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8.高齢者の生きがいと健康づくり事業について

(1)事業の重要性
 高齢者の生きがいと健康づくり事業は、高齢期における健康で生きがいのある生活を維持するための社会参加や健康づくり等の各種活動を振興する上で、重要な役割を担ってきたところである。
 今般、介護保険制度改革において、要支援・要介護状態に陥るおそれがある者等を含んだ一貫性・連続性のある総合的介護予防システムを確立することとしている。このシステムにより生活機能が回復した後の生活機能を維持していくためには、日常生活の中で高齢者自身が能力を生かしつつ意欲や目標を持って継続的に生活機能の維持・向上のための活動に関わっていくことが必要である。地域において取り組まれている高齢者の社会参加、社会貢献、健康づくりなどの自助・共助の活動が、今後その受け皿として役割を発揮することが期待される。このようなことからも、これらの自助・共助の活動は益々重要であり、今後ともその振興・活性化に積極的に取り組まれることが求められている。

(2)「都道府県明るい長寿社会づくり推進機構」について
 「明るい長寿社会づくり推進機構の実施事業に関する調査」((財)長寿社会開発センター調べ)によると、都道府県明るい長寿社会づくり推進機構が行っている高齢者教養講座等事業(いわゆる老人大学)の卒業生は、約160,000人(平成14年度までの累計)、高齢指導者(シニアリーダー)等の登録人数は、約23,000人となっている。それぞれの地域において社会参加等の活動がより積極的に取り組まれるよう、高齢指導者等を積極的に活用するなど、なお一層ご配慮願いたい。

(3)老人クラブについて
 老人クラブは、その活動指針である「老人クラブ21世紀プラン」に基づき、「健康、友愛、奉仕」の「全国三大運動」とともに、地域を豊かにする活動等をそれぞれの地域において推進しており、このような自助・共助の活動は活力ある高齢社会を構築するうえで、大きな役割が期待されるものである。
 老人クラブ活動については、高齢者の生きがい及び健康づくりを進めるとともに、地域におけるひとり暮らし高齢者等の心と生活の支援を図る観点からも、厚生労働省としても、引き続き支援していくこととしている。
 各都道府県・指定都市におかれては、各都道府県・指定都市老人クラブ連合会とも十分な連携を図り、老人クラブの活動に対して一層ご配慮願いたい。

(4)全国健康福祉祭(ねんりんピック)の開催について
 高齢者を中心とする国民の健康保持・増進、社会参加、生きがいの高揚等を図り、ふれあいと活力ある長寿社会の形成に寄与することを目的として開催している全国健康福祉祭を、平成17年度は福岡県において開催することとしている。
 本大会の趣旨である高齢者の社会参加、健康づくり及び地域間、世代間の交流を積極的に推進するため、その意義について広く国民に普及啓発するとともに、都道府県明るい長寿社会づくり推進機構等とも十分な連携を図りながら、参加者の裾野を広げられるようご配慮願いたい。
 また、各地方自治体においても、地域の実情に応じた地方版ねんりんピックの開催など、引き続き、高齢者の健康・生きがいづくりに対する取組についてご配慮願いたい。

 第18回全国健康福祉祭ふくおか大会(ねんりんピックふくおか2005)
 ・テーマ 長寿の話 ひろげて人の輪 アジアの和
 ・期日 平成17年11月12日(土)〜11月15日(火)
 ・会場 北九州市、福岡市をはじめ14市町

 今後の開催予定
 第19回(平成18年度) 静岡県、静岡市
 第20回(平成19年度) 茨城県
 第21回(平成20年度) 鹿児島県
 第22回(平成21年度) 北海道、札幌市
 第23回(平成22年度) 石川県
 第24回(平成23年度) 熊本県
 第25回(平成24年度) 宮城県、仙台市


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