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「五訂日本食品標準成分表」の取扱いについて

(平成13年6月28日 健発第682号)
(都道府県知事、政令市長、特別区長宛)
(厚生労働省健康局長通知)


 「日本食品標準成分表」(科学技術庁(現文部科学省)資源調査会報告)については、我が国における食品成分の基礎データを提供するものであり、従来昭和57年10月にとりまとめられた「四訂日本食品標準成分表」が使用されてきたところであるが、今般「五訂日本食品標準成分表」が公表されたので、その目的及び性格を十分に理解した上で、積極的に活用を図られたい。
 また、取扱いの留意点については、別途通知するので、貴管下関係機関等への周知方ご配慮願いたい。
 なお、「「四訂日本食品標準成分表」の取扱いについて」(昭和58年4月15日衛発332号厚生省公衆衛生局長通知)は廃止する。


「五訂日本食品標準成分表」の取扱いの留意点について

(平成13年6月28日 健習発第73号)
(都道府県、政令市、特別区衛生主管部(局)長宛)
(厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長通知)


 「五訂日本食品標準成分表(以下「五訂成分表」という。)」については、平成12年11月22日科学技術庁資源調査会報告第124号をもって公表されたことに伴い、本日付け健発682号をもってその取扱いについて通知したところであるが、その使用に当たっては、下記の取扱い事項にご留意の上、関係事業の推進のための資料として、効果的に活用されるよう、貴管下関係機関等への周知方ご配慮願いたい。また、国民栄養調査等栄養調査における活用に際しては、本年度の国民栄養調査実施時に配布する資料を参照にされたい。
 なお、「「四訂日本食品標準成分表」の取扱いについて」(昭和58年4月15日衛栄発30号厚生省公衆衛生局栄養課長通知)は廃止する。

1.「五訂成分表」の活用にあたっての基本的留意点

(1)収載食品数は四訂成分表では1,621食品であったが、「五訂成分表」では1,882食品に増加していること、成分項目は四訂食品成分表とそのフォローアップに関する調査報告に収載した成分項目に葉酸、パントテン酸が追加され、36項目になっていることから、健康課題等に照らし利用目的に応じた活用を図ること。

(2)「五訂成分表」に収載されている成分値は、“年間を通じて普通に摂取する場合の全国的な平均値”であり、“1食品1標準成分値”が原則として収載されており、動植物の種類、生産環境、加工及び調理方法等によりその値に幅や差異が生じることに十分留意するとともに、ほうれんそうやかつおなど旬のある食品については季節による差異が明記されているので、季節変動に留意して活用すること。

(3)新規食品や聞き慣れない食品については、成分表の資料「食品群別留意点」に各食品の品種や性状等が記載されているので、その内容を確認して活用すること。

(4)使用する食品については、食品の原材料、原産地等を確認し、特に肉類については、種類、部位、脂身の有無等に留意して活用すること。また、野菜や果実類は食習慣等によって皮の利用や食べ方が異なるので、実態に応じた活用を図ること。

(5)「五訂成分表」では調理による食品の重量変化率が示されており、調理による栄養成分表の変化量を算出することができるので、巻末の調理方法の概要に留意して活用すること。

(6)こんにゃく、きのこ類、藻類等については、四訂成分表ではエネルギー利用率の個人差が大きいこと等からエネルギー値が算出されていなかった。「五訂成分表」では、暫定的に値が算出されて記載されているが、個人差が大きいこと等に留意して活用すること。

2.栄養指導等における留意点

(1)従来、栄養指導において野菜の取扱いについては「緑黄色野菜」の分類を設けてきたところであり、これは、「四訂成分表」におけるカロテン600μg/100g以上含有する「有色野菜」の分類に準じ、“原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上のもの”、あわせてトマト、ピーマンなど一部の野菜については、“カロテン含量が600μg未満であるが摂取量及び頻度等を勘案の上、栄養指導上緑黄色野菜とする”とされてきたところである。
 「五訂成分表」では「有色野菜」の分類が示されていないが、「緑黄色野菜」の取扱いについては、別表のとおり、従来「緑黄色野菜」としてきたものに、「五訂成分表」中、“可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上のもの”を追加して取扱うものとすること。

(2)食物繊維の収載に伴い、「四訂成分表」の項目のうち糖質及び繊維の項目が廃止され、「五訂成分表」では「炭水化物」とされたことから、従来国民栄養調査等においてエネルギーの栄養素別摂取構成比として示されてきた「糖質」は、「炭水化物」として示すものとすること。

(3)ビタミンAについては、「五訂成分表」では、従来のビタミンA効力(国際単位:IU)の表示からレチノール当量(μg)の表示とされ、ビタミンDについてもビタミンD効力(国際単位:IU)の表示から重量(μg)の表示とされたことから、それぞれ重量単位(μg)として用いること。

別表

緑黄色野菜

 あさつき
 あしたば
 アスパラガス
 いんげんまめ(さやいんげん)
 エンダイブ
 (えんどう類)
   トウミョウ
   さやえんどう
 おおさかしろな
 おかひじき
 オクラ
 かぶ(葉)
 (かぼちゃ類)
   日本かぼちゃ
   西洋かぼちゃ
 からしな
 ぎょうじゃにんにく
 きょうな
 キンサイ
 クレソン
 ケール
 こごみ
 こまつな
 さんとうさい
 ししとうがらし
 しそ(葉・実)
 じゅうろくささげ
 しゅんぎく
 すぐきな
 せり
 タアサイ
 (だいこん類)
   かいわれだいこん
   葉だいこん
   だいこん(葉)
 (たいさい類)
   つまみな
    たいさい
 たかな
 たらのめ
 チンゲンサイ
 つくし
 つるな
 つるむらさき
 とうがらし(葉、実)
 (トマト類)
   トマト
   ミニトマト
 とんぶり
 ながさきはくさい
 なずな
 (なばな類)
   和種なばな
   洋種なばな
 (にら類)
   にら
   花にら
 (にんじん類)
   葉にんじん
   にんじん
   きんとき
   ミニキャロット
 茎にんにく
 (ねぎ類)
   葉ねぎ
   こねぎ
 のざわな
 のびる
 パクチョイ
 バジル
 パセリ
 (ピーマン類)
   青ピーマン
   赤ピーマン
   トマピー
 ひのな
 ひろしまな
 ふだんそう
 ブロッコリー
 ほうれんそう
 みずかけな
 (みつば類)
   切りみつば
   根みつば
   糸みつば
 めキャベツ
 めたで
 モロヘイヤ
 ようさい
 よめな
 よもぎ
 リーキ
 (レタス類)
   サラダな
   リーフレタス
   サニーレタス
 ロケットサラダ
 わけぎ

注)食品群別順。
  従来「緑黄色野菜」として分類されているものに、「五訂成分表」において可食部100g当たりカロテン含量600 μg以上のものを追加したもの。
 なお、食品名は五訂成分表に統一した。

(連絡先)
厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室
栄養指導係 河野、荒井
電話 03-5253-1111 (内線2344)
FAX 03-3502-3099

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