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2016年12月14日 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会 議事録

○日時

平成28年12月14日(水)10:00〜


○場所

厚生労働省専用第12会議室


○出席者

出席委員(16名)五十音順

◎荒 井 保 明、 石 井 則 久、 井 部 俊 子、 今 村 定 臣、
 内 田 恵理子、 釘 宮 豊 城、 倉 根 一 郎、 佐 藤 景 二、
 杉 山   肇、 瀬古口 精 良、 土 屋 文 人、 那須野 修 一、
 根 本   幾、 配 島 由 二、 水 上 愛 弓、 横 井 英 人

欠席委員(4名)五十音順

○小 野   稔、 木 下   茂、 高 谷 節 雄  西 澤 真理子
(注)◎部会長 ○部会長代理

行政機関出席者

 武 田 俊 彦 (医薬・生活衛生局長)
 森    和 彦 (大臣官房審議官)
 佐 藤 大 作 (安全対策課長)
 上 野 清 美 (安全使用推進室長)
 宇 津  忍 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監)
 他

○議事

○安全対策課長 ただいまから「平成28年度第2回薬事・食品衛生審議会医療機器・再生医療等製品安全対策部会」を開催いたします。本日御出席の先生方におかれましては、お忙しい中お集りいただきまして、ありがとうございます。本日の部会は、従前の取扱いと同様、公開で行うこととしております。カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただいておりますので、マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力のほど、よろしくお願いいたします。

 また、傍聴の方々におかれましては、静粛を旨とし、喧騒にわたる行為はしないこと、部会長及び部会長の命を受けた事務局職員の指示に従うことなど、留意事項の厳守をお願いいたします。

 本日は、小野委員、木下委員、高谷委員、西澤委員より御欠席の連絡を頂いております。定数20名の委員中、現時点で16名の委員に御出席いただいておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。

 それでは議事に入らせていただきますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。以後の議事進行は荒井部会長にお願いいたします。よろしくお願いします。

○荒井部会長 おはようございます。それでは、ただいまより議事に入らせていただきます。初めに、事務局から資料の確認をお願いします。

○事務局 本日の資料として、上から順に座席表、委員名簿、議事次第、資料一覧となっています。

 資料はタグを付けて資料番号を振っています。資料1-1「薬剤溶出型吸収性冠動脈ステントに係る製造販売後安全対策について」、資料1--1「コンビネーション製品の承認申請における取扱いについての一部改正等について」、資料1--2「コンビネーション製品の承認申請における取扱いについての改正等について」、資料1--3「コンビネーション製品の承認申請における取扱いに関する質疑応答集(Q&A)について」、資料2-1「医療機器・再生医療等製品の不具合等報告について(概要)」、資料2--1「医療機器不具合等報告」、資料2--2「コンビネーション医薬品不具合等報告」、資料2--3「再生医療等製品不具合等報告」、資料2-3「外国措置報告」、資料2-4「研究報告」、資料3--1「医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表」、資料3--2「再生医療等製品感染症定期報告感染症別文献一覧表」、資料3--1「医療機器感染症定期報告の報告状況」、資料3--2「再生医療等製品感染症定期報告の報告状況」、資料4-1「総務省取りまとめによる「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器等へ及ぼす影響を防止するための指針」(平成2811月改訂版)の送付について」。

 委員の先生方には、資料1-2関係の補助資料として、当日配布資料が3種類あります。「コンビネーション製品通知改正の概要」「注射剤に溶解液等を組み合わせたキット製品等の取扱いについて」「キット製品の取扱いについて」をお配りしています。資料は以上です。過不足等がありましたら、事務局までお申し付けください。

 なお、本日の議題に審議事項はなく、全て報告事項となっておりますので、よろしくお願いいたします。

○荒井部会長 それでは議事に入ります。審議事項はありませんので、報告事項に入ります。議題1について、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 議題1医療機器・再生医療等製品の市販後安全対策についてです。資料1-1から資料1-2、更に当日配布資料を用いて御説明させていただきます。まず、資料1-1を御覧ください。

 「薬剤溶出型吸収性冠動脈ステントに係る製造販売後安全対策について」という通知です。薬剤溶出型冠動脈ステントの安全対策については、その留置により長期にわたる抗血小板剤の投与が必要となるため、関係する製造販売業者が協力して、必要な対応を行うよう、平成27年3月27日付け通知である「薬剤溶出型冠動脈ステントに係る製造販売後安全対策について」(今回の資料の参考のタグが付いている部分になります。)によりお示ししていたところですが、今般、新規に吸収性の薬剤溶出型冠動脈ステントが承認されましたので、新たに創設された一般的名称の吸収性冠動脈ステントに該当する医療機器のうち、再狭窄を抑制する目的でステント等から薬剤が溶出されるものである「薬剤溶出型吸収性冠動脈ステント」の安全対策についても、同様に取り扱うこととし、周知を行ったものとなります。平成27年3月の元通知の内容が、今般新たに承認された吸収性の薬剤溶出型冠動脈ステントにも適用されることになります。以上が資料1-1の説明です。

 続いて、資料1-2を御覧ください。コンビネーション製品の承認申請における取扱いについての改訂通知についてです。医薬品と医療機器等を組み合わせた製品、いわゆるコンビネーション製品の取扱いについては、平成261024日付け通知である「コンビネーション製品の承認申請における取扱いについて」によりお示ししていたところですが、その適用する製品の範囲について明確化を行うために、2回の改訂を行っています。改訂通知は9月と11月の2度発出しており、9月の改訂通知を資料1--1、11月の改訂通知を資料1--2として付けています。さらに、その改訂内容を大元の平成2610月の通知に溶け込ませたものが、参考のタグの付いている部分です。この溶込み版には、それぞれの改訂部分が分かるように、その箇所を明示させていただいています。ただ、本件については通知の内容がかなり複雑になっておりまして、分かりにくい部分もあるかと思われましたので、当日配布資料1として、説明の1枚紙を用意いたしましたので、そちらを御覧ください。

 今回の一連の改正は、コンビネーション製品の範囲、特に医薬品と医療機器との組合せについて整理したものです。平成2610月の発出当時においては、図中の太線の黒い四角で明示した、医薬品と医療機器の組合せに加えて、赤の点線の四角で明示しているキット製品の全体集合をコンビネーション製品としていたものですが、平成28年9月の改訂では、図中の青枠の部分の医療機器と医薬品の組合せのうち、医療機器部分が薬物と一体不可分な容器とみなせるものと薬物との組合せであって、キット製品に該当しないものについては、コンビネーション製品から除外するという整理を行っています。

 具体的には、資料中の図に示したキット製品に該当しないシングルバックの輸液や投薬のスプレーボトルについて、今までも医薬品と一体型の容器という形で販売、流通されていたものですので、コンビネーション製品という扱いはしないということで整理したものです。

 続いて、11月の改訂では、図中の緑色の斜線の部分で、2か所ありますが、まず、左側の部分について、すなわちキット製品のうち、9月に除外した製品同様に、医療機器部分が容器とみなせるもの、例えば、キット製品に該当するシングルバックの輸液製剤や、容器とみなせるようなものに入っている医薬品のキット製品が該当することになります。

 さらに、右側の緑の四角の部分です。すなわち機械器具部分が医療機器に該当しない、医療機器に該当しないので雑品ということになりますが、そういったものとの組合せ、例えばフルタイドのロタディスク等になりますが、これらの製品につきましては、もともと医薬品と医療機器との組合せではありませんので、コンビネーション製品から除外するという整理をしております。今回キット製品通知の中身を引用している箇所もございますので、当日配布資料の2と3に、キット製品通知の大元の昭和61年のものと、追加改訂をした平成16年のものを添付しています。

 今回、コンビネーション製品の該当性という観点から、具体的な運用の部分で影響してくるのが、不具合報告の必要性となっております。通常、医薬品と医療機器のコンビネーション製品であって、医薬品が主たる構成品の場合は、医療機器部分についても不具合報告の義務がかかりますが、今回除外した雑品だったり、容器とみなせるようなものとの組合せについては、その機器部分については不具合報告の必要性はなく、医薬品と一体として、副作用の報告や、品質の管理をきちんとしていただくという整理になっております。

 また、今回併せて、関連するQ&Aを事務連絡として発出しており、資料1--3として添付しています。資料の説明は以上です。

○荒井部会長 ただいまの事務局からの報告につきまして、御質問等はございますか。

○井部委員 当日配布資料1ですが、つまり、どこがコンビネーション製品なのでしょうか。

○事務局 コンビネーション製品は、黒枠と赤枠の全体集合から、青と緑の部分を除いたものなので、黒枠の中の一部ということになります。

○井部委員 それを示したほうがいいのではないでしょうか。

○事務局 失礼しました。

○荒井部会長 一番肝心なところが抜けてしまったようですが、黒枠と赤の点線で囲まれた全体の中で、緑枠の部分、緑と青の部分を抜かした形でということでよろしいかと思います。そのほか、御質問はいかがでしょうか。よろしいですか。

 今後はこの類のものが増えてくると思われます。この時点できちんと整理しておいて、適切な報告を受けるべきものと、その対象とはしないものの区別をしておくことは非常に大切であると思われます。特に御質問がありませんでしたら、議題2に移ります。事務局から説明をお願いします。

○事務局 議題2として、医療機器・再生医療等製品の不具合等報告について、報告させていただきます。資料2-1を御覧ください。医薬品医療機器法第68条の12の規定に基づく、薬事・食品衛生審議会への不具合・感染症報告について、御説明させていただきます。

 表紙の1ページ目ですが、本部会への報告に関する医薬品医療機器法第6812の規定を記載しています。本日は、平成28年度の上半期である平成28年4月1日から平成28年9月30日までの半年分の報告状況について、御報告いたします。

 2ページ、3ページです。不具合等報告の全体の概要を示しています。不具合報告の制度ですが、医療機器及び再生医療等製品の不具合報告制度は、製造販売業者等からの報告である企業報告制度と、医療機関等からの報告制度の二つから成り立ち、2ページの1ポツでは、医薬品医療機器法第68条の10第1項に基づく、製造販売業者等からの不具合等報告について示しております。また、3ページの2ポツでは、医薬品医療機器法第68条の102項に基づく、医薬関係者からの不具合等報告で、これからそれぞれについて御報告させていただきます。

 1ポツの製造販売業者等からの不具合等報告ですが、医療機器の製造販売業者、又は外国製造医療機器特例承認取得者は、その製造販売をし、又は承認を受けた医療機器について、能動的に情報を収集する義務があります。国内において医療機器、又は再生医療等製品の不具合が原因となる、又はその不具合が原因と疑われる死亡や重篤な健康被害が発生した場合、若しくは不具合によって、死亡や重篤な健康被害が発生する恐れがある場合には、製造販売業者等がそれを知った時点で、その旨を厚生労働大臣に報告する義務がございます。報告の対象、又は情報を入手してからの報告の期限については、医薬品医療機器法施行規則第228条の20により定められております。

 また、海外にて、死亡又は重篤な健康被害が発生した場合、これら健康被害が発生する恐れがあると判断された不具合情報については、それぞれの国における規制に従うこととなりますが、外国で使用されている医療機器が日本で承認を受けた医療機器と同一のものである場合、それらの不具合情報を日本の製造販売業者が入手したときには、日本においても外国不具合報告として不具合報告の対象となってきます。この場合の報告者は、日本の製造販売業者となります。今回の資料においては、平成28年4月1日から9月30日までの、医療機器・再生医療等製品の不具合等報告について、各項目の報告件数を示しています。

 1ポツの()不具合等報告の1)不具合報告の件数については、今回の医療機器報告件数は2万5,099件で、前回の部会で報告した平成27年度下半期の件数は2万3,314件でしたので、1,785件の増加となっています。今回の2万5,099件の内訳は、下に示した9つの分類でいうと、この中で多いものとしては、分類丸3の処置用・施設用機器等の8,759件と、分類丸4の生体機能補助・代行機器の1万4,293件で、この2つで全体の90%以上を示しています。国内報告と外国報告の件数は、国内報告が8,245件、外国報告が1万6,854件となっています。また、その下のコンビネーション医薬品の医療機器部分における不具合報告は、国内報告が176件、外国報告が61件の計237件ありました。また、再生医療等製品の不具合報告は国内のみで31件ございました。2)感染症報告は、医療機器、コンビネーション医薬品、再生医療等製品のいずれも0件でした。

()外国措置報告です。こちらは海外の規制当局や製造元等が行った措置を報告する外国措置報告になりますが、医療機器については898件、コンビネーション医薬品、再生医療等製品は0件でした。

 3ページ、()研究報告は、医療機器について581件、コンビネーション医薬品、再生医療等製品は0件でした。

()感染症定期報告は、医療機器について30件、再生医療等製品は17件でした。感染症定期報告については、次の議題3で詳細を御説明させていただきます。

 また、2ポツで、医薬関係者からの報告が、医療機器では202件、再生医療等製品では0件でした。

 3ポツの副作用救済給付又は感染救済給付は、医療機器、再生医療等製品ともに0件でした。

 次に、医療機器不具合報告の概況について説明いたします。まず、こちらの医療機器の不具合報告の個別の状況として、資料2--1「医療機器不具合報告」について御説明いたします。まず、資料2--1の表紙ですが、1ページに注意事項として、不具合報告リストの見方が掲載されております。この報告については、医療機器との因果関係が不明なものも含め、製造販売業者等から報告されたものです。報告に関する分類は、今回は()から()の9分類に分類されており、一覧の掲載順については、発生場所で国内と外国を分けて、それぞれで一般的名称の五十音順で掲載をしております。今回の報告から分類()として、プログラム医療機器に関する不具合報告の受領実績というものが発生しましたので、()として分類追加を行っています。

 なお、今回追加したプログラム医療機器は、「汎用のコンピュータや携帯情報端末等にインストールされた有体物の状態で、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされているもの」と定義されており、具体的には、今回は放射線治療計画プログラムの報告が上がっています。

 なお、プログラム医療機器については、平成26年の医薬品医療機器法施行に伴い新たに誕生したカテゴリになりますが、こちらは平成291124日までが経過措置期間であることから、まだ承認は得ておらず承認申請中であるが、既に市場に流通しており、医療機器とみなされるプログラム医療機器についても、安全対策上の観点から、今回不具合報告がされているものがあります。

 それぞれの不具合報告の件数については、提出された報告書の件数を示したものになっていて、同一の症例で複数の医療機器が関与している場合には、複数の企業からそれぞれ報告されることがありますので、このような場合には同一の症例を重複してカウントすることになります。したがって、報告件数がそのまま症例数にはならない場合があります。また、報告症例の中には、不具合状況がなし、又は不明であり、かつ健康被害状況が不明のケースがあります。これは健康被害状況が不明で機器との因果関係を否定できないと判断するだけの情報が得られなかったため、不具合報告がされたものとなります。

 表の右端の対応状況欄に、対応措置の項目として、原則として平成28年9月30日時点での措置の内容を簡潔に示しています。「回収(改修)」と記載しているのは、製品を医療現場等から引き上げる「回収」をした場合、又は修理や検査の実施等を行った「改修」の措置を取ったことを示しています。「情報提供」と記載したものは、添付文書の改訂あるいは書面による注意喚起文書を医療機関等に配布したなどの措置を採ったものです。この中には、既に添付文書等で関連する注意喚起の記述がなされているものも含んでおります。

 資料2--1を1枚めくっていただくと、目次が記載されており、その次から表の下にページ番号を記して、一覧を記載しています。こちらの資料は、目次以降は膨大な量になりますので、一旦資料2-1に戻っていただき、こちらで概要を説明させていただきます。個別の症例については資料2--1が医療機器の不具合報告状況です。資料2--2が、コンビネーション医薬品の機械機器部分の不具合報告、資料2--3は再生医療等製品の不具合報告リストになりますので、こちらも併せて御参照いただければと思います。

 資料2-1の4ページ目です。こちらは全体の医療機器不具合報告の報告件数の推移を示しています。4ページ目、5ページ目に、過去3年分の不具合報告件数の推移をグラフ及び表で示しています。こちらのグラフについては、国内報告と外国報告を合わせた件数となっておりますが、全体の件数としては、引き続き増加する傾向になっています。ただ、今回はグラフとしては示していませんが、国内と外国を分けて見た場合、増加しているものは外国報告のみとなっておりまして、国内報告は前回と比較すると約1,000件ほど減少しています。こちらにつきましても、引き続き推移について注視していきます。

 また、外国報告が増加している背景としては、企業による外国の情報収集体制がより充実し、より適切に不具合報告が行われるようになったことによるものと考えております。不具合報告の制度上、情報を知ったところがスタートとなるため、特に外国報告については不具合の発生から情報収集まで時間の幅がありまして、情報収集体制が充実することで不具合報告の対象となる古い情報も入ってくるということが背景にあります。海外の規制当局や製造元等が行った措置を報告する外国措置報告件数が、前回と比較してほとんど変わっていないということからも、不具合の発生自体が増加しているというよりは、外国報告の増加の背景はベースアップによるものと考えております。

 また、外国報告に関して、個別品目になりますが、一般的名称は着用型自動除細動器、販売名は着用型自動除細動器LifeVest、分類()ですが、こちらの外国不具合報告が前回は2,205件で、今回は4,517件と2,000件ほど増加しており、外国不具合報告件数を押し上げています。この着用型自動除細動器LifeVestの不具合の内訳としては、ほとんどが電極ベルト、充電器あるいはバッテリの不具合、不適切ショックによるもので、健康被害が発生しているものとしてはごく僅かとなっています。一方で、国内報告は、LifeVestに関しては不適切ショックの1件であることから、国内における安全対策は特段不要と考えています。

 国内と外国の報告件数の差ですが、外国におけるLifeVestの使用者数は数万人規模であるのに対して、国内の使用者数が実際には1,000人程度であるということ、国内においては実際には2か月を上限とする貸与で保険適用がなされていることなどが背景にあると考えています。

 次に、6ページ目から8ページ目の国内報告の内容についてです。6ページ目の2-1の各分類における国内不具合報告です。こちらは各分類ごとにおける国内での不具合報告件数と、その中でも特に報告件数の多かった品目の一般的名称、その際の主な不具合又は健康被害状況をピックアップして記載しております。こちらの表の右側については、基本的には主な不具合事象を記載しておりますが、製品そのものには不具合がない、又は不明な場合については、健康被害状況を記載しております。こちらの各分類について簡単に説明させていただきます。

 分類()の画像診断用機器については、報告件数は国内で5件です。分類()の内視鏡や血液分析装置などの生体監視・臨床検査機器等については、国内で163件の報告がされております。分類()はインスリン注入器やカテーテルといった処置用・施設用機器等で、国内では3,861件の報告です。こちらはリストに示した中心循環系血管内超音波カテーテルと、血管内光断層撮影用カテーテルの合計が1,500件ほどで、約半分を占めています。こちらは、これまで同様に断線、画像消失、画像不良といった不具合について報告されているところですが、こちらは機器の特性上避けられないというものであり、各機器の不具合発生頻度も、これまで変化は見られておりません。分類()として、心臓ペースメーカや冠動脈ステントなどの生体機能補助・代行機器を記載しています。国内で3,564件となっております。分類()については、大動脈用ステントグラフトや植込み型心臓ペースメーカのようなリスクの高い医療機器が多く分類されているということで、報告件数が多くなっております。

 7ページ目の分類()として、手術用の電気メスやドリルなどの治療・鋼製機器等として、国内で530件の報告がされています。分類()の歯科用機器・材料として、国内報告は12件となっています。また、分類()の眼内レンズやソフトコンタクトレンズなどの眼科用機器については、100件報告されています。

 8ページの分類()の衛生材料・避妊用具・家庭用機器等は、国内報告は8件です。分類()のプログラム医療機器は、国内報告は2件です。今回の2件の不具合報告のうち、1件は経過措置による申請中の品目の不具合報告であり、まだ承認を得ていない品目ということですので、今回の資料2-1のリストには掲載しておりません。

 次に、コンビネーション医薬品の医療機器部分不具合報告についてです。こちらは国内報告は176件です。こちらは資料2--2に対応するものです。また、再生医療等製品は全て国内報告で31件の報告がされています。こちらは資料2--3に対応するものですので、御参照いただきますようお願いいたします。

○荒井部会長 長くなるので、ここで1回区切りましょう。いわゆる年次推移と言うか、数の推移と、国内の不具合の分類別の概要を御説明いただきましたが、ここまでのところで、御質問とか御意見とかありますでしょうか。

○杉山委員 重大事例ではありませんが、国内・国外の人工関節関係の不具合報告は多数あります。その中で、メーカーが非常に偏っている点に疑問があります。通常は、シェアによって比率が多い少ないというふうになると思うのですが、人工関節最大のメーカーで4割近くのシェアを持っている会社が1例も不具合報告がありません。集計において、こういうことがどうして起きるのかお分かりでしょうか。非常に多くの不具合報告がある中で、国内外でも最大のシェアを持つ会社が全く出てきていないというのがちょっと気になるのでお聞きします。

 

○荒井部会長 いかがでしょうか。

○事務局 基本的にはこの不具合報告というものは、発生の全てをこちらで見ているものではなくて、あくまでも企業側が情報を収集したものが報告に上がっているということで、報告だけを見ると大手の企業は不具合が起こっていないようには見えるのですが、実際は分からないところで、実際に情報収集のところで何かしら不備があるということでしたら、GVP省令に関わってくるところですので、もしそういった情報があるようでしたら、都道府県に情報提供をさせていただこうと思っております。

○杉山委員 もしかしたら、1年半ぐらい前に合併したための影響があるのかなとも思いますいが、確認していただければと思います。

 

○事務局 ありがとうございます。そういった状況も含めて、一度こちらのほうで確認させていただきたいと思います。

○荒井部会長 いつも申し上げていますが、この部会の一番の弱点とも言える部分です。ベースの数が分からないまま、報告として上がってきた上澄みの部分だけを見てディスカッションしなくてはならない。ただ、今のお話については、全体の状況がある程度分かっていることを考えると、あまりに少ないのではという御指摘も当然かと思われます。この辺はまた少し調べてみてください。お願いいたします。

○倉根委員 まず、細かいところで、情報提供という対応状況があるのですが、これは報告をした方に、添付文書はこうなっていますよということをお返ししたというか、その中にはこういう不具合も起こり得ると書いてありますということをお返ししたということですか。この場合の情報提供がちょっと分からなかったのです。

○事務局 情報提供については、報告者のみならず、関連する医療機関で、そういうリスクが起こり得ると考えられる場合については、広く情報提供をお願いしているところですので、報告者のみに情報提供しているという意味ではありません。

○倉根委員 もう1つ、前の質問とも関連するのですが、直接関係がなくても報告はするというのが基本だと思いますが、どこだったら報告する、しないというのは、あるところメーカーに任されているということになるのですか。何か通知があって、どんなものでも報告しろということになっているのでしょうか。つまり、会社ごとに、する、しないが違ってくるのかという話です。同じ事象だとしても、Aの会社はする、Bの会社はしないということが起こり得るでしょうかという話です。

○事務局 基本的には施行規則で重篤なものにつながる事象については報告義務があるのですが、医療機器の場合、起こってくる事象がかなり幅広になっておりますので、現状としては今年度、業界のほうで不具合報告の手引を作成しており、そういったものを周知することで、ある程度、報告の水準を等しくしていこうという活動はしております。

○倉根委員 手引はできたのですね。

○事務局 はい。今年の6月に発行しております。

○今村委員 資料2-1の例えば15分の6の所ですが、ステントとかペースメーカーというところに再手術というのがありますね。これは機器の不具合による再手術だけなのですか。それとも技術が未熟なために再手術というのも当然あり得ると思いますが、その両方とも入っているのですか。

○事務局 そのとおりです。基本的に不具合による再手術は報告対象になるのですが、まず健康被害状況として再手術が上がってきて、それが機器との因果関係が否定できない場合は報告対象となります。仮に不具合が起こっているかどうか分からない場合であっても、報告の対象になってくるので、機器との因果関係が否定できるものについては対象外となるのですが、そういった情報が入手できなかったりすると対象となる場合があります。

○今村委員 メーカーのほうとしては、そうは言われてもとかいうのが随分あるわけですね。再手術になりました。それはお宅の腕が悪いのでしょうと。ということですよね。

○事務局 完全に手技によるものということが証明できれば、報告の必要はないのですが、なかなかそこが難しいところです。

○荒井部会長 ちょっと助け船を出します。後のところで御説明いただきますが、死亡例については機構で不具合の評価を1例ごとにやっているのですが、御指摘のように、機器の不具合については、「使い方が悪い」、「下手だからだろう」と考えられる事例が少なからずあります。ただ、だからといって、すべてを「因果関係なし」と決めつけて除外するわけにはいかないので、結果的に結構な数の報告が上がってくるということになります。今の今村委員の御指摘のとおり、技術的な上手・下手も含めての不具合ということで御理解いただければよろしいかと思います。

○土屋委員 ちょっと確認なのですが、分類()の所には、先ほどちょっと話がありましたインシュリンのペン型注入器というのがここにも入っていて、これからのあれかもしれませんが、コンビネーションにもというように、分かれていますよね。これはどういうことで、こっちに来たり、あっちに行ったりするのでしょうか。

○事務局 分類()の機器のほうに入っているほうは、機器単体で流通しているものについては、医療機器としての不具合報告で上がってきます。同様のものでも、コンビネーション製品として、医薬品と一体型で販売・流通しているものについては、コンビネーション製品としての不具合報告が上がってきますので、その点、集計上分かれて入ってきているという状態になっています。

○倉根委員 先ほど続けて聞けばよかったのですが、この不具合の報告の項目、一つの所にいろいろ書いてありますよね。例えばこれは不具合の報告の所に、比較的起こり得るものというもので、同じ項目が書いてあって、そこをチェックするような形になるのですか。それとも全く不具合について報告してくださいということなので、同じ事象だとしても、Aのメーカーはこういう書きぶりで報告すると。Bのメーカーは違う書きぶりで報告すると。そうすると、同じ事象だけれども、やや違うニュアンスを持った報告になってくるということが起こり得るのでしょうか。それとも、もう項目があるので、チェックすれば大体同じような不具合は同様の文言で入ってくるということになるのでしょうか。ちょっと技術的なところも含めて教えてください。

○医薬品医療機器総合機構 機構からお答えさせていただきます。これまでは先生がおっしゃるように、各メーカーの製品で同じ事象が起こっていたとしても、企業あるいは製品によって、報告する用語が異なっていたわけです。しかし、例えば発生傾向を見たい場合でも解析等ができないことから、業界の御協力も頂きまして、約2年前に不具合用語集を作成しております。これは領域ごとに90シートのエクセルがあり、例えば冠動脈ステントだったら、このエクセルのこの用語を使いましょうというのを、既に事務連絡として出しております。今はその用語をできるだけ使って報告してくださいとしておりますので、本資料の一覧も比較的用語が揃っています。しかし、まだ使われていない報告があることも事実です。

○瀬古口委員 我々も歯科なのですが、21という非常に少ない数が出ているわけです。この分厚い資料の687ページの所から出ているのですが、ここに出ているうちのほとんどが見るからに手技が悪いということしか載っていない。正直、歯科のほうで我々も今、材料組合、機器組合を集めて、こんな数であるわけがないですね。だから、良くするために正直にきちっと出していこうよということで、それぞれに話合いをしておりますので、ひょっとしたら来年この5倍から10倍になるかも分かりませんが、そのような方向できちっとやっていきたいと考えております。

○内田委員 再生医療等製品に関してなのですが、資料を分けていただいてありがとうございます。これは不具合報告となっているのですが、細胞シートに関しては不具合ということでいいと思うのですが、間葉系幹細胞は医薬品的なものなので、不具合というのは用語が余り適していないかなと思うのです。医薬品のほうの場合に不具合報告という形ではなく、それは副作用報告なのでしょうか。有害事象報告とか、そういう形だと思うのですが。再生医療等製品はもともとが医療機器的なものから始まっているのでというのがあるのですが、用語がやや適切ではないかなということが1点です。

 こちらの骨髄間葉系幹細胞はGVHDに対するものなのですが、GVHDが悪化したというのが2件上がっていて、そのほかの報告が何件かあるのですが、目的の疾患に対しての不具合というか、その話と、それとはまた別の有害事象と、ちょっと分けて考えたほうがいいのかなと思うのです。まとめのほうではちゃんと抜き出していただいていて、分かりやすいとは思うのですが、その2点、どうでしょうか。

○安全対策課長 御指摘ありがとうございます。再生医療等製品の不具合か副作用かというところですが、この制度を始めるときに、これをどちらの用語にするべきかという議論はあったわけですが、再生医療等製品のいろいろな形態を考えていきますと、やはり医薬品的なものと医療機器的なもののコンビネーションが圧倒的に多いだろうと。ということで、全体の報告制度は不具合報告という名前に統一させていただいております。ただ、不具合報告の定義の中に医薬品的な副作用も含むという形で、不具合報告制度の通知も周知させていただいているという現状ですので、そこは全体、不具合のアンブレラの中で副作用も報告していただくという整理で見ていただければと思っております。

 急性GVHDの悪化の部分については、実際これが疾病の進行によるものなのか、それとも実際この製品によるものなのかというところは、報告の段階ではよく分からないということなので、この報告については一応、不具合といいますか、副作用という形で、そのまま報告させていただいているということだと思います。

○内田委員 分類に関しては、今のところは多分、医療機器のほうが多いということで、この状態でよいのだと思うのですが、今後、医薬品的なものが増えてくる可能性もあると思いますので、そのときにまた検討していただければと思います。

○荒井部会長 そのほか、よろしいでしょうか。それでは、資料2-1の9ページ目からの続きについて、事務局のほうからまた説明をお願いします。

○事務局 資料2-1の9ページ目を御覧ください。2-2として、新医療機器の主な国内不具合報告について報告いたします。こちらは平成25年度以降、新医療機器として承認された品目の国内での不具合報告の状況について、紹介しております。こちらの期間内においては、国内不具合報告があったものは、平成25年度に承認されたものから24品目、平成26年度に承認されたものから14品目、平成27年度に承認されたものから8品目となっておりますが、こちらはいずれも特段、対応が必要な不具合の発生ではありませんので、引き続き不具合、健康被害の情報を注意深く収集している状況です。こちらは紹介になります。

 次に、資料の12ページ目です。こちらは国内での過去5年間、平成27年度までの不具合報告の公表状況についてまとめたものです。こちらは年度単位での集計になっております。報告された不具合報告は公表するとともに、死亡症例については事象と医療機器との因果関係について、機構のほうで評価を行い、評価が終了したものから、その結果についても随時、公表しているところです。こちらに示した死亡症例のうち、因果関係を評価した症例数については、上の表の三つ目、死亡症例のうち、因果関係を評価した症例数ということで、A、B、C、数字を振っております。こちらの数については、評価中、すなわちまだ公表されていない症例が数字に含まれていないため、平成27年度の数などは見掛け上、少なくなっております。

 また、13ページ目以降については、死亡症例のうち、死亡との因果関係が否定できない、先ほどのA評価になったものについて、機器の一般的名称別の報告件数を示しております。こうした個々の症例報告自体については、個別に評価がなされ、安全対策上の必要な対応が取られていることの確認を行っているところです。こちらの表の報告件数については、一般的名称で分類していること、及びそれぞれの分類における製品数や使用者数も異なることから、この資料によって個々の製品の不具合発生率の傾向等について、議論ができるものではありませんが、参考として御覧いただければと思っております。

 全体としては、対象患者の高齢化や病変の複雑化に伴い、外科手術に堪えられないリスクの高い症例での治療が増えているといった事情も影響して、中心循環系塞栓除去用カテーテル、冠動脈ステント、大動脈用ステントグラフトなど、リスクの高い症例での治療に使用されるものが件数として多い傾向があります。資料2-1、資料2-2の説明は以上となります。

 続きまして、資料2-3、資料2-4について説明いたします。まず、資料2-3ですが、医療機器の外国措置報告となります。医療機器に関する外国措置報告については、企業が外国でも同一性を有する製品を製造販売している場合に、外国の規制当局などで取られた措置について、日本の行政当局にも報告するというものです。平成28年度上半期では898件の報告がされております。資料の一番右の列には国内外での対応状況について記載しております。外国で措置を行った結果について、日本では対象製品がないといった場合を除いては、おおむね日本でも同様の対応を取っているという状況です。

 資料2-4は研究報告となります。医療機器の研究報告は、製品の有効性及び安全性に影響する内容の文献報告等があった場合に報告されるもので、今回は文献数にして581本ありました。今回、報告によって安全対策上の特段の措置が必要となったものはありませんでした。資料2の説明は以上となります。

○荒井部会長 今、説明いただいた部分について、あるいは先ほどの所に遡っても結構ですが、議題2についての御質問、御意見は如何でしょうか。

○土屋委員 先ほど言えばよかったのですが、インシュリンの注入器の件ですが、あれの不具合というのは、患者さんが気が付くのか。一時期、全体の報告のすごい率が注入器によるということもありましたが、結果としてそれが情報提供という形でいっているとはなりますが、これは実際、医療機関とか薬局、多くが恐らく薬局でもらっていると思うのですが、そういう所に情報提供はされるのでしょうか。そうでないと、患者さんに「こういうことがあったら言ってね」とか、そういう話をちゃんと伝えておかないと、不具合が分からないとか、外国だと低血糖とか、そういうのが起きていると書いてありますが、結構深刻な話もあるのかなと思うのです。情報が実際そこの患者指導のところまで行っているのですか。

○事務局 今回、インシュリンのペン型注入器で来ている不具合等が、ほぼほぼ患者様から寄せられている不具合というか、患者様が自宅で使用しているときにボタンが回らないとか、そのような情報を頂いて報告が上がってきているものがあります。ただ、これはもの自体も回収されていないことから、きちんとした適切な使用をしてそうなったのかというところもありますので、そういったことから、土屋先生がおっしゃるように、適切な使用に対して、きちんとした情報提供をすることは、添付文書も然りですが、医療機関等での情報提供というか、指導等をしっかりしていただくということで、対応はすることになると思います。

○土屋委員 私は薬学系ですからあれですが、日薬とか、そういうところがここには出ていないので、薬事分科会には行っているからいいのですが、そういう情報が、恐らく多くは薬局のところで行くと思うので、そういう情報提供を本当に企業のほうからされているかどうかというのは、ちょっと心配なのですけれども。

○安全対策課長 要するに薬局ですとか医療機関に対する、こういった不具合情報の提供という御指摘なのだろうと思いますが、もちろん製品で回収を伴うような、非常に重い不具合等がある場合については、それは医療機関、薬局、それぞれに対して情報提供させていただく、回収措置を行うということで、薬局にも御協力を頂いて、患者様にも情報提供いただくことになります。不具合という部分でいった場合に、頻度的に一定頻度は当然出てくる部分もあって、それが適正使用という観点ということであれば、通常こういった自己注入型のものですと、添付文書以外にも患者さん向けの使用ガイドとか、そういうものを一緒に配布させていただいておりますので、その部分で薬局の薬剤師さんにも患者様によく情報提供いただけるようにということで、またいろいろな機会に我々も薬局関係者にも御協力を呼び掛けていきたいと思っております。

○倉根委員 資料2-1の12ページなのですが、A、B、Cに分けて御説明いただいたのですが、「死亡との因果関係が否定できないもの」ということで、死亡との因果関係が明らかなものというのはないので、ここには入っていないのですか。それとも本来そういう項目がないのですか。

○安全対策課長 本来そういう項目がありませんで、否定できない以上のもの、明確だろうと何であろうと、否定できない以上のものは、否定できないというカテゴリーに入るということです。

○倉根委員 「評価中のものは含まれない」、この「評価」というのは誰がやることになるのですか。

○安全対策課長 こちらの評価については、機構の担当部門が、その分野の専門家の先生方、専門医の意見を聞きながら評価を行うという仕組みでやっております。

○倉根委員 そうすると、明らかに因果関係があるものも、この統計ではAに含まれているという解釈でよろしいということですか。

○安全対策課長 そういうことです。

○荒井部会長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、先に進ませていただきます。議題3について、事務局のほうから御説明をお願いします。

○事務局 資料3のシリーズを御覧ください。医療機器の感染症定期報告について御説明いたします。資料は3--1から3--2までの四つの資料となります。まず冒頭、感染症定期報告について、その制度の概要について御説明させていただきます。ヒトや動物等に由来し、保健衛生上、特別な注意を要するものとして、厚生労働大臣が指定します生物由来製品や再生医療等製品につきましては、その原料等が細胞組織等であることから、一般論としまして未知の感染因子である細菌、ウイルス等が含まれている可能性が否定できません。

また、生物由来製品等による感染症については、化学的合成品たる医薬品による副作用とは異なりまして、製品との因果関係が明確になる以前から潜在的に進行する恐れがあり、また、感染した後は時間の経過に伴い、軽減することなく一定期間経過後に症状が顕在化するという恐れもあります。        このような背景を踏まえまして、生物由来製品等につきましては、医薬品医療機器等法におきまして、製造販売業者に対し、製品への直接的な影響が不明であるものも含め、原料動物等の感染症に関する最新の知見を常に把握し、それを蓄積した上で自社製品に関する感染症のリスクを評価するとともに、その結果を機構に報告するよう義務付けています。また、機構に報告されました報告につきましては、厚生労働省の本安全対策部会や、ものによっては血液事業部会に報告され、必要に応じて措置が検討されるというところです。以上が感染症定期報告の制度の概要です。

 続きまして、今回の報告状況について御説明いたします。今回は、本年4月1日から9月末までの報告を取りまとめています。カテゴリーとしては医療機器関係と再生医療等製品関係、2種類ありまして、全ての報告をまとめたものが資料3-2のシリーズで資料3--1と資料3--2です。ただ、こちらにつきましては、本部会で既に報告済みのものや、重複しているものがありまして、資料3-1のシリーズ、資料3--1と資料3--2を御覧いただければと思います。こちらにつきましては重複を排除しまして、新規の文献等を感染症ごとにまとめたものです。

 まず、資料3--1です。こちらにつきましては医療機器関係の感染症定期報告の文献一覧表となっています。今回は文献ベースの件数で申しますと合計で36件、新しいものがありました。その次、資料3--2です。こちらは再生医療等製品についての文献の一覧で、文献ベースで5件の報告がありました。

 全体の傾向ですが、戻って資料3--1です。報告が多かったものとしては1ページ目から2ページ目にありますインフルエンザの関係で、こちらが14件ありました。そのほかですと2ページ目から3ページ目の頭辺りにありますクロイツフェルト・ヤコブ病、BSEの関係です。こちらが7件の報告がありました。こちらの報告につきましては、今回につきましてもこれまでと同様、事前に本部会の委員である国立感染症研究所の倉根委員、石井委員、国立医薬品食品衛生研究所の内田委員に、資料を事前にお送りしまして御確認いただくとともに、御意見、コメント等をお願いしているところでございます。今回につきましては、御意見等を依頼した委員から、安全対策措置を講じるべきとの御意見は、特段、頂いていない状況です。資料3に関する報告は以上です。

○荒井部会長 ありがとうございます。御質問、御意見、いかがでしょうか。

○今村委員 これは、感染系の委員の方にお聞きしたほうがいいのかもしれませんが、この制度の意味というか、要するに生物由来のこういったような製品、この製品が原因かどうかは全く分からないけれども、ともかく報告しろということ。結局、この製品というのが感染の原因となっているかどうかが問題だと思いますが、そうでなくて、ただ報告しろということで、あと原因かどうか分からないということだけ言われても、ちょっと戸惑いがあるのです。結局、こうだったから、ではこうしましょうということが全然ないということであれば、何のために報告しているのかとなると思います。そこのところを教えてください。

○安全対策課長 そもそも、この感染症定期報告制度が、どういう経緯でできたかということに端を発する問題だと思いますけれども、この制度自体ができた背景には、かつての薬害HIV問題、薬害C型肝炎問題といった血液製剤における、いわゆる輸入感染症の問題というのが一番根っこの背景にあります。あとは製品におけるBSE対策とか、海外で作られているものも含めた原材料に、感染因子が混入する恐れがあることによって起きる感染症を、どうやって防いでいくか。そのための安全対策のために、まず企業に注意を払っていただくことが前提にあります。海外で起きている感染症も含めて、企業御自身がお使いになられている原材料がどこから来ているかにもよりますけれども、その原材料に、何か海外も含めて感染症に関連するような事象が起きていないかを、常にメーカーの方々に原材料を使うに当たって注意を払っていただくという趣旨で、こういった報告制度をまず導入させていただいています。

 これは6か月ごとに、メーカーの方は御自身が扱っている原材料、例えばブタの胎盤なら胎盤ということで、そういったものの国際的な感染症動向などを、文献等からきちんと把握してもらうことをやっていただいています。それを、言ってみれば、ちゃんとやっているということを行政的に報告いただくことで担保するというのが、この制度の趣旨です。どちらかというと予防的な観点から、この制度は導入しているということなので、ここに書いてあるものが今すぐここで議論して、この製品の対策を取らなければいけないということになってくると、むしろ手遅れの話なのだろうと思っています。

 ということで、先生、御指摘のとおりでございまして、ここで特段、対策を取る必要はないと。むしろ予防的な観点から、この原材料に関連する感染症のリストを見て注意を払っていただくということで、お考えいただければよろしいかと思っています。

○今村委員 そうですか。文献的にこういうのがあるけれども、要するに何もなかったのだということで理解して、さっと流せばいいわけですね。

○安全対策課長 というよりは、むしろ、今、世の中に流通している製品にとって何かここに出ている感染症が、直接的に影響があるかどうかという視点で見ていただいていますので、そういった観点で、特段、直接的な影響があるものではないということを御確認いただければ、それは予防的な対応としては十分なのではないかと思っています。

○今村委員 了解しました。

○倉根委員 委員としての立場というよりは、感染症研究所としての立場です。これ、我々は依頼を受けておりまして、専門の各部局に見てもらっています。御覧いただきますように、直接、製剤であったりに関係しない。例えばこういう流行が始まりました、起こりました、こういうウイルスが分離されましたということでありますので、それは我々としては直接、今、製剤等に反映する、あるいは注意すべきものではないという御返事を差し上げている。そういうことです。

○荒井部会長 ありがとうございます。今の点についてはよろしいですか。そのほか、この3の所につきまして御意見、御質問、よろしいですか。ありがとうございます。そうしましたら最後の議題4につきまして、事務局から説明をお願いします。

○事務局 議題4、その他につきまして資料4-1のみが資料ですけれども、資料に沿って、総務省取りまとめによる「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器等へ及ぼす影響を防止するための指針」(平成2811月改訂版)の送付について、御説明させていただきます。

 こちらにつきましては、以前からお知らせを行っております電波影響に関する総務省指針の改訂に関するものとなります。今回の改訂につきましては総務省の有識者会議を踏まえまして、例年、改訂されている指針になりますけれども、本年度の主な改訂点としましては、携帯電話の電波による着脱型自動除細動器への影響調査を踏まえた留意事項が追記されたものとなっています。具体的には、資料4-1の最後のほうに新旧の対照表を付けておりますが、指針の8ページ、9ページ目の所に、着脱型自動除細動器についての記載を加えたというものになっています。説明は以上になります。

○荒井部会長 ありがとうございます。御意見、御質問、よろしいでしょうか。それでは、これで本日予定しておりました報告事項は全て終了となりますが、改めてここでもう1回、この点だけという御確認事項はございますか。あるいは御質問があれば、どうぞ。

○横井委員 一つ、よろしいでしょうか。私事ながら、私、今年度いっぱいでこの委員を終了させていただくのですが、先ほど不具合に関する要望というのが、どんな形で統一されているかという御質問があったと思います。事務局から御説明がありましたように、90の用語集を業界団体の方が大変努力して作ってくださって、それで用語の統一を図る作業をしてまいりました。私自身は厚生労働研究という形で、それをお手伝いしてやってまいりました。説明がありましたように、医療機器のグループごとに用語を取りまとめるという形を取っています。その結果、非常に特異性のある分野ごとの用語となっているので、先生方からの目からでも非常に分かりやすく、いい言葉になっているのではないかなと思っています。

 先ほど、整形外科や歯科の先生から、特定の報告が少ないのではないかという御指摘があったと思いますが、その件に関しては資料2-1の表紙にもありますけれども、医薬関係者からも報告義務というのはあるわけで、そこで積極的に報告をお出しいただければという気持ちも含めて、特に専門性の高い用語が分野ごとにありますので、そういう用語をできるだけ盛り込むようにしてきたという経緯があります。

 そういうような特徴的な用語集を作っているのは日本だけです。欧米では、医療機器に対して一つの不具合用語集でカバーするというやり方をしています。もちろん、それは分野を超えて集計が簡単にできるわけですが、ただ、各分野の専門家からは自分の発見した不具合が、どれに相当するかが分かりにくいという指摘を受けている。それに対して、日本は各分野ごとに非常に努力をしてそういう用語集を作った。それが2年前から使われてきて、現在、まだ半分前後の報告にしか適用されていないというお話だったかなと思っています。ですから、これから更にそれを普及していただけるように、また先生方からも後押ししていただければと思っているところです。私事ながら失礼いたしました。

○荒井部会長 貴重な御意見、ありがとうございます。そのほか、よろしいでしょうか。それでは、これで今日の審議事項が終わりましたので、事務局にお返ししたいと思います。

○事務局 今、横井先生からもお話がありましたが、来年の1月に薬事・食品衛生審議会委員の改選がございます。そのため、このメンバーでの医療機器・再生医療等製品安全対策部会は本日が最後になります。恐れ入りますが、荒井部会長から一言、御挨拶を頂きたいと思います。

○荒井部会長 座ったままで失礼致します。実は厚生労働省の他の部会にも出ておりますが、この部会は一見目立たないのですが、内容的には国民の安全を守るという点で、非常に重要な責務を負っています。実際、今日も限られた情報の中から、如何にして重要な問題を汲み上げ、先ほども薬局についてなどさまざまな話が出ましたが、どう取り組んでいくべきかについて、とても真摯なディスカッションが交わされました。また、

今も横井委員からお話がありましたが、機器関係の情報収集をきちっと行い、専門家が集まってその分析と検討を行っている日本のレベルは、海外と比してもレベルの高いものと認識しています。今日は最初のところで、症例数の変遷の話が出ましたが、むしろ日本に海外が追い着いてくることにより数が増えるという現象も出てきているようです。もちろん、リードすれば良いというものではありませんが、今の状況に更に磨きをかける価値の大きい、大変重要な部会と認識しております。

 さて、実は6名の委員の方々、井部俊子委員、内田恵理子委員、釘宮豊城委員、横井英人委員、那須野修一委員、それから今日は出席しておられませんが、高谷節雄委員の6名の委員の方が来年は加わられません。理由は御存知かと思いますが、この部会の委員を連続して10年以上はできないというルールがあるそうで、今申し上げた全ての委員の方がこれに該当されるためです。ただし、先ほど、本日の部会の開始前に、1回、お休みが入れば再任可ということも確認しましたので、一休みの後には、またお世話になれるのではないかと期待しております。しかしながら、本日はまず、この場をお借りしまして、この部会を10年間リードしていただいた各委員の方々に、部会長として厚く御礼申し上げる次第です。先ほどガイドラインの話も出ましたが、この部会の場を離れられても、この部会が担当する医療機器・再生医療等製品の安全対策につきましては、引き続き御支援下さいますよう、是非ともお願いしたいと思います。6人の委員の方々、10年間、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

○事務局 ありがとうございました。それでは、最後に、医薬・生活衛生局長の武田から、一言、御礼の御挨拶を申し上げます。

○医薬・生活衛生局長 医薬・生活衛生局長の武田でございます。ただいま、部会長からお話がありましたとおりでございます。6名の方、井部委員、内田委員、釘宮委員、那須野委員、横井委員、それから本日、御欠席の高井谷委員、長い間、この審議会の部会に御協力、御支援を頂きましたことに厚く御礼を申し上げたいと思います。

 今、荒井部会長からお話がありましたように、私どもの局、医薬・生活衛生局ですが、この医薬品部門の最大のテーマは安全対策でございますので、そういう意味で、本部会での御検討、御審議というのは大変重要なものだと思っております。本日も、そもそも、どういう趣旨でこういうことをやっているのかといった点も含め御指摘を頂き、我々としても、国民の皆様に分かりやすく説明をしていくことが大事だなと感じた次第でございます。

 それから、今日、薬局の話も出ましたが、この安全対策につきましては企業だけに頼るのではなく、医療現場、薬局、診療所、病院、それぞれの御協力も、今後、必要になってくると思います。私どもの審査に関しましては、なるべくラグをなくして速やかな審査で、患者さんの新しい治療へのアクセスを確保していくということ。それを追求すればするほど、製品導入後の安全対策、モニタリングというのは大事なことになってくると思います。

 今回、御退任の先生方も、委員という立場を超えまして様々な立場で、医療機器・再生医療等製品の安全対策の向上のため、今後とも是非、御協力を頂けたら幸いです。そのほかの先生方、引き続き、是非、よろしくお願いしたいと思います。1月に薬事・食品衛生審議会委員の改選がございまして、その後、部会の先生方につきましては手続をした上で、改めてお願いすることになりますので、引き続き様々な見地、また高い見地から御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げたいと思います。これまでの御指導に感謝申し上げ、お礼の挨拶とさせていただきます。誠にありがとうございました。

○事務局 次回の部会の日程につきましては、例年どおり平成29年7月頃を予定しておりますが、別途、部会での審議等が必要な議題が生じた場合には、開催予定が早まることがございますので御承知おき願います。なお、日程調整等につきましては、事務局より改めて先生方の御都合を伺って決めさせていただきたいと思います。以上です。

○荒井部会長 ありがとうございました。それでは、これをもちまして、平成28年度第2回の医療機器・再生医療等製品安全対策部会を閉会させていただきます。長時間、ありがとうございました。

 


(了)

備  考
 本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬・生活衛生局 安全対策課安全使用推進室 室長補佐 岩瀬(内線2751)

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