2002年3月22日作成

1.　一般名及び販売名

一般的名称：免疫発光測定装置
販　売　名：モジュラーアナリティクス＜Ｅ＞､
　　　　　　モジュラーアナリティクス＜ＥＥ＞､
　　　　　　7600-001S形日立自動分析装置、
　　　　　　7600-002形日立自動分析装置、

2.　対象ロット、数量及び出荷時期

２．１　対象製品及び製造番号
販売名　：モジュラーアナリティクス＜Ｅ＞
製造番号：1353-06、1368-17、1368-19、1370-13、1370-14、
　　　　　1370-15、1373-18、1475-16、1476-02

販売名　：モジュラーアナリティクス＜ＥＥ＞
製造番号：1368-16、1368-18、1370-12、1475-15

販売名　：7600-001S形日立自動分析装置
製造番号：1353-07、1353-08

販売名　：7600-002形日立自動分析装置
製造番号：1353-05、1238-30、1239-26、1239-27、1239-28、
　　　　　1353-04
　　　注：1353-05以外は増設用E分析モジュール付

２．２　対象品数量：２１台
２．３　出荷時期　：平成１３年４月 〜 平成１４年３月

3.　製造業者等名称

会社の名称：株式会社日立ハイテクノロジーズ
本社所在地：東京都港区西新橋一丁目２４番１４号
製　造　所：株式会社日立ハイテクノロジーズ　設計･製造統括本部　那珂事業所
製造所住所：茨城県ひたちなか市大字市毛８８２番地
業許可番号：０８ＢＺ５０２９
許可年月日：平成１３年１０月１日

4.　回収理由

　顧客先で精度管理実施時に測定失敗にも拘らず、"LIMT"のデータフラグが出力され、同時に"T/V pick up error"のシステムアラームが発生した旨の通報がありました。
　当該装置の調査の結果、反応液(測定対象物質)を収容したアッセイカップを搬送するキャリア機構の位置ずれが発生しており、アッセイカップをインキュベータに正しく搬送できなかったために、検出部に反応液を吸引できず測定失敗したことが判明しました。キャリア機構の位置ずれの故障は、何らかの外的要因によると推定されます。
　当該事象は、本来"LowSig"（測定失敗）のデータフラグが出力されるべき測定結果に対して、"LIMT"(テクニカルリミット:測定範囲外)のデータフラグが出力されるというソフトウェアの不具合であることが判明しました。この不具合は、精度管理試料と一般検体の測定で発生します｡
　このため、データフラグの出力内容についてのソフトウェアの改修を行います。　

5.　危惧される具体的な健康被害

　当該事象においては、"LIMT"のデータフラグが出力されており、取扱説明書にて、当該データフラグが出力された測定試料は再測定するよう指示しています。"LowSig"のデータフラグが出力されるべき測定結果は、検出部に反応液を吸引できなかった場合にのみ発生します。このとき、ハードウェア故障を示すシステムアラームもあわせて発生します。システムアラーム発生時は、装置状態を確認して対策を行うよう取扱説明書にて指示しています。
　検査技師は、データフラグとあわせてシステムアラームを認知してハードウェア故障に対する処置をしてから､ 再測定を行います。したがって、測定失敗した結果が報告される可能性は低いと考えられます。
　さらに、分析装置からの測定結果は検査技師、医師によって確認された上で他の検査、診察結果とあわせて診断に用いられるので、誤診による具体的な健康被害を引き起こす可能性は極めて低いと考えられます。
　なお、これまでに本現象による具体的な健康被害の報告は受けていません。

6.　回収開始年月日

平成１４年３月２０日　顧客へ連絡開始

7.　効能・効果又は用途等

　医療機関等において、採取された血清及び尿などに含まれる免疫化学成分の分析を目的として用いられる自動分析装置。

8.　その他

　納入いたしました医療機関等は全て特定しており、"LIMT"のデータフラグが出力されたすべての測定シグナルを分析者が個々に確認する必要があること及び改修の旨を、株式会社日立ハイテクノロジーズ及び販売元であるロシュ･ダイアグノスティックス株式会社が各納入先へ通知し、ソフトウェアの改修については、株式会社日立ハイテクノロジーズ及びロシュ･ダイアグノスティックス株式会社が納入先を訪問し、対象製品全数に対して改修作業を実施します。

9.　担当者名及び連絡先

連　絡　先：株式会社日立ハイテクノロジーズ
　　　　　　設計･製造統括本部 那珂事業所　品質保証部
　　　　　　ＴＥＬ：０２９−２７６−６２４２
　　　　　　ＦＡＸ：０２９−２７２−８７４１
担当者氏名：藤田　弘、桜庭　伸一