2017年4月26日　技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議（第８回）　議事要旨

１　介護職種（介護）について
　○　業所管省庁から、介護職種を移行対象職種に追加することに関し、経緯等について「産業競争力の強化に関する実行計画」（平成27年２月10日閣議決定）、「介護職種の追加に係る制度設計の考え方」（外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会中間まとめ（平成27年２月４日））に沿って、制度設計を進めていく等の説明があった後、主に以下のような質疑が行われた。
　・　試験の作成に当たり、介護職種としての受入の前提要件はどうなるのかとの質問があり「介護職種の追加に係る制度設計の考え方」に沿って進めているとの説明があった。
　・　実習対象施設の考え方について質問があり、基本的に「介護」の業務が行われている施設とする旨の説明があった。
　・　介護については、対人サービスの職種という特殊性を踏まえ、試験を検討していく上では、より慎重な検討が必要との意見があった。
　・　「介護職種の追加に係る制度設計の考え方」において、訪問系サービスを対象としないとされていることについて、人権擁護、適切な在留管理の観点という趣旨であれば、指導者と一緒に行けば問題は発生しないのではないかという発言や、あくまで中間とりまとめに基づいて対象としないものとすべきという発言があった。
　○　 当該職種については、次回以降、引き続き議論が行われることとなった。

 　

２　技能実習評価試験職種（座席シート縫製職種（自動車シート縫製作業））について
　○　座席シート縫製職種（自動車シート縫製作業）に係る上級試験及び第３号審査基準の整備について、試験実施機関（一般社団法人日本ソーイング技術研究協会）による職種の試験内容等に関する説明後、主に以下のような点に関し質疑が行われた。
　・　提案された座席シート縫製職種の上級試験のレベルについて、日本人の場合、経験何年目相当かとの質問があり、試験実施機関から、日本人であれば、３年から５，６年目が想定されており、そのような面でも、5年目の実習生が目標として到達レベルとして適切と考えている旨の説明があった。
　・　第３号技能実習では、「自動車シートカバーの特殊・重要工程まとめ縫い作業」が入っているが、エアバック縫製などの安全性に関わる作業について質問があり、上級資格の管理者が管理する旨の説明があった。
　・　試験の合格基準について、安全性の観点について質問があり、試験実施機関から担保していく旨の説明があった。

３　　技能実習評価試験職種（陶磁器工業製品製造職種　機械ろくろ成形作業　圧力鋳込み成形作業　パッド印刷作業）について
　○　陶磁器工業製品製造職種に係る上級試験及び第３号審査基準の整備について、試験実施機関（一般財団法人日本陶業連盟）による職種の試験内容等に関する説明等がされた後、主に以下のような点に関し質疑が行われた。
　・　２号技能実習と３号技能実習とで使用する機械工具が変わるのか、また、機械の部品交換等の作業が追加されているが、技能としてどのような差異があるのかとの質問に対し、基本的な機械装置等は変わらない、技能の差異としては、能率と時間当たりに生産できる作業数と品質診断がポイントであり、習熟に応じた成形の種類であるとか問題発生時の解決能力等が求められる、部品交換は重要な要素であるが、それを含め、全体として現場での知識を習得するという段階として整理されている旨の説明があった。
　・　パッド印刷作業に係る実技試験問題の内容の追加について意見があり、試験実施団体から検討する旨の回答があった。
　○　検討の結果、本会議として、パッド印刷作業に係る実技試験問題の内容の追加の確認を座長一任とし、当該職種・作業の上級試験及び３号審査基準の整備について了承された。