年度更新手続上の留意点
1 保険料等の申告・納付について
労働保険の保険料は、毎保険年度(4月1日から翌年3月31日まで)を単位として計算することとなっており、年度当初に保険料を概算で(これを「概算保険料」といいます。)申告・納付し、翌年度の当初に確定申告の上、保険料を精算(これを「確定保険料」といいます。)することとなっています(これを労働保険の「年度更新」といいます。)。
手続としては、「労働保険概算・確定保険料/石綿健康被害救済法一般拠出金申告書」(以下「申告書」といいます。)を作成し、その申告書に保険料等を添えて、金融機関(注1)、所轄都道府県労働局、所轄労働基準監督署(注2)のいずれかに、4月1日(火)から5月20日(火)までの間に提出していただく必要があります。
この申告書は、あらかじめ労働保険番号、事業の所在地・名称、保険料率等が印書され、都道府県労働局から各事業主あてに送付されますので、そちらを使用してください。
(注1) 日本銀行の本店、支店、代理店及び歳入代理店(全国の銀行・信用金庫の本店又は支店、郵便局)。
(注2) 黒色と赤色で印刷してある申告書は所轄都道府県労働局又は所轄労働基準監督署へ、ふじ色と赤色で印刷してある申告書は所轄都道府県労働局へ提出してください。
なお、納付書(領収済通知書)の金額は訂正できません。記入誤りをした場合は、所轄都道府県労働局又は所轄労働基準監督署で新しい納付書を受け取り、書き直してください。
また、全国の社会保険事務所内に設置されている「社会保険・労働保険徴収事務センター」においても、申告書の受付を行っています。
2 電子申請・電子納付について
労働保険適用徴収関係手続については、電子申請及び電子納付が便利です。
年度更新については、申告書を電子申請した場合にのみ電子納付をすることができますが、電子申請していない場合であっても、延納(分割納付)を申請した場合の第2期分以降については、電子納付が可能です。
また、今月より1手続当たりに送信可能な様式・添付書類の枚数の上限が、これまでの5枚から101枚まで添付可能となりました。
詳しい電子申請等の方法については、労働保険適用徴収・電子申請お知らせページを御覧ください。
3 年度更新手続上の留意点
年度更新において納付する労働保険料の算定については、その事業で使用されるすべての労働者に支払った賃金総額に、その事業に応じて定められた保険料率を乗じて算定し、一般拠出金の額については、賃金総額に一般拠出金率(一律千分の0.05)を乗じて算定を行い、申告・納付します。
(1) 賃金総額の適正な把握
労働保険料等は、その事業に使用されるすべての労働者に支払った賃金の総額に、その事業に定められた保険料率・一般拠出金率を乗じて算定しますので、適正な労働保険料等を算定するためには、この賃金総額を正確に把握しておくことが必要です。
「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者をいいます。
ただし、その事業に使用される労働者のうち、雇用保険料の負担が免除される「高年齢労働者」(その保険年度の初日において満64歳以上の者)や雇用保険の被保険者とならない者(学生アルバイト等)に対して支払った賃金がある場合には、労災保険に係る保険料と雇用保険に係る保険料とを区別して、それぞれ算定したものの合計が労働保険料となります。
「賃金」とは、賃金、給与、手当、賞与など名称の如何を問わず労働の対償として事業主が労働者に支払うすべてのものをいい、一般的には労働協約、就業規則、労働契約などにより、その支払いが事業主に義務づけられているものです。
なお、一般拠出金の算定基礎となる賃金総額は、原則として、労災保険に係る労働保険料の算定基礎賃金総額と同額になりますが、場合によっては異なることがあります。詳しくは、石綿健康被害救済法に基づく一般拠出金の徴収制度についてを御覧ください。
(2) 継続事業の場合
[1] 最初に、年度更新手続を行うための申告書・納付書には、あらかじめ、労働保険番号、事業の所在地・名称、保険料率等が印書されていますので、印書内容に誤りがないかどうかを確認してください。
なお、これらの印書内容に疑問がある場合は、訂正しないで、所轄都道府県労働局に照会してください。
[2] 申告書の記入に際しては、特に次の事項に御注意ください。
ア 「(8)保険料・拠出金算定基礎額」欄は、平成19年4月1日から平成20年3月31日までの間に使用したすべての労働者に支払った賃金総額(支払うことが確定している賃金を含みます。)を記入します。賃金総額に1,000円未満の端数がある場合は、その端数を切り捨てた額を記入します。
イ 「(10)確定保険料・一般拠出金額」欄は、(8)欄の「保険料・拠出金算定基礎額」に(9)欄の「保険料・拠出金率」を乗じた額を、「(14)概算保険料額」欄は、(12)欄の「保険料算定基礎額の見込額」に(13)欄の「保険料率」を乗じた額を、それぞれ記入してください。
「一般拠出金」については、納付額に計算誤りが多いため、特にご注意ください。
※ 労災保険に係る確定保険料の算定基礎となる賃金総額が1000万円の場合、一般拠出金の納付額は500円となります。
ウ 「(12)保険料算定基礎額の見込額」欄は、平成20年度に使用する労働者に支払う賃金総額の見込額を記入します。ただし、平成20年度の賃金総額の見込額が平成19年度の賃金総額の100分の50以上100分の200以下である場合には、平成19年度の賃金総額をそのまま平成20年度の賃金総額の見込額として使用します。
エ 「・事業又は作業の種類」欄は、基本的には「労災保険率表」の「事業の種類」又は「第二種特別加入保険料率表」の「事業又は作業の種類」を記入することになっていますが、事業内容(製品名、製造工程等)についてもできるだけ具体的に記入してください。
(3) 一括有期事業の場合
建設の事業や立木の伐採の事業のうち、「一括有期事業」として成立している事業については、継続事業と同様に年度更新の手続を行うことになります。ただし、建設の事業や立木の伐採の事業は「二元適用事業」ですので、申告書は労災保険に係る分と雇用保険に係る分とをそれぞれ別個に作成していただきます。
申告書の記入に当たっての留意点は、概ね前記(2)の継続事業の場合に同じですが、労災保険に係る分については、次の点が異なります。
[1] 建設の事業については、原則として元請負人のみを当該事業の事業主として適用しますので、元請負人においては、自らが使用した労働者に支払う賃金の他に下請負人が使用した労働者に支払う賃金をも含めて保険料を算定することとなっています。
[2] 保険料の算定基礎となる賃金総額を正確に把握することが困難な事業については、労災保険分に限り賃金総額の特例(請負金額に事業の種類ごとに定められた労務費率を乗じた額を賃金総額とします。)による保険料の算定が認められています。
[3] 「有期事業の一括」の適用を受けている事業は、「一括有期事業報告書」を併せて提出することになっています。更に建設の事業については、「一括有期事業総括表」も併せて添付することになっています。
(注) 一括有期事業に係る一般拠出金については、平成19年4月1日以降に開始した事業(工事等)を対象として、労働保険の確定保険料申告に併せて申告・納付することとなっていますので、今回の労働保険の確定保険料申告の対象となる事業(工事等)のうち、平成19年4月1日以降に開始した事業(工事等)については一般拠出金の申告・納付が必要です。
以上の点に御留意の上、期限内に申告・納付を済ませていただきますようお願いいたします。
なお、平成21年度の年度更新手続から、申告・納付時が6月1日から7月10日までの間に変更になります(併せて延納に係る期別納付時期についても2ヶ月程度後ろにずれる予定です。)。詳細は来年度の年度更新手続時期までにお知らせします。