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インフルエンザと予防接種
(啓発資料)



平成13年11月(平成15年9月改編)
インフルエンザ予防接種ガイドライン等検討委員会


<インフルエンザとは>
 インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こります。インフルエンザにかかった人が咳やくしゃみなどをすることにより、ウイルスが空気中に広がり、それを吸い込むことによって感染します。
 インフルエンザの流行は、通常、初冬から春先にみられますが、ときには春期、夏期にもみられます。
 典型的なインフルエンザの症状は、突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などで、のどの痛み、咳、鼻水などもみられます。普通のかぜに比べて全身症状が強いのが特徴です。気管支炎や肺炎などを合併し、重症化することが多いのもインフルエンザの特徴です。
 また、インフルエンザは流行が始まると、短期間に小児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込むという点でも普通のかぜとは異なります。さらに、普通のかぜが流行しても死亡する人はあまり増えませんが、インフルエンザが流行すると、特に65歳以上の高齢者や慢性疾患患者で死亡率がふだんより高くなるという点でも普通のかぜとは異なります。

1. インフルエンザの予防
 予防の基本は、流行前に予防接種を受けることです。これは世界的にも認められている最も有効な予防法です。
 インフルエンザは空気中に拡散されたウイルスによって感染しますから、感染予防のためには、人込みは避けましょう。また、常日ごろから十分な栄養や休息をとることも大事です。インフルエンザ感染の広がりには空気の乾燥が関連しています。室内では加湿器などを使って加湿しましょう。外出時のマスクや帰宅時のうがい、手洗いは、普通のかぜの予防と併せておすすめします。

2. インフルエンザ予防接種の有効性
 インフルエンザ予防接種の有効性は世界的にも認められています。我が国においても高齢者の発病防止や特に重症化防止に有効であることが確認されています。
 65歳以上の高齢者に対して行った調査では、予防接種を受けないでインフルエンザにかかった人の34%〜55%は、予防接種を受けていればインフルエンザにかからずに済んだこと、また予防接種を受けないでインフルエンザにかかって死亡した人の82%は、予防接種を受けていれば死亡せずに済んだことが報告されています。
 なお、予防接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度かかり、その効果が十分に持続する期間は約5ヶ月間とされています。より効率的に有効性を高めるためには、毎年インフルエンザが流行する前の12月中旬までに接種を受けておくことが必要です。
 また、インフルエンザウイルスは毎年変化しながら流行するため、毎年流行が予測されるウイルスにあった予防接種を受けておくことが効果的です。我が国のインフルエンザ予防接種は、近年の状況をみると流行したウイルスを予防するのに効果的でありました。一般的には、65歳以上の方は1シーズン1回の予防接種で効果がありますが、インフルエンザウイルスの型に大きな変異がある場合には、2回接種することが必要です。

3. インフルエンザ予防接種の副反応
 予防接種の注射の跡が、赤みを帯びたり、はれたり、痛んだりすることがありますが、通常2〜3日のうちに治ります。また、僅かながら熱が出たり、寒気がしたり、頭痛、全身のだるさなどがみられることもありますが、通常2〜3日のうちに治ります。また、接種後数日から2週間以内に発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害の症状が現れる等の報告があります。
 非常にまれですが、ショックやじんましん、呼吸困難などがあらわれることがあります。

4. 接種対象者など
 法律で決められたインフルエンザの予防接種の対象者は、65歳以上の方及び60歳以上65歳未満の方で心臓やじん臓、呼吸器に重い病気のある方などです(60歳以上65歳未満の方で、対象となるかどうかわからない場合は、市町村にお尋ね下さい)。
 しかし、予防接種を受けることの義務はなく、ご本人が接種を希望する場合のみに予防接種を行います。また、接種を受けるご本人が、麻痺などがあって同意書に署名ができない場合や、痴呆症状があって正確な意思の確認が難しい場合などには、家族やかかりつけ医によって、特に慎重にご本人の接種意思の有無の確認を含め、接種適応を決定する必要があります(最終的に確認ができなかった場合には、予防接種法にもとづく接種はできません)。

5. 予防接種を受ける前に

(1) 一般的注意
 インフルエンザの予防接種について、通知やパンフレットをよく読んで、必要性や副反応についてよく理解しましょう。気にかかることや分からないことがあれば、予防接種を受ける前に担当の医師や看護婦、市町村担当課に質問しましょう。十分に納得できない場合には、接種を受けないでください(下記、<注意>を参照のこと)。
 予診票は接種をする医師にとって、予防接種の可否を決める大切な情報です。基本的には、接種を受けるご本人が責任をもって記入し、正しい情報を接種医に伝えてください。
(注意)インフォームドコンセント(説明と同意)
 医師の十分な説明に基づく患者の同意をインフォームドコンセント(説明と同意)と言います。
 法律に基づくインフルエンザの予防接種はあくまでも、ご本人の意思に基づいて接種を受けるものなので、インフォームドコンセントがない場合には、接種する医師は接種を行いません。接種を希望する場合もしない場合も、十分に医師から説明を聞き、理解をした上で判断をして下さい。
(2) 予防接種を受けることができない人
(1) 明らかに発熱のある人
 一般的に、体温が37.5℃以上の場合を指します。
(2) 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
 急性の病気で薬を飲む必要のあるような人は、その後の病気の変化が分からなくなる可能性もあるので、その日は見合わせるのが原則です。
(3) インフルエンザ予防接種に含まれる成分によって、アナフィラキシーを起こしたことがあることが明らかな人
 「アナフィラキシー」というのは通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。発汗、顔が急にはれる、全身にひどいじんましんが出る、吐き気、嘔吐(おうと)、声が出にくい、息が苦しいなどの症状に続き、血圧が下がっていく激しい全身反応です。
(4) その他、医師が不適当な状態と判断した場合
 上の(1)〜(3)に入らなくても医師が接種不適当と判断した時は接種できません。
(3) 予防接種を受けるに際し、担当医師とよく相談しなくてはならない人
(1) 心臓病、じん臓病、肝臓病や血液、その他慢性の病気で治療を受けている人
(2) 前にインフルエンザの予防接種を受けたとき、2日以内に発熱、発疹(ほっしん)、じんましんなどアレルギーを思わす異常がみられた人
(3) 今までにけいれんを起こしたことがある人
(4) 今までに中耳炎や肺炎などによくかかり、免疫状態を検査して異常を指摘されたことのある人
(5) 今までにぜん息と診断されたことがある人
(6) インフルエンザ予防接種の成分又は鶏卵、鶏肉、その他の鶏由来のものに対して、アレルギーがあるといわれたことがある人
(4)予防接種を受けた後の一般的注意事項
(1) 予防接種を受けた後30分間は、急な副反応が起こることがあります。医師(医療機関)とすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。
(2) インフルエンザワクチンの副反応の多くは24時間以内に出現しますので、特にこの間は体調に注意しましょう。
(3) 入浴は差し支えありませんが、注射した部位を強くこすることはやめましょう。
(4) 接種当日はいつも通りの生活をしてもかまいませんが、激しい運動や大量の飲酒は避けましょう。

7. その他

(1) 実施時期及び通知について
 定期の予防接種は、市町村が行うことになっており、個人通知や広報など様々な方法でお知らせしています。この通知などは、住民基本台帳及び外国人登録台帳に基づいて行います。転居した時などには必ず届けを出しておきましょう。
(2) 予防接種を受けない場合
 接種医の説明を十分聞いた上で、ご本人が接種を希望しない場合、家族やかかりつけ医の協力を得てもご本人の意思の確認ができなかったため接種をしなかった場合、当日の身体状況等により接種をしなかった場合等においては、その後、インフルエンザにり患、あるいはり患したことによる重症化、死亡が発生しても、担当した医師にその責任を求めることはできません。
(3) 副反応が起こった場合
 予防接種の後まれに副反応が起こることがあります。また、予防接種と同時に、ほかの病気がたまたま重なって現れることがあります。
 予防接種を受けた後、接種した部位が痛みや熱をもってひどくはれたり、全身のじんましん、繰り返す嘔吐、顔色の悪さ、低血圧、高熱などが現れたら、医師(医療機関)の診療を受けてください。そのほか、分からない時は下記へお問い合わせください。

※ 市町村の連絡先を入れる


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