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2012年10月12日 第7回厚生労働統計の整備に関する検討会議事録

大臣官房統計情報部企画課統計企画調整室

○日時

平成24年10月12日(金)15:00〜16:45


○場所

中央合同庁舎5号館 厚生労働省6階 共用第8会議室(608)


○出席者

委員(五十音順、敬称略、◎:座長)

阿藤誠
阿部正浩
今田幸子
岩田正美
玄田有史
西郷浩
土屋了介
永瀬伸子
◎廣松毅

事務局

伊澤統計情報部長
辻田企画課長
田邉統計企画調整室長
井嶋審査解析室長
瀧村保健統計室長
南雇用・賃金福祉統計課長
野地賃金福祉統計室長

○議題

1.「厚生労働省統計調査の省内事業仕分け報告書」の論点に基づく各統計調査の検討について
2.その他

○議事

○辻田企画課長 定刻になりましたので、ただいまから「第7回厚生労働統計の整備に関する検討会」を開催させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中御出席賜りまして、本当にありがとうございます。
 私は、この9月に統計情報部の企画課長を拝命しました辻田です。引き続きよろしくお願いをいたします。
 次に、本日の出席の状況でございますけれども、石川委員、大江委員、大沢委員、柏女委員、齋藤委員、津谷委員が御欠席ということでございます。
 それでは、以降の進行につきましては、廣松座長にお願いをいたします。
 よろしくお願いします。

○廣松座長 皆様、本日は御多忙中にもかかわりませず、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、議事を進めてまいりたいと存じます。お手元の議事次第に本日の議題が挙げられております。
 本日の議題といたしましては「『厚生労働省統計調査の省内事業仕分け報告書』の論点に基づく各統計調査の検討について」と「その他」となっております。
 それでは、今日のメインの議題でございます「『厚生労働省統計調査の省内事業仕分け報告書』の論点に基づく各統計調査の検討について」事務局から資料に基づき説明をお願いいたします。

○田邉統計企画調整室長 統計企画調整室の田邉と申します。よろしくお願いします。
 今、座長から御案内いただきましたとおり、当整備検討会におきましては、厚生労働省の一般統計に関しまして、省内事業仕分け報告書に掲げられた幾つかの論点に沿いまして御検討いただいているところでございます。
 本日は、調査の方法、とりわけオンライン化の推進と調査員調査の課題といった点につきまして御議論をいただきたいと思っております。
 それでは、資料1を御覧いただきたいと思います。
 厚生労働省の一般統計調査は92本ございます。この円グラフはそれぞれの調査で採用している調査方法の構成割合でございます。これを御覧いただきますと、半数以上が郵送調査でございます。調査員調査も約4分の1ございまして、オンライン調査は全体の17%ということになっております。この中で「職員ほか」とございますものは、各都道府県の職員ですとかあるいはハローワークといったところの職員のことでございます。
 裏面を御覧ください。これは調査の対象別に調査方法の分布を見たものです。
 これを見ますと、世帯・個人を対象とした調査におきましては、調査員調査が多数を占めており、オンライン調査は導入されていないということでございます。
 施設・事業所等を対象とする調査では、郵送による単一の方法が過半数を占めています。
 また、都道府県・市町村といった行政機関との間では、やはりLGWANといった専用回線を活用したオンライン調査が主流となっております。
 また「4.左記1〜3以外または1〜3の複数の場合」というのがございますけれども、これは調査実施ごとに対象が異なる場合、あるいは事業所と個人両方を対象としているといった調査でございます。
 調査員、郵送、オンラインのいずれにしましても、それぞれの調査方法を単一で採用している統計調査が全体の7割を占めているということでございます。
 次に、資料2を御覧いただきたいと思います。
 こちらの資料は「オンライン調査の効果及び問題点について」ということで、現在、厚生労働省でオンラインを採用しております21本の調査につきまして、それを所管している各課室からのメリット、デメリットといったことについての意見、感想を聴取してまとめたものでございます。
 その内容に入ります前に、現在、厚生労働省としてオンライン調査で実施している際の技術的な手法について、若干御説明を申し上げたいと思います。
 まず、政府統計共同利用システム、これを使用する方法でございます。参考資料1にポンチ絵をつけておりますので、そちらもあわせて御覧いただきたいと思います。
 これはいわゆる統計調査の最適化計画基づきまして、これまでの各府省が個別に開発、運用をしておりました統計関係の情報システムを総務省で一括集約いたしまして、各府省が共同で利用するというシステムで平成20年から運用が開始されております。
 このシステムにはいわゆるe-Statの各種のメニューがございまして、それとあわせまして政府統計オンライン調査総合窓口の機能が備わっています。これをe-surveyと言うらしいですが、その機能が備わっています。これを利用する場合は、各省庁が自前でこのシステムに掲載するための使用条件に則って調査票のファイル、電子調査票と言われておりますけれども、それを外注等で作成をして用意をし、総務省に依頼をするということが必要になっているということでございます。
 2つ目に、e-Govを利用した方法でございます。e-Govと申しますのは、総務省が運用する総合的な行政情報ポータルサイトと言われておるものでございまして、平成13年度から運用されておりますけれども、18年度からいわゆる申請・届出手続のオンライン化、これまで紙で申請・届出を行っていたものをオンラインで実施をするためのシステムを全府省共通の形で一本化してシステム化を図りました。
 このシステムを利用して申請・届出をオンラインで行っている場合、既にID、パスワードなどを保有しておりますので、そういった団体等につきましては、この仕掛けを利用して調査票の電子ファイルを直接厚生労働省に送付をするといったようなことで調査に協力していただいているということでございます。
 3つ目に、LGWAN等による方法でございます。こちらもポンチ絵にございますけれども、LGWANと申しますのは地方公共団体のそれぞれの「庁内LAN」を相互に接続しました行政専用のネットワークでございます。平成13年度から運用されておりまして、現在、全ての都道府県・市町村をはじめ、福祉事務所や保健所などとも接続をされております。
 このLGWANと国の各府省の間を結んでいるネットワーク、「霞が関WAN」と申しますけれども、これを相互接続することによってこのメール機能に調査票ファイルを添付して回答するという方法がとられております。市町村から直接国に、LGWANから霞が関WAN経由で厚生労働省に報告をしていただくといった形式でございます。
 LGWANを構成する設備といたしましては、専用回線で接続されておりまして、通信経路におけるデータの暗号化ですとかファイアウオールあるいは侵入検知システムといったセキュリティ確保対策がしっかりと講じられているところでございます。
 これ以外に、一般のインターネット上にWEBのサイトを設けて回答していただく方法ですとか、特定の施設や機関に限定した専用回線を整備して独自の専用回線を確保して情報を収集しているというケースもございます。
 これら6つの方法が一応厚生労働省で採用しているオンライン化の手法となります。これらの手法をどのような調査が採用しているか、また、その調査において回答数に占めるオンラインの割合といった状況につきましては、席上配付資料1で参考資料として取りまとめてございますので、御参照いただきたいと思います。
 それでは、資料2に戻っていただき「オンライン調査の効果」につきまして、確認をさせていただきたいと思います。
 共通的に出されてきている報告のポイントといたしまして、そこにございますとおり、調査票等の発送費、入力経費等の外注経費等が削減された、受付業務が効率化された、調査票回収業務が迅速化された、郵送調査とオンライン調査の複数の回答方法を用意することで、被調査者の利便性を向上させることができた、被調査者の負担軽減が図れた、誤記入が防止された、データ入力不要のため、郵送に比べて回答受付期間を長期に設定でき、有効回答を得られる可能性が高まった、データ入力不要のため、調査票回収後すぐに疑義照会に着手できた、CD等の電子媒体での提出が減り、オンライン化実施前よりは電子媒体の管理が幾分容易になった、というような報告がございました。
 一方、問題点についてでございます。
 こちらはまず「被調査者側のセキュリティの制約で、希望にかかわらずオンライン化には繋がらない事例があった」。これは、事業所によっては社内LANの中で独自のセキュリティをかけている場合がございまして、入り口から遮断されてしまうという状況でございます。
 それから「オンライン調査に関する照会が増加しているため、現行の体制では電話が繋がらない等の限界がある。また、照会に対応するため、Q&Aの充実等も必要となる」。オンライン化に伴う新たな体制が必要だということでございます。
 裏面を御覧ください。
 「オンラインで回答できる旨を案内しているが、オンライン化率がなかなか上がらないため、費用対効果が得られていない」。
 事業所調査の調査票回収のときに、調査員による個人調査の協力依頼を行っております。ただ、事業所がオンラインにより回答された場合、調査員が事業所に直接行って個人調査の協力をお願いするという機会が減少してしまうといったことから、個人調査の調査票配布に支障が生じてしまったケースがあったということです。
 それから「提出書類について、収受・提出記録を紙で残したい事業所や、決算情報等をオンラインで報告することに情報管理上不安を覚える事業所、事務の電子化が進んでいない事業所が多数あり、オンライン化率が伸びる傾向にはない」、今後とも紙とオンラインの併用が必要だといったような報告もございました。
 それから、個別の課題といたしまして、政府統計共同利用システムを利用しているケースの場合ですが、被調査者から訂正があった場合、お知らせ機能がないので訂正があったことがわからないといったような話。
 e-Govを利用しているケースでは、おおむね5MBを超える調査票は容量オーバーとなって、CD等の電子媒体による郵送での報告にならざるを得ないといった、システムの機能面での課題が指摘をされております。
 LGWANの場合でも、メール送信の添付ファイル容量が小さく制限されている都道府県については、複数回の送信となってしまう。これは細かい話ですけれども、LGWANは一応3MBまでは添付できる。ただ、一部の都道府県では、メール機能としてそれよりも小さい容量しか認められないといったケースがあるという中で、送信する場合はそれを分割して送らざるを得ないというケースだと聞いております。
 次に、資料3でございます。これは現在、調査員調査あるいは郵送調査を実施している調査におきまして、オンライン化に踏み切れない理由を所管の各課室から聴取をいたしまして取りまとめたものでございます。
 まず「調査対象に関する理由」といたしましては、対象客体数が少ない、零細企業を対象としている、小規模事業所を対象としている、自身で操作できる情報端末を備えた環境にない被調査者が多数想定される、中高年を対象としている、調査対象が毎年変わる、調査に対する理解度や調査法の記入能力などにばらつきがあるため、調査員によるフォローが必要である、といった理由が出されております。
 「調査周期に関する理由」といたしましては、不定期調査である、テーマローテーション調査である、調査周期が長い。中には5〜6年に1度の調査といったものもございます。
 それから「調査項目に関する理由」といたしましては、調査の度、調査項目の見直しをする必要がある、調査項目が多岐に渡る。これは、調査項目のボリューム自体が非常に大きいといったような場合ですとか、あるいは調査票の種類自体が多いというようなケースでございます。調査項目が複雑であり調査員による説明が必要である、回答データの容量が大きい。これは、中には100MBの総量を超えてしまうようなものもあるということでございます。秘匿性の高い調査項目が多いため、セキュリティの観点から被調査者にとってオンライン化の抵抗が大きい。この問題につきましては、ツールとしてのITの基本的な問題でございます。昨年の仕分けの議論の中でも意見が出されておりましたが、今後オンライン化を進めていく上で、数字の改ざんですとかサイバーテロといった問題についてどう考えるのかといったようなことについて、ぜひ議論をいただきたいといった御意見もございまして、この点につきましても先生方にもし御意見等ございましたら御教示をいただきたいと思っております。
 「その他の理由」につきましては、電子調査票の開発には多くの費用を要する、電子調査票の開発期間を確保するため、調査票そのものの企画を相当前倒ししなければならない、システムづくりに加えて、セキュリティ対策の費用も必要になってくる。裏面でございます。後続調査として実施されているため、主調査との同質性を確保する必要がある。これは、親標本調査であります国民生活基礎調査とその後続調査との関係から出されてきた意見でございます。
 当省では世帯調査のオンライン化はほとんど進められていないという状況がございますけれども、平成22年の総務省の国勢調査におきましては、東京都でオンライン調査を試験的に導入いたしまして、全体の8.3%、53万件近い回答が得られた。その回答の年齢構成としては特に30代〜40代の利用が非常に多く、次の国勢調査のときにもオンラインを希望するといったような回答も99%が回答されているというような報告もございました。今後の世帯調査におけるオンライン化の導入可能性といったものを考えていく上での1つの参考になるものと考えております。
 次に、調査方法を変更した場合の回収率の低下が懸念される、それから、専門職による身体状況の実測等が必要であるため、他の調査方法では実施できない。これは、国民健康・栄養調査ですとか歯科疾患実態調査といった調査は、医師、歯科医師が実際に検診をした結果をまとめているものでございますので、そういう特殊な事例ではありますが、そういう状況もあるということでございます。それから、調査対象者が調査対象から外れた場合には、直ちに調査対象を新たに補充する必要があるが、オンライン調査の場合、なかなか迅速な対応がし切れませんというような意見も出てきております。
 以上、資料についての御説明を終わらせていただきます。

○廣松座長 ありがとうございました。
 参考資料2にございますとおり、また最初に御説明がございましたが、厚生労働省内の事業仕分けの報告書の論点として統計調査の方法についてというのがあり、その中で「(ア)現行の調査方法について」、「(イ)行政記録情報の活用について」、「(ウ)オンライン調査の推進について」と3つの論点が挙がっておりますが、今日はそのうちの(ア)と(ウ)を中心に御議論いただきたいということでございます。
 この問題自体は必ずしも厚生労働統計に限らず、統計調査一般に関してよく言われますとおり、統計環境の悪化ということから調査が大変難しくなりつつある、特に調査員調査に関しては調査員の確保が難しくなりつつあり、それに対してどう対処するかというのが大変大きな問題でございます。恐らく近い将来考えられる調査方法の大変有力なものとしてオンライン調査が考えられるということだろうと思います。
 それにつきまして、資料1〜資料3まで厚生労働統計のうちの一般統計に関して資料の用意をしていただきました。
 統計調査に関しては、調査の方法の選択に関しては大きくは調査系統、要するに厚生労働省が直轄方式で行うのか、あるいは都道府県経由で行うのかという調査系統の問題。それから、2番目は当然調査対象の問題。個人・世帯なのか事業所・企業なのかということです。それから、当然調査項目。項目数も含めてその内容、もし自由記入等を中心に調査票を設計している場合には当然考える論点が違うだろうと思います。
 その意味で、必ずしも一律に議論できるわけではないとは思いますが、少なくとも現在、厚生労働省の92の一般統計調査において行われている調査のうち、オンライン調査に関して今、御説明いただいたような状況にあるというように御理解いただきたいと思います。
 資料に関する御質問あるいは御意見がございますれば御発言いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 では、よろしくお願いします。

○玄田委員 御説明を伺いまして、改めて今の厚生労働統計のオンライン状況を拝見し、中でも世帯・個人等に関してオンラインに関する調査がまだ1件もないというのは改めて大変な驚きを感じました。
 私自身の印象としては、やはり世帯調査も含めてオンライン化に関しては積極的に、前向きに検討していく段階に来ているのではないかというのが率直な印象であります。それはコスト面だけではなく、ここにも既にあるように、選択肢の多様化を進めていくということは今の回収等々の状況を考えると必然的に、またかつ早急に考えなければならない問題であると思いますので、もちろんこの資料2にある課題、問題点等も踏まえながら、併用化、多様化ということを前提にオンライン化を個人調査含めてぜひ積極的に検討していくべきではないかと思います。
 以上です。

○廣松座長 ありがとうございました。
 ほかに。
 では、阿藤委員、お願いいたします。

○阿藤委員 今の意見に関連するのですが、世帯調査など、代表的なものとしては基幹統計として国民生活基礎調査があるわけですね。それに乗っかった子調査というかそういうものがいろいろあります。ちょっと確認のために、国民生活基礎調査のほうについてはオンライン調査などをしていくのか伺いたい。特に、先ほどありましたように国勢調査で、ある意味非常に思ったよりもうまくいったという評価があるようですが、その点で国民生活がうまくそれに乗っかっていければ、それに関連した子調査もしやすくなるということがあると思うのですが、いかがでしょうか。

○田邉統計企画調整室長 国民生活基礎調査、基幹統計でございますけれども、これについてはまだオンライン化は全くされておりません。この検討については議論になることはあるかと思いますけれども、まだ本格的には検討に着手をしていないということだと思います。

○阿部委員 資料1で、採用している調査方法の数、パーセンテージは出ていますが、質問なのですけれども、総務省をはじめ、他の省庁で世帯調査あるいは事業所調査等をやっていると思うのですが、それぞれで他の省庁はどのぐらいの割合でオンライン化しているのかということ。
 比較してどうのこうのというわけではないのですが、どれぐらいになっているのかというのをちょっと知りたいなと思って質問をしました。
 わからなければ後でいいのですが。

○田邉統計企画調整室長 申し訳ございません。手元にございませんので、後ほど調べさせていただきます。

○廣松座長 では、他の省庁の状況に関しては、改めて情報を提供していただくということにして、先ほど阿藤委員の御質問にございました国民生活基礎調査に関しては、残念ながら今のところオンライン化は進んでいない。その1つの理由は調査票が5種類あって、配り方もそれぞれ違う。その辺が大変難しいところなのだろうと思います。
 少なくとも私の知る範囲で、特に個人・世帯調査に関してはオンライン化がなされているというのはそんなに多くないように思います。先ほど御紹介がありましたとおり、22年の国勢調査では東京都に限定した試行的な運用でしたが8.3%という状況だった。27年調査に関しては試験調査が7月に行われたのですが、そのときは全国でオンライン回答が可能になるようにするということを念頭に置いた試験調査を行ったようでございます。
 ほかに何か御質問等ございますか。

○西郷委員 席上配付資料の「オンライン化率の状況」ということで、オンライン化が導入されている場合であっても、例えば1%に満たないような使用率から100%という使用率ということで、これらの数字の違いがどんな事情によって生じているのか。
 例えば下のほうに100%と書いてあるのは恐らく行政情報をそのまま持ってくれば統計情報になってしまうとか、そういう事情があって100%ということになっていると思うのですけれども、それ以外のもので、例えば一番上のほうの、ナンバーで言うとNo.3になりますけれども「労働経済動向調査」はよくて10%ぐらい、最近比率が上がってきて14%ということなのですけれども、それに比べて「病院報告」のほうは6割近い。そういった数字の違いというのがどんな事情から生じているのかということについて、もし御説明いただければと思います。

○南雇用・賃金福祉統計課長 経済動向は事業所調査として、オンラインにするかどうかの申し込みを受けた上で行うという事前の手続をとっていたため、前は回答率が低かったのですけれども、実は23年に比率が上がったのは、23年の5月調査から調査を実施するときにIDとパスワードを両方事業所に送るようにしたということで、ここのところについては回答率が上がったという状況でございます。
 それから、地方自治体のほうについては、それは別にお答えいただければと思います。

○田邉統計企画調整室長 先生が御指摘のとおり、LGWANは、先ほど申し上げましたとおり行政機関間の専用回線で結ばれたネットワークでございますけれども、これを使って全ての自治体がいわゆる行政報告ということで報告をいただいている形でありますので、これは100%ということは当然といったら当然ということでございます。
 あと、特に労働経済動向調査につきましても、今、南課長から御説明あったことと加えまして、この調査は2〜3年に1度対象を交換するということがございまして、21年度はたまたま交換した直後の年だったということで、そのときにはどうしてもオンライン化の率が下がってしまう。言ってみれば、山と谷が繰り返すような状態にならざるを得ないというような事情があると聞いております。
 以上でございます。

○今田委員 玄田先生が調査方法としての併用、多様化という方向でオンライン化を進めるのはいいのではないかという御意見だったのですが、私はそれに対して少し疑問を感じました。
 というのは、何のためのオンライン化かというのがあまりよくわからないというのがあって、オンライン化して効果が上がる場合と問題がある場合があるわけですね。特に個人とか世帯をオンライン調査することにメリットとデメリットがある訳で、実際調査法上可能なのか、方法として厳密な精度の高い調査をすることが可能なのかということも含めて、得るものと問題点を考えた場合に、現時点ではかなり問題が多いと思うのです。
 そういうふうに考えると、現時点でオンライン化をどうするかということですが、やれるところはやりましょうぐらいの緩い方向づけなのか、それともやはり情報化社会の中でできるだけオンライン化を進めていくべきだということなのか、お聞きしているとそこら辺基本方針がよくわからないというのが正直な感想です。
 私自身は個人とか世帯の調査を主に実施しており、あまり企業調査をやっていないのですが、病院調査のようなフォーマットがあって対象もきちっとしているような場合は、病院でも大きい病院でしょうけれども、情報が電子化されているので問題なくオンライン化を進めればいい。誰も反対もしないし、どんどん進めればいい。けれども、調査にはそうでない場合が多いわけですね。それに関して、今後オンライン化を進め、拡大をしていけばいいというのではなくて、もう少し戦略的にオンライン化を考えることが必要なのではないかと思います。
 個人や世帯の場合にも、対象の確保が難しいという問題がある。そこで、既にネットワークを持っている集団があれば、それを対象にして、調査の特性に合った対象を媒体を通じて効率的に集めて、さらにオンラインで調査をする。こうした方法によって成果を上げていると思います。けれども、そういった方法が採用できない分野もあり、オンラインという方法で調査で追求していくことに限界があるのではないか。
 最初からネガティブにというわけではないですけれども、方法としての妥当性というか、これまでの調査の実績、経験を踏まえた上で戦略を立てることが重要であり、効果が期待できない分野のオンライン化を進めてもあまり意味がないのではないかと思います。そういう意味で全体の戦略をきちっと立てることが重要なのではないかということです。
 以上です。

○廣松座長 ありがとうございました。大変貴重な御意見だったと思います。
 では、玄田委員のほうから。

○玄田委員 反論しないわけにはいかなくなってきたので。
 私は別に無原則的にオンライン化ということを申し上げたつもりではなく、そういうふうに受けとめられたとすると大変に心外であるということは、まず最初に申し上げたいと思います。
 私が御提案申し上げたいのは、何をデフォルト戦略とするかということの問題提起であります。
 現状の統計調査のデフォルトは恐らく郵送調査もしくは調査員調査を原則とするということがこの最初の資料1の意味していることであろう。まずは郵送調査、訪問調査の実施の可能性を前提として、その上でオンライン調査をするかどうかというのが現実だと思います。
 ただ、総務省が行っているインターネットの利用状況調査等の統計を見ていただけるとおわかりになると思いますが、この10年間、世帯・個人でもインターネットを全く利用していない方々というのは、高齢者の方々も含めて、ましてや零細企業の方も含めて非常に高い割合で急速に進んでいるという事実があります。今、この会場の中で携帯電話をお持ちでない方というのは私を含めて多分ごくわずかではないでしょうか。
 そういうことを考えていくと、デフォルトというのをどこに置くかということを改めて考えないと大変多くの方に御不便をおかけすることになるのではないかということを問題提起しているわけであります。
 ちょっと長くなって恐縮ですけれども、私は今、今田先生がおっしゃったことの具体的な問題というのがよくわかりませんでしたので、資料3に書いてある「オンライン調査を導入していない理由について」を踏まえた上で御意見申し上げると、私はここに書いてある理由というのは甚だ納得しがたい、ほとんどの場合理由になっていないのではないかと考えるものであります。
 もちろんここにある「?調査対象に関する理由」のうち、情報端末を備えていない環境にある被調査者に対してオンライン調査をすべきだということは、全く誰も多分常識的に考えないであろう。ただし、零細企業を対象としていたりとか、小規模企業とか中高年を対象としているからオンライン調査ができないというのは一体いつの時代のお話をされているのかということをぜひとも教えていただきたい。
 今、むしろ零細企業がこの苦しい経済環境の中でやっていくためにはオンラインを有効利用しない限り低コストを実装できないわけで、これはあまりにも零細企業とか中高年の方々を愚弄している表現であると、私はあえてどぎつい表現を使わせていただきたいと思います。
 対象客体数が少ないということも1つは理由にはなるかもしれませんが、本当に今のオンライン調査をするときの調査コスト、特にセットアップコストがオンライン調査のほうが高いのか、郵送調査・訪問調査が高いのかはよくよく吟味する必要があると思います。今はいろいろな形で、場合によってはフリーでオンライン調査ができることもあります。むしろ対象客体数が少ない場合にはオンライン調査のほうが低コストで実施することができるような状況であることは間違いないと思います。
 調査周期に関しても、調査周期が不定期だからオンラインは使わないということはないと思いますし、また、調査項目が複雑であって調査員の説明が必要であるというのは、もちろん一部の調査の場合にはそのとおりだと思いますが、これは場合によってはオンライン調査の問題ではなく調査そのものの問題であるわけで、そこはオンライン調査を問うのではなく調査が被対象者に対してフレンドリーであるかということが議論されるべきであると思います。
 一々ここで問題提起をすると時間がそれで終わってしまいますので、今のインターネットの利用状況ということをぜひ考えていただいて、そろそろデフォルト戦略の転換を大いに議論すべきではないか、あいまいならば、まずオンライン調査ができるのではないかということを前提として、できない場合にはそれを前提としないという議論の展開をしていかなければならないということを私の御意見として申し上げたいと思います。

○廣松座長 ありがとうございました。
 どうぞ。

○伊澤統計情報部長 我々の問題提起の仕方が十分でなかったため誤解を招いている部分があるのかなと思っておりますけれども、私は今田先生の言っておられることと玄田先生の言っておられることは決して矛盾、対立していないと考えています。我々はこの場で、オンライン調査の戦略とかというものを既につくって、提示をしているわけではなくて、メリットとかデメリット、できない理由、このようなものを我々のほうで厚生労働省の調査実施部局から集めてきて、こういうものがありますということで、とりあえず事実として御提示させていただいているわけです。そして、これについて御議論をいただいた上で、今後どういう部分についてならオンラインをやっていけるのか、オンラインのメリットを最大限に生かせるような分野というのはどういうところなのか、逆にオンラインにはなじまなくて郵送調査を続けるなら続ける、そういった調査はどのような種類の調査なのか、そういったものを少し浮き彫りにしていって、それをもとに今後の戦略を立てていきたいということを意図して提案させていただいておるところでございます。
 そういう意味では、玄田先生から今、導入していない理由についていろいろ御意見いただきましたけれども、むしろそういう御議論をいろいろやっていただいた上で、オンライン調査はどうあるべきかというのを我々として考えていきたいという趣旨で資料を出させていただいておりますので、今のような御議論の方向でぜひいろいろ御意見を伺わせていただければと思います。
 よろしくお願いします。

○廣松座長 ありがとうございました。
 では、岩田委員、どうぞ。

○岩田委員 2つありまして、1つは、今のオンラインとの関係なのですけれども、伝統的な訪問調査とか郵送調査とオンライン調査という対比だけではなくて、調査方法というのはかなりいろいろな方法があるだろうと思うのです。
 例えば個人・世帯調査の訪問調査に際して、端末を持っていってそれで入れてもらう。これはとてもいいやり方でして、かなり複雑な調査項目とか、あるいは、例えば最低生活費などというときに、いろいろ選んでやると、最後に幾らになりますというのが出てそれを見て判断するとか、結構いろいろな面白いやり方ができるだろうと思っているのです。
 それと、私は大分前ですけれどもドイツにパネル調査のやり方を聞きに行ったときに、青少年の調査などでヘッドホンから質問肢が流れて、回答用紙にチェックしていく。そうすると家族がいてもどういう調査かわからないのです。これは麻薬の使用とかかなりデリケートな問題なのですけれども、こちらには質問が書いていないので、親に聞かれないで書けるといいますか、何をつけているのかわからないのです。
 今だったら多分こういう端末を使ってその答えがそのままネット上に行くということもできるだろうと思うので、調査方法それ自体がもうちょっと多様化してもいいのではないか。もちろんコストの問題がありますけれども、狙いは、調査というのは調査すべき人を逃さないということですので、そういう観点から調査手法というのはもう少し柔軟に組み合わせられるのではないかなというのが1つの意見です。
 もう一つは、細かい話なのですけれども、先ほどいただいた席上配付資料1の「オンライン化率の状況」の2ページですけれども、同じ福祉事務所の調査で12と13のオンライン化率というのがすごく違うのですけれども、しかも下のほうは先に始めているのに何でこんなに違うのだろうと思うのです。
 何かもしおわかりになりましたら。

○田邉統計企画調整室長 今、岩田先生のほうから御照会ございました、特に「福祉事務所現況調査」のオンライン化率が低いということでございますが、この調査につきましては平成22年度からオンラインを導入しておりますが、提出票及び調査票の提出に当たっては電子媒体によってこれを行うことができることとするということを最初に言っておりまして、それは平成22年、オンライン化する前からそういう形でずっとやっておりました。
 したがって、現在でも従来の方法、郵送で、媒体を送ってくるという方法がとられている事務所が結構多くて、なかなかオンラインに切りかわらないという事情がございまして、オンライン化率が上がっていないということを伺っております。

○廣松座長 ありがとうございました。
 岩田委員の最初の御指摘に関して、確かに今、技術がどんどん進んでいるわけで、それをどううまく統計調査に取り込むかという点は1つ大変重要な点だと思います。
 半分ジョークみたいな話ですが、先ほど、平成27年の国勢調査にオンライン調査を全国的に展開するという方針で今は進んでいると御紹介いたしました。一方で、もう若い人にとっては、今言っているオンライン調査などというのは古い、PCそのものをもう使わなくなっている。確かに団塊の世代がだんだん定年退職していって高齢者のほうは多分使う、あるいは使える人が増えているというかリテラシーが上がっているのだろうと思いますが、逆に若い層はもうPCなど持たない。スマートフォンというかそちらのほうがメインになっていて、特に調査でなかなか協力が得られない若い層にどうやって参加していただくかといったときに、今、一生懸命PCを主体としたオンライン調査を考えて努力してもちょっとピントが外れているというか、そういう現象も起きつつあるようでございます。
 だからといって、いきなりスマートフォンを使った調査というのはまだ技術的にも制度的にもというか、十分蓄積があるわけではありませんので、ちょっと難しいところだろうと思います。しかし、やはり将来的にそういう方向も考えなければいけないということになるように思います。
 ほかにいかがですか。
 どうぞ。

○阿藤委員 国勢調査とひっかけて言うと、調査方法の多様化ということの背景として、1つには技術的な発達とかニーズとかありますけれども、相対的に調査員調査というものが非常に困難になっているというところが大きかったと思うのです。
 その点で今日の御説明がオンライン調査のところで一区切りして、調査員調査は資料4のほうで説明されるようですね。区切って議論すると案外全体像が見えなくなるということもあります。厚生労働でやられている世帯調査の調査員調査というものがまだまだ十分で国調とは違う、だからそれほど調査実施者側からいうとニーズか高くない。ということでわざわざプログラム開発をして大変なお金をかけてというところまでまだいっていないということなのか、その辺の事情がよくわからないのですが。

○廣松座長 とりあえず最初の話題というか、オンライン調査に関しては、一応時間配分として30分〜40分程度ということになっておりますので、もしお差し支えなければ、今、阿藤委員のほうからも御指摘ございましたとおり、もう一つの話題として調査員調査の点についても資料をまとめていただいておりますので、その説明をしていただき、あわせてまた改めて御議論いただければと思います。
 では、次の調査員調査について、説明をお願いいたします。

○田邉統計企画調整室長 それでは、資料4を御覧ください。
 調査員調査の課題とその対応につきまして、調査員を使っている29の調査の所管課室のほうからそれぞれ課題とどう対応を図っているかといったようなことについて聴取をして取りまとめた資料でございます。
 まず「調査員について」の課題といたしましては、基本的に調査員の質と量の確保の問題ということになっております。被調査者に対する調査員の対応が不慣れな場合、苦情の増加や回答拒否などにつながる、調査精度を確保する上で、調査員に一定のスキルが必要である、調査員の調査内容等に関する理解不足や理解度のばらつきがある、調査員の確保が容易ではない、ということなのですけれども、ちなみに厚生労働省におきましては、総務省ですとか農水省のような、いわゆる調査員の登録制度はございませんので、調査の実施に際しましてその都度都道府県に調査員の確保、任命を委託いたしまして、保健所ですとか福祉事務所を経由して民生委員さんとか自治会長さんにお願いをしたり、あるいは調査員経験者ですとか自治会、町内会などの第三者の推薦、こういったものによって調査員を確保しているケースが多いと聞いております。
 ただ、実態といたしましては、調査員を引き受けていただいている方の半数は総務省の登録調査員さんであるというアンケート結果もございまして、地域においては特定の方がいろいろな調査の調査員を引き受けていただいているという実態なのではないかと考えております。そういった中で、私どもとしても、調査員さんの活動を少しでも支援するために、資料にございますような地道な対応を行っているというところでございます。
 それから「被調査者について」の課題でございます。こちらはまさに個人情報保護の意識の高まりといった今の時代的な背景から出されている課題となっております。調査員によるプライバシーの侵害となることを懸念する被調査者が少なくない、見知らぬ人が調査を行うことへの抵抗感を持つ被調査者が多い、調査員が知り合いの場合、知っている人に自分の情報が記入されている調査票を渡したくない、といったような苦情にも近い形で課題が出されております。
 こういったことに対しては、当然回収を密封方式としたり、調査員の身分を明らかにしたり、挨拶状といったようなものを携行するというような対応を図っております。
 裏面を御覧ください。
 調査員が各世帯を訪問する際に、最近特に昼間いらっしゃらない世帯が非常に多いといったことで調査が困難な場合があるといったような問題。それから、セキュリティの高いマンション等に入れないケース。最近のマンションは非常にセキュリティがしっかりしているといったことが、逆に被調査者へのアクセスを遠くしているという状況があるということでございます。それから、調査によっては調査時期が冬季、冬場になることによって積雪地帯で移動に困難なケースがありますといったような場合。それから、これは先ほどの自治体への委託の関係ですけれども、各都道府県にお願いをしている関係から、調査員の確保や任命、当然説明会等を開いていただくといったような事務負担が非常に大きいといった問題が出されております。
 以上でございます。

○廣松座長 ありがとうございました。
 これも必ずしも厚生労働統計だけに限った問題ではなくて、統計調査全般にかかわることかと思います。今回は、厚生労働省内の事業仕分けの中で提起された論点に関して、特に調査員調査に焦点を当てて課題等をまとめていただいたものでございます。
 まず、この資料4に関しまして御質問、御意見ございましたら、どうぞ。
 さらに先ほど話題にいたしましたオンライン調査との関係についてでも構いませんので、御発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ、阿藤先生。

○阿藤委員 座長がおっしゃったように、これは各府省の調査に共通する現在の問題、現代の問題ということだと思うのです。こういう問題点は共通しているのですが、厚生労働省の世帯調査でこういう問題の結果、一体どういうことが起こっているのか。
 例えば国勢調査をやりますとフォローアップ調査を行って、どこの年齢層とか世帯が回答率が低いとかというふうな評価が多分あると思うのですが、厚生労働省の場合にはそういうことをなさっているのかどうかということ。つまり、こういう問題点が一体どれぐらい世帯調査の、あえて言えばゆがみを生んでいる可能性があるのかとか、そういう点の評価というのは行われているのでしょうか。

○田邉統計企画調整室長 厚生労働省の世帯調査におきましては、基幹統計でございます国民生活基礎調査が親標本調査という機能も持っておりまして、非常に重要な位置づけにあるわけですけれども、特に調査員の問題ということについてもこの国民生活基礎調査との関係が一番問題になってくる、主たる状況の分析をしていく上で重要になってくると考えております。
 この点につきまして、現在、世帯統計室でございますけれども、その都度国民生活基礎調査の結果に基づいた、評価と言えるかどうかわかりませんが、その調査の実施の事後にそれぞれの問題点の整理とか、今後に向けた課題の整理といったようなことは恒常的に行われているということだと思います。
 ただ、体系的に調査員の課題として問題を整理し、今後の対応をどうするかといったようなことについて十分に計画的な整理ができているということには至っていないと考えております。

○今田委員 個人調査とか世帯調査を実施する上で、調査員の量と質が重要になるという点ですが、最近は社会学会が中心になって調査士認定機構が設立され、調査士の育成ということが徐々に図られ始めています。まだまだそれほど一般化していないし、その方法も各大学が調査法の授業をやって、単位をとって、一定の教育の効果があった者に出すという形で、免許制度というほどの制度化された状況ではない。でも、方向としては、今言ったような調査員の質を確保することにある。
 それは、プライバシー問題とか調査実施において難しい問題やトラブルが多くなっている調査環境の変化への学会の対応であるのです。政府関係では従来から総務省の登録調査員とか、厚生労働省では自治体、地方組織に実施依頼などの方法が取られてきました。これまでは支障なくやれてきているのかもしれないのですが、調査員の質の確保という方向の中で、厚生労働省でも伝統的な自治体との関係で培われたものに依拠するだけでなく、長期的に調査員の質を確保するという方向性をきちっと打ち出して、セミナー等の費用もとって、育成体制を構築する時期なのかなと思っています。
 調査環境は本当に厳しい状況にあって、インターネットなどの新しい方法に期待するのは肯けることですが、それでも厳しい状況の中でやっていかなければいけない訳で、その場合、調査員の質、量というものの確保はとても重要になる。インターネットですべてが代替できるというわけではないので、そういう意味で調査員の訓練といいますか能力開発という質の向上について、整備に努めるということを今後考えていただければと思います。

○廣松座長 ありがとうございました。
 どうぞ。

○阿部委員 今の今田先生の発言に関連すると思うのですけれども、資料2の「?オンライン調査の問題点」の2つ目のポツですけれども、オンライン調査に関する照会が増加していて、現行の体制では電話がつながらないとか照会に対応するためのQ&Aの充実ということも問題点として書いてあるのです。
 このあたりのことを、例えば調査員の方ができるように訓練をするとか、そういうことも考えられるのではないかと思うのです。そうすると従来型の調査とオンラインの調査も同時に進行できるようなことというのはもしかしたら考えられるのではないかと思うのですけれども、そういうことも含めておやりになったらどうかと思います。

○廣松座長 ありがとうございます。
 今の点に関して、少なくとも今の政府統計関係者というか各省庁の統計関連の人材に関して、恐らく今までのような数をずっと維持していくのは大変難しくなりつつある。一部、民間の事業者の活用というか、彼らが持っているノウハウ等をうまく利用するということが必要になってくるのではないかと考えます。
 そのとき当然のことながら、そのことによって質が落ちる、低下するというのは大変困ったことですから、そうではなくて統計の質を維持したままどういう形で今までとは違う方法をとるかということになろうかと思います。
 その中の一部に先ほど今田先生のほうから御指摘がありました調査員あるいはそういう人材の育成、養成というのが1つの大きな柱ではないかと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ、土屋委員、お願いします。

○土屋委員 総論的なものと原則論になると思うのですが、調査員の養成が大変難しい現況では、やはり調査員を使った調査というのは一体どういうものが本当に必要なのかというのはもう一度練り直す必要があるのではないのか。
 そうしますと、世帯・個人を対象としたのも1つもオンラインが使われていないというのはちょっと極端ではないかと思うのです。逆の見方から言って、どういうものにそれを適用していったらいいのか。
 このオンライン調査を導入しない理由、玄田先生と私も同じような意見で、見ていっても?〜?まで該当するのがほとんどないのです。せいぜい△ぐらいで、なぜこれが理由になるのかなというようなものばかりで、むしろ医療保険のレセプトのものを医師会が反対したときに80以上の医者ができないではないかというのと全く同じ理由に聞こえてくるという点があります。
 それともう一つは、廣松先生がおっしゃったスマートフォンなのですが、原則はインターネットなので末端機は違うという解釈でよろしいのではないかと思うのです。これはソフトをどう組むかということは、ゲーム屋さんがたくさんいますので、そういう方にむしろ社会貢献をしていただけば、それこそもっとスマートな入力ができるのではないかという気がいたします。

○廣松座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。

○土屋委員 これはむしろ質問なのですけれども、席上配付資料の1の?のe-Govの5番目、これはオンライン化率が上がっていていいのですけれども、対象が組合員の3万人とか2,000万人と書いてあるのですが、これは実際の対象は保険者ですね。

○田邉統計企画調整室長 そうです。

○土屋委員 それであればもっと100%を目指したいという気がいたします。
 それから、これは横道にそれた質問なのですが、厚生労働省は稟議は既に全部電子化ですか。まだ判子ですか。

○田邉統計企画調整室長 決裁でございますか。
 原則電子決裁ということになっておりますが、紙も若干残っているかと思います。

○土屋委員 やはりその辺からやっていかないと困るのです。

○廣松座長 ありがとうございました。
 今の土屋委員の御指摘の中で、調査員調査として残すべきものは何かということですが、恐らく特に個人・世帯を対象とした調査になろうかと思います。今、いろいろな形で高齢者の状況というのが注目をされていて、その状況、現状を捉えるということが大変重要な問題になっています。高齢者の中には紙でもなかなか書くのが難しいという方もおられて、その意味で調査員の人が行って、いわば一種の聞き取り調査、あるいは先ほど岩田委員はそこの部分をもう少し新しい機械というか技術を導入してやれる可能性があるのではないかという御意見だったと思いますが、当面は調査員の人が訪問をして高齢者の人から聞いて、それを質問用紙に書き写すというようなことが必要になりつつあります。最低それに必要な調査員の方を確保するとかということが必要になってきているのではないかとは思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 今回は検討会の場ですので、厚生労働省内の主として一般統計を念頭に置いて、オンライン調査の現状と問題点、さらにそれと密接に関係する調査員調査の両方に関して御議論をいただきました。
 何遍も繰り返しておりますが、恐らくこのこと自体は厚生労働省が所管をしている統計調査だけの議論ではなくて、公的統計全体に共通する問題だろうと思います。したがって、今後公的統計の整備を進める上で、この調査方法に関しても、いろいろな場でさらに議論がなされるものと考えております。
 きょうのメインの議題でありますこの2つ、オンライン調査と調査員調査に関しまして、何かほかに御発言はございますか。
 どうぞ。

○永瀬委員 介護保険が2000年に導入されましたが、このときにはネットを通じて介護給付の情報を収集するように企画され実施されました。その結果、介護給付月報は、他の社会保障関連の統計と比べますと、これまでになく早く出される。そのことに驚いたことが思い出されます。最初からネットを利用する予定で調査を設定すれば早くデータがとれて、しかも発表もすぐに出てすぐに見られる。
 介護保険は基本的には国がお金を出しているものですので、事業主体のほうとしてもそういう情報が要求されれば要求に沿って回答しようと思う。その点からいえば、他の社会保険関係の情報もどうやったら一番情報をうまくとれるのかをしっかり調査した上で、どうせならネット利用による回収を100%に近づけませんとコストが下がらないので、100%ネット回収という形に見直すよう持っていくというのは1つの考え方なのではないか。
 一方で、企業などの事業者からの統計は、こういう情報は御協力いただくという性格のものなので、それは先方の要望をいろいろと聞く必要もあるのではないか。
 それから、世帯の調査員に関しては、中途半端にネット化が進むとかえって調査員の毎月の仕事がなくなって調査員をキープできなくなってしまうという問題がないのだろうかということを質問として伺いたい。
 いずれにせよ、技術も大きく変化しましたので、費用と調査方法を考えて戦略的にやっていかなくてはいけないだろうと考えます。

○廣松座長 ありがとうございました。
 ほかに。
 どうぞ。

○土屋委員 今のインセンティブの関係なのですけれども、オンライン化でありがたいのは、ここにもあるように照合が早くできて結果が早く出る、スピードの面だと思うのです。これを調査に協力した方への還元という意味で、結果をどれだけ早くやるか。
 特に私ども医療関係者にとっては、前の年のものを見て自分のベンチマークを知るというのは次の経営戦略を立てるのに非常に重要なことで、スピード感というのが非常に大事になっていると思うのです。
 これはやはりそこへ還元するということが次の協力体制を得るという、これはお金のかからないインセンティブですので、ぜひそういう意味でもオンライン化というのは強力に進めていただきたいという気がいたします。

○廣松座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。

○阿部委員 オンライン化の話で多分大事だと思うのは、資料2の実際既にオンライン調査をやった調査の効果と問題点、特に問題点をどうつぶしていくかということだと思うのです。
 今、PDCAサイクルを回すというのも政府に問われているところなので、例えば2ページの上から2番目の「事業所調査の調査票回収時等に」、これは個人調査の協力依頼がオンライン化で行えなくなったと書いてあるのですけれども、これは何とかしたら従前のように調査依頼できるような仕組みはつくれないのかなと思うのです。ここからではどうすればいいかというのはよくわからないのですけれども、この問題点に対する解決策とかそういうのはどういうふうに検討されているのかとか、そこら辺も大変大事なことではないかと思うので、その辺りどうなっているのかということ。
 それから、資料3の「オンライン調査を導入していない」というのは、これから導入する可能性が高いところだと思うのですが、そういうところに既存のオンライン統計を導入した調査のメリット、デメリットが伝わっているのかどうか、あるいはそういう宣伝を省内でしているのかどうか、そのあたりはどうなのでしょうか。

○田邉統計企画調整室長 今、阿部先生から御指摘のありました、まず、こちらの「オンライン調査の問題点」の中で、事業所調査をやることによってその事業所に属する個人調査ができなくなったというふうに読めるのですけれども、ここは、オンラインで事業所票の回答をしていただいた場合、引き続き個人調査票につきましては、通常であれば調査員が持っていって、そこでお願いをしながら手渡しをするという方法なのですけれども、オンラインの場合は郵送でお願いをするというような形をとる場合がございまして、そのときには全く調査員がその事業所に接触がないという形になりまして、そのとき事業所にしてみるとオンラインでその調査は回答し終わった、もう協力したではないかというようなことで、また送られてきた個人票の調査票は「これは一体何だ」みたいな受け取られ方をするケースがあった。そのときにまた行って説明をして、実はこうなんですというようなことでお願いをしたようなことがございました。
 これは実は平成23年からオンライン化を始めたばかりの調査でございまして、今回新たにそういう状況があったということで、どうしたものかということで、これからその対応については多分原課のほうで考えていくことになるかと思います。ですから、オンライン化をしてみて初めてわかるトラブルとか必要な対応ということもあるかと思いますので、今回のケースはそういうことでございました。
 もう一つの、オンライン化に対するPRの問題、課題でございますけれども、オンライン化全体を今、厚生労働省としてどんどん推進していこうというようなことを特にPRをしたり周知をしたりということはまだしておりません。
 そういう中で、今回のこういう整備検討会の場をきっかけにして、今回出された御意見等を踏まえてどんどんこうしていくべきだという、先ほど今田先生から御指摘があった戦略的に調査をどうやっていくかというようなことを周知していく、リードしていくようなことを考えていきたいと思っております。

○廣松座長 よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 どうぞ。

○永瀬委員 質問なのですけれども、資料3の「?その他の理由」で「電子調査票の開発には多くの費用を要する」とは、これはそれほど費用がかかるものなのでしょうか。ここを少し説明していただけますか。

○田邉統計企画調整室長 それでは、ちょっと具体的に御説明しますと、こちらの分厚いファイルを御覧いただきたいのですけれども、この14番に病院報告の調査票が載っております。
 この病院報告は、患者票と従事者票の2枚の調査票から成り立っておりますけれども、これを先ほど申し上げました政府統計共同利用システムというのを利用してオンライン化を22年からスタートさせたものなのですけれども、この2票の調査票のボリュームで開発経費が139万7,000円で一応一般競争入札で落札しています。
 その開発期間が2〜3カ月かかるということなのです。これは総務省のほうからこれに乗せるためのガイドラインというのが示されておりまして、こういう仕様でつくってくださいというルールがありまして、それに則った形で各役所は外注してつくらなければいけないというところがございます。
 その経費の内訳としては、基本設計だとか開発、テストなども全て含まれている経費でございます。
 大体そんなイメージ、このボリュームでそれぐらいの経費ということだと思います。

○廣松座長 それはほかの省庁の調査でも問題になっているというか、問題提起されている点です。要するに政府共同利用システムというのはいわば枠というか箱であって、その中に具体的にどういう調査を入れるかということに関しては調査実施部局が責任を持って行うことになっています。そのときに当然いろいろな制約条件がありまして、それに合うような形の設計、開発をしなければいけないことになります。自由にゼロから設計できるわけではありませんので、その点は政府共同利用システムの1つの問題点ということで、ほかでも指摘されています。

○永瀬委員 WEB調査をお願いするときに、質問をつくっていただくのはさほどコストがかかりませんが、政府共同利用システムに載せる条件をクリアするのに非常にコストがかかるということなのですか。

○廣松座長 そうです。
 来年の1月から政府共同利用システムは新しいシステムに移るようですので、その時どういうふうになるかはまだよくわからない状況です。ただ、名前のとおり汎用性のあるシステムとしてつくられているものですから、それを個別の調査で使おうとすると、かえってその意味では手間あるいはコストがかかるという状況にあるようです。
 どうぞ。

○阿藤委員 ちょっと今日の議題にはのっていないのですが、資料1の2枚目のところに調査方法というのが並んでいますが、郵送調査というのが意外に多いのにびっくりしたのです。
 多分事業所あたりだとかなり回収率というのがいいということを前提にして郵送調査で十分間に合うということでやられているのだと思うのですが、世帯・個人についても7つ調査があると。これは一般的にいうと調査員調査と郵送調査では回収率がべらぼうに違うというのは、大学などの調査では6割と2割〜3割とか、それぐらいの違いがあるように思うのですが、その点でいうと郵送調査というものの結果の標本の偏りというか、そういうことについては実施者側で調査を評価されて使われているのか、ただコストダウンということで進んでいるのか、その辺のことを伺いたいのです。

○田邉統計企画調整室長 先生の御指摘があった世帯調査における郵送方法につきましては、例えば縦断調査がございますけれども、従来は出生時だけは郵送で、成年者と中高年は調査員調査を行っておりましたが、昨年、予算事情で財政当局からはっきり切られたという状況です。抵抗したのですけれども、従来の調査員調査から郵送調査に切りかえざるを得ないということになってしまいました。
 新たに第2コーホートとして要求をいたしまして、その要求の内容としては、最初が大事なので初回だけは調査員でやらせろ、2回目からはまだ未定ということで要求をさせていただきました。最初の第1回目は認められたということでございますが、今後、財政面で切りかえざるを得ないという状況もあり得るかと思います。
 あとはやはり施設・事業所を対象にしたものというのは調査員を使うまでもないという状況ですとか、あるいは類似した調査の中で事業所を対象にして郵送調査でこれまで成功してきた、あるいは一定7割以上の回答率が得られているというような経験則から郵送調査をとっているということだと思います。

○廣松座長 よろしいでしょうか。
 どうぞ。

○永瀬委員 そういう場合には、回収がないときには例えば手紙を出すとか、あるいは電話で督促するとかそういうようなフォローはしているのでしょうか。

○田邉統計企画調整室長 前回の回収率の課題のときにも御説明申し上げましたけれども、それぞれの調査でもちろん回収率を上げるために督促ですとか、いろいろな関係団体に協力していただくための挨拶状を出したりとか、そういった我々の知恵で考えられることは全てやっているということでございます。

○廣松座長 よろしいでしょうか。
 ほかに今日のこの議題に関しまして何か御発言がございますか。
 先ほど部長のほうからも御説明がございましたが、今回はオンライン調査、調査員調査のそれぞれの導入の状況とかあるいは課題に関して資料をまとめていただき、御議論いただきました。
 それをもとにオンライン調査の問題点の解消策とか、さらにはオンライン調査をどういう形で導入を推進していくかという点、それから、特に調査員調査に関しては調査員の確保に関して現在行われている措置以外に何か効果的な方法が考えられないかということで、いろいろな御意見をいただきました。
 どうぞ。

○今田委員 毎回の課題ではないので触れなかったのですけれども、言わずもがなだと思うのですが、調査方法を議論するときには回収率というのが最大の考慮する項目になる。この回収率の問題は前回議論したので今回はしていませんが、調査手法の問題として回収率の確保が課題になる。オンラインの場合も同様にこの問題が最重要になる。オンライン化と回収率はコンティンジェントであることをこの議論の総括として書きとどめておいていただきたいと思います。

○廣松座長 大変重要な御発言をありがとうございます。
 その点も踏まえて、今日の資料を御覧いただいて、後ほど何かお気づきの点あるいは思いつかれた点に関してございましたら、事務局のほうにどうかお寄せいただければと存じます。
 今、今田委員から御指摘がありました点は、この検討会の進め方として、一応各回のメインテーマを決めてやってはおりますが、当然それらは密接に関係したものでございますので、どうぞ前回の議論を思い出していただいて、その視点から今日のオンライン調査とか調査員調査のあり方、調査員の確保の問題に関しても、もしお気づきの点がございますれば事務局のほうにお寄せいただければと存じます。
 それでは、とりあえず本日の最初の議題「『厚生労働省統計調査の省内事業仕分け報告書』の論点に基づく各統計調査の検討について」の議論は以上にさせていただきます。
本日は「その他」としてもう一つ資料を用意していただいております。
 では、その説明を事務局のほうからお願いいたします。

○田邉統計企画調整室長 それでは、席上配付資料2ということで「平成23年度統計法施行状況に関する審議結果報告書」について御報告を申し上げます。
 平成21年3月に閣議決定をされました「公的統計の整備に関する基本的な計画」につきまして、この間当省における進捗状況につきましても当検討会の先生方に御確認をいただきながら、種々御意見も賜ってきたところでございます。これにつきまして、去る9月25日に統計委員会でお手元の報告書の形で取りまとめられました。
 資料の本編2ページを御覧ください。今般の平成23年度の施行状況に関する審議の進め方といたしましては、基本計画部会のもとに分野別に3つのワーキンググループが設置をされまして、あらかじめ選定をした重点的な審議課題を中心に審議するとともに、それぞれの課題に対する担当府省の自己評価につきましても、その妥当性について検討していただくということで、6月〜8月にかけまして各ワーキンググループ4回〜5回の会合を重ねて集中的に検討をいただいたところでございます。
 ちなみに、人口・社会統計分野の第2ワーキンググループにおきましては津谷先生が、共通・基盤的な事項を審議いただいた第3ワーキンググループは廣松先生が、それぞれ座長を務められました。それから、西郷先生におかれましては第1ワーキンググループの委員として御出席いただいたところでございます。
 2ページには各ワーキンググループのコアメンバーの先生方と重点的な審議課題の表が掲載されております。
 審議結果につきましては、特に厚生労働省関係の重点課題が多く取り上げられました第2ワーキンググループの内容を中心に、若干御紹介をしたいと思います。
 22ページを御覧ください。まず「少子高齢化等の進展やワークライフバランス等に対応した統計の整備」という重点課題に対しまして、その評価といたしましては、一定の具体的な改善措置を講じていることは評価できるけれども、企業・事業所の雇用管理とワークライフバランスとの関係の分析の観点から調査項目を総合的に把握できるようにはまだなっていない。したがって、今後各府省の実施する少子高齢化・ワークライフバランスに関する項目の全体像を整理して、過不足・重複について検討する必要があるという指摘を受けたところでございます。
 それから、23ページの「?企業活動の変化や働き方の多様化等に対応した労働統計の整備」につきまして、24ページの(ウ)にございますとおり、「雇用構造調査を用いて非正規雇用者数を継続的に把握する場合には、時系列的比較が可能となるよう、調査設計等を固定して実施する必要がある。また、非正規雇用者の実情把握を安定的に行う観点から、必要に応じて関係統計調査の見直しを行う必要がある。」という指摘がなされました。
 さらに、?でございますが、同一企業内での雇用形態の転換、とりわけ非正規雇用から正規雇用への転換につきまして、既存統計の中での捕捉可能性について検討することが必要といった指摘ですとか、同じく?におきまして、雇用・労働統計相互の整合性や比較可能性を向上させるため、就業形態及び雇用形態に関する用語の分類や概念について整理・見直しをすることが必要とされまして、総務省や厚生労働省をはじめとした関係省庁の役割分担が示されたところでございます。
 以上が第2ワーキンググループにおいて審議された当省としての主な課題でございますけれども、第3ワーキンググループにおきましても、31ページに「審議経過」がございますけれども、ここにありますように「東日本大震災を教訓とする大規模災害時における統計の役割・対応」、「統計の品質保証」の取組、統計職員の人材育成あるいは統計データの二次的利用の推進といった観点からの御審議をいただき、改めて当省としても基本スタンスと今後のあるべき方向といったものの確認をさせていただいたところでございます。
 以上、簡単でございますが、御報告とさせていただきます。

○廣松座長 ありがとうございました。
 ただいまの御報告に関しまして、何か御質問はございますか。
 どうぞ。

○阿藤委員 質問というよりもコメントなのですが、23ページのところに少子高齢化問題に関連して?の(ア)のところに2つ目の○があって、いわゆる結婚時期や子供の数にかかわる調査項目は調査の忌避感や精度の確保が困難とされている。このため、全数調査である国勢調査は、過去に「結婚年数」と出生数を把握していたが55年から削除した、こういう経緯が書かれているのですが、国勢調査は特に厚生労働ではないのでここでぶつぶつ言っても仕方がないのですが、まさに昭和55年に調査からこういう項目が落ちたというその時代というのはまだ少子化がそれほど進んでいない、話題にもなっていない。合計特殊出生率は比較的2に近いということで非常に安定していた時代ですね。
 その後超少子化状況になり、今、それこそ、その問題が政治経済も含めて大問題になっているにもかかわらず、当時の状況だけを踏まえてこういうコメントをするのはいかがなものか。少子化問題は本当に喫緊の課題であり、全国的な数字というものが自治体別にでも把握できるのはこういう調査しかないわけなのです。そこで大規模調査でこういうものを調べてほしいという要望があったのにもかかわらず、経緯を淡々と記しているというところが大変私としては不満である。廣松先生からでも何か伝わればということで申し上げました。

○廣松座長 わかりました。阿藤先生のコメントは重く受け止めました。
 当然のことながら、現在の基本計画はまだ継続中でございますので、来年度の法施行状況報告の中でどういうふうに取り扱うか。さらにもう少し中長期的な問題でございますが、次期の基本計画をそろそろ構想を練らなければいけない時期に来ていますので、今の阿藤先生のコメントに関してはなるべくそういう場で反映できるような形にさせていただければと思います。どうもありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 今日、かなり大部なものをいきなり席上配付という形でお渡ししたものですから、すぐには把握していただくのは難しいかと思います。もしお持ち帰りいただいて御覧いただいた後、何か今の阿藤先生のようなコメント等ございましたら事務局のほうへお寄せいただければと思います。
 どうぞ。

○永瀬委員 私も少子化の問題やワーク・ライフ・バランスの問題には大変関心を持っています。ここでもコメントとして少子化・ワーク・ライフ・バランス関係の調査項目を総合的に把握できるようにはまだなっていないということや、調査の過不足についてまだ検討が必要であると書いてあり、私もそう思います。たとえば離職理由として「出産・育児」が、「結婚」と分離されて作られたことで対応したとありますが、では、問題の重要性にかんがみればもっと質問の追加などの前進があってもいいと思っています。この点をお伝えします。

○廣松座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 本日予定しておりました議題は以上でございますが、全体を通じまして何か御発言はございますか。よろしいでしょうか。
 本日委員の方からいただいた御意見等に関しましては、事務局のほうで次回検討会までに整理をお願いしたいと思います。
 それでは、事務局のほうから今後のスケジュール等について御説明をお願いいたします。

○辻田企画課長 長時間にわたり、熱心な御審議をいただきまして、本当にありがとうございました。
 次回の検討会ですけれども、今のところ12月中を予定しておりますけれども、日程等については先生方に別途個別に調整をさせていただいて、改めて御案内をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、これをもちまして本日の検討会は終了させていただきます。
 本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。


(了)
<照会先>

大臣官房統計情報部企画課
統計企画調整室

統計企画係: 03-5253-1111(内線7373)

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