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平成18年12月26日 照会先:厚生労働省健康局結核感染症課
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海外で注意すべき感染症について
-年末年始を前にして-
年末年始の期間中は、海外へ渡航される方も多いことから、安全で快適に旅行し帰国するために、現在海外で注意すべき感染症について情報提供します。
特に、鳥インフルエンザの家きん等での発生が世界的に拡大し、発症事例も増加しておりますので、あらためて注意喚起をいたします。
| 1 | 鳥インフルエンザ 鳥インフルエンザは、東南アジアから欧州、アフリカと拡大し、ヒトへの感染事例も増加しています。2003年(平成15年)11月以降、現時点までに、世界で258名(うち死亡者数154名)の発症事例が報告されています。 一般的に感染した鳥と濃厚に接触した方が感染します。生きた鳥が売られている市場や養鶏場にむやみに近寄らないようにするとともに、手洗いやうがいの励行に心がけましょう。 また、各検疫所においてポスターの掲示等により各国の発生状況について情報提供するとともに健康相談にも応じております(別紙1)ので、帰国時、体調等に不安を生じた場合にはご相談下さい。 |
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| 2 | 狂犬病 本年11月に、海外で犬に咬まれて狂犬病に感染し、日本国内で発症する事例(輸入感染症例)が2例続きました。我が国では昭和33年以降狂犬病の発生がなく、輸入感染症例についても1970年(昭和45年)以来、36年ぶりでしたが、狂犬病は依然として世界中の国々で発生しています。 狂犬病は、犬だけではなく、他の哺乳動物(ネコ、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリなど)からも感染し、発症すると有効な治療方法はなく、ほぼ100%の方が亡くなります。海外では犬をはじめとする野生動物との接触を避けることが大切です。また、万が一、犬などの動物に咬まれた場合は、すぐに傷口を石けんと水でよく洗い、医療機関で、できるだけ早く傷の処置と狂犬病ワクチンを接種してください。また、帰国時には検疫所に申し出てください。(別紙2) |
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| 3 | 一般的に海外で注意しなければならない感染症(別紙3) 渡航先(国および地域)や活動内容によって、罹(り)患する可能性のある感染症は大きく異なりますが、最も多いのは食べ物や水を介した消化器系の感染症です。
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| 4 | 正しい予防知識(別紙5) 海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが必要です。特に、飲料水、虫刺され(蚊やダニなど)、動物との接触には注意が必要です。 感染症には潜伏期間があり、帰国後しばらくたってから、具合が悪くなることがあります。したがって、その際は早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間を必ず申し出ることが重要です。 空港や港の検疫所では健康相談を行っており、帰国時に具合が悪かったり、不安に思うことがあったりした場合には、積極的に利用してください。 |
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| 5 | 海外の感染症に関する情報の入手(別紙6) 出発前に旅行プランに合わせた情報を入手しておくことが大切です。厚生労働省検疫所及び外務省では、ホームページにより海外各国の安全に関する情報を提供しています。また、空港内検疫所においても、リーフレット等を配置し、情報提供を行っておりますので、積極的にご利用下さい。 |
| 鳥インフルエンザの流行について |
| 下記地域で高病原性鳥インフルエンザが確認されています。 |
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| ○ | 高病原性鳥インフルエンザとは? 高病原性鳥インフルエンザとは、鳥インフルエンザの中でも、ニワトリ、カモなどが死亡してしまう重篤な症状をきたすものをいいます。 ヒトへの感染は稀ですが、感染した鳥との密接な接触、と殺等から、ヒトが感染した事例が報告されています。 |
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| ○ | 予防方法
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厚生労働省検疫所
犬に咬まれないよう注意!
| 犬、猫、コウモリ、キツネ、アライグマなどに咬まれると狂犬病に感染するおそれがあります。 狂犬病は、発病するとほぼ100%死亡します。動物にはむやみに手を出さないようにしましょう。 |
【もしも、咬まれてしまったら・・・】
万が一、渡航先で狂犬病のおそれのある犬等に咬まれたら、すぐに傷口を石けんと水でよく洗い、医療機関で、できるだけ早く傷の処置と狂犬病ワクチン接種を受けてください。
また、帰国時には検疫所に申し出てください。
厚生労働省検疫所
海外で注意しなければいけない感染症
| 主な 感染源 |
注すべき病気 | 主な発生地域 | 滞在地域 | 主な症状 | 予防方法 | ||||||||||||||||||||||
| リゾート 観光地 |
都市部 | 地方の 町や村 |
森林・原野 | 発熱 | 下痢 | その他 | 予防接種 | その他 | |||||||||||||||||||
| 食べ物 水 |
★A型肝炎 | 発展途上地域 | ● | ● | ● | ● | 倦怠感 黄疸 |
● | 十分火の通った食べ物を食べる 生水は飲まないようにする |
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| ★赤痢 | 発展途上地域 | ● | ● | ● | ● | ● ときに血便 |
激しい腹痛 | 十分火の通った食べ物を食べる 生水は飲まないようにする |
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| ★腸チフス | 発展途上地域 | ● | ● | ● | ● 持続する高熱 |
倦怠感 比較的徐脈 |
十分火の通った食べ物を食べる 生水は飲まないようにする |
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| ★コレラ | 発展途上地域 | ● | ● | ● | ● 大量の水様 |
嘔吐 下痢による脱水 |
十分火の通った食べ物を食べる 生水は飲まないようにする |
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| 事故 ケガ |
★破傷風 | 世界各地 | ○ | ○ | ○ | ○ | 飲み込みにくい しゃべりにくい |
● | 野生動物との接触を避ける 転倒やケガに注意する |
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| 蚊 | ★マラリア | 熱帯 亜熱帯地域 |
○ | ○ | ● 夜間 |
● 夜間 |
● 高熱・周期的 |
○ | 悪寒 冷汗 |
予防薬(飲み薬) | 夜間外出を控える 虫除けローションの使用 長袖・長ズボンの着用 |
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| ★デング熱 | 熱帯 亜熱帯地域 |
● 日中 |
● 日中 |
○ 日中 |
● 高熱 |
目の奥の痛み 筋肉・関節痛、発疹 |
虫除けローションの利用 室内での蚊取り線香の使用など |
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| ▲日本脳炎 | アジア | ○ | ● | ● 高熱 |
昏睡 意識障害 |
● | 水田地帯など田舎に出かける人は予防接種を実施する | ||||||||||||||||||||
| ■黄熱 | アフリカ 南アメリカ |
● 日中 |
● 日中 |
● 高熱 |
頭痛、筋肉痛 悪寒、嘔吐 |
● 発生地域では必須 |
虫除けローションの利用 長袖・長ズボンの着用 |
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| ▲ウエストナイル熱 | 北アメリカ | ● | ● | ● | ● | ● | 頭痛、筋肉痛 倦怠感 |
虫除けローションの利用 長袖・長ズボンの着用 |
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| 動物 | ■狂犬病 | 世界各地 | △ | △ | △ | △ | ● | 受傷部位の痛み 精神的動揺 |
● | むやみに動物に触らない 犬等の咬傷を受傷後の予防注射 |
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| ▲鳥インフルエンザ | 東南アジア | ● | ● | ○ | 呼吸器症状 | 鳥類との接触を避ける 手洗い、うがいの励行 |
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| 沼や湖 河川 |
▲レプトスピラ症 | 世界各地 | ● | ● | 悪寒、頭痛、筋痛 腹痛、結膜充血 |
淡水(川や湖)での 水浴びを控える |
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| ★寄生虫症 | 世界各地 | ○ | ● | ● | ○ | 衛生的な食堂での食事 こまめな手洗い |
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※予防接種は、渡航期間、地域、活動内容により、医師と相談の上考慮する。 | ||||||||||||||||||||||||
別紙4
デング熱にご注意!
| デング熱は蚊が媒介する感染症です。 現在、熱帯・亜熱帯地域の各地でデング熱が流行しています。 虫除け、蚊取り線香、厚手の長袖・長ズボンなどを利用して、蚊に刺されないように注意してください。 |
| デング熱を媒介するヒトスジシマカ |
| デング熱が見られる地域 International travel and health 2005(WHO) |
【デング熱の症状】
3〜15日、通常5〜6日の潜伏期(蚊に刺されてからウイルスが体内で増えるまでの期間)を経て、突然の発熱ではじまります。熱は38〜40℃程度で5〜7日間持続し、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹を伴います。この発疹は風疹と同じような小さな紅斑で、痒みや痛みはありません。また、軽い皮下出血が足腿部、腋下、手のひらに発熱期の最後や解熱後に現れます。
厚生労働省の検疫所では、デング熱の検査を無料で行っています。
旅行中、上記のような症状があった方は帰国時に検疫官に申し出てください。
別紙5
正しい予防知識
☆ 旅行前に
出発前から体調が悪いと抵抗力が落ちることから、出発前から体調を整えることは病気の予防にも大切なことです。
☆ 旅行中に
| 1. | 水は必ず沸かして飲むか、ミネラルウオーター(有名なブランドのもの)を飲みましょう。 |
| 2. | 搾りたてのミルクやお手製の乳製品を口にするのはやめましょう。 |
| 3. | 川や湖、沼などの水辺には寄生虫が見られます。淡水での遊びやスポーツは、注意しましょう。 |
| 4. | 刺されてうつる病気は広くみられます。ダニ、ノミ、シラミも狙っています。服装に注意し、虫除けスプレーや線香も積極的に利用しましょう。 特に熱帯地域では、蚊が媒介するマラリアやデング熱が流行しています。 マラリアを媒介する蚊は、森林地帯を中心に夜間出没します。夜間の外出は要注意! デング熱を媒介する蚊は、日中、都市部にも出没します。時に家の中にもみられます。 |
| 5. | 動物(特に野生動物)はどのような病気を持っているか分かりません。むやみに動物に触るのはやめましょう。 |
| 6. | こまめに手を洗いましょう。手についた細菌は、目、鼻、口などのいろいろな所から体に入ります。特にトイレの後や食事の前は重要です。 |
☆ 帰ってきたら
検疫所では、健康相談を受け付けています。マラリアやデング熱などの検査も行うことができますので、積極的に利用してください。
かかってもすぐに症状が現れるとは限りません。帰ってしばらくしてから具合が悪くなることもあります。熱や下痢など具合が悪くなってきたら、速やかに医療機関を受診するか、検疫所に相談してください。
その際には、旅行先や滞在期間を必ず申し出てください。
別紙6
海外の感染症に関する情報提供サイト
| 1. | 世界各地の感染症発生状況 |
| ● | 厚生労働省検疫所(海外渡航者のための感染症情報)ホームページ (http://www.forth.go.jp/) |
| ● | 外務省海外安全ホームページ>感染症関連情報 (http://www.anzen.mofa.go.jp/sars/sars.html) |
| 2. | 感染症別の詳細情報 |
| ● | 厚生労働省検疫所(海外渡航者のための感染症情報)ホームページ>感染症別情報 (http://www.forth.go.jp/) |
| ● | 国立感染症研究所 感染症情報センターホームページ>疾患別情報 (http://idsc.nih.go.jp/disease.html) |
| 3. | 予防接種に関する情報 |
| ● | 厚生労働省検疫所(海外渡航者のための感染症情報)ホームページ (http://www.forth.go.jp/) |
| ● | 外務省ホームページ>渡航関連情報>在外公館医務官情報 (http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html) |
| 4. | 渡航先の医療機関等情報 |
| ● | 外務省ホームページ>渡航関連情報>在外公館医務官情報 (http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html) |
高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)発生国及び人での発症事例 (2003年11月以降)
(WHO・各国政府の正式な公表に基づく)
(WHO・各国政府の正式な公表に基づく)
2006年11月29日更新資料
(2006.11.29WHO最終更新)
(2006.11.29WHO最終更新)
出典:WHO・OIEホームページ
| 注1) | 上図の他、人への感染事例として、 1997年香港(H5N1 18名感染、6人死亡) 2003年香港(H5N1 2名感染、1人死亡) 2003年オランダ(H7N7 89名感染、1人死亡) 2004年カナダ(H7N3 2名感染、死亡なし) 2006年英国(H7N3 1名感染、死亡なし)等 がある。 |
| 注2) | 上図のうち、モンゴル、イタリア、ブルガリア、スロベニア、ギリシャ、イラン、オーストリア、スロバキア、ポーランド、スイス、スウェーデン、チェコ、ボスニアヘルツェゴビナ、英国、スペインは野鳥からの検出。 |
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WHOに報告されたヒトの高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)感染確定症例数
(2006年11月29日WHO公表)![]() 注 確定症例総数は死亡例数も含む。 WHOは検査により確定された確定例だけを報告する。 |
高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)発生国及び人での発症事例 (2003年11月以降)
(WHO・各国政府の正式な公表に基づく)
(WHO・各国政府の正式な公表に基づく)
2006年11月29日更新資料
(2006.11.29WHO最終更新)
(2006.11.29WHO最終更新)
| 注1) | 上図の他、人への感染事例として、 1997年香港(H5N1 18名感染、6人死亡) 2003年香港(H5N1 2名感染、1人死亡) 2003年オランダ(H7N7 89名感染、1人死亡) 2004年カナダ(H7N3 2名感染、死亡なし) 2006年英国(H7N3 1名感染、死亡なし)等 がある。 |
| 注2) | 上図のうち、モンゴル、イタリア、ブルガリア、スロベニア、ギリシャ、イラン、オーストリア、スロバキア、ポーランド、スイス、スウェーデン、チェコ、ボスニアヘルツェゴビナ、英国、スペインは野鳥からの検出。 |
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出典:WHO・OIEホームページ
