2. 伊勢崎市の現状と課題
(4) 施策
(2) 基礎的資料

<概要>
 伊勢崎市では、健康・医療・福祉に関する具体的な施策について、以下の計画で定めている。
  (1) 伊勢崎市総合計画後期基本計画(平成13年12月:旧伊勢崎市)
  (2) 新市建設計画(伊勢崎市・赤堀町・東村・境町合併協議会)
  (3) 「いきいき伊勢崎21」健康増進計画(平成16年3月:旧伊勢崎市)
 児童福祉・子育て環境については、次世代育成支援行動計画(平成17年3月:伊勢崎市)を作成し、すべての子育て家庭を支援する環境づくりに関する方針を定めている。

■1  施策の内容
《健康・医療に関する施策》
伊勢崎市総合計画 新市建設計画 いきいき伊勢崎21 次世代育成支援
保健衛生の充実
健康づくりの推進
母子保健の充実
成人保健の充実
感染症予防対策の充実
医療・福祉との連携
医療環境の充実
救急医療体制の充実
市民病院の充実
地域中核病院の充実
伊勢崎市民病院施設整備事業
救急医療体制の充実
救急医療充実事業
健康づくりの推進
健康づくりプランの策定
健康づくり支援事業
予防意識の普及
予防啓発推進事業
【親と子の健康づくりのために】
健康管理体制の整備
乳幼児健診の充実
 乳幼児健診時や親の診察・健診時での子どもの一時預かり導入に向けた検討、調整
「いいお産」の普及促進
 学校教育や周産期医療機関とも連携した出産前後での学習・相談・指導体制の構築
「食育」の推進
 「食」を通じた生活習慣の改善や健康づくりが行われるよう、あらゆる機会の活用
 健康管理センターや給食センターなどが連携・協力した学校における「食育」の推進、「地産地消」の推進による食と地域の連携の意識啓発
 身近な地域で「食」に関する指導を行う地区委員の創設検討
健康推進協力体制の拡充
 健康推進委員の人員体制及び役割の充実と保健師を中心とした健康推進委員や民生委員などの協力体制の強化
健康づくり体制の構築
 生涯スポーツの意識の普及と適切な運動メニューを提案できる体制づくり
 健康づくり施策の基本となる健康推進計画の策定
医療体制との連携
医療体制の充実
 伊勢崎佐波医師会、歯科医師会との連携による小児救急医療体制や休日・夜間救急医療体制、救急歯科治療体制の充実
情報提供の拡充
 子どもの発達段階に沿った症例と家庭での対処方法、救急医療受け入れ先などの情報を提供できる体制の構築
個人の役割
病気についての知識を持ち、病気を予防する
規則正しい食生活と、健やかな生活リズムを身につける
からだを使った遊びや運動を楽しむ
公園・施設の遊び場等の子育てに関する情報を収集し活用する
地域の行事に積極的に参加する
人と人とのつながりを大切にし、語り合う仲間をつくる
地域の役割
地域の様々な人が参加できる行事を開催する
地域でネットワークをつくり、子育て支援の輪を広げる
 
行政の役割
各種健康診査を充実する
各種教室やその他の事業を充実する
健康や育児に関する適切な情報を収集し提供する
公園・施設の遊び場等の子育てに関する環境整備と情報を提供する
子育てボランティアを支援する
子どもに関わる関係機関、団体等と連携を図る
【若年・壮年の健康づくりのために】
個人の役割
毎年健康診査を受け、生活習慣を見直す
自分に適した良い食習慣を身につける
生活の中に運動を取り入れる
ストレスの解消法を見つける
日常生活の中に正しい健康情報を取り入れる
地域活動に積極的に参加する
地域の役割
地域として、生活習慣病予防や介護予防に関する行事を開催する
地域の様々な人が参加できる行事を開催する
行政と健康づくり関係団体等と連携を図る
行政の役割
各種健康診査を充実する
健康教室・運動教室等の事業を開催する
生活習慣病予防のための取り組みを推進する
健康診査結果を生活に生かせるよう支援する
地域の事業所や健康づくり関係団体等と連携を図り、活動を支援する
 
【高齢者の健康づくりのために】
個人の役割
人との交流や生きがいを持つ
家庭の中で役割を持つ
自らすすんでからだを動かす
自分らしく生活する
自分のからだに関心を持ち、病気などの予防に努める
体力維持に努める
地域の役割
交流の場を提供し、生きがいづくりを支援する
地域の様々な人が参加できる行事を開催する
地域の中でお互いに支え合う
行政の役割
介護予防や生きがいづくりに関する場と情報を提供する
健康づくりや生きがいづくり等、より良い生活を支援する
地域の健康づくり関係団体等と連携を図り、活動を支援する


《福祉に関する施策》
(1) 児童福祉・子育て支援
伊勢崎市総合計画 新市建設計画 いきいき伊勢崎21 次世代育成支援
児童福祉の充実
児童保育の充実
特別保育の推進
健全育成対策
児童センターの充実
放課後児童対策の充実
児童遊園の充実
家庭児童相談室の充実
子育て家庭への支援の充実
母子・父子福祉の充実
生活支援の充実
相談指導の充実
伊勢崎ハイツの充実
子育てしやすい環境づくり
次世代育成支援行動計画の策定
保育所施設整備事業
特別保育事業
放課後児童クラブ充実事業
地域子ども教室設置事業
ファミリーサポートセンター充実事業
子育て情報のネットワーク事業
未就学児の医療費無料化事業
病後児保育事業
 
遊び場や居場所の整備
近隣公園や街区公園の整備
自然とのふれあいが楽しめる公園の整備
多様な機能を有した大規模公園の整備
老朽化したスポーツ施設、設備の改修と新たな体育館の整備
児童館の子どもの居場所としての位置づけと子どもの年齢にあった遊びの調整
遊び方の指導支援
休日の学校の校庭や教室などの子どもの居場所としての位置づけと「地域子ども教室」の設置
心のケア体制の拡充
青少年指導センターの機能の拡充
母性・父性の育成
保育所や幼稚園でのふれあい体験、乳幼児向け物品作成などの実施拡大
健康管理センターでの両親学級、父母が協力して育児に取り組むことへの意識付けの継続
中高生以上の若者を対象とした子育て支援ボランティアの養成の積極的な募集活動
情報提供の拡充と一元化推進
子育て関連情報を収集し、一元的に管理、提供できる体制づくり
子どもに関わる情報の一体化、ネットワーク化による子育て情報を得やすい環境の整備
ホームページ上での子育て関連情報の提供拡充
子育て関連団体活動のネットワーク構築
子育て関連各種団体間での連絡体制の構築と活動の相互協力、交流の促進
保育受け入れ体制の拡充
地域ごとの保育需要に応じた保育受け入れ体制の拡充促進
特別保育の充実
住民ニーズに沿った多様な保育サービス提供の拡充
延長保育の保育時間の拡大、病後育児保育の受け入れ枠の拡大
学童保育の拡充
実施箇所の拡大や受け入れ定員の拡大に向けた調整
一時的保育の促進
子育て世帯の負担を軽くするファミリーサポートセンター事業のPR、会員の拡大と利用の活性化
各種講座開催時やイベント開催などにおける一時保育(託児)の設置の推進
保育の質的向上推進
幼児のよりよい保育体制を目指した関係機関との協議
老朽化や保育ニーズの変化に対応した保育所(園)や幼稚園の施設の改築
(2) 障害者(児)福祉
伊勢崎市総合計画 新市建設計画 いきいき伊勢崎21 次世代育成支援
障害者(児)福祉の充実
生活支援の充実
就労支援の充実
社会参加機会の充実
障害の早期発見・早期療育の推進
ノーマライゼーション社会の実現
ノーマライぜーション社会の実現
障害者長期基本計画の策定
障害者福祉施設整備事業
社会参加促進事業
障害者医療費助成事業
 
心のケア体制の確立
関係機関の連携強化と子どもに対するカウンセリング、保護者に対する助言等を行う体制づくり
障害のある子どもへの支援
LDやADHD、高機能自閉症などの児童生徒への支援充実
乳幼児から就労に至るまでの一貫した支援体制の構築
障害者理解の促進
障害や障害のある人への対応の啓発と理解の促進
早期発見・早期対応の推進
保護者への精神的なフォローへの配慮と子どもの状況や家庭環境に適した指導ができる体制の整備
社会参加促進
地域社会の中で自立し、社会参加できる支援の充実
福祉施設の整備促進
障害者の自立支援と就労機会の拡大に向けた訓練施設の充実
デイサービス、リハビリ等を行う複合的な福祉施設の整備
障害者施策の統合的推進
障害のある人もない人もともに暮らせるまちづくりを目指した障害者福祉計画の策定による総合的な施策の展開
(3) 地域福祉
伊勢崎市総合計画 新市建設計画 いきいき伊勢崎21 次世代育成支援
地域福祉の充実
地域福祉意識の高揚
社会福祉協議会の充実強化
地域福祉活動支援の充実
地域福祉拠点の整備
域福祉を支える活動の強化
地域福祉充実事業
 
ネットワークの構築
子育て関連団体や組織による情報交換や協力体制の構築
地域活動の活性化促進
世代、地域を越えて交流できる地域イベントの開催
子育てサロン等、各種地域での子育て支援事業への協力参加要請の強化
地域福祉計画の策定と地域福祉ネットワークの構築による地域住民・ボランティア・NPO法人・大学等が協力した地域福祉の充実
快適なまちづくり
バリアフリー化に至らなかった公共的施設や歩道等の改築や改修の際の可能な限りバリア除去に資する整備
子ども連れにやさしいまちづくりの推進
ユニバーサルデザインの考えや店舗等の子どもや子ども連れに配慮された施設整備の情報提供、地域住民の理解と協力
(4) 高齢者福祉
伊勢崎市総合計画 新市建設計画 いきいき伊勢崎21 次世代育成支援
自立と生きがい対策
敬老意識の高揚対策
生きがい対策の推進
社会参加機会の充実
高齢者サービスの充実
在宅フォローアップサービスの充実
生活支援等の充実
サービス調整機能の充実
高齢者福祉環境の充実
高齢者保健福祉計画の策定
高齢者福祉施設整備事業
高齢者ミニデイサービス事業
介護保険事業の推進
介護保険事業計画の策定
   


《救急医療に関する施策》
計画名 自動体外式除細動器(AED)導入事業計画
目的 公共施設へAED導入することにより、突然の心停止の際に現場の救命措置がより迅速かつ的確になされ、救命率の向上を目指す。
事業年次 平成17年度〜平成19年度
設置箇所
設置基準: 不特定多数の市民が集まる施設、運動等を行う体育施設、高齢者が多く利用する施設 等
   平成17年度  平成18年度  平成19年度
伊勢崎署管内 10施設 9施設 3施設
赤堀署管内 5施設 2施設
東署管内 5施設 2施設
境署管内 5施設 2施設 2施設
使用者の育成と普及啓発
《使用者の育成》
消防職員の指導員を育成
設置施設職員の育成
市民への講習
《普及啓発》
大手企業・大型物販店・スポーツクラブ・入浴施設等へ設置啓発


■2  課題のまとめ
健康・医療・福祉の方針、具体的な施策について、総合計画や新市建設計画等の上位計画に定められている。
「いきいき伊勢崎21 健康増進計画」では、健康・医療・福祉の具体的な施策と官と民の役割を明確に定め、計画に基づき様々な施策が展開されている。
「次世代育成支援行動計画」では、児童や子育て環境に関する健康・医療・福祉の具体的な施策を定め、今後、計画に基づいた施策展開が図られる。
【課題(1)】 今後も上位・関連計画に基づき、様々な施策を計画的に展開していく必要がある。
【課題(2)】 社会的動向や市民ニーズを的確に把握し、必要に応じて計画や施策の見直し検討を常に行っていく必要がある。

トップへ