ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護保険部会) > 第56回社会保障審議会介護保険部会 議事録(2016年2月17日)




2016年3月25日 第56回社会保障審議会介護保険部会 議事録

老健局総務課

○日時

平成28年3月25日(金)9:00〜11:46


○場所

東海大学校友会館 阿蘇・朝日の間


○出席者

遠藤、阿部、伊藤、井上、内田、岡、黒岩(代理:小島参考人)
小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐野、鈴木(邦)、鈴木(隆)、鷲見、陶山
武久、土居、栃本、馬袋、花俣、東、桝田の各委員
(岩村、大西、藤原委員は欠席)

○議題

1 在宅医療・介護の連携等の推進
2 慢性期の医療・介護ニーズに対応したサービスのあり方

○議事

○矢田貝企画官 それでは、おくれていらっしゃる委員もいらっしゃるようですが、定刻となりましたので、ただいまから第56回「社会保障審議会介護保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 報道関係の方は、冒頭のカメラ撮影はここまででございますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、以降の議事進行は遠藤部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 皆様、おはようございます。早いときから御参加いただきまして、ありがとうございます。

 まず、議事に入る前に、本日の出欠状況について御報告をいたします。

 岩村委員、大西委員、藤原委員が本日は御欠席ということでございます。

 さらに、黒岩委員の代理としまして、小島参考人が御出席されておりますが、お認めいただければと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は、 在宅医療・介護の連携等の推進と、慢性期の医療・介護の提供体制について議論をしたいと思います。

 まずは、この2つについて事務局から御説明をいただいて、その上で皆様と議論をしたいと考えております。

 それでは、最初に議題1の「在宅医療・介護の連携等の推進」について、 事務局から説明をお願いしたいと思います。

 ポイントを絞って御説明をいただいたほうが時間配分上有効だと思いますので、よろしくお願いします。

○佐原老人保健課長 おはようございます。老人保健課長です。

 それでは、お手元の資料1と参考資料1というものがありますので、横に置いていただきながら御説明をさせていただきたいと思います。

 資料1の2ページ目をおあけください。まず「現状・課題」であります。

 「I.在宅医療・介護連携に係るこれまでの取組について」で、これまでの経緯を簡単にまとめております。

 1、いわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる2025年を見据えて、医療や介護が必要な状態となっても、できる限り、住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、地域における医療・介護の関係機関の連携を促進し、包括的かつ継続的な在宅医療・介護を受けることができる環境を整備していくことが喫緊の課題ということです。

 2のほうですが、在宅医療・介護連携に係るこれまでの取り組みについては、在宅医療連携拠点事業、地域医療再生基金及び地域医療介護総合確保基金等を通じて、地方自治体や医師会等の連携により、これまで取り組んできたところです。

 参考資料1のほうの1ページを1枚おあけいただきますと2ページというものがありますが、こちらにこれまでの取り組みを書いてございます。今、本体資料のほうで申し上げましたとおり、平成23年からまず拠点的な事業として、平成23年度は10カ所、平成24年度は105カ所で取り組んできております。

 参考資料1の3ページは、この在宅医療連携拠点事業の内容について記載したものです。

 これら各種の非常にモデル的な事業を通じまして、各地域での共通の課題や対応策が見えてきましたので、本体資料の3になりますが、さらに、平成27年度からは、介護保険法の地域支援事業に在宅医療・介護連携推進事業を位置づけて、これまでのモデル的な取り組みではなくて、全国的に在宅医療・介護の連携の推進に取り組むこととしたところです。

 こちらについては、参考資料1の4ページをまずおあけいただきたいと思います。前回の介護保険法の改正におきまして、新しい地域支援事業の形ということで、左側が従前でございますが、従前なかったものを右側、改正後に、赤く囲っておりますが、在宅医療・介護連携の推進というものを介護保険の地域支援事業の中で取り組むという形になっております。

 また、もう一枚、次の5ページ目ですが、この在宅医療・介護連携推進事業につきましては、1つ目の○にありますとおり、これまで医政局の在宅医療連携拠点事業等により一定の成果。これを踏まえて、介護保険法の中で制度化。そして、地域支援事業に位置づけて、市町村が主体となって、郡市区医師会等と連携して取り組む。また、市区町村は平成27年4月から取り組みを開始し、今年度から取り組みを開始ですが、いきなりやれるところとそうでないところとありますので、平成30年4月までには全ての市区町村で実施していただく。

 また、各市区町村は、原則として(ア)〜(ク)の全ての事業項目を実施ということで、この(ア)〜(ク)というものがその下に書いてある事業です。これらの全ての事業項目を実施ということでありまして、その過程の中で事業項目を郡市区医師会等に委託することも可能ということで、今、取り組みが全国の市町村で始まっているところです。

 本体資料のほうに戻っていただきまして、Iの4のところですが、また、こういった地域のシステムづくりとあわせて、個々の患者さん、あるいは利用者さんに関する入退院時の医療・介護連携につきましても、その促進を図るため、都道府県の調整のもと、病院及び有床診療所職員と市町村の介護支援専門員が協議しながら、地域の実情に応じた退院調整に関する地域のルールを策定するという、これは都道府県医療介護連携調整実証事業を実施してきたという経緯がございます。こちらについては、平成26年度、平成27年度と実施してきたところです。

 次に、IIIIIIVとありますが、大きく3つの論点といいますか、分野について御議論いただきたいと思いまして資料をつくっております。

 まずIIで、これは在宅医療・介護連携推進事業、この新しい地域支援事業の中の事業の現状と課題です。

 1番目、在宅医療・介護連携推進事業は、多職種協働により在宅医療・介護を一体的に提供できる体制を構築するため、市町村が実施主体となり、郡市区医師会等と緊密に連携しながら、地域の医療機関の連携体制の構築を推進することとし、平成30年4月までに全ての市町村で実施するということです。先ほど申し上げたとおりです。

 ただ、課題としまして、これまで医療行政に関する取り組みは、主に都道府県が担ってきたので、今、市町村が実施主体ということになっておりますが、市町村にとって事業のノウハウや地域の医師会との連携が乏しいといった声があるということです。

 これにつきましては、参考資料1の8ページをごらんください。これは市町村にどういうところが課題であるのかということを聞いたものです。

 表が2つありますが、左のほうを見ていただきますと、在宅医療・介護連携推進事業を実施する中での課題で、どういうことに課題を感じていらっしゃるかということにつきましては、赤く囲ってあるところ「2.事業実施のためのノウハウの不足」、それから「4.行政と関係機関(病院、医師会、歯科医師会等)との協力関係の構築」に課題を感じていらっしゃるという状況があります。

 本体資料のほうに戻っていただきまして、3ページ目ですが、3、在宅医療・介護連携推進事業の8つの取り組み。これは先ほどのところで(ア)〜(ク)の8つの取り組みでありますが、これの取り組みのうち1つ以上を実施している市町村は今年度の調査では79.8%、8つの取り組みのうちの全てを実施している市町村は2.5%という状況でありまして、また、人口規模別の実施状況によりますと、市町村の規模によってその進捗に違いがあるという状況も見えてきております。

 こちらにつきましては、参考資料1の9ページをまずごらんいただきたいと思います。こちらがこの8つの取り組みのうち幾つ取り組みを行っていますかということについて、全ての市町村に聞いております。全く、まだ実施していないところが348あります。逆に、全て実施しているのが442.5%ということです。

 また、参考資料1の11ページをおあけいただきたいと思います。こちらは人口規模別の、この事業への取り組み状況で(ア)〜(ク)、8つの取り組みのうち、今、ここでは4つ、仮に抽出をしております。

 左上の(イ)をごらんください。これは在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討を市町村のほうでやるということになっておりますが、これは青いところが実施していないところです。人口規模が大きなところは実施していないところが少ないのですが、小さな市町村では実施していないところが多い。

 また、左下のほうを見ていただきます。(カ)で、医療・介護関係者の研修というものがございます。こちらもやはり小規模な自治体のほうでは実施していないところが多く出ておりまして、一番下に書いてありますとおり、市町村の規模によって進捗に違いがあるという状況がございます。

 したがいまして、本体資料のほうに戻っていただきまして、3ページの4のところですが、このような違いがありまして、また、都道府県の市町村支援の程度にも差がありまして、充実した市町村支援を実施している都道府県においては、在宅医療・介護連携推進事業の取り組み数が多いという実態も見えてきております。

 これはどういうことかと申しますと、参考資料1の12ページをごらんいただきたいと思います。12ページは都道府県の支援状況について、各市町村に聞いたものです。都道府県からの支援があるか、ないかということで市町村に聞きましたところ、ありとなしというものが半々ぐらいになっております。

 ただ、この下に福井県、滋賀県、岡山県という例を出してございます。これは平均実施数8個の事業の取り組みのうち、福井県内の市町村は平均として5.6個の取り組みをやっている。滋賀県では5.5個の取り組みをやっているということで、ほかの県に比べて、この3県は取り組みが進んでおります。

 この3県の市町村に聞いたところ、都道府県からの支援がありますかという質問に対しては90%を超える市町村が、都道府県からの支援があると答えています。したがいまして、市町村レベルでの取り組みが進む一つのファクターとして、都道府県からの支援が示唆されるデータになっております。

1314ページは、具体的に福井県あるいは滋賀県がどういった支援をやっているか記載しているものです。

 以上が、まずIIのところです。

 それから、きょう御議論いただきたい3つの分野のうちの2つ目は「入退院時の医療と介護の連携について」です。本体資料の3ページのIIIです。これは、今まで御説明しました面的な整備というよりは、個々の患者さんについて、入退院時の医療と介護の連携をどういうふうにしていくのかということです。

 1、入退院時における医療と介護の連携を円滑に進めるためには、病院等職員と介護支援専門員の退院調整が重要であるが、居宅介護支援事業所の利用者のうち、病院等職員から介護支援専門員への連絡がないまま退院していた割合が約4割であった。

 こちらは、参考資料1は15ページになります。15ページの左上の資料をおあけいただきますと、これは介護給付費分科会の介護報酬改定検証調査の中でやったものですが、居宅介護支援事業所の利用者のうち、つまり要介護認定を既に受けている方が病院に入って退院してくるときに、病院から介護支援専門員の方への連絡がなかったケースが約4割あったということです。

 また逆に、入院時についても介護支援専門員から病院等職員への在宅生活における利用者の状況の情報提供が十分行われていたかといいますと、これも地域によって差は見られるものの、一定程度、できている、できていないというものがあるというのがこの右側の資料です。入院時に情報提供がなかった割合、ケアマネから病院へと書いてありますが、これが33%から74%、幾つかの地域の調査でありますが、そういう状況になっております。

 本体資料の3ページに戻っていただきまして、IIIの3ですが、入退院時における病院等職員と介護支援専門員との連携が適切に行われないケースとしては、次のようなケースが考えられる。

 まず、入院時ですが、介護支援専門員の利用者への訪問は原則月1回程度であるため、利用者の入院を把握できず病院等へ情報提供ができないケースがあるのではないか。

 また、退院時でありますが、要介護認定を受けていない患者さんにつきましては、介護支援専門員への連絡が行われないケースがもちろんある。それから、要介護認定を受けており、担当の介護支援専門員がいるものの、比較的要介護度が低く、家族の介護力が充実しているために、介護支援専門員への事前の連絡が行われないケース。このようなケースがあると考えられます。

 そして、4のところですが、病院等職員と介護支援専門員との入退院時の連携を促進するための取り組みについては、広域的な医療を担っている病院等での入退院の場合は、複数の市町村にまたがる連携を考慮する必要がありまして、単独の市町村による取り組みでは困難となっているという現状があります。

 それから、IVが3つの御議論いただきたい点のうちの3番目で、「介護保険事業(支援)計画と医療計画との関連について」です。

 1、現在、在宅医療・介護連携推進事業については、市町村が介護分野(介護保険事業計画)の中で取り組みを行い、一方、在宅医療の整備については、都道府県が医療分野(医療計画)の中で取り組みを行っている現状であります。

 以上のようなことを踏まえまして、本体資料の4ページ目をおあけください。論点として大きく3つ書かせていただいております。

 まず1点目は、在宅医療・介護連携推進事業については、市町村の規模によって進捗に違いがあるが、その原因として、事業実施のためのノウハウの不足や、関係団体との協力関係の構築の難しさが示されております。市町村における円滑な事業の実施及び推進を図る上で、国及び都道府県の役割についてどのように考えるのかということを御議論いただきたいと思います。

 ちなみに、国の取り組みとしては、参考資料1の19ページ以下に、簡単ではありますが「在宅医療・介護連携推進事業を促進するための国の主な支援策」ということで、各種セミナーとかデータの提供といったこと、あるいは好事例の横展開といったことをやっているところです。

 本体資料のほうに戻っていただきまして、論点の2としまして、広域的な医療を担っている病院等の入退院時の医療・介護連携については、複数の市町村にまたがる広域的な連携が必要とされるケースも多く、市町村単位で実施する在宅医療・介護連携推進事業による取り組みのみでは困難となっている。病院等の入退院時など、複数市町村にまたがる広域的な医療・介護連携の推進を図る上で、都道府県及び医療・介護にかかわる関係機関の役割について、どのように考えるかということです。

 こちらについては、参考資料1の23ページをおあけいただきますと、こちらは入退院時の医療・介護連携に係る都道府県の主な取り組みということで、本年度の地域医療介護総合確保基金におきまして、ここにありますような、各県でいろいろな取り組みをしていただいております。例えば一番上の岩手県では「内容」のところです。介護サービスの提供を必要とする高齢者の入退院の際の病院とケアマネの調整ルールを策定し、医療と介護の切れ目のないサービス提供体制を構築するといったこととか、中ほどの群馬県でありますと、モデル圏域において、退院調整ルールの策定事業を実施するとともに、県内他圏域に普及させるための研修会等を実施ということを県、郡市区医師会あるいは都道府県医師会と一緒にやっていただいている状況です。

 本体資料に戻っていただきまして、論点の3番目で、平成30年度は、地域医療構想を踏まえた初めての医療計画の見直しとなるが、同時に都道府県が策定する介護保険事業支援計画と、市町村が策定する介護保険事業計画についても第7期計画が策定される予定となっており、これらの計画を整合的に策定するためには、どのような視点が必要だと考えられるかということです。

 こちらについては、戻っていただいて恐縮ですが、参考資料1の17ページをおあけください。17ページが「医療と介護の一体改革に係る今後のスケジュール」ということで記載しております。

 中ほどに緑色で、まず医療法のスケジュールが書いてありますが、現在、地域医療構想(ビジョン)の策定をやっており、各県に取り組んでいただいておりまして、平成29年度当初で医療計画基本方針をつくることになっております。

 また、介護保険のほうも、平成29年度当初に介護保険事業計画基本指針をつくっていくことになりますので、在宅の部分についてもこれらの中で整合的にやっていく必要があると思います。その際には、どのような視点・留意点が必要であると考えられるかということを論点として提示をさせていただいております。

 以上でございます。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 ただいま、事務局から現状と課題についての説明があり、さらに論点を4つほど出していただきました。この今のお話に関連して、皆さんの御質問・御意見を承りたいと思います。

 特にこの内容を分けるということではなくて、今の話全体に関連して結構でございます。あるいはできるだけ論点に沿ったようなお話が承れれば結構でございますけれども、もちろんそれだけではなくて、幅広い御意見でも結構でございます。

 人数が大変多うございますので、できるだけポイントを要領よく御発言いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、いかがでございましょうか。

 鈴木邦彦委員、お願いします。

○鈴木(邦)委員 まず、この議題を見ますと、ここが医療を議論する場なのか、介護を議論する場なのか、一瞬、わからなくなるような感じがするぐらい、医療という言葉がたくさん出てきております。そこで、ここで言う 在宅医療・介護とは、 まず何を指すのかをはっきりさせていただきたいと思います。

 「在宅医療」と書いてあるのですから在宅医療のことだけなのかと思いますと、入院医療の話も出てきますし「・介護」のほうは介護の全てなのかといいますと、在宅介護のことしか書いていないような気もしますので、まず、どういう範囲を扱うのかを教えていただきたいと思います。

 その上で、論点でございますけれども、1つ目につきましては、この在宅介護連携推進事業は全てを郡市区医師会等に委託することができるものとしてスタートした経緯がございます。郡市区医師会は、平成27年度より3年かけて、全市区町村において事業を実施するために、今、積極的に取り組んでいるところでございます。

 本年4月から日医のかかりつけ医機能研修制度もスタートいたしますが、かかりつけ医には地域包括ケアのリーダーとして医療と介護をつなぐ役割も期待されています。人口の少ない市町村で実施がおくれているということですが、日医のデータを見ても、人口が20万人以上、少なくとも10万人以上あれば地域包括ケアシステムの構築に必要な資源がそろうことはわかっております。それ以下の人口の医師会では、その地域に応じたやり方を工夫する必要があります。

 例えば、複数の医師会が一緒に行ったり、近くの大きな医師会と合同で行ったり、あるいは医師会のもとで特定の医療機関が行うことなどが考えられます。いずれにしても、都道府県医師会の支援が必要な場合が考えられますので、日医では3月30日に都道府県医師会の介護保険担当理事連絡協議会を開催して、改めてこの事業の推進と郡市区医師会への支援を働きかけることにしております。

 そもそも、地域包括ケアは地域特性に応じて、地域みずからがつくり出していく必要があるものです。地域づくり・まちづくりには時間がかかります。初年度の進捗状況にばらつきがあるからといって、国や保健所を含む都道府県がすぐに乗り出してくるというのは、私は控えるべきではないかと思います。かかりつけ医や郡市区医師会抜きの同事業は考えられず、都道府県はまず、都道府県医師会と連携して、必要な支援を市町村及び郡市区医師会に対して行うべきであると思います。

 保健所という話が出ていますが、保健所にそもそも、そのような機能や能力があるかどうか不明ですし、保健所を活用する場合があるにしても、都道府県医師会との協議や郡市区医師会の同意が必要であると思います。

 2番目についてですが、地域の最後の砦となるような、高度急性期と急性期に特化した大病院の入退院においては、地域によっては二次医療圏を超えて連携が行われております。その入退院時の医療・介護連携を保健所のもとで病院の看護師などの職員と市町村のケアマネで行うということですが、かかりつけ医や郡市区医師会を入れずに介護情報だけのやりとりをしても全く意味がないと思います。それよりも、既存の地域医療連携のルートに介護情報を乗せて、必要に応じてかかりつけ医やケアマネにも伝わるようにするほうがより現実的であると思います。

 各医療機関や、時に郡市区医師会が中心であることはあっても、そこに保健所が出てくる場合は考えにくいと思いますし、あっても限られるのではないかと思います。一度に何百人集まったからといって、顔の見える関係ができるものでもありません。そもそも、大病院といえども、ほとんどが医師会の会員であるので、まずは都道府県医師会や郡市区医師会に相談するべきであると考えます。

 3つ目につきましては、私は地元の、県と地域の地域医療構想調整会議の委員を務めておりますけれども、そこで問題になるのは、慢性期の医療が在宅医療と一体的に扱われることになっていますので、介護保険での受け皿がどのぐらい整備されるかが重要な判断材料となります。特に今後療養病床のあり方の検討が進み、新たな選択肢が具体化された場合、次の介護保険事業計画でその枠が地域にどのぐらいできるかによって、療養病床の転換がどのぐらい進むかが決まると思います。

 それ以外にも、サ高住や有料老人ホームの整備計画や、さらに今回、補正予算で決まった特養などの新たな施設整備がどのぐらい行われるのかも重要な目安になりますので、両者の整合性をとるためには、地域において両方の関係者の話し合いと地域医療構想に基づく療養病床の転換を最優先にするなど、両者をまたいだ指針のようなものをあらかじめ決めておく必要があるのではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 冒頭、質問がありましたので、全体に関連する質問でもありましたので、少しそれは事務局に確認させてください。ここでいう在宅医療あるいは介護について、どの範囲のことを議論したらいいのかという質問だと思いますが、いかがでございましょうか。

○佐原老人保健課長 明確な定義はないかと思っておりますが、今、地域包括ケアを推進していくということで、その中で在宅にいる皆さんを医療と介護と2つのサービスをきちんと組み合わせて支援していくことが重要になっておりますので、そういう文脈の中で御議論いただくものであると思います。

 入院のことが確かにあったのですが、これは入院しているときのことというよりは、入院をして、その入院している方についても、在宅に帰っていくときの調整をどうするのかということですので、あくまで在宅にいる方についての医療と介護のサービスをどういうふうに調整しながらうまくやっていくのかということかと思います。

 いずれにしましても、この在宅医療・介護連携推進事業につきましては、やはり医師会との調整といいますか、連携というものは非常に重要なものであると考えておりまして、いろいろなところでモデル事業等もやっておりますが、これは医師会とやっていかないとうまくいかないものであると思っております。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、鈴木邦彦委員、お願いします。

○鈴木(邦)委員 今、お答えがあり、入院中のことではなくて退院のことだから在宅医療でいいのだとおっしゃいますが、入院医療とは入院中だけのことではありません。入院することから始まって、もちろん、入院中の医療もありますけれども、その後の退院支援は、入院後すぐ、3日以内とかに始めるわけですから、やはり私は在宅医療だけではなくて、地域包括ケアを構成する医療機関の入院医療も含めた議論であると考えておかないと、この議論はどこで線を引くかという話になってしまうと思います。

 地域包括ケアシステムは、少なくとも地域に密着した医療機関の入院医療も含めた話であることを前提にしておかないと、幾ら介護保険の議論の場だからといっても、もはや在宅医療のみにこだわっていられるような状況ではないのではないかという気がいたしますけれども、いかがでしょうか。

○遠藤部会長 それでは、事務局、何かコメントがあればお願いします。

○佐原老人保健課長 貴重な御指摘であると思います。必ずしも在宅医療だけを議論するのではなくて、地域包括ケアという大きな視点の中の一環としての在宅医療という位置づけが非常に重要であると思います。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 先ほど来、こちらで手を挙げておられた岡委員、お待たせしました。

○岡委員 ありがとうございます。

 参考資料1にて、市区町村が在宅医療・介護連携推進事業を進めていく上で、保健所の支援が有効に働いていることが示されたと思っています。12ページでございます。こうした明確な調査があるのであれば、市区町村に対する支援について、保健所の活用も含めた都道府県の役割として法律等に明確に位置づけ、地域医療介護総合確保基金のさらなる活用も含めて、できる限り前倒しで取り組みが進むように施策を進めていくべきではないかと思っております。

 また、平成30年4月までに全ての市区町村で実施することになっておりますが、単に実施したからよいということではなくて、その取り組みの質とか、その成果についてもぜひ見える化をして検証していくことが必要ではないかとも思っております。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、武久委員、お願いします。

○武久委員 鈴木委員の意見に賛成です。介護の前に医療があり、介護の後に医療があるわけですから、医療を外して地域包括ケアシステムを論ずることは無意味だと思います。

 まず、この説明の中に在宅医療の連携拠点病院、拠点事業というものが平成23年度、平成24年度にありました。この中に病院も幾つかありまして、そこでやはり地域包括ケアシステムの中で重要なバックベッドが必要であるということです。何か緊急のときに、いつでも入院できる。絶対に断らないし、日曜日も24時間365日、バックベッドがあるという、これがないと、これはやはり安心感はないのです。これを地域の高度急性期病院に担わせているといいますか、知らず知らずに担っている。ERの先生は大変困っていると思いますけれども、軽度・中度の救急患者については地域の在宅医療連携拠点病院のようなところが受け持つ。そこは当然、医師会の連携とともに、地域の診療所の先生と、その拠点事業との、それから介護サービス、全てがそこで連携するのが一番正しい地域包括ケアシステムと思います。

 これがどうも、先ほどもそうですし、市町村で全部行っているのですけれども、皆さんも御存じのように、地域医療計画で10万人当たりのベッドが規制されました。それで昨年、既に病床機能報告で機能別のベッドも数が出ました。ということは、これ以上、特に地方では病院ができないのです。ということは、既存の病院で在宅医療連携拠点病院に手を挙げる。要するに、24時間いつでもバックベッドの役割をしますという病院を医師会のほうで選んでいただいて、そこを拠点に、周りに地域包括ケアシステムをつくるというのが一番患者さんにとっては安心ですし、ベストな方法であると思うのです。

 もう一つ、この報告書の中にありました重要な視点で、ケアマネジャーさん、介護支援専門員がどうも十分、その役割を果たしていないのではないかということが再々記載されております。これは、ケアマネジャーができまして1516年たつわけですが、今まで十分なことができていなかったのか、できたのだけれども、認識していただけなかったのかは別として、先日の医療・介護連携推進会議でも社会福祉士協会の方からは、社会福祉士が医療と介護の接点のところは担うべきであるというお話がありましたし、また、医師会の今村先生からは、各職種が医師会を中心として教育して、そこの職種が担うべきであるというお話がございました。そこで私が、既に走り出している介護支援専門員という職種がありまして、現実にケアプランと給付管理業務を行っているのに、その両者をある程度無視して、新しいシステムを、職種を考えるということは、とてもではないけれども、今では不可能だということで、介護支援専門員は残念ながら医療の知識は非常に不足しています。

 それで、地域の介護支援専門員協会と地域の医師会にお願いをして、医師会のほうから医療的な教育をしていただけるようなシステムにして、その地域の信頼を受ける。すなわち、医師の信頼を受ける。どうしてもケアマネジャーは医療的知識が少ないために、病院の門をくぐるのがなかなかおっくうで、診療所の先生と接するのがなかなか苦手である。そういうところを、やはり地域の医師会と連携することによって壁を取り除くことがまず地域包括ケアシステムの成功の一歩であると思っております。

 やはり、その前に市町村単位でなく、既存の病院単位で、その周辺の市町村が一体となって、小さな市町村だけでやるというのは、ここのデータを見ても、とても無理であるということですから、こういう組合みたいなものをつくって、地域の拠点病院を中心としたシステムをつくっていくのが必要でありまして、どうも、介護支援専門員協会は頑張っているのですけれども、まだまだ周りの人たちから評価が十分でないということを、私も第1回の合格生なので、残念に思いますけれども、それは始まってから50年ぐらいの努力が不足していたと思いますが、やはりそこはきちんと介護支援専門員と地区医師会が連携してやっていく。既存の病院を中心としてやっていく。このようなことをすれば、広域的な医療を担っているところがそういう在宅の論点の2で、そういうところがバックベッドになること自身が、広域ということはどちらかといいますと高度急性期ですから、そこは地域の中の地域急性期のいわゆる拠点病院というものの視点が抜けていると思います。

 いずれにしましても、最初に言いましたように、介護の前後には医療があるのですから、やはり地区医師会と連携していくのが私は一番と思っています。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 先ほどこちらで手を挙げていましたので、その後、鷲見委員にと思いますので、それでは、齋藤訓子委員、お願いいたします。

○齋藤(訓)委員 ちょっと疑問に思ったことが1点あります。

 参考資料1の1011ページに、これは論点の2あるいは1になろうかと思うのですが、この(ア)〜(ク)の8つの事業については、多分、要綱等ではできるところから着手して良いということであったかと記憶しておりますけれども、そもそも、この(イ)の在宅医療と介護の課題の抽出と対応策の検討なしに研修をやったり、どういう連携体制をつくるのかの議論をしたりというのは本来、順番がちょっとおかしいのではないかと思っております。

 実際に事業に着手している規模の小さな市町村の成功事例等も取り上げていただければと思います。それに加えて、自治体の自主裁量を尊重することは当然前提ではありますが、やはり最初に課題抽出の整理をしないと、その後の対応策に結びついていかないのではないかと思いますので、どういうプロセスでこの推進事業を進めていくのかを、市町村にもう少し示していくことも必要ではないかと思います。

 それから、論点1の国と都道府県の役割をどう考えるのかにつきましては、私も岡委員の意見に賛成でございます。

 特に、参考資料1の8ページの実施する上での課題につきましては、なかなか連携先との関係構築ができないとか、ノウハウがないということと、もう一つ、11番の項目に、事業推進を担う人材の確保も難しいということが記載されています。やはり市町村の職員は、これからなかなかふやすことはできないかもしれませんが、職員の力量を上げていくことについては、都道府県や国がかなりバックアップができるのではないかと思っています。

 市町には必ず保健師がおりますので、そういった保健師の力量をもっと活用できる体制づくり、あるいは研修整備等について、国や都道府県からバックアップしていただくことをきちんと介護保険法等に明記する形でやっていくべきだと思います。

 それから、専門職をなかなか市町村単独で採用しにくい状況であれば、複数の自治体で雇用して、いわゆる人材の共同活用のようなイメージなのですけれども、そういった仕組みについて、都道府県で検討し、かつ支援をされてもいいのではないかと思っています。

 以上です。○遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、お待たせしました。鷲見委員、お願いします。

○鷲見委員 ありがとうございます。

 先ほど武久委員からのお話がございましたように、やはりスムーズな連携を図るためには、日ごろの連携が一番大事であると思っております。その上では、かかりつけ医とか、それから、そのほかの医療関係者と我々自身が、連携がしっかりできるように、サービス担当者会議等の質を上げることを責任を持って行っていったり、または医療知識を進んで学んだり、タイムリーに支援ができるようにしなければならないと考えています。

 本体資料の3ページのIIIの3の、入退院における病院等のところ、入院時でという、医療情報ができないケースというものがございますが、二次医療圏を超えて入院した場合、特に大都市など、二次医療圏という枠組みが薄いところとか、疾病によっては、病気になったということをお話しすることがためらうような場合とか、県を超えて近隣県の病院に入院した場合などは日常と離れた状況になりますと、御本人や御家族はその状況に対応することで精いっぱいになってしまいまして、なかなか介護支援専門員等に連絡することが難しい状況にあります。

 また、三次医療から二次医療に移るケースはほとんど、介護支援専門員は介さずに移っているということになりますので、利用者の立場からはそもそもどういった流れで連携が進められ、今後、どういう生活になっていくのかということがわかりにくく、どこに連携したらよいかとか、どこに連絡したらいいかと、さらに、手続をどうしたらいいかなど理解できていない状況にあります。地域による違いや内容が様々であるためにわかりにくい事柄について、柔軟な対応をとっていただきたいと思うところです。

 その中の一つとしまして、利用者さんが介護支援専門員に連絡ができるように、例えばポスターが張ってあるとか、リーフレットを活用するとか、入院したらすぐに介護支援専門員に連絡してねということがわかるような流れが必要だと思っています。そうしますと、本人の役割が担えられ、みずから動くと制度の理解も進むと考えています。

 以上です。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、陶山委員、お願いいたします。

○陶山委員 実は、私どもでは昨年の11月からことしの2月にかけまして、介護保険に係るアンケートを実施しています。このアンケートの中で、今回のテーマである在宅医療と介護の連携の質問について、現場がどう見ているかということを紹介し、特に論点1を中心に提案させていただきます。

 調査対象者は、全ての都道府県に所属する684名の介護職組合員に実施いたしまして、43都道府県116自治体の455名から回収をしています。その結果、40都道府県91自治体が在宅医療と介護の連携に関する会議または研修が行われているという回答がございました。

 内容を紹介しますと、会議や研修を受けた感想では「介護従事者に対してますます医療知識の研修が必要であると思った」。これが約28%。「医療関係者にも介護の目的や介護従事者の役割を知ってほしいと思った」。これが26%。それから、地域ケア会議に参加した組合員の意見では、「地域にあるサービス資源の把握に役に立った」。これが42%。それから、「地域の課題が理解できた」。これが39%。「ケアマネジメントの支援の向上に役立った」。これが23%など、前向きな回答が多くございました。

 しかし、自由記述欄ではいろいろと課題が指摘されています。先に前向きな意見を御紹介しますと、先ほど入退院時における連携の課題について報告がありましたが、「退院前の担当者会議が病院内で開催されることが多くなった」。こんな意見や、「医療との係わりでグループワークを行うも、課題は山積みになっている。継続して意見交換を願いたい」。こういう意識の高い記載がございました。

 反面自治体では取り組みがおくれているという報告が若干ありましたけれども、この部分については多くの意見が寄せられています。「日程の設定が業務上参加しづらいときがあり、開催も周知不足である。限られた事業所、管理者などだけの会議体ではなく、対象を広げ開催してほしい。かかわらない職種についても、開催されているのかがわからないのが残念。このままでは自治体による推進の開きが拡大してしまうため、会議や研修を義務づけてほしい」。こんな意見がございました。

 また、「手探りのスタートなので、各自治体の取り組み状況などを広範囲に情報共有できるネットワークをつくってほしい」とか、「介護は社会的地位が低く、研修などの参加をちゅうちょする人が多い。介護職が入りやすい研修を希望する」とか、ちょっと耳が痛いと思いますが「総じて自治体担当者の当事者としての自覚がなく、人任せである」。このような意見がございました。

 また、古くて新しい話ですが、医療関係者と介護職員の意識の差に対する意見も多くありました。まとめますと、「医療関係者の権限が強いことと医療と介護の社会的評価の違いが表面化し、対等な立場での連携が困難である。介護職に対する理解を深めてほしい。特に医師との意思疎通がスムーズにいくといいですが」。こんなような意見もございました。

 まとめますと、全ての自治体ではありませんが、参加される方々にきめの細かい開催上の配慮が必要であると考えます。

 また、「自治体や関係機関・団体の人材育成および調査研究」が資料1の4ページの論点の4その他に記載されていますが、参考資料1の21ページの「自治体における医療介護連携」各項目にしっかりと取り組んでいただきたい。特に、「地域の実情に応じた在宅医療・介護連携を推進するための地方自治体職員の育成プログラムに関する研究事業」については研修プログラムの展開を図りつつ効果検証についても早急に行うように強く要望したいと思います。

 2つ目は、以前から指摘されている医療と介護にかかわる専門職の皆さんの意識です。改善されてきたとはいえ、技術的な連携以前に、まだまだお互いに信頼し、協力し合う意識を醸成する。そういう機会が必要であると思います。

 以上、2つの点の提案を行いましたが、含めて、この連携には介護職の専門職としての質の向上支援と、処遇も含めた社会的地位向上が求められることではないかということを強く感じております。国及び都道府県においては、以上の観点に立って必要な役割を担っていただきたいということでございます。

 以上です。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、佐野委員、お願いいたします。

○佐野委員 ありがとうございます。

 繰り返しになるのもありますので、やはり医療と介護の連携が重要なのは今さら言うまでもないと思うのですけれども、その中で医療と介護のつなぎ、引き継ぎのところは大変重要であると思っています。

 保険者の立場で言いますと、この介護予防とか重症化予防は当然、介護給付費の抑制につながるわけでして、介護保険料の上昇抑制にもつながるということですので、いわば介護保険の保険者機能を発揮するための前提条件であると思います。そういう意味で、このつなぎがしっかりされているような仕組みをつくるのは当然ですし、さらには見える化もやった上で検証できるような体制をつくることが重要であると思っています。

 それから、現状では市町村によって相当ばらつきがあるようでございますけれども、正直申し上げまして、市町村での対応については一定の限界があるのではないかという気がいたします。そういう面で、ばらつきをなくすためには都道府県が関与・支援する体制もきちんとつくっていって、ここもチェック・検証ができるような体制はつくるべきではないかなと思います。その場合には、やはり総合確保基金などの活用もポイントになってくるのではないかと思います。

 それと、きょうの論点の3番目に関連する部分かと思うのですけれども、もちろん、平成30年度に向けての検討も重要であると思いますが、今回の部会においては、やはり時間軸として、私自身は当面のポイントである2025年。ここを意識した検討が必要ではないかと思っています。制度の持続可能性を考える上でも、現行制度の延長線でいいのか。もしくは抜本的に見直す必要があるのかとか、そういう部分を考える時期に来ているのではないかという気がいたします。あと10年足らずで2025年は来てしまうわけでして、その意味でもやはり2025年の姿というものを一点見据えた上で今から議論を進めていく必要があるのではないかなと感じております。

 当然、その中では2025年を見据えて、途中経過でどういうチェックをしていくのかということも必要であると思うのですけれども、そういった視点も目標設定も含めて必要かなと思います。事務局のほうにも、できればそういう視点を示していただければと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 こちらのほうへ行きましょうか。では、手前のほうからで申しわけありませんが、伊藤委員、お願いいたします。

○伊藤委員 ありがとうございます。伊藤です。

 きょうのお題は、連携推進事業の進捗状況をもっと進めていくという話と、入退院連携が中心で、その両方とも、市町村と広域の取り組みを連携させる必要性が課題になっている点で、保健所の役割強化が提起されているように理解しました。

 保健所の活用というものは考えられると思います。それはそうなのですけれども、それだけが課題の解決策として有効なのかというところはこれから議論が必要だと思っているところです。まず1つ目の推進事業のほうですけれども、先ほどからも幾つかの指摘もありましたが、今回、何らかの取り組みをしているか、する予定にしているのは8割であるという数字が出ているわけですけれども、やはり意味のある事業をやっていただかなくてはいけないので、単に実績をつくるという、数字を改善するということに終始し、それだけが目的にならないようにしなければいけないと思っています。

 それで、今回(イ)、参考資料1でいうところの11ページの市町村の規模別の取り組み状況のところで、(イ)とか(カ)は、規模が大きいところはみんなやっているのに、小さいところはやっていない。そんなようなことが出ているわけですが、3月8日に開かれた都道府県在宅医療・介護連携担当者・アドバイザー合同会議で示されました資料によりますと、この(イ)に関して、会議をやって課題の抽出とかをする場であるにもかかわらずに、実践者レベルの参加がないというものは7%ぐらい、6.9%とかがありまして、どういう検討をしているのかなと思います。現場の声をきちんと反映した形でそういう課題抽出をやっていただきませんと、意味のないものになってしまうと思っています。

 また、評価の検討というところも非常に重要であると思っているのですけれども(カ)の研修のほうで、取り組んでいるところに聞いた結果として、医療・介護関係者に対する研修の評価・検討をやっているかといいますと、ちょうど半分しか検討していないということで、やはり意味のある事業をやっていただくという点ではこういう評価というものは必須であると思っています。こういうところまで含めた検討が必要であると思っています。

 一遍にしゃべったほうがいいのですか。

遠藤部会長 また後でで結構でございます。1人1回ということではございませんので、時間の許す限りで。

 では、また後ほど。

伊藤委員 もう少し。

 参考資料1の12ページですけれども、福井県、滋賀県、岡山県は保健所が関与した結果、平均の事業の実施数が高かったという結果なのです。先ほど言いました別の会議で示された資料を見ますと、沖縄県、香川県などは平均1.0を下回っていまして、和歌山県、青森県、北海道とかが1をちょっと超えている程度で、これらがどういう原因なのか、保健所が関与していないから余り実践が進んでいないことなのかということも保健所が有効に機能するかということの分析は必要だと思っていますので、今申し上げた県などにおいて、なぜ余り進んでいないのかということを御説明いただきたいと思っています。

 一旦、ここまでで。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、引き続き、この順番でいきたいと思いますので、井上委員、お願いいたします。

井上委員 ありがとうございます。

 では、私は簡単に個人的なことを申し上げます。

 私は、去年の3月、給付費分科会の結果が思いもかけないものになり、その日に家に帰りまして、うとうとしていましたら固定電話が鳴りまして、それをとりに行こうとして、すてーんと滑って、ばあっと吐いたものをまき散らして、すごいことになってしまい、息子夫婦が若干近くもなく遠くもないところに住んでいたので、来てもらいました。とにかく、全く動けなかったので、救急車を呼ぼうということになって、救急車で、急性期病院に行ってしまったのです。それまで私、その急性期病院に毎月、ほかの件でかかっていますので、行きました。そうしましたら、急性期病院は別の人が来るところみたいで、そこに運ばれまして、MRIとかいろいろ撮って、結局、圧迫骨折であると診断されました。

 圧迫骨折なので、これは手術の必要も何もないので、痛みどめをしておきますから、帰ってくださいと。家族もこのままで帰すのですかと言って粘って、私もソーシャルワーカーとかいろいろいるはずだから、ここで入院できないのだったら、どこかへ移してくださいというふうに頼みましたけれども、引き受けていただけませんでした。絶対安静にしていればいいのですということなのです。これは治しようがない。だから、安静にして寝ておけばいいのですから、帰ってくださいと言われて、帰りはタクシーで息子の自宅に行きました。

 そうしますと、もうこれは痛くて痛くて大変だったのです。何もできませんでした。何もできないのに、在宅に帰されてしまったことのすごい矛盾を感じました。治しようがなく、手術のしようもないので、絶対安静だといわれても私は何もできないわけですから、どこか回復期病院であるとか、そういうところにつなぐ人が必要であると、本当にすごく思いました。家族では絶対無理なのに、本当に私は身動きがとれない状態で、1週間寝ておりました。

 今回のこういう資料を読んで思ったのは、介護連携はいろいろありますけれども、まずは急性期に運ばれたときにどうするのか。病院で、もう治療しようがないときにどうするのか。どこかへ移してくれと言っているのだから、そういう人がニュートラルにいる。そういうキーマンがいることが必要であると思ったのです。その後自宅に帰りまして、ケアマネジャーに来てもらい、ヘルパーさんを入れ、要介護認定を受けて、それで寝たままの状態で暮らすことができるようになりましたけれども、それまでが大変だったのです。

 ですから、本当に急性期病院であって、治療のしようがなくとも、そういう人につなげる仕組み。その人たちはきっと勉強していると思うのです。今、ずっと聞いていますと、勉強の話とか、いろいろな連携の話とかが出ておりますけれども、全く急性期病院ではそういう連携ができていないということを痛切に感じました。ほかのところは知りません。私が行ったところはそうでした。家族で見れば、寝ていればいいのだからということで帰されたのだと思います。

 その時、ニュートラルに動けるキーマンが必要だと思いました。夜中でしたけれども、マネジメント次第ではそういう人が1人や2人いてもいいと思うのです。そういう人が、その病院にいなくてもいいから、動けるキーマンの人がいてほしいと思いました。

 個人的な体験談で失礼いたしました。

遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に桝田委員、お願いいたします。

桝田委員 今回の在宅医療・介護連携の問題なのですけれども、新しい地域支援事業として市町村におろしてみた。人口1万人、2万人の過疎地の市町村にとって、実はこの在宅医療というものがいわゆる過疎化を防ぐための資源確保等を含めて一番の課題なのですが、では、この地域支援事業におりてきたときにどうなのか。担当者から見ますと、無理難題が私たちの市町村に課せられている。市町村単体ではどうにもならない問題を市町村で考えてくださいというふうになってきます。

 そうしますと、やはり都道府県なりの支援、広域的な取り組みとか、そちらのほうに軸を動かしていかないとどうにもならない地域がかなり存在してきて、そこがまた過疎の大きな要因になっていくだろう。平成28年度のいろいろな取り組み、広域的な取り組み等、小規模の市町村に対する調査研究等が組まれていますけれども、そもそも、この地域支援事業で市町村におろしていくこと。身近なところで考える部分なのですが、医療に関してはかなり無理がある。そういう地域が存在しています。

 ですから、医療を考えるときに、やはり市町村単位で無理なところと、大都市部の違いという部分を少し、この連携の問題も考えながら進めていくべきではないかと思っております。 遠藤部会長 ありがとうございました。

 お待たせしました。東委員、どうぞ。

○東委員 ありがとうございます。

 冒頭に鈴木委員、武久委員からも御発言がございました在宅医療・介護の連携の議論ですが、医療・介護連携というからには、「在宅医療」だけではなくて、「医療機関と介護の連携」というものが大変重要であるので、「医療機関と介護との連携」というふうに幅広くとらえた方がいいと思います。私も鈴木委員、武久委員と同じ意見でございます。

むしろ、「医療・介護の連携」で、医療が「在宅医療」のことを指すのであるならば、在宅医療・在宅介護の連携ということの方がまだはっきりすると思います。

 それを踏まえた上で、今回の資料1の2ページのIの4のところに「入退院時の医療介護連携」というものが入っております。それから、3ページのIIIのところにも「入退院時の医療と介護の連携」がございますし、4ページの論点2にも「入退院時の医療介護連携」という、幾つもこの言葉が出てきております。また、2ページのIの4に戻っていただきますと、「その促進を図るため、(中略)病院及び有床診療所職員と市町村の介護支援専門員が協議しながら」というふうに書いてございます。これはこれでいいのですが、平成26年度診療報酬改定におきまして、医療機関からの退院時先として老人保健施設(在宅強化型及び在宅復帰・在宅療養支援機能加算算定老健施設)が明記されたことは皆さん御存じのことだと思います。そういう意味から、「市町村の介護支援専門員」だけではなく、退院時の受け手として老人保健施設を、ぜひこの資料のところにも入れていただきたいと御要望したいと思います。

 老人保健施設には、介護支援専門員のみならず支援相談員という職種もそろっております。医師もそろっております。そのような老人保健施設と医療機関との連携が今後、さらに重要になると思いますので、ぜひ「入退院時の医療介護連携」におきましては、老人保健施設も入れていただきたいとお願いを申し上げる次第です。

 以上です。

○遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、いかがでしょうか。

 花俣委員、お願いします。

○花俣委員 ありがとうございます。

 今回のテーマについては、特に認知症に特化したテーマということではないのですが、家族の会におきましては利用者の立場ということで幾つかの質問とお願いを述べさせていただきたいと思います。

 まず、資料1の「在宅医療・介護の連携等の推進」の部分ですが、この資料1では病院、診療所、国、自治体、保健所、介護支援専門員など、関係機関とか、あるいは関係者の役割・連携について多く記載されていると思います。

 ところが、ここに利用者とか家族の姿が実はなかなか見えてこないと感じました。これらの連携というものは、まず誰よりも利用者、介護保険のサービスを使っている利用者さんと、同時に介護家族にとっても非常に大きな問題、大切な問題であると思います。

 そこで、連携の中では医師、看護師、保健師、自治体担当者など、非常に多くの職種がかかわることになるわけですが、利用者や介護家族にとってはこれまでケアマネジャーさんが主たる相談相手であったと捉えています。

 ところが、本体の3ページのIIIの3でもそうなのですけれども、参考資料1の15ページです。ここには「入退院時における医療と介護の連携の現状と課題」の記載事項の中で、例えば病院からケアマネの連絡がないまま退院された方が4割であるということが書かれているのですが、これは介護と医療のサービスが連携して提携されているというふうには言いがたいのではないかなと率直に感じました。

 利用者家族、こんな現状の中でこれまでどおりケアマネジャーさんを主たる相談相手として理解していてよろしいのでしょうか。あるいはこういった課題があるのであれば、それらを踏まえて、ほかの職種の方が同じように相談支援者としていてくださる、あるいはそういう方とチェンジするといったことが実際にあるのでしょうかということを確認させていただきたいと思います。

 次に、参考資料1の4ページです。ここの「新しい地域支援事業の全体像」というところなのですけれども、2014年の改正で要支援1の人たちのホームヘルプサービスとデイサービスが予防給付から地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業に移されましたが、厚生労働省からは予防給付を削るものではなく、財源構成は変わらず、サービスは多様化されるという説明がなされましたが、地域支援事業は同時に大幅な再編があったと思います。包括的支援事業には在宅医療・介護連携推進事業のほか、認知症施策推進事業と生活支援体制整備事業も新設されています。

 確認しておきたいのですが、予防給付の分の財源は全て総合事業に使われ、包括的支援事業などの財源は別であるという理解でよろしいのでしょうか。これが2点目の質問になります。

 さらに、昨年の改正後の包括的支援事業における認知症施策の推進事業などでは、認知症初期支援集中チームが既に指導していて、市町村によっては検討委員会等も開催されているところかと思います。ここでの成功事例、あるいは医療・介護連携、多職種協働等の研修で大変潤沢に連携が図られている。そういった好事例では、医師の裁量が大変大きいように感じております。ドクターが率先して多職種との連携に積極的にかかわっていただくことで、より一層、充実した成果が期待できるものと思っておりますので、御関係者の皆様にはその点を含め、ぜひ前向きに取り組んでいただきますよう、お願いしたいと存じます。

2025年になりますと、ここにいらっしゃる方の中にも御本人さんや介護家族さんが大勢出てくると思いますので、これは本当にぜひ前向きにということをここで重ねてお願いしたいと思います。

 以上です。ありがとうございました。

遠藤部会長 2つ質問があったように思いますが、それは事務局に対する質問ということでよろしいですか。

○花俣委員 はい。そうです。

遠藤部会長 では、事務局、コメントをお願いしたいと思います。

○佐原老人保健課長 まず1点目、入退院調整を行う方についてはどういうことなのかですが、要介護認定を受けている方が病院に入って、そしてお家に帰ってくるときに、連携を主としてやっていくのは今の介護保険の制度上、やはりケアマネジャーが大原則であると思っております。

遠藤部会長 吉田審議官、どうぞ。

吉田審議官 医療・介護連携担当の審議官でございます。

 若干補足をさせていただきますと、今、老健課長から申しましたように、介護保険制度におけるそれぞれの職能に期待されていることという意味では制度創設以来の考え方を御説明いたしました。既にこの会議でもいろいろ御発言いただいておりますように、現時点、まさに利用者さん、家族の方の立場に立ちますと、ありていに言いますと、やはり地域資源によって偏りがあり、要するに場所によっては誰が一番頼りになるかには、残念ながら今、それぞればらつきがありまして、それをそれぞれの職能が期待されるものに応えられるようにスキルをアップしようと努力されている途上であることがまず前提としてあろうと思います。

 そういう中において、今、おっしゃっていただきましたように、ケアマネさんに対する期待が大きいのも事実でありますので、今回、平成28年の診療報酬改定の中におきましても、先ほど来、話題になっております、医療機関から退院支援という形につないでいただく病院側がいろいろと働いて、努力をしていただいていく中で、定期的にそれ以前から地域の方々と会合を持っているとか、ケアマネさんの方々と連携をとっておられるという努力に対して、報酬上プラスの評価、つまり増点をするという仕組みも入れました。我々、制度の立場からしますと、多職種が連携されながら、そういう形で流れができるような、応援はさせていただいている。ただ、その上で、先ほど来、御議論があるように、現場の実情から、よりどういう課題があるかについて御議論をいただいているというふうに私どもは承知をしております。

 また、ちょっと余分なことだけ申し上げますと、冒頭来、鈴木委員、武久委員、あるいは東委員から、この在宅医療・介護という論点の立て方についての御提言をいただいております。私ども、御発言を伺っている限り、事務局と先生方の間に全く問題意識としては共通をしていると思っております。2月のこの会議で、そもそも、これから議論をさせていただく論点の整理をさせていただいたときにも、「医療と介護の連携」が大きな課題ですということを申し上げた上で、特にそれが出てくる慢性期医療の話とか在宅医療・介護の局面という整理をさせていただいた上で、きょうの場を持たさせていただいていると思っておりますので、問題意識としては、まさにここで御議論いただいているもの、共通しているということだけ付言させていただきたいと思います。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 花俣委員、よろしいですか。結構ですか。

○花俣委員 はい。今の点については期待します。

遠藤部会長 では、続けて振興課長、お願いします。

○辺見 振興課長 振興課長でございます。

 地域支援事業の財源のお話について御質問があったところでございますけれども、認知症施策の推進の充実分について、消費税財源を活用したものであるというところは御存じかと思いますが、ごらんいただきました4ページの資料で上下に書いてございます在宅医療・介護連携の推進や、生活支援サービスの体制整備。これらの事業の充実分も、同様に消費税財源を使った充実分ということでございます。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、お待たせしました。馬袋委員、お願いします。

馬袋委員 私は、論点整理の1番のところについて、確認と内容について、少し提案があります。市町村で推進事業の進捗に差があるということで、その原因として事業実施のためのノウハウの不足ということが記載されています。では、そのノウハウというものが具体的にどのようなものをノウハウとしているのか。それはやはり明確にしないといけないだろうと思います。

 当然、経験もある意味でノウハウであることは当然だと思うのですが、まず、そのノウハウというものを明確にして、具体的な求めているスキルも明確にして、市町村の方が推進できるように整備することだと思います。それには市町村の担当者へ求めているスキルと事業推進ができるノウハウが実行できる組織体制がないと難しいと思います。市町村の規模によってはできないというのは、多くの仕事を抱えながら、推進事業もしないといけないという中での優先順位がなかなか整理できない状態もあるのではないかと想定します。

 平成30年までの間に実施しなければいけない市町村が中心となっている事業はかなりあります。それが小さな市町村のといいますか、なかなか人材が確保できない市町村においては、それが特定のスタッフへ一極集中している状況などがあることは知っています。そういった面では、これからは当然、医療と介護の連携は地域主体でいく方向において、市町村のスタッフの方々の支援体制を、内容も入れておかないといけないと思います。そして市町村の責任ですと言われ担当するスタッフ、組織にどういう支援と内容が適切なのか整理し、そして推進へ強く支援をお願いしておきたいと思います。

 また、私たち介護事業者として地域で連携していく中で、どうしても市町村の方が人材的に対応できないことなどもあります。昔であれば市町村にはケースワーカーという方がかなりいて、措置制度などのときは調整をしていただきました。今、その職務がケアマネジャーなのか、市町村担当者や地域包括ケアセンターの担当者なのか。ちょうどはざまになってしまうことがあります。調整できる機関としての市町村が役割を担えるように人材と組織整備の支援について検討すべきであると思います。

 以上です。

遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、栃本委員、お願いいたします。

栃本委員 4点ありまして、1つは、先ほど既にほかの委員からも話がありましたけれども、参考資料1の11ページで、現在の推進事業の実施状況の説明がありました。もう既にほかの委員の先生方からも指摘がありましたが、数というものは一様のものでして、形式上、会議の開催を決めたとか、スケジュールを決めただけのものもかなりあるわけなのです。

 それともう一つ、優良事例といいますか、すごくいい事例を取り扱うのはとても大事だと思いますし、それの分析もとても大事だと思うのですけれども、千数百ある自治体の中で、優良事例、先進事例というものはそうではない部分の分厚いゾーンといいますか、ボリュームゾーンがありまして、ごく一部です。たいがいは、自発的に取り組む気概が欠けている。気概があるところもあるかもしれませんけれども、そういうことで、いろいろな会議とかいろいろな設定をするというのもよくわかるのですが、形式的におこない様子見のところが多いのではないか。

むしろ、非常に細かいことなのですけれども、もう少し地道な、身近な取り組みというものも考えられると思うのです。

 例えば先ほどお話がありましたが、吉田審議官はケアマネジャーであるということを力説されたような感じがしないでもないのですけれども、退院とかで、ただ、やはり我々が見ていますと、退院支援とかそういうものは急性期に限らず、いろいろな地域の病院において、従来から地域連携室とかが行っています。なお、現在、ソーシャルワーカーの配置がそれほど外国との比較で言いますと十分ではない。これは精神科病院もそうですけれども、精神科病院などでも本当に地域移行をしようと思ったら、精神科の看護師さんとかソーシャルワーカーというものはもうちょっといないと本当はなかなか難しいとは思うのですが、そのうえで、先ほどの話、今の話題に戻りますと、やはり地域にある病院の退院支援とか、そういう場合にソーシャルワーカーの果たしている役割はすごく大きいです。それと、場合によっては県をまたがり、地域をまたがってこちらに行く、あちらに行くというサポートもありますし、もう一つは、経済的に豊かな方々の場合、またはそういう方々というのはソーシャルキャピタルがありますし、つまり相談する人も多いですから何とかなるのですけれども、低所得者層とか、なかなか生活が必ずしも豊かでない方などの場合は、退院や転院やその他自宅で生活するときにすごく生活レベルということもありますので、ソーシャルワーカーの役割はすごく大きいと思うのです。その点、ケアマネジャーは大丈夫でしょうか?

 そして、また繰り返しになりますけれども、地域をまたがった形での支援をする、ないしはアドバイスをする。それと、そういう人たち同士のネットワークというものがありますから、そういうものも、地道なことなのですけれども、活用されるべきでありますし、そういう病院のソーシャルワーカー。そういう人たちとの協議会とか、そういうものの連携が非常に地道ではあるのですが必要です。ソーシャルワーカーもすばらしいところはありますので、もう少し、どうしても医療・介護というふうになりますとソーシャルワーカーの部分が抜けてしまうところがありますからそこら辺は、考えていただきたい。それが1つです。

 もう一つは、今、病院の話をしましたが、先ほど全老健の会長さんからお話がありましたけれども、やはり老人保健施設のそれぞれのOTPTSTとか、いわゆる多職種連携を行うことによってのみといいますか、老人保健施設というものが機能を発揮することは十分できないわけですし、その場合はやはり従来から積極的に取り組んでいるような老健施設はやはりアウトリーチでソーシャルワーカーというものがしっかりしていますし、また、交渉力がないと地域連携はできませんので、連携といった場合、井の中のカワズですと仕事ができませんね。そういう場合に、やはり今、申し上げた病院とか老健施設などのMSWとかソーシャルワーカー。その人たちとの連携がとても私は重要であると思います。

 これは別に介護支援専門員を排除するとか、そういうものではなくて、やはりその部分を入れておかないと本当に地域の医療資源とか医療以外のいろいろな資源とか、そういうものとを結びつけるということで難しいと思うのです。そういうことが1点です。

 次が、医療・介護との連携という議論がありますけれども、実際には医療と看護であって、なかなか介護というものは出てこない。これは人材の力とかそういうものもあるかもしれませんけれども、実際には医療・介護の連携といいましても、いろいろな現場レベルにおける協議とか議論の場合、なかなか介護そのものは出てこられないといいますか、それは力量というものもあると思います。ただ、やはり本当に地域において医療・介護の連携をしようと思いましたら、看護も重要ですけれども、それは論をまちません。特にこれからは地域の在宅医療の中でやっていく。

 ただ、やはり介護の部分がどうしても現状では力不足や、また、どういう人を選んだらいいのかというのはなかなか出てこないということもあるのですけれども、その部分が非常に空洞化してしまっていますので、ここら辺はやはり、教育とかそういうこともあるでしょうけれども、心しなければいけないと思います。

先ほどソーシャルワーカーの話をしましたが、医療・介護の連携の場合、やはりどこに控えていればいいのかというのはあるかもしれませんが、ソーシャルワークとかソーシャルワーカーというものも地域包括ケアシステムの中での具体的な先進事例を見ますと、やはり重要な役割を果たしていますのでそこら辺も考えていただきたい。

 あと2点、簡単に言います。簡単過ぎなかったかもしれませんけれども。

遠藤部会長 できるだけ多くの人に発言をいただきたいので、簡略にお願いします。

栃本委員 わかりました。

 認定審査会の活用です。認定審査会もすごく地元の医師会との関係というものは非常に強いですし、認定審査会の場合、すごく医師会のほうにいろいろな形で御協力いただいていますので、いろいろな蓄積がありますので、地域における医療介護の連携や地域包括ケアの実現のためには、やはり認定審査会およびその蓄積を活用すべきであるということです。

 以上です。申しわけありませんでした。

遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 土居委員、お待たせしました。どうぞ。

土居委員 介護保険の保険者である市町村、それから、この在宅医療・介護連携推進事業の実施主体である市町村の立場を考えたときに、そもそも、この在宅医療・介護連携推進事業で挙げられている8つの事業項目は、保険者として当然、考えに入っていないといけないことであると思います。それで、介護の保険者として、当然ながら、この8つの項目、事業を実施するかどうかという以前の問題として、8つの項目として挙げられている視点は欠かせないことでありますから、この事業で平成30年4月には全てが実施できるようにしていただきたいと思います。ただ、何人かの委員からも御指摘がありましたけれども、単に形ばかりで実施したという話では、せっかくのこの事業も宝の持ち腐れという感じになってしまいますから、そこはやはり効果ある形でやっていただきたいと思うわけです。

 もちろん、初年度ですから、なかなかいきなり全ての市町村で何でもやっているわけではないというのは先ほどの資料のとおりでありますけれども、これが平成29年度なのか、そのあたりになりますと、大分、実施する市町村も出てくると思いますから、老健局でこの事業8項目の実施状況、特に事業の支出額と評価。このあたりも後々、どういう形で保険者なり事業実施主体である市区町村がこれを行っていて、かつ、この8項目の中でそれぞれがどういう組み合わせとか、ないしはどういう支出額で事業を実施したかというところの把握や評価をお願いしたいと思うわけであります。

 また、参考資料1の中でも、小規模自治体でなかなか実施がおくれているということが明らかになったわけです。そういう意味では、複数の要因があると思います。もちろん、先ほど来、委員の方がおっしゃっていますように、小規模自治体は担当職員の数が少なくなってしまうという制約があるというのもありますし、もう一つは、やはり市町村単位で保険者がどうしても自分の行政区域内でしか見ることができないことになりますから、当然、医療と介護の連携という話になったときに、二次医療圏なり三次医療圏の広域的なつながりを主体的に市町村が考えるには限界があったりするということですので、最近、そういう取り組みは余り積極的ではないかもしれませんけれども、広域連合や一部事務組合の活用も、市町村におかれては今後視野に入れて、こういう医療と介護の連携に積極的になっていただきたいと思います。

 それから、当然、医療関係者・介護関係者と市町村との間で連携してこういう取り組みを進めていくべきであると思うのですけれども、やはり人的ネットワーク、先ほど来、いろいろ議論がありますが、人的ネットワークはやはり市町村のほうにアドバンテージがあるとまではとても言えない状況。むしろ、医療関係者・介護関係者の間での人的ネットワークがむしろ、そちらのほうにアドバンテージがあるということです。

 もちろん、医療関係者・介護関係者の人的ネットワークを市町村が活用することは、先ほど来、何人かの委員も御指摘されましたように、やるべきであるとは思うのですけれども、市町村に何がアドバンテージがあるかといいますと、やはり保険者としてのデータの把握。これは、実は必ずしも全ての市町村が、めきめきとそのデータの分析をやっているわけではないのかもしれませんけれども、介護保険のレセプトが保険者たる市町村のところに届けられて、それで給付を出しているということですから、市町村が医療と介護の連携の場面においても、積極的に市町村がこのアドバンテージを生かしていくべきである。

 ただ、今、残念ながら1つ大きな壁がありまして、それは医療のレセプトと介護のレセプトで名寄せができていないということが最大のネックになっている。つまり、75歳以上の話に限定すれば、後期高齢者医療制度で医療のほうの把握は、確かに市町村も広域連合という形で都道府県単位でかかわってはいるのですけれども、そこの同じ高齢者の方が介護でどういうサービスを利用されたかというところは、データはきちんとレセプトで存在するわけですが、両者を匿名化して名寄せをして、もちろん、これは別に分析するためにやるので、匿名化していいわけですけれども、名寄せがされないと、ある匿名化されたAさんがどういう医療を使い、どういう介護を使っているかという、その連携、それから、さらにはどこの市町村にお住まいの方が、どこの二次医療圏の医療機関をお使いになったかという、この移動とか、そういうものもなかなか、このデータでは、今はまだ把握できない。

 しかし、もしこれが名寄せができて、きちんと把握できれば、データの面から市町村が把握して、こういう形で自分の市町村に住んでいる利用者さんがあちらの他の市町村に入院されたとか、そういう人の流れがわかってくるということがありますので、第7期までに間に合うかどうかはなかなか悩ましいところはありますが、第7期に間に合わなくても、第8期なり、近い将来に医療と介護のデータが接続できるような形で分析可能なものにしていただく取り組みを厚生労働省としてやっていただきたいなと思います。

 以上です。 遠藤部会長 ありがとうございました。

 では、今度はこちらのほうで手を挙げておられた、小島参考人、お願いします。

小島参考人 都道府県の立場で御発言を許させていただきたいと思います。

 最初から鈴木委員から口火を切っていただきまして、各委員からも都道府県の役割ということを強調されたのかなと思いまして、その点については私どもも真摯に受けとめて、検討して、やるべきことをやっていきたいなと思っております。

 ただ、冒頭、鈴木委員が言っておられたように、そもそも、保健医療計画の地域版というものを策定する際に、地域の中で保険医療の関係者を集めた会議体を設けていました。それが必ずしも、今、地域の保健医療計画は義務づけがされていませんので、それが今、在宅医療連携会議とか地域ケア会議に衣がえしてきているのかな。そういったところで、地域の課題というものは議論されてきているのかな。

 当然、全国一律でこれを論ずるわけにはいかないと思います。先ほど鈴木委員もおっしゃっていました、入院の、退院時のルール。これについては、地域連携クリティカルパスを検討する際にも、全県で統一できるかといったことをやったときに、なかなか地域の医療資源が必ずしも一様でないということから、やはり統一的なものがなかなかできにくい。それよりは、むしろ地域の方々が顔と顔が見える関係を構築して、そこでどうやって連携するのか。そのための、病院には地域連携室やMSWという職種がいらっしゃるわけで、そういった方々と介護の現場のケアマネジャーがきちんと連携する。そういった仕組みが既にできているのではないか。

 厚生労働省のほうで今回、各都道府県・地域において実証実験をされた。こういう事例は、私どもは参考にさせていただき、また、地域に戻して、そうした中で、課題があるのであれば、その中で退院調整ルールというものを郡市区医師会の方々と語らいながら、やはり検討すべきものなのかなと思っております。

 私も広域自治体でありますので、当然、一市町村では解決できないような事柄というものは、保健所機能も活用させていただいております。郡市区医師会は複数の市町村をまたがって構成されているということが多々あります。そういうことがありますので、例えば前回のこの会のときに申し上げましたように、地域支援事業で、現在は保険者である市町村が実施主体となっておりますけれども、これを共同でできるように、先ほど齋藤訓子委員もおっしゃっていましたが、人材の養成等とか、そういったものを共同でできるような仕組みをもう少し発信していただいて、市町村が共同委託ができるとか、そういうスキームをつくっていただけるとありがたいなと思います。

 最後に、介護の受け皿として療養病床の議論がこれから始まるわけでございます。また、介護離職ゼロに向けた取り組みということで、今回、基金の積み増し等もされました。

 ただ、ちょっと誤解があるようなので、ここで修正させていただきますけれども、大規模特養については、この基金の事業としては定期借地権などの特例を除いて活用されないのです。全て都道府県の、または政令市の単独事業でやることになっていますので、したがいまして、地域密着型とか小規模特養を整備するなら基金は使えるわけなのですが、そういったものを大規模に使えないということになりますと、施設整備のアンバランスが生じてしまうのではないか。今回、介護離職ゼロの関係でかなり加速化された部分があると思います。そういった意味で、私どもも地域密着型の整備は充実させていこうとは思っていますが、それと一方では、やはり大規模施設とのアンバランスが生じてしまいますので、ぜひとも基金の活用に大規模施設も含めていただきたい。

 あるいは、これから在宅医療の連携を、介護との連携をする際には、医療の基金はITの分野にも活用ができるのですが、介護の分野は人材養成と地域密着型等のハード整備に限られてございますので、ITの活用という部分も基金の関係では考えていただければありがたいなと思っております。

 以上です。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 それでは、内田委員、お願いします。

内田委員 先ほど、介護職のお話が何人かの委員から出ましたけれども、地域包括ケアを推進していくためには介護職もやはりかなめの職種でございますので、介護職との連携というものも考えていただかないといけないと思います。先ほど研修の話が出たかと思いますが、やはりこの研修のかなめとなる考え方として、介護職だけが理解が不足しているわけではなくて、医療側との相互理解ということがありますので、やはり介護だけではなくて、医療も含めたテーブルか何かでの研修といった研修の手法を十分考えていただきたいなということがまず1点でございます。

 その中で、今回の資料を読ませていただきますと、やはり医療・介護の連携といったときに、どうも、介護というものが介護支援専門員という感じに読み取れて、もちろん、制度として介護支援専門員が中心となって連携を進めるわけですから、それでいいのですけれども、やはり場面場面によっては介護職も含めたさまざまな職種が絶対いるはずですので、そこは外していただきたくないなと思っております。

 先ほどの研修の話に戻りますと、やはり研修は都道府県が責任を持って、都道府県が責任を持って行っていくのがよいのではないかと考えております。

 もう一つ、この推進事業の中の事業項目の中で、これは例えば、この(カ)の医療・介護の研修というものもありますけれども、これは全部見てみますと、全てがつながっているようなものなので、何か1つをやったら効果が出るものかどうかというのが非常に疑問に思いますので、齋藤委員からもありましたが、まず課題が何なのかということをちゃんと抽出して、連携ができないなどと言っているのではなく、やはり課題抽出をして、それで全ての事業を一緒に進めていくのが正しい進め方なのではないかと思います。

 以上です。

遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかにいらっしゃいますでしょうか。

 それでは、そちらから行きましょうか。齊藤秀樹委員、お願いいたします。

○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。1点だけ述べさせていただきます。

 この連携推進事業が8項目ございますが、その一つに地域住民への普及啓発というものがございます。これは入退院時の連携に置きかえてみますと、利用者や家族への普及啓発ということになるのだろうと思いますが、これが先ほどの説明を承りますと、十分に進んでいないのではないかなという印象を持ちました。

 それで、専門職間の連携というものは利用者・家族にとって大変ありがたいものなのですけれども、それがうまく機能していないから、利用者の入退院が実は全くフォローアップされていないという実態を示しているものであると思います。当然、専門職間の連携は大事ではありますけれども、これは利用者のための連携であるということについて、いま一度、お互い、理解を深めていただく。そして、こういういろいろな資料の中にもそのことをよく刷り込んでいくことが大事ではないかなと思いました。

 専門職だけで連携していて、利用者が全くわからないことで、二極化して話が進んでいくことになりますと、せっかくのこの連携という意味が現場では生かされない、形骸化してしまうことになりかねません。ぜひいろいろ資料をつくりますときには利用者、また、家族というものを入れ込むようなつくり方にぜひお願いしたいと思います。

 以上であります。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 では、鈴木隆雄委員、お願いいたします。

鈴木(隆)委員 ありがとうございます。

 私は、地域の在宅の高齢者の健康増進とか介護予防とか、あるいはそういうことに対する市町村の取り組みにかかわっている者として1点コメントさせていただきたいと思います。

 先ほどから問題になっています、この在宅医療・介護連携推進事業の8項目についてですけれども、やはり市町村にただ、この8項目を提示して、平成30年度までにこれらをきちんと充実してやってほしいというのは、市町村にとってみますとかなり厳しい要望なのかなと思います。

 それは幾つかあると思うのですが、1つは齋藤委員が先ほど御指摘になられた、この中での優先課題です。やはりこういう医療・介護の連携をするときに、我が自治体では何が問題なのかというのを抽出しないと、それから先が進まないというのは、私もそう思います。

 ただ、その中で、すぐ解決できる課題と解決できない課題があります。例えば人口規模が小さいから、実施率が低いのだと言ってしまいますと、もうそれで終わってしまうわけですから、それはいかんともしがたい部分で、しかし、解決できるところからまず始めるということ。

 もう一つは、解決できないところはどうするか。これはやはり知恵だと思うのですけれども、例えば都道府県からの支援というものは、そういうところに優先的に支援をしていかなければいけないのかなと思います。

 では、どういう支援をしていくのか。あるいは市町村がどういうふうに課題を抽出して、それ以外の課題に取り組むかというところで、市町村からのデータを見ますと、ノウハウがわからない。これは先ほど馬袋委員からも御指摘があったことだと思うのですが、全く私も同感で、一体ノウハウとは何かということだと思います。

 ノウハウがわからないとだけ書いているのですが、それは例えば、今までインフラを市町村というものはなかなかつくれなかった部分があると思うのです。そういったところで実践知や経験知が一つは不足しているというところがあると思いますし、もう一つはいわゆる人のネットワークがまだまだ十分ではないということもあるかと思います。

 それから、私自身が非常に思うのは、これは先ほど齊藤委員からも御指摘がありましたが、普及啓発をするときに講演会とかいろいろなチャンネルを使うというふうになっているのですけれども、講演会を市町村がやるときに、自分のところのデータや、あるいは自分のところで根拠となるべき、よるべき根拠がないと、こういった普及啓発はできないのです。

 そもそも、我が町の何が問題なのか。それをデータ的に見るとどうなのかというエビデンスのないところに、自治体住民が実感として理解することはなかなか難しい。それで、言っている担当者本人も多分、自信がなくなってしまうと思います。ですから、そういった意味では、やはり根拠とかデータ、それから、それらをそこの都道府県がサポートするような支援というものがないと、なかなか、この普及啓発にまでは至らないであろうと思います。

 ですので、1つは順番を立てて解決すべき課題を設定し、それぞれに何が必要なのかという、それぞれの課題抽出と、そのための例えば必要なデータとか経験知とか、あるいは近隣市町村の取り組みとか、あるいは都道府県のサポートというものを、やはり総合的に対策として持っていかないと、この部分はなかなかうまく進まないのかなと思います。

 コメントです。

遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 お待たせしました。阿部委員、どうぞ。

阿部委員 在宅医療・介護連携推進事業の実施主体は、介護保険法の地域支援事業により市町村となっています。また、平成30年4月までに原則8つの事業を全て行うことになっています。そして一部の事業項目について郡市区医師会等に委託できます。

 とりわけ小規模市町村の事業推進に際しては、都道府県あるいは国の支援が重要ではありますが、群市区医師会等との連携を十分に図ることも不可欠です。かかる観点から、小規模市町村を含めて平成30年4月までに事業を実施するということであれば、一部事業の委託を含めて柔軟に考えてはいかがかと思います。

 以上です。

 

遠藤部会長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 そうですね。先ほどまだあったようで、伊藤委員、お願いいたします。

伊藤委員 済みません。では、2回目になりますけれども、先ほど御質問したつもりだったのですが、届いていなかったのかもしれないので、要は都道府県間で取り組みに差があるということについて、どう評価しているのか。そこを教えてほしいと言ったのですけれども、参考資料1で11ページのところで(ウ)とか(オ)は自治体の規模、市町村の規模によって実施状況の差が(イ)と(カ)に比べたら小さいということがこれで読み取れるわけです。

 逆に言えば(ウ)とか(オ)は自治体の規模とは別の要因で実施が難しいということなのだろうと思うので、その辺が保健所との関係で解決が促進される問題なのかということが知りたい。そういう観点の検討も必要だということでお聞きしているわけです。

 それこそ「(ウ)切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進」というものが10ページにありますけれども、実施状況が19.0%と低いのです。これこそが先ほどから医師会の役割が大きいという話がありますが、こういうものは誰かにやっていただき、そういう機能を果たせるようにする必要があるのだと思うので、その機能する枠組みづくりが必要だと思います。

 入退院の連携のところで言いますと、これは先ほどから出ていましたけれども、介護サイドからの連携のためには、やはり研修の充実とか研修機会をきちんと確保するということをぜひお願いしたいと思いますし、一方で医療サイドからは、見えない壁のようなものは取り除く努力、医療側からの意識の変革というものも求めたいと思っております。

 それで、もしそういう保健所の関与によって、より連携の推進が図られるということであれば、保健所は最近、とても多くの役割が期待されていますので、これもあれも保健所ということでやり切れるのかということがありますので、体制強化という観点も重要であると思っております。

 あと、これは栃本先生から先ほど御指摘がありましたけれども、先進事例の紹介が中心になっているということで、私も前回から言っているのですが、ぜひ先進事例という紹介の仕方であれば、なお残っている課題とか、その先進事例のところであっても苦労した点とか、そういうことまで含めて、よく失敗から学ぶというものがありますけれども、いいところばかりではない形で紹介していただくのも重要だと思います。

 最後なのですが、今日の議題について、これは後で答えていただければと思うのですが、在宅医療・介護の連携の推進が最初に議論になったのですけれども、今後、どういう流れで議論をしていくのかが見えない中で本日いきなり医療・介護連携の議論でした。今後の審議の見通しについて今日の会議の中のいずれかのところで事務局から御報告いただければと思います。

遠藤部会長 冒頭、何か質問があるという、それはよろしゅうございますか。冒頭、質問があったのに答えていないという話があったように聞こえましたけれども、それはよろしゅうございますね。全て要望ということで。

伊藤委員 いや、説明していただきたいです。

 ただ、今日できないということであったら、今日でなくてもいいです。

遠藤部会長 事務局、いかがでしょうか。

○佐原老人保健課長 老人保健課長です。

 各自治体で進まない理由はいろいろあると思います。もちろん、県の支援がないということもあると思いますし、それから、なかなか医師会とか、郡市区医師会等でうまくいっていない、あるいは市町村の中で地域包括ケア推進課みたいなものをつくっているところもあり、市町村自体としての取り組みとがあると思います。それから、もう一つは各自治体、平成27年4月に一斉にスタートしているわけではありません。既にこれまでのいろいろな取り組みがあったところもありますし、これから今、やっとスタートしていく、スタート地点についたところということもあります。いろいろなファクターがあると思います。

 ただ、1つ言えることは、参考資料1の8ページをごらんいただきたいと思います。8ページの右側のグラフでありまして「都道府県からの支援を希望する取組」で、特に市町村の方でどういう点で困っているか、逆に言いますと、市町村にノウハウがないと言っているのはどういうところなのかということの答えにもなると思います。

 例えば「1.都道府県が把握している在宅医療や介護の資源に関する、当該市区町村のデータ等の提供」。例えば在宅療養支援診療所は自分の市町村に幾つあるのかというのは、これは診療報酬のデータですので、必ずしも市町村で把握していなかったり、それから、先進事例についても自分の市町村だけで集めていくのはなかなか難しいとか。「5.医師会等関係団体との調整」。こういったものも、余り医療のことを市町村で取り組んでこなかったのでノウハウがないとか、あるいは「7.広域的な医療介護連携(退院調整等)に関する協議」といったところについてもノウハウがないということで、特にこういうところで困っていらっしゃる。逆に言いますと、こういうことを支援できるのは都道府県あるいは保健所である。

 そういうことで、今回、資料としては保健所の役割は非常に重要なのではないかということも出しています。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。

 伊藤委員、いかがですか。

 どうぞ。

伊藤委員 この8ページのところの紹介の仕方はそのとおりで、どこの自治体、取り組みが進んでいるところとか進んでいないところというものの区別なく、トータルの結果ということであると思います。

 それで、先ほど紹介しました12ページのところは、進んでいるところというところの3件が出たわけですね。それで、進んでいないところがあるのが別の資料ではあるものですから、そうしますと、進んでいないところの要因は何らかの形で抽出できるのではないかなと思いまして、そこをも分析する必要があるのではないかということを私は申し上げたく、先ほど報告をお願いしたところです。

 以上です。

遠藤部会長 どうもありがとうございます。

 ほかによろしゅうございますか。

 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 1点、質問なのですが、この都道府県の医療・介護連携調整実証事業が17県で行われて、実施したところのお話をいろいろ伺いますと、病院の関係者は地域の介護サービス事業に関心が持てなかったり、とかく退院がゴールになってしまって、その後、地域で生活が続くことになかなか視点が向かなかったのが、この実証事業を通して、そのことが体感できるようになったということも出ていたのですけれども、これは今年度で終了のようにスケジュール上は見えるのですが、この事業の今後の取り扱いと、それから、もう少し件数をふやしていくようなことを何かお考えかどうかについて、教えていただきたいと思います。

遠藤部会長 では、事務局、お願いします。

○佐原老人保健課長 この予算事業としては、今年度でこれは終了という形になります。そして、この2カ年の成果と、あるいはそこで見えてきた課題ということも含めて、報告書ももちろん出させていただきますし、それも踏まえて各市町村でこの地域支援事業として取り組んでいただきたいと考えております。

 また、あわせて、この参考資料1の後ろのほう、23ページからですが、総合確保基金によって、今度は都道府県から支援するという取り組みをしていただいておりますので、平成28年度以降、こういった基金も使いながら市町村支援を強めていければと考えております。

遠藤部会長 齋藤委員、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 済みません。そうしますと、今、地域支援事業にということになりますと、それは地域支援事業の中の新たな項目になるのですか。それとも(エ)に当たるのですか。

遠藤部会長 事務局、どうぞ。

○佐原老人保健課長 おっしゃるとおり、地域支援事業の(ア)〜(ク)の中では、まず「(エ)医療・介護関係者の情報共有の支援」。それから、広域的なことでもありますので(ク)で関係市区町村の連携というところでやっていただけるかと思っております。

遠藤部会長 ありがとうございます。

 大体、よろしゅうございますか。

 事務局、どうぞ。

○佐藤 高齢者支援課長 高齢者支援課長でございます。

 先ほど小島参考人のほうから、介護離職ゼロの点でコメントを頂戴しました件につきまして、1点、事実関係の御説明をさせていただきます。

 地域医療・介護総合確保基金の介護施設の整備に関する部分で、3点ございます。

 まず、この基金は、今、積み増しをさせていただいていますけれども、例えば特別養護老人ホームで、広域型については対象ではないという話がございましたけれども、1点としまして、ハード整備の部分については定員29人以下の地域密着型が確かに整備対象になってございますが、一方で施設の開設準備に要する経費については、施設規模を問わず対象となってございます。

 あわせまして、既存の広域型の施設を増床することなどによって今回の追加的な需要に対応したい場合には、地域密着型の施設をサテライト型居住施設というふうに位置づけて、一体的に運用していただく形をとればいろいろな基準が緩和されるということで、限られた資源を有効に活用いただけるという形になってございます。これが2点目でございます。

 3点目は、このハード整備について29人以下であるということの考え方で、10年前の三位一体改革によりまして、政府全体のさまざまな国庫補助負担金につきましては考え方を整理して、都道府県との役割分担をさせていただきましたという結果、当該基金の前身となる補助事業については、都道府県のほうに30人以上の広域型の施設については税源移譲がなされておるということで、その部分についてはずっと役割分担をさせていただいておるということでございます。

 以上につきまして、3月7日の都道府県の課長会議でも私どもから御担当の課長のほうに御説明させていただいておる状況でございます。

 以上でございます。

遠藤部会長 総務課長、どうぞ。

日原総務課長 続きまして、伊藤委員から御質問のございました今後の議論の進め方についてお答えを申し上げたいと思います。

 今後の部会の進め方でございますけれども、夏ごろまでに一通りの議題を御議論いただきまして、秋以降は2巡目ということで、さらに議論を深めていただく。それで、年内を目途に取りまとめていただくという予定を考えております。

 今回の議題でございますけれども、後半でまた御説明をさせていただきますが、療養病床のあり方等に関する特別部会の設置に関します御説明を早目にさせていただきたいということで、今回はそれを含みます医療と介護の連携に関する議題ということでさせていただいたわけでございます。

 今後でございますが、現時点では基本的に、前回の部会でお出しをさせていただいた主な検討事項について(案)という、それに記載しております順番で御議論をお願いしたいという方向で考えております。ですので、次回は地域の実情に応じたサービスの推進に関する内容について御議論をいただきたいという方向で現在、作業を事務方のほうで進めております。

 大変恐縮ながら、私ども事務方の準備の都合とか、あるいはそれぞれの論点でどの程度、お時間を予定していくのがいいのかとか、手探りの部分もありまして、順番などが変わる可能性がないとは言い切れないものでございますけれども、委員の先生方に予定の議題などを可能な限り早くお伝えできるように努力していきたいと思っております。

 以上でございます。

遠藤部会長 どうもありがとうございました。

 小島参考人、伊藤委員、よろしゅうございますね。

 ありがとうございました。それでは、一通り御意見を頂戴したと思いますので、これをもちまして1番目の議題については終了させていただきたいと思います。

 当初の予定では、ここで小休止を入れようかなと思っていたのですが、ちょっと時間が押していますが、どうしますか。続けますか。

 では、続けましょう。これから第2番目の議題に移りたいと思います。小休止は個々人でおとりいただくということで御対応いただくということです。

 それでは、2番目の議題であります、 慢性期の医療・介護の提供体制について、 事務局より説明をお願いしたいと思います。

○佐原老人保健課長 老人保健課長です。

 それでは、資料2と参考資料2、それから、参考資料3を使って御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料2をごらんください。資料2が、今回の介護保険部会のために御用意した本体資料です。参考資料2は、平成28年1月28日に取りまとめられました「療養病床の在り方等に関する検討会」の報告書です。それから、参考資料3は、先ほども総務課長からお話がありました、特別部会の設置についてというものです。

 まず、本体資料の資料2をごらんください。1ページをおあけいただきまして「現状・課題」というところです。

 1つ目の です。介護療養型医療施設は、平成18年の医療保険制度改革で、平成23年度末までの廃止が決定されておりました。その後、介護老人保健施設等への転換が進んでいない等の利用により、平成23年の介護保険法の改正において介護療養病床の廃止・転換の期限が、平成29年度末まで延長されているという現状にあります。

 そして、この資料の10ページをごらんいただきたいと思いますが、この介護療養型医療施設数の推移というものが記載しております。平成18年4月から3,000施設ございましたが、現在は平成27年4月現在で1,434施設あるという状況です。

 また、これは施設数でありますが、ベッド数で見ますと、次の11ページで、これは青いほうが医療療養病床で、ダイダイ色のほうでありますけれども、介護療養病床は12万床から6万床強というところまで減っているのが現状です。

 1ページ目に戻っていただきます。「現状・課題」の2つ目の ですが、今、約6万床残っているわけですが、この介護療養型医療施設は、みとりやターミナルケアを中心とした長期療養を担うとともに、喀痰吸引や経管栄養などの医療処置を行う施設としての機能を担っていることも最近の調査でも明らかとなってきております。したがいまして、平成27年度介護報酬改定においては、これらの機能を評価した「療養機能強化型」の介護療養型医療施設の介護報酬を新設したところであります。今後、慢性期の医療と介護のニーズをあわせ持つ高齢者が増加していく中で、これらの機能を地域において確保していく必要があるという現状です。

 次の ですが、このような中、昨年7月に、慢性期の医療ニーズに対応する今後の医療・介護サービス提供体制について、療養病床のあり方を初め、具体的な改革の選択肢の整理等を行うため、有識者による「療養病床の在り方等に関する検討会」を立ち上げ、議論を行い、本年1月28日に、新たな選択肢の整理案が提示されたところです。

 次のページをおあけください。2ページ目に、この「療養病床の在り方等に関する検討会」の目的、検討事項、構成員、スケジュールということが書いてあります。

 目的の4つ目の で、慢性期の医療ニーズに対応する今後の医療・介護サービス提供体制について、療養病床のあり方を初め、具体的な改革の選択肢の整理等を行うため、本検討会を開催したということであります。

 そして、検討事項につきましては「(1)介護療養病床を含む療養病床の今後の在り方」であります。この「介護療養病床を含む療養病床の」ということで改めて御説明をさせていただきますと、参考資料2の16ページをおあけいただきたいと思います。「医療法・介護保険法上の主な人員配置基準」です。

 療養病床は医療療養病床と介護療養型医療施設と、2種類ございます。医療療養病床は医療保険から支払っているもので、介護療養型医療施設については介護保険のほうから支払いを行っているものです。この介護保険部会では一義的に、この介護療養型医療施設のところについて御議論をいただいてきたものでありますが、この1月に終わりました検討会は、この赤い部分、両方をあわせて御議論をいただいております。また、この医療療養病床につきましては「看護職員」のところがありますが、看護師及び准看護師4対1、看護補助者4対1が本則になっておりますが、※2というふうにありますとおり、平成30年3月31日までは6対1でも可という形になっております。

 次の17ページをごらんいただきますと、さらに医療療養病床は、20対1の医療療養病床と25対1の医療療養病床という形になっておりまして、この25対1の医療療養病床は、この看護師及び准看護師の25対1のところの下にちょっと書いてありますが(医療法では、4対1が原則だが、29年度末まで経過的に6対1が認められている)。つまり、この25対1は平成29年度末まで経過的に認められているものであり、1月末に終わりました検討会は、特にこの25対1と、右側のオレンジ色の介護療養病床のところも含めて、この2つを平成29年度末以降どうするのかについて、あわせて御議論をいただいたところです。

 その結果ですが、本体資料の2ページ目に戻っていただきまして、2ページ目の一番下に書いてあります「スケジュール」というところがあります。7月から1月まで7回検討会を開催し、1月28日に選択肢の整理案を提示したということです。

 そして、その概要が3ページ目にございます。新たな選択肢の整理案(概要)というものであります。

 こちらは、中ほどに「新たな類型の整理案について」ということで、現行の介護療養病床及び医療療養病床(25対1)の主な利用者のイメージというものはまずどういうものなのかについて御議論がありました。要介護や年齢が高い方が多い。平均在院日数が長く、死亡退院が多い。また、一定程度の医療が必要といったこと。

 したがいまして、このような方に対して、新たな選択肢を考えるに当たっての基本的な考え方、右にありますが「住まい」の機能を満たす、あるいは日常的・継続的な医学管理や、充実したみとりやターミナルケアを実施する体制。こういったものを合わせた新たな選択肢が必要ではないか。

 そういうことで、さらに1個下、オレンジ色で囲ってあるところでありますが、新たな類型として大きくは2つあるのではないか。「1.医療機能を内包した施設類型」と「2.医療を外から提供する、『住まい』と医療機関の併設類型」というものがあるのではないかという提言をいただいております。

 この2つの類型を絵で示しますと、1枚飛んで5ページ目をおあけいただきたいと思います。

 この絵は、一番左に医療機関(医療療養病床20対1)を書いてあります。それから、一番右に現行の特定施設入居者生活介護が書いてありまして、この間に来るものの新しいサービスのイメージとして記載をしています。

 全部で3つあります。左の2つが医療機能を内包した施設系サービスで、この中に案1−1というものがありますが、ここは医療区分Iを中心として、長期の医療・介護が必要な方を中心とした施設。それから、案1−2は、医療区分Iを中心として、長期の医療・介護が必要ですが、容体は比較的安定したような方を対象とする施設で、どちらの案も医療も住まい的な機能も内包されているようなものであります。

 それから、新(案2)というものは、やはり医療区分Iを中心として、長期の医療・介護が必要で、容体は安定している方が対象なのですが、これは内包型ではなくて、医療と居住のスペースとが併設しているタイプを考えていってはどうかという御提言をいただいているところです。

 このような検討をいただきまして、本体資料の2ページ目の一番下に戻りますけれども「スケジュール」というところに書いてあります。検討会の報告を踏まえ、今後の検討は、社会保障審議会の部会において、制度改正に向けた議論を開始ということとなっております。

 こちらの1月に終わりました検討会では、主に患者さんの、利用者さんのケアモデルとか、あるいはどういった施設類型が必要かということを御議論いただきましたが、社会保障審議会におきましては、例えばより具体的な施設基準、あるいは支払いの方法、財源はどうするのかといったことについて、より総合的に御議論をいただくという形にしております。

 では、どの部会で議論をしていくかということにつきまして、参考資料3をごらんください。参考資料3が「『療養病床の在り方等に関する特別部会』の設置について(案)」というものです。

 「1.設置の趣旨」のところでありますが、介護療養型医療施設及び医療療養病床のうち、4対1未満の病床については、平成29年度末にその設置期限を迎えることになっており、これらの病床の医療・介護ニーズをあわせ持つ方々を、今後、どのように受けとめていくかが課題となっている。

 こうした課題の解決のためには、医療だけでもなく、介護だけでもなく、医療・介護分野を横断して、総合的な検討を行う必要があることから、社会保障審議会に、この療養病床のあり方等について、御審議いただく専門の部会を設置して議論をさせていただきたいと思っております。

 「2.当面のスケジュール」ですが、この特別部会の設置以降、月1回程度のペースで開催し、検討を進め、年内の取りまとめを目指していきたいと思っております。

 また、検討状況やその結果については、介護保険部会にも報告することとし、それぞれの制度改革との整合性を図ることが必要であると考えております。

 以上でございますが、城課長のほうから補足させていただきます。

城医療介護連携政策課長 医療介護連携政策課長でございます。追加で少し御説明をさせていただきます。

 先ほどご覧いただきました参考資料2であります。これは先日取りまとめられました整理案で、この構成として、最初に文章編がございまして、先ほどご覧いただいた資料が後ろについております。

 それから、6ページ以降にその関連の資料として、そのときの検討会で示されたデータなど様々なデータをつけております。

 そして、29ページ以降に、これは参考資料2の中の参考資料2となっております。その整理案のときの参考資料でございますが、もとの検討会はこの新しい類型を御議論いただくということで、私どもが社会保障審議会にお諮りするときの原案をおつくりいただくということで検討しておりました関係で、整理案そのものには入っておりませんが、さまざまな御意見をいただいておりました。非常に有意義な、これから御検討いただくようなものが必要であろうということでありまして、それを各構成員からの発言ということで整理をいたしております。これは後ほど、また御確認いただければと思います。

 それのうちの非常に主なところだけを本体資料の3ページのほうに、一番下に記載いたしました。簡単に御紹介させていただきたいと思います。

 特に、先ほどご覧いただきました類型についてですが、医師や看護職員、介護職員の配置については、併設から出せるようなことで柔軟に対応できるような配置要件が必要であろうというご意見。長期に療養し、そこで亡くなるということを踏まえますと、たとえ面積は狭くても個室などのプライバシーが保てるような場にすることが必要であるという御意見。介護療養病床の廃止期限の再延長、医療療養病床の看護人員配置の経過措置の延長も選択肢として残すべきではないかという御意見。それから、新たな類型については、低所得者の方の受け皿となることも考えられるので、低所得者対策を認めることが必要ではないかといった御意見がございました。

 本当に主なものだけの御紹介ではありますが、そういった様々なご意見を私どものほうでまとめたものがございますので、後ほどご覧いただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長 ありがとうございます。

 そういう目的で検討会がつくられまして、そして類型案が今、できている。その後、社会保障審議会の特別部会で専門的に細部の議論をしていくということであります。そういう意味では報告事項ではありますけれども、御質問・御意見があれば承りたいと思います。

 鈴木委員、どうぞ。

鈴木(邦)委員 私はこの検討会に出させていただきましたが、ここにいらっしゃる方でお出になっていたのは遠藤先生と土居先生と私だけなので、現場の意見は私がこうであったと言うしかないと思います。かなりいろいろな意見が出たのですが、それが十分載せられておらず、この概要はほんの一部なので、何か選択されているような気もします。実際はこの参考資料の参考資料のような感じで一番最後にまとめられてしまっているのですけれども、ここには重要な議論がありますので、ぜひ次の場、これは2つの部会を一緒にやることは人数的にも無理ですので特別部会はやむを得ないと思いますけれども、そこで検討会での議論をまずしっかり確認していただきたいと思います。

 その上で、その検討会は、新しい類型、選択肢をつくる場であるとして、現行制度の再延長については議論をしないということであったので、その議論はできませんでしたが、我々は現行制度の再延長を選択肢としてまず検討すべきであるということを何回も繰り返して主張しております。

 また、ここでは個室をという話になっておりますけれども、療養病床からの転換を主に考えるべきであり、6.4平米の多床室がそのまま転換できなければ進まない、住まいや経過措置にこだわる場合であっても、少なくとも建て替えまでは6.4平米の多床室を住まいと認めなければ進まない、今後、低所得の方の受け皿が不足するので、6.4平米の多床室に補足給付を認める必要があることを主張しています。

 さらに、介護保険事業計画や医療計画において転換に制限が生じるような枠ができたとしても、療養病床からの転換を最優先とし、転換を事業者が決断すれば実際に転換できるまで、現状の報酬を確保できるようにすべきであることも主張しており、その他の意見もたくさんございますので、次の場ではそうした議論をもう一回確認してから新たな議論をしていただきたいと思います。

 以上です。

遠藤部会長 ありがとうございます。今後できるであろう特別部会での議論の中でそういうことを反映していただきたい。そういう御要望であったわけです。

 ほかに。

 それでは、花俣委員、お願いいたします。

○花俣委員 2点ほどお教えいただきたいことがありまして、御質問させていただきます。

 資料2の11ページなのですけれども、この表のあるところです。ここで相対的に入院の患者さんの数が減っているものが示されていまして、12ページには「介護療養型医療施設の要介護度別入所者割合の推移」が書かれておりますが、ここで要介護1、それから、要介護2の利用者の数も減ってはいるのですけれども、その数%程度はまだ入院されている、入院中・入所中の方がいらっしゃるということになっているのですが、この介護度がうんと低い方というのは一体どんな状態の方たちがどんな理由で療養病床を利用されているのかということは承知されておりますでしょうか。

 もう一つ、参考資料2の3ページです。「2.新たな選択肢を考えるに当たっての基本的な条件」で(基本的な考え方)の3段目に「これまでの類型にはない、日常的な医学的管理、一定程度の介護」と書かれているのですけれども、これは現行の介護保険サービスにはないものを指しているのかということと、あと「日常的な医学的管理」というものは具体的にどういう内容なのかをちょっと教えていただきたいなと思いました。

 以上、お願いいたします。

遠藤部会長 それでは、事務局お願いします。

 連携課長、お願いします。

城医療介護連携政策課長 まず、後の御質問からお答えさせていただきたいと思います。

 この参考資料2、整理案取りまとめのほうの3ページの の3つ目のところであります。これは正直、取りまとめの私ども事務局の文才の問題でございまして「これまでの類型にはない」というのは、「住まいの機能を同時に満たす新たな類型」にかかるということです。日常的な医学的管理、一定程度の介護を行っている病院や施設はこれまでもございますが、それに加えて住まいの機能を同時に満たす類型というものはこれまでにないものということで、今回、整理案で取りまとめいただいた新たなものという趣旨でございます。

遠藤部会長 それでは、老健課長、お願いします。

○佐原老人保健課長 老人保健課長です。

 先ほどの要介護度につきましては、これは療養病床でありますので、まず要介護度が低くても、医療の必要性があればもちろん、入院することができるわけでありまして、要介護1あるいは要介護2の人でも、医療の必要性があれば、入院していくという形になります。

 その上で、現在、介護療養病床に入っている方がどういう状態なのかについては、この参考資料2の25ページにもございますが、経管栄養をやっている方とか、喀痰吸引をやっている方とか、現在受けている治療の内容はどういうものなのかということについて、中ほどに青いところがありますが、介護療養病床については、一番多いものが40.6%、経管栄養を受けている方で、あるいは27.5%で喀痰吸引を受けている方でありまして、要介護度が低い方であってもこういう状態の方は一定程度いらっしゃる。ここに書いてあるようなことをやられている方が入院されている状況にあります。

遠藤部会長 いかがですか。

○花俣委員 今のレベルのお話ですと、要介護1とか要介護2とかではないような気もするのですけれども、それで要介護1とか要介護2という、たんの吸引が必要であったり、いいのですか。ちょっとイメージしづらいのです。

○佐原老人保健課長 確かに、今の資料は要介護1のだけの人たちを分析したわけではありませんので、それは今、手元にないので、次回以降、調べた上でお示ししたいと思います。

○花俣委員 わかりました。ありがとうございます。

遠藤部会長 よろしくお願いします。

 ほかに何かございますか。

 それでは、馬袋委員、お願いいたします。

馬袋委員 教えていただきたいのですが、資料2の5ページの「医療を外から提供する、居住スペースと医療機関の併設」の内容なのですが、この新(案2)の下に書いてある(注)なのですが、これはどういうものを言われているのか。居住スペースと医療機関の併設について、現行制度においても併設は可能だが、移行を促進する観点から、個別の類型としての基準の緩和についてあわせて検討することも考えられるということは、新しい施設類型ができるという、例えば建物としてつくることが可能という意味なのか。これはどういう意味の理解をしたらいいのでしょうか。

遠藤部会長 では、連携課長、お願いします。

城医療介護連携政策課長 この図のイメージとしてお示ししています、療養病床を持つ病院からの転換の形、移行のイメージとして、もともと、この整理案は設計をされておりますので、案1、案2、それぞれ今の病院であるものがどういう形になるのかというものを典型的なイメージでお示ししています。

 それで「新(案2)」と書いてあるもの。これは既存の病院が仮に転換するに当たって、そこにある医療機能を集約化して、つまり、病院部分の面積であったり、病床数であったり、スタッフを全部そこにぎゅっと圧縮をして集約化した形で人員体制を強化し、そして患者さんの方たちの中で重い方たちを中心にするとか、いろいろあると思いますが、そういった形をとりつつ、居住スペースを一定程度設ける形の併設型を設けるのは選択肢としてあるのではないかということです。

 今でも別に医療機関とそれ以外の居住スペース的なものが同じ建物にあるものは普通に設置することは可能ですが、それを今の療養病床から転換・移行をした場合には、入り口とか、いろいろな施設とか、エレベーターの置き方とか、そういったものについて、もちろん、2つ施設があるのとは違う形で何らかの緩和措置等がないと難しかろうということで、そういう意味で基準緩和が必要ではないか。

 こういった併設型の類型を設けることそのものは、今でも既存施設と組み合わせることはできるわけですが、それを移行先として考える場合には基準緩和をセットで考えなければいけないのではないかということで、そういう意味での注釈でございます。何かしら、今あるものの組み合わせを念頭に置いて書いているということではありません。

遠藤部会長 馬袋委員、どうぞ。

馬袋委員 では、これは設置主体が、右にある特定施設が記載されていますけれども、例えば「医療を外から提供する、居住スペースと医療機関の併設」と書いてある部分は、医療を外から提供する部分と居住スペース、特に重度の方等に含めた内容は特定施設でもありますので、新(案2)の設置主体はどこになるのでしょうか。

城医療介護連携政策課長 基本的に、設置主体は同じものを念頭に置いて整理案としてはされていますが、現行制度の中でどういう形で整理されるのかというのは、まさにそれは制度上の議論としてこれから御議論いただく中で、もし必要があれば何かしらの検討をするということになります。今、ここで特定の形を個別に制度詳細を詰めて御提示しているわけではないということであります。

馬袋委員 今後、検討されるということですね。

遠藤部会長 ほかにございますでしょうか。

 それでは、武久委員、お願いします。

武久委員 参考資料2の16ページで、先ほど佐原課長が御説明いただきましたけれども「医療法・介護保険法上の主な人員配置基準」で、これは一番左側に一般病床、それから、医療療養病床、介護療養型医療施設と書いてありますが、一般病床というものは医療法上、こういう名前なのですけれども、病床機能報告制度ではいろいろな機能が要求されておりますね。ここで介護職員は一般病床と医療療養病床ではなしとなっているのですが、現実に医療療養病床でいますね。それで、介護療養型医療施設のほうは介護職員が6対1以上ということで、優秀な介護福祉士でも医療療養病床では看護補助者という呼び方で呼ばれますので、なかなか優秀な介護福祉士は病院には来ていただけません。この一般病床の中で、これも含めて、これはどうして介護職員を看護補助者と言い続けるのかということがまずわかりません。

 それと一般病床のほうは、一言で、1行で片づけられておりますけれども、高度急性期、急性期、回復期、慢性期で、今、議論している慢性期の病床の行方といいますか、再編成にこれは全部係ってくる話でありまして、先ほどの在宅医療のところで井上委員がくしくも自分の経験をおっしゃっていましたように、公的及び準公的、公立の高度急性期病院は地域包括ケアシステムの中には入っていないわけです。別の高度な医療を行うわけですから、では、高度な医療の患者さんが来ることを想定していますから、これは地域包括ケア病棟の中の、先ほど私が言いましたような、在宅療養の医療連携拠点というものはやはり中小病院になるわけです。

 それで、地域の中小病院で手を挙げて、そして、医師会が推薦したような病院が中心となって、そこに地域包括ケアができるわけですけれども、なぜか世間は、どんな病気でも高度急性期に行ったほうがいいという、この風潮が厳然としてあるわけです。そのために、それを抑制するために患者申し出療養というものがこの4月から5,000円でできますけれども、そういった金銭的なことで抑制されるだけではなしに、救急のトリアージのときに、あくまでもやはり在宅で療養している人の急性増悪のような、高度な手術や高度な処置が必要でないような患者さんは多分、救急車の中で救急救命士が判断するのだと思うのですけれども、やはり地域の中で地域の中小病院の拠点の病院に運ばれるべきである。

 ところが、何でもかんでも高度急性期に運ばれるので、高度急性期のERの先生は悲鳴を上げて、もう大変だと。ですから、両方が大変だと言っているのに、連携が全然進んでいないというのは、高度急性期病院志向という信仰みたいなものが非常に強いのです。ここをやはり病床機能を分けていくことは、この高度な病気と普通の一般的な病気とのいわゆるトリアージと、それから、急性期から回復期、慢性期、在宅へ行くまでのスムーズな連携というものは、やはり患者教育といいますか、国民教育も非常に必要であると思うのです。

 ですから、我々専門家ばかりが集まってかんかんがくがく言っても、やはりその辺が必要でありまして、ちょっとあれですけれども、医療保険の場合は患者本位というのは当然ですが、患者本位とうたわれていませんが、介護保険では利用者本位というものが一番に出ておりまして、それが非常に強く出ておりますから、なかなか介護支援専門員とかMSWの言うことを聞かないで、生活支援のヘルパーだけくれたらいいのだということもありましたり、非常にいろいろなクレームがたくさん出てまいりまして、何かあると市町村に言っていくというふうになりまして、信頼関係がかなり崩れていることもあります。

 そういうことも含めて、サービスの受け手の教育というものは介護保険、特にサービスを提供する側はしょっちゅうやり玉に上がるのですけれども、サービスの受け手側の教育が、両方の信頼関係がないと、この在宅連携も慢性期医療の施設や住居への移行もスムーズにいかないと思うのですが、この辺のところをぜひ厚労省に音頭をとって、やはり国民の意識の改革というものに力を入れていただけたらと思うのです。

 回答は結構ですけれども、お願いしたいと思います。

遠藤部会長 ありがとうございました。

 ほかに何か御意見がありましたら。

 栃本委員、どうぞ。

栃本委員 今の話にすごく関係がありまして、あと、齋藤委員のお話とも関係があるのですけれども、先ほど一番最後に触れたかったのは、もちろん、医療・介護連携が、専門機関連携もあれば、専門職連携でIPWとかが必要なのですけれども、これから非常に、もう既にヨーロッパとかではいわゆるIPWだけではなくて、それに地域住民とか市民とか、そういう者が加わる形になったのです。

 そうしますと、IPEの概念としては違うではないかという議論はあるのですけれども、例えば終末期のがんの方々の生活の質を考えた場合に、もちろん、在宅に戻したり、末期のそういうときに専門職連携というものは必要なのですけれども、それと同時に、本人や家族や地域住民との関係というものは生の質と死に至る生活の質を非常に決定づけるという文献とかがヨーロッパにありますので、今の段階はまだと言ったらあれなのですが、専門職連携のというものもあるのですが、早目のうちにそれプラスといいますか、IPWの中に市民の参画といいますか、それによって質を高める。また、治療活動もそれによって可能になるということを申し上げたいと思います。地域包括ケアシステムにおける在宅生活者の生活の質です。

 以上です。

遠藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、鷲見委員、どうぞ。

○鷲見委員 ありがとうございます。

 医療中心になると思いますが、ケアマネジメントがしっかり行われるような体制をぜひつくっていっていただきたいと思います。私どもは、基本的にはケアマネジメントは外づけであると考えますが、今後の方向性も視野に入れて、しっかり検討をお願いしたいと思います。以上です。

遠藤部会長 どうもありがとうございます。

 ほかにございますか。

 鈴木委員、どうぞ。

鈴木(邦)委員 最後に追加させていただきたいと思います。

 この参考資料2の16ページの表ですが、療養病床の数も、これだけ見ると介護療養病床は平成18年から平成27年の間に5.9万床も減っているので、これはこれでうまくいっているのではないかともとれるのではないかと思えるのです。実際は医療療養病床に移行した部分もあるでしょうが、全体も減っているのに、それ以外にどのような問題があるから今回の議論になったのか。介護療養型老人保健施設という既存の選択肢もあるわけですから、それも含めて、その次の場ではぜひ議論をスタートさせるべきであると思います。

 以上、意見です。

○遠藤部会長 どうもありがとうございます。

 大体よろしゅうございますか。

 特段、御意見がないようであれば、本件についてはこのぐらいにしたいと思います。

 事務局、何かコメントはございますか。特段ありませんね。

 まだ若干、時間はございますけれども、大変活発な議論が行われて、大変ありがたく思っております。

 それでは、本日の検討はこのぐらいにさせていただきたいと思います。

 次回の日程につきましては、事務局から連絡をお願いしたいと思います。

○矢田貝企画官 熱心な御議論、ありがとうございました。

 次回の日程につきましては、恐縮ですが、追って御連絡させていただきます。

 以上でございます。

○遠藤部会長 それでは、本日の部会はこれにて終了させていただきたいと思います。

 長時間、どうもありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護保険部会) > 第56回社会保障審議会介護保険部会 議事録(2016年2月17日)

ページの先頭へ戻る