2. 伊勢崎市の現状と課題
(2) 関連団体へのヒアリング調査
(4) 意向調査

■1  ヒアリング調査の概要
 伊勢崎市の保健・医療・福祉の状況、問題点・課題、今後の方向性などを把握することを目的として、保健・医療・福祉の分野に関係する主要な団体や庁内部署に対して個別、または関連団体のグループ別にヒアリング調査を実施した。

1) ヒアリング対象者
保健関連 医療関連 福祉関連 その他
さわやか会
あじさい会
ひまわり会
ウォーキング協会
グラウンドゴルフ協会
健康推進員協議会
食生活改善推進協議会
伊勢崎佐波医師会
伊勢崎佐波歯科医師会
伊勢崎市民病院
伊勢崎佐波医師会病院検診センター
美原記念病院
開業医(長沼内科、佐藤小児科)
特別養護老人ホーム(恵風荘)
介護老人保健施設(鶴寿園)
グループホーム(大井戸)
デイサービスセンター(サルビア)
ミニデイサービス(在宅保健士の会)
民間保育園(やさか保育園)
天啓園
障害児親の会(アンジュ)
聴覚障害者の会(どんぐりの会)
明清会
東京福祉大学
JA佐波伊勢崎
伊勢崎青年会議所
2) 実施期間
 平成17年1月25日〜平成17年2月7日
3) 主なヒアリング項目
施設及び団体・グループの活動状況
活動を進めていく上での問題点と今後の方針
施設整備、施策への要望
市民・関連団体・行政などとの連携の状況と今後の方針

■2  調査結果のまとめ
  先進的な取り組みなど 問題点・課題 今後の展望・提案
施設・拠点整備 連携・サービス
保健関連
疾病予防を目的とした市民グループの活動
健康まつりでの協議会の交流
市町村合併により利用できる健康づくり施設は拡大したが、交通手段が伴っていない。
大会・イベントに付加価値を付けるためのスポンサーが必要である。
地元農産物を入手するためには、農家へ直接買いに行く必要がある。
病院にはセカンドオピニオン、治療後のアフターケアの充実を求めて行きたい。
施設の利用効率を高める送迎バスなどの充実
介護予防の筋力トレーニング・講習会等の開催場所としての小学校の利用
市保健管理センターによる市民グループ活動支援の継続
代替医療(健康食品)に惑わされない的確な情報発信
各グループ間の連携・交流の促進、意見交換の場づくり
健康づくりの大会・イベントへの病院・医師との連携体制づくり
動くことが困難な高齢者への健康づくり講習会への参加の呼びかけ
医療関連
医師会による健診から生活指導、治療の一体化(医師会と健診センターの連携のモデルケース)
市民病院、医師会病院の連携による24時間救急医療、小児救急医療体制の確立
病院と患者の交流を深める患者の会の設立
入院が必要な患者の開業医から適切な病院への紹介(開業医と病院との連携システム)
ポニー(乗馬)を通じたリハビリ
ICU施設が不足している。
開業医から病院への紹介は適切に行われているが、全ての病気・治療に対するネットワークはできていない。
医師会病院周辺へ高齢者、子ども、子育て世代の交流体験学習の場、疾病予防に配慮した飲食店、予防・健康づくりなどの情報発信の場づくり
健診データを有効活用するシステムづくり
開業医による地域に密着した医療体制の維持
メンタルケアの充実
患者に適した地域の施設を活用し治療を進める「地域完結型」医療体制の確立
福祉関連
空き農地を活用した福祉目的の農園
障害者保護者間の情報交換・ネットワーク
地域、学生等ボランティアによる活動の支援
グループホーム間の交流、ボランティアの奉仕に対する地域通貨などを利用した取り組み
介護保険法が介護の実情に合っていない。
養護施設への希望者が多く、入所待ちが発生している。
入園希望園児が多く、希望の保育園への入園が困難である。
行政(県・市等)との協議・直接的な対話をする場が少なく、意見が伝わらない。
障害者支援施設間の連携が難しく、横のつながりができにくい。
市内の医療施設や教育施設では障害児の受け入れ体制が整っていない。
出し物・活動等がワンパターン化しないための情報交換を行う必要がある。
病院・行政などに手話通訳が少ない。
障害児の専用リハビリテーション施設、親子で出かけられる施設の充実
地域住民のための子育て、地域福祉の核となる福祉施設づくり
ふくしプラザの会議室など、施設の利用時間の延長
ポニー(乗馬)による交流の場づくり、地域の世代間交流の促進
障害者の雇用体制づくり
福祉関連機関における連携体制・情報交換の場の確立
お年寄りから保護者への子育てに関するアドバイスできる機会づくり
障害者への理解、安心して暮らせるまちづくりのためのシンポジウム、ワークショップの開催
授産品の販路の拡大
障害児向けサービス、教育の充実
乳児食、介護食などの講習会の開催
居宅支援生活サポートの有効利用
リハビリテーションセンターを活用した地域リハビリテーションの総合的な窓口機能
地元商店街での商品・食事の宅配、配達など、在宅サービスの充実
その他
大学と市内小学校、精神系病院・施設との連携(東京福祉大学)
学生・教職員の地域貢献度の評価(東京福祉大学)
市民団体との食の安全に関する意見交換(JA)
農家への農産物品質管理の徹底(JA)
ユニバーサルデザインに配慮した西部公園の整備
学校、市民病院等の給食への地元農産物供給はあまり行われていない。(JA)
スポーツ・レクリエーション施設の充実
西部公園とラブリバー公園を結ぶ人道橋の整備
二大医療拠点周辺の土地区画整理事業の推進
伊勢崎市をモデルとした医療・福祉の研究(東京福祉大学)
大学での人材・地域リーダー育成(東京福祉大学)
大学が中心となる地域活動・カウンセリング事業の連携体制づくり(東京福祉大学)
イベントへの地元産品の供給とPR(JA)
食の安全にふれる機会、システムづくり(JA)
市民が求めるイベント開催への対応(JC)

■3  調査結果を受けた課題と対応の考え方

 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
市町村合併により利用できる健康づくり施設は拡大したが、交通手段が伴っていない。
【展望・提案】
施設の利用効率を高める送迎バスなどの充実
課題 (1)
市内循環バスの運行ルートや時間を見直し、再編成を検討する必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 合併前の各市町村が独自に運行していた循環バスについて、既存の運行ルートや時間帯などの見直しを行う。
 ・ 旧市町村の境界を越えた施設の配置、地域ネットワークへの配慮(施設の利用増進、利便性向上の視点)
 ・ 高齢者等の公共交通による支援が必要な人々への配慮(高齢者や児童、子育て世代等の活動支援、福祉の向上の視点)


 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
大会・イベントに付加価値を付けるためのスポンサーが必要である。
【展望・提案】
健康づくりの大会・イベントへの病院・医師との連携体制づくり
イベントへの地元産品の供給とPR(JA)
食の安全にふれる機会、システムづくり(JA)
市民が求めるイベント開催への対応(JC)
動くことが困難な高齢者への健康づくり講習会への参加の呼びかけ
障害者への理解、安心して暮らせるまちづくりのためのシンポジウム、ワークショップの開催
課題 (2)
関連機関が連携した、統一のイベントの実施づくりとその実施を検討する必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 関連機関がそれぞれの役割分担を明確にし、これまで独自に行っていたイベント・大会・シンポジウムの拡大やPRの充実、統一イベントの開催を目指す。
《イベント実施体制のイメージ》
イベント実施体制のイメージの図


 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
行政(県・市等)との協議・直接的な対話をする場が少なく、意見が伝わらない。
障害者支援施設間の連携が難しく、横のつながりができにくい。
出し物・活動等がワンパターン化しないための情報交換を行う必要がある。
【展望・提案】
市健康管理センターによる市民グループ活動支援の継続
各グループ間の連携・交流の促進、意見交換の場づくり
福祉関連機関における連携体制・情報交換の場の確立
課題 (3)
関係機関・市民グループの交流と意見・情報交換の場・体制づくりの拡充を検討する必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 保健・医療・福祉に関連する各種の関係機関や市民グループが一堂に会し、各自の活動報告や意見・情報等の交換を行い、交流を促進する場の定期的な開催とその体制を構築する。
 体制は、市健康管理センターが中心となって運営や意見等のまとめを行っていくことが考えられるが、将来的には、市民グループまたはNPO団体等の市民の手でまとめていくことが望ましいものと考えられる。
 《関係機関・市民グループの交流と意見・情報交換の体制イメージ》
関係機関・市民グループの交流と意見・情報交換の体制イメージの図


 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
養護施設への希望者が多く、入所待機が発生している。
入園希望園児が多く、希望の保育園への入園が困難である。
市内の医療施設や教育施設では障害児の受け入れ体制が整っていない。
【展望・提案】
介護予防の筋力トレーニング・講習会等の開催場所としての小学校の利用
地域住民のための子育て、地域福祉の核となる福祉施設づくり
授産品の販路の拡大
スポーツ・レクリエーション施設の充実
ふくしプラザの利用時間の延長
課題 (4)
ニーズに応じた既存施設の有効活用と民間活力による福祉サービスの向上を図る必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 地域のニーズを的確に捉えた施設等の提供を適切に誘導する。ただし、効率的でスリムな行財政運営が求められる今日において、既存施設を有効に活用していくことが求められる。
 また、福祉医療サービスの分野において民間活力を有効活用し、福祉サービスの向上を図るとともに、地域産業の活性化へ寄与していくことが望ましいものと考えられる。


 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
病院にはセカンドオピニオン、治療後のアフターケアの充実を求めて行きたい。
【展望・提案】
健診データを有効活用するシステムづくり
開業医による地域に密着した医療体制の維持
メンタルケアの充実
患者に適した地域の施設を活用し治療を進める「地域完結型」医療体制の確立
課題 (5)
患者に適した地域の施設を活用し治療を進める「地域完結型」の医療やデータベースを活用した地域医療体制を確立する必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 健診結果や治療中などの様々な情報のデータベース化を進めるとともに、健診・疾病予防から治療後のケアまでの各段階での医療に適切に活用した医療体制を確立する。
 病院、診療所などの医療機関の位置づけ、役割を明確にし、患者の状況に応じるとともに、地域に密着した医療体制の確立を目指す。 《データベースの活用のイメージ》
データベースの活用のイメージの図


 
《ヒアリングの意見》
   
【問題点課題】
市内の医療施設や教育施設では障害児の受け入れ体制が整っていない。
【展望・提案】
障害児の専用リハビリテーション施設、親子で出かけられる施設の充実
障害児向けサービス、教育の充実
リハビリテーションセンターを活用した地域リハビリテーションの総合的な窓口機能
課題 (6)
障害者福祉における県リハビリテーションセンターとの連携体制の確立を図る必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 県リハビリセンターを地域資源として活かし、障害者(児)福祉における連携ネットワーク体制の確立を目指す。


 
《ヒアリングの意見》
   
【展望・提案】
代替医療(健康食品)に惑わされない的確な情報発信
医師会病院周辺へ高齢者、子ども、子育て世代の交流体験学習の場、疾病予防に配慮した飲食店、予防・健康づくりなどの情報発信の場づくり
お年寄りから保護者への子育てに関するアドバイスできる機会づくり
地域住民のための子育て、地域福祉の核となる福祉施設づくり
西部公園とラブリバー親水公園うぬきを結ぶ人道橋の整備
二大医療拠点周辺の土地区画整理事業の推進
課題 (7)
二大医療拠点周辺への地域交流と情報発信機能の拡充を図る必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 市民病院周辺及び伊勢崎佐波医師会病院周辺は、既存の医療施設や自然環境を活用するとともに、道路や公園等の都市基盤の整備に合わせて、世代・階層を超えた地域の交流促進や健康・医療をはじめとする各種情報の受発信を行う拠点づくりを目指す。


 
《ヒアリングの意見》
   
【展望・提案】
伊勢崎市をモデルとした医療・福祉の研究
大学での人材・地域リーダー育成
大学が中心となる地域活動・カウンセリング事業の連携体制づくり
課題 (8)
市内の大学と連携した共同研究と人材育成の推進を図る必要がある。
   
  解決に向けた考え方
 医療・福祉の先進都市を目指し、大学との連携を図った共同研究の体制づくりを進める。また、学生の若い力や教職員のノウハウを活かし、地域の人材・リーダーを育成する協力体制づくりを目指す。


■4  ヒアリングの記録
〜ヒアリング風景〜
《保健関連》
さわやか会・あじさい会・ひまわりの会〔1月31日〕
さわやか会・あじさい会・ひまわりの会〔1月31日〕の写真
さわやか会・あじさい会・ひまわりの会〔1月31日〕の写真
健康推進員協議会・食生活改善推進協議会〔2月3日〕
健康推進員協議会・食生活改善推進協議会〔2月3日〕の写真
さわやか会・あじさい会・ひまわりの会〔1月31日〕の写真

《医療関連》
伊勢崎佐波医師会〔2月2日〕
伊勢崎佐波医師会〔2月2日〕の写真
伊勢崎佐波歯科医師会〔2月3日〕
伊勢崎佐波歯科医師会〔2月3日〕の写真
伊勢崎市民病院〔2月7日〕
伊勢崎市民病院〔2月7日〕の写真
伊勢崎佐波医師会病院成人病検診センター〔2月2日〕
伊勢崎佐波医師会病院成人病検診センター〔2月2日〕の写真
美原記念病院〔2月3日〕
美原記念病院〔2月3日〕の写真
 

《福祉関連》
恵風荘〔1月31日〕
恵風荘〔1月31日〕の写真
鶴寿園〔2月7日〕
鶴寿園〔2月7日〕の写真
サルビア荘〔2月1日〕
サルビア荘〔2月1日〕の写真
ミニデイサービス〔2月3日〕
ミニデイサービス〔2月3日〕の写真
やさか保育園〔2月1日〕
やさか保育園〔2月1日〕の写真
天啓園〔1月31日〕
天啓園〔1月31日〕の写真
アンジュ〔2月3日〕
アンジュ〔2月3日〕の写真
明清会〔2月1日〕
明清会〔2月1日〕の写真

《その他の関連》
東京福祉大学〔1月26日〕
東京福祉大学〔1月26日〕の写真
JA佐波伊勢崎〔2月2日〕
JA佐波伊勢崎〔2月2日〕の写真
伊勢崎青年会議所〔2月2日〕
伊勢崎青年会議所〔2月2日〕の写真
 

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