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酸素欠乏症等災害の発生形態別発生状況(平成5年〜14年)(図6、図7)
 平成5年から14年までの10年間における酸素欠乏症の発生件数131件の災害発生形態について、酸素欠乏空気の発生原因から見ると、最も多いのは無酸素気体への物理的置換により被災するものであり、71件(54%)である。次いで、有機物の腐敗、微生物の呼吸等により、空気中酸素が消費されて酸素欠乏空気が生じて被災したものが33件(25%)、タンクその他の素材が酸化し、酸素欠乏空気が生じて被災したものが15件(11%)である。
 無酸素気体への物理的置換について、置換した気体の種類別に見ると、窒素が最も多く21件(30%)、二酸化炭素が14件(23%)、次いでプロパンが13件(18%)、アルゴンが10件(14%)となっている。窒素は冷却用あるいは酸化防止用として充填されたもの、二酸化炭素は冷却用のドライアイスによるもの、プロパンはガス管工事においてガス管より漏洩したもの、アルゴンは金属の精錬・溶接等のために用いられたものが主な要因となっている。
 平成5年から14年までの10年間における硫化水素中毒の発生件数50件の災害発生形態について、硫化水素ガスの発生原因から見ると、最も多い原因は、し尿、汚水等からの発生で、38件(76%)である。

図6 発生形態別発生件数(平成5年〜14年)

図7 置換した無酸素気体の種類別発生件数(平成5年〜14年)


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