2001年5月17日作成
医療用具回収の概要
(クラスII)
1. 一般名及び販売名
一般的名称:脳波データ処理装置
販 売 名:BISモニタ A−1050
2. 対象ロット、数量及び出荷時期
製造番号 :M20928〜M20930,M20932〜M20935,M20937〜M20940,
M20943〜M20964,M20966〜M20976,M20978〜M20990,
M20993〜M20996,M20998〜M21004
数 量 :68台
輸入時期 :平成12年 6月20日 〜
平成12年10月 3日
3. 製造業者等名称
営業所名称:日本光電工業株式会社
所 在 地:東京都新宿区西落合1−31−4
許可の種類:医療用具輸入販売業
輸入先製造元:ASPECT MEDICAL SYSTEMS社(米国)
4. 回収理由
弊社が輸入している医療用具「BISモニタ A−1050」で故障し測定ができないものを,製造業者のASPECT
MEDICAL
SYSTEMS社(米国)に修理を依頼したところ,同社から原因解析の結果,2000年4月以降に製造された当該製品に搭載したStatic
RAM
(信号処理に用いられるデータの保存をするメモリチップ)の一部(特定メーカの特定ロット)に不良品が混入していた。その混入した不良Static
RAMが搭載使用されているものでは,データ処理エラーが生じ,その結果として計測不能になるかもしくは信頼性の低い計測値になる可能性があるとの報告を受けました。
弊社は修理報告としてこの内容を受け,製造元から回収指示は受けておりませんが,弊社で検討した結果,該当する製品を自主回収することとしました。
5. 危惧される具体的な健康被害
手術中には,麻酔医が常時監視して総合的に催眠レベルを判定しており,本装置以外にも他の生体情報モニタも併用されており,本装置使用できない状態となっても,健康被害が発生することは考えられません。信頼性が低い計測値となる場合には,インジケータに信頼性が低いことを表示し,医師の注意を喚起しますので,重篤な健康被害が発生することは考えられません。
なお,電気メス等から発生するノイズで本装置の信頼性が低くなった場合の注意などは,取扱説明書に記載しております。
また,日本国内において健康被害の報告は受けておりません。製造業者からも,過去において健康被害の報告は受けていないとの連絡を受けております。
6. 回収開始年月日
平成13年 5月15日
7. 効能・効果又は用途等
本装置は,患者の脳波を測定し,脳波波形の表示を行うと共に,脳波をリアルタイムに解析処理し,バイスペクトラルインデックス(BIS),95%スペクトラルエッジ周波数,スペクトラルメディアン周波数などをグラフ及び数値で表示するモニタです。
本装置のBIS(0〜100の数値)を催眠レベルの指標のひとつとして,手術室あるいは集中治療室の患者モニタリングに用いることができます。BISの数値が高い値を示す程覚醒を意味し,値が低くなるにつれ催眠が深くなっていることを意味します。
8. その他
納入しました医療機関に対し,使用中にこの様な現象になった場合は,BIS値のみでなく有効な他の臨床サインとの組合せによる臨床的判断を行うようにお願いすると共に回収する旨を通知し,当該製品の回収を行うと同時に動作確認品と交換します。
9. 担当者名及び連絡先
連絡先:日本光電工業株式会社
東京都新宿区西落合1−31−4
担当者:品質管理本部品質保証部品質保証課 浜中洋行
電 話:03−5996−8020
FAX:03−5996−8089
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