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1 遺骨収集等慰霊事業について

 (1) 遺骨収集

 旧ソ連抑留中死亡者の遺骨収集
 平成4年度から本格的に実施してきており、平成15年12月までに15,531柱の遺骨を収集したところである。
 平成16年度においては、アムール州等4地域について実施することとしている。

 南方地域等における戦没者の遺骨収集
 平成16年度においては、これまでの間に寄せられた残存遺骨情報に基づき、3地域において実施するほか、確度の高い情報が得られた場合には、応急派遣団を派遣することとしている。

 都道府県に埋葬地や遺骨に関する情報が寄せられた場合には、援護企画課外事室に御連絡願いたい。

 (2) 慰霊巡拝

 旧ソ連・モンゴル
 従来、埋葬場所が特定されている地域を中心に実施してきたが、平成15年度からは埋葬場所の特定の有無にかかわらず各地方・州毎に広く遺族の参加を求めており、平成16年度においては9地域について実施することとしている。

 南方地域等
 旧主要戦域となった地域における遺族を対象として実施しているところであり、平成16年度においては、フィリピン等6地域について実施することとしている。

 遺族の推薦については、診断書の提出を参加決定後とするなど遺族が参加しやすくなるよう改善しているので、都道府県においては、関係遺族への更なる周知徹底を図るとともに、参加遺族の推薦方よろしく願いたい。

 (3) 慰霊碑の建立等

 旧ソ連抑留中死亡者の小規模慰霊碑
 平成12年度以降、旧ソ連邦において遺骨収集が事実上実施できない地域等について、旧ソ連の地方政府などに順次計画的に小規模な慰霊碑を建立することとしており、平成16年度においては、4地域に建立することを予定している。

 戦没者慰霊碑の補修
 既に建立している海外戦没者慰霊碑については、それぞれの建立地の相手国関係機関等と維持管理の委託契約を締結し、維持管理を行っているところであるが、年月の経過とともに補修の必要が生じている。平成16年度においては、「比島戦没者の碑(フィリピン)」等2ヶ所の補修を行うこととしている。

 海外民間建立慰霊碑の調査
 民間団体等が海外に建立した日本人戦没者の慰霊碑等については、関係者の高齢化等により維持管理が不十分なものがあるため、平成12年度以降、在外公館、都道府県及び民間団体の協力を得て、調査を行っている。
 これらの慰霊碑等については、建立者が維持管理を行うことが基本であるが、先の大戦に起因して、戦没者等の慰霊のために日本国民が建立したものであり、国としてそのまま放置することは適切でないことから、平成15年度からは、民間団体に委託して、これら慰霊碑等の管理状況を調査しており、平成16年度においても引き続き当該調査を実施し、関係者に対して維持管理の指導を行うこととしている。


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