名称:株式会社バリアンメディカルシステムズ
会社の住所:東京都中央区日本橋富沢町10-16 MY ARK日本橋ビル4階
許可の種類:医療用具輸入販売業
輸入先製造業者:バリアンメディカルシステムズ社(米国)
国内管理人:医療産業株式会社
国内管理人の住所:東京都文京区湯島4-2-1

4. 回収理由


 バリアンメディカルシステムズ社製の舌/軟組織用カテーテルの最先端付近において、ピンホールが生じており、それにより先端部が完全に密封されていないためにそのカテーテルに周辺の体液が混入した。医師は目視で確認できたので、そのカテーテルを使用せず一緒に刺入していた他の4本のカテーテルで線量分布を補償し、治療を行った旨の報告が都内の大学病院よりありました。
 現在のところ、患者の健康被害は報告されていませんが、本件のピンホールが製造工程におけるカテーテルの先端部の密封不良と思われます。そのことが原因で装置の故障をおこす可能性があるため、万一を想定して予防措置として、全数自主回収を行うことにいたしました。

5. 危惧される具体的な健康被害


 通常は医師が患者に接した時に目視でカテーテル内に唾液等の混入の状況を確認できるので、そのカテーテルを治療に使用せずに他のカテーテルで補償する対策が取れます。またもし目視できない微量な漏れであっても線源の移動状況から判断できます。
 しかし、万が一カテーテルの先端部のピンホールのある状態でこのカテーテルを使用した場合でも線源は密封されているので、放射線による患者や他への被爆障害の影響はないものと考えます。また、ピンホールの状況を知らずに使用した場合は、線源ワイヤーの体液による汚染が考えられますが、この線源ワイヤーを洗浄、消毒せずに次の患者に続けて使用したときでも、同様なカテーテルの不良がない場合は、線源ワイヤーの汚染がピンホールを通して他の患者の組織内に及ぶことはないと考えます。
 なお現在のところ、国内外からの当該製品に関する健康被害の報告はありません。

6. 回収開始年月日


平成14年3月26日

7. 効能・効果又は用途等


 本品は高線量率のイリジウム(192Ir)を活用し、体内治療、組織内治療、インタールーミナル、術中治療において密封小線源治療を施す放射線治療装置「バリソース」(承認番号:20700BZG00044000、承認取得者:バリアン アソシエイツ インク)の付属品であり、使用に際して、鉛遮蔽容器に格納された線源を自動的に遠隔操作するために、予め患者体内に装着しておくものです。

8. その他


 輸入販売会社の株式会社 バリアン メディカル システムズが納入医療機関に対して回収を行う旨を文書にて平成14年3月20日付で通知して、3月26日から当該製品の回収を行います。

9. 担当者名及び連絡先


連絡先:株式会社バリアンメディカルシステムズ
    〒103−0006東京都中央区日本橋富沢町10-16 MY ARK日本橋ビル4階
担当者:品質管理部 田代 則行
TEL :03−3639−9700
FAX :03−3639−9623