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2011年9月28日 第78回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成23年9月28日(水) 15:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)12階 職業安定局第1会議室


○議題

・雇用保険制度について
・その他

○議事

○清家部会長 時間より少し早いですが、委員の皆様がお揃いですので、第78回「雇用保険部会」を開催いたします。
 本日の出欠状況ですが、野川委員、塩野委員はご欠席です。次に、先般の人事異動で事務局に異動がありましたのでご紹介いたします。職業安定局総務課長に大西康之さんが就任されました。この部会の担当である雇用保険課長に土田浩史さんがご就任いたしました。雇用保険課の調査官に小澤時男さんが就任されました。雇用保険課の課長補佐に吉村紀一郎さんがご就任されました。同じく課長補佐に佐藤康弘さん、鶴谷陽子さん、金尾文敬さんが御就任されています。なお、本日はこのあとの説明資料の関係で、雇用均等・児童家庭局総務課少子化対策企画室の海老室長補佐にもご出席いただいております。
 それでは議題に入りますが、本日の議題の「雇用保険制度について」に移ります前に、議題「その他」として、事務局より2点ご説明がございます。まずは本日、厚生労働大臣から告示されました広域延長給付の措置について、事務局からご説明をお願いいたします。
○吉村課長補佐 資料No.2に基づきましてご説明させていただきます。資料No.2「広域延長給付の措置について」の1頁目をご覧ください。部会長からもお話がありましたとおり、本日付で大臣告示をいたしました広域延長給付につきましてご説明させていただきます。
 委員の皆様ご承知のとおり、震災によってやむを得ず離職された方々につきましては、雇用保険法を平成21年に改正いたしまして、個別延長給付という形で最大60日、さらには本年5月の震災の特別措置法に基づきまして、給付日数が60日という形で延長されているところです。こうした離職者の雇用保険の支給につきましては、短かい方は早い場合10月中旬から支給が切れてしまうという事態が生じることが予想されておりました。もちろんその復興事業ですとか、雇用創出基金事業などを通じ、雇用の場を作っていくということが第一ですが、一方で被害が大きくて雇用情勢が厳しいという被災地域もあるところです。
 こういった状況を受けまして、大臣のほうからも離職者に対する雇用保険法上の取扱いについて検討するようにという指示もいただいておりましたし、被災地の自治体の方からも何とか給付の延長等をできないのかというご指摘もありました。こういったことから、被災地の離職者に対しまして、雇用保険上、何か措置ができないかということを検討しておりましたところ、雇用保険法上の要件を見ますと、満たしているということがわかりました。被災3県の沿岸地域、原子力発電所の警戒区域、計画的避難区域で特に雇用情勢が厳しく、就職が困難な地域として指定しまして、こういった地域に居住する求職者の方に対しましては、広域的な求職活動も視野に入れた求職活動のために、来たる10月1日より90日間の給付期間の延長を行うことといたしました。近年では、この広域延長給付を発動した例がありませんでしたが、いちばん最近では、平成16年度に福岡県の一部の地域で指定したという経緯があります。
 今回、具体的に指定されております地域につきましては、2頁の地図をご覧ください。基本的に被災3県の沿岸地域のハローワーク、一部福島県ですが、原発の警戒区域、あるいは計画的避難区域に該当している地域を今回の広域延長給付の措置を取る地域として指定をさせていただいているところです。
 3頁は、本日告示されました具体的な告示です。3頁と4頁につきましては、どういった地域が今回の指定の対象になっているか、さらには今回の措置を講じる期間が平成23年10月1日から平成24年9月30日までの1年間を措置する期間として定めています。
 5頁です。3頁、4頁の地域を指定する告示に加えまして、今回、広域延長給付の対象となられた方が居住地を変更した場合においても、引き続き給付が受けられるようにするために、このような告示を改正しております。
 6頁以降は参照条文です。6頁には広域延長給付について規定を置いている雇用保険法第二十五条、第二十六条、7頁には雇用保険法施行令第六条におきまして、広域延長給付の措置を決定するに当たっての基準や、給付日数が90日ですよということが定められておりますので、この最後の2枚を参照条文として付けております。今回の広域延長給付の措置についての概要の説明は以上です。
○清家部会長 ありがとうございました。ただいま事務局からご説明がありました広域延長給付の措置につきまして、何かご質問、ご意見はございますでしょうか。
○新谷委員 今回の広域延長給付の措置につきましては、被災地において求人のミスマッチ等々があって、現在も多くの求職活動をされている方々がいるという状況の中では、理解するものであります。ただし、本来であれば、やはり求職者が希望する職と良質な求人情報をうまくマッチングさせていくということが基本であるべきと考えております。厚労省やハローワークについては、被災された求職者、失業された方に対して、就職に向けた支援を引き続き強力に進めていただきたいと思いますし、また良質な雇用を創出するという政策におかれても、是非それを強力に推進していただきたいと思います。以上です。
○遠藤委員 今回の広域延長給付の決定につきましては、妥当であり必要なご対応であったと考えます。また、いま新谷委員からご指摘がございましたように、積極的な求職活動の支援も引き続き行っていただきたく思っております。
 運用に関わる件で何点かお尋ねをさせていただきたいと思います。冒頭にご説明いただきました資料の中に、「広域的な求職も視野に入れた活動を行う求職者に対し」と書いてあります。具体的にこの90日間の延長日数を受けることによって、受ける前と受けた後でハローワークの対応がどのように変わってくるのか、条文は付いているようなのですが、何かご説明いただくことがあれば教えていただきたいのがまず1点目です。
 2点目は、大変細かいことで恐縮です。所定給付日数があって、最大で60日+60日の120日、さらに90日というパターンがあり、もう1つのパターンとして、所定給付日数、中飛ばしまして直ちに広域延長給付となるような、この組合せはあり得るのか。さらには今回、被災者に向けて失業等給付における特例の支給が行われており、実際は離職していないけれども、離職扱いしている。あるいは再雇用が予定されているけれども、一時離職という形で支給されている。そういった方々についても広域延長給付が適用されるのかどうかということです。
 3つ目といたしましては、指定地域に居住しているということが要件になっており、これはレアケースになるのかもしれませんが、そもそもは指定地域以外の場所に居住されていた方が、指定地域に移転し、しばらくしてそこで広域延長給付の決定を受けたあと、また指定地域外に動いていく。こういうパターンの場合も、最終的には広域延長給付の90日間の受給満了ができるのかどうかをお尋ねできればと思います。
○清家部会長 3点ほどご質問事項があったかと思いますが、事務局からお答えいただけますか。
○土田課長 1点目ですが、ハローワークの対応がこの広域延長給付によって変わるのかどうかということですが、当然広域延長給付に延長するかどうかにつきましては、広域的な就職活動をやっていただけるかどうかということがありますので、その辺の確認はハローワークの窓口でさせていただくことになります。
 あと個別延長給付を受給せずに、いきなり広域延長給付というのができるのかどうかということですが、雇用保険法の第二十八条に調整規定が設けられておりまして、それによりまして、基本的には個別延長給付が優先されて、その後に広域延長給付ということになります。
 それから、休業の特例の関係につきましては、普通休業している場合は、毎月認定には来ていただいておりますが、やはり広域延長給付ということですので、原則、求職の申込みをしていただかなければならないだろうと思っております。それは最低限していただいて、その上で広域的な給付もあり得るということで対応させていただきたいと思っております。
 それから、指定地域外から転居してきた場合ということですが、本日告示がされましたが、この告示の後に指定地域内に転居されたという方は、原則として雇用保険法の第二十六条によりまして、基本的には広域延長の対象にはならないということですので、そのあとに出て行っても、それは対象にはならないということになります。
○清家部会長 ほかにご質問、ご意見ございますか。よろしゅうございますか。それでは、ただいまのご指摘の点を踏まえてくださるということで、いずれにいたしましても、事務局のほうからご説明がありました広域延長給付の措置については、これを当部会として了解するということということでよろしいですか。
                (了承)
○清家部会長 ありがとうございました。では、そのようにさせていただきます。
 引き続きまして、「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめの概要」についてご説明をいただきます。
○海老室長補佐 雇用均等・児童家庭局の少子化対策企画室で子育て支援の関係を担当しております海老と申します。よろしくお願いいたします。資料No.3をご用意ください。「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめの概要」です。なぜこの部会で説明のお時間をいただいたのかというところからまずご説明させていただこうと思います。
 子ども・子育て新システムは子ども・子育て支援に関する包括的・一元的な制度を作っていこうということで、内閣府を中心に議論を行っているものです。代表的な内容としましては、幼保一体化の検討であったり、保育制度の見直しであったりとか、そういったことが大きな柱になっております。その議論の中で、出産から保育、育児に至るまで一元的にサポートできるような仕組みを作っていく必要があるのではないかといったことが論点として挙げられております。その中で出産・育児の休業に関する現金給付の扱いについて、新しい子どものための仕組みの中にどのように位置づけていくのかどうかも含めて検討をしていきましょうといったことが議論されました。現在、産前産後の給付については健康保険、育児休業給付については雇用保険の制度の中で給付されています。現行の制度の仕組みも踏まえながら、新しい仕組みの中でどのように考えていくかということを議論してきたところですが、これまで議論をしてきた中間的なとりまとめが今年の7月に行われました。これまでの議論の中間的な整理なされたということで、その内容について、本日ご説明をさせていただければと思いまして、今回は時間をいただいた次第でございます。
 資料の1頁、これまでの検討の経緯と書いてある頁、「次世代育成支援の構築に向けた検討経緯」といろいろ書いてありますが、議論のスタートとしては平成21年の12月に閣議決定されております緊急経済対策の中でも、次世代育成支援のための新しい仕組みを作っていくべきであるといったことが閣議決定をされております。それを踏まえ、昨年の1月に子ども・子育て新システム検討会議が設けられまして、その下で議論が行われてまいりました。議論は内閣府を中心にいたしまして、厚生労働省、文部科学省、財務省、総務省といったところが入りまして、関係省庁が参画した形で行ってきております。昨年の6月には、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」が取りまとめられまして、それを踏まえて、制度の具体化に向けた議論を昨年9月から重ねてまいりまして、今年の7月にいままでの議論の中間的な整理というものを行ったという経緯です。
 なお、この子ども・子育て新システムについては、社会保障と税の一体改革の中でも、優先的に取り組む課題だということで挙げられておりまして、税制抜本改革とともに、早急に法案を提出していくべきだということで、平成23年度中に法案を出すこととされているそれらの改革の中の1つの課題として、法案提出に向けた議論を行っているところです。
 2頁以降が検討体制図です。子ども・子育て新システム検討会議は大臣級の会合です。その下に「作業グループ」という緑の枠がありますが、内閣府、あるいはその各省の副大臣、政務官がメンバーとなりまして、議論を行ってきております。さらにその下に「ワーキングチーム」というのが設けられておりまして、労使の団体をはじめとしまして、子育ての関係団体であったり、有識者の方であったり、そういった方々にも参画いただきまして、議論を重ねてきております。    
 3頁、4頁は具体的なメンバーですとか、参考に付けていますのでご覧ください。
 5頁をご覧ください。「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱(抄)」というのがあります。これは、昨年の6月に少子化社会対策会議決定ということで、新しい仕組みの基本的な考え方、制度検討の基本的な方向性を取りまとめたものです。この中で、II「基本設計」の2つ目の○に線が引いてありますが、まず基本的な考え方としては、いま事業ごとにばらばらになっている子どもと子育て支援対策を再編成して、制度・財源・給付について、包括的・一元的な制度を構築していくということを、基本的なコンセプトに掲げましょうということが挙げられております。さらにIII「給付設計」の(1)の産前・産後・育児休業給付というところで、産前・産後・育児期の就業中断中においても安心して子どもが育てられるようにということで、産前・産後・育児休業中の現金給付の一体化を実施方法と合わせて検討するといったことが挙げられておりました。
 昨年の6月の基本制度案要綱を踏まえまして、ワーキングチームでさらに議論を重ねてきておりました。産前・産後・育児休業中の現金給付の一体化についてはこれをどのように制度として位置づけていくかといったことを議論した際に、各委員からの意見といたしましては、「そもそもこの事務を一体誰がやっていくのか」といったものがありました。いま、健康保険と雇用保険ということを考えても分かれておりますし、新しい子ども・子育て新システムというのは、基本的には市町村が実施主体であるということで検討が進められております。その中で、こういった産前・産後・育児休業中の現金給付について果たして市町村が事務を担うということができるのかどうかということも含めて疑問があるのではないかといったようなこと。あるいはそもそも現行の制度の給付の水準の違いであったり、あるいは範囲であったり、あるいは財源であったり、実施主体であったり、そういったものがばらばらな中で、本当に持続可能な仕組みとして位置づけるには、十分な議論が必要なのではないかといったようなこと。そもそもいまの仕組みが労使で拠出している雇用保険だとか、あるいは健康保険、こういったようなものに関わってくるものでもありますので、子ども・子育て新システムを作るのだといって、あまりすぐに議論するという状況にはなかなかないのではないか。もちろん課題として検討すべき課題だということは確かなのだけれども、いろいろな関係者も含めて丁寧に議論していく必要があるのではないか。こういったような議論がワーキングチームにおいてなされておりました。
 それを踏まえまして、今年の7月の中間とりまとめにおいて、一定の整理ということで、結論を申してしまうと、将来の検討課題ということで整理されているところでございます。6頁以降が、中間とりまとめの概要を少し取りまとめたものになります。8頁をご覧ください。新しい仕組みの中で、給付をどのように位置づけようかということを整理した図になります。現金給付、現物給付といろいろありますが、出産・育児に関する休業に伴う給付というのは、「将来の検討課題」とありますが、ワーキングチームにおける議論を踏まえて、すぐに新しい仕組みの中で一元化してやっていくというのはなかなか難しいのではないかと。将来的な検討課題ということで位置づけるべきではないかといった整理がなされております。9頁は、子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめで基本制度ワーキングチームというところで整理をしたものになります。※のいちばん下のところに、「将来的な検討課題とする」いうことで整理をされています。
 この中間まとめでは、先ほどいろいろな給付がありましたけれども、子どものための現金給付であったりとか、地域の子育て支援事業であったりとか、あとは幼保一体化、こういったものを新しい仕組みの中に位置づけていこうということで、中間とりまとめの中では整理をされております。このワーキングチームの中間とりまとめを踏まえまして、全閣僚で構成されております少子化社会対策会議というところで、「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめについて」が決定をされておりまして、税制抜本改革とともに早急に法案を提出しましょうといったことが取りまとめられております。それは10頁の最後に参考として付けています。この中間とりまとめを踏まえまして、法案提出に向けた議論を秋以降進めていきまして、年末に向けて取りまとめを進めていくことになるかと思います。中間とりまとめの概要については、以上ご報告を申し上げます。
○清家部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまご説明がありました子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめにつきまして、何かご質問、ご意見はございますか。よろしいですか。ありがとうございました。
 それでは議事に移りたいと思います。まず事務局より、資料No.1-1から資料No.1-4までご説明をいただきました上で、質疑に入りたいと思います。
○吉村課長補佐 事務局から資料の説明をさせていただきます。資料No.1-1「雇用保険制度に係る主な検討」と書いてあります資料の1頁をめくっていただけますでしょうか。まず、今後雇用保険制度に係る検討していただきたい主な検討課題として、大きく2つ掲げさせていただいております。1つ目が「失業等給付について」、2つ目が「財政運営について」です。1つ目の失業等給付につきましては、本年1月に雇用保険部会でご報告いただきました報告書におきまして、今後の検討課題とされております事項、例えば平成23年度末までの暫定措置の取扱い、基本手当の水準、マルチジョブホルダーへの対応、65歳以降への対処、高年齢雇用継続給付のあり方、教育訓練給付のあり方、こういったことを掲げさせていただいております。
 2番目の財政運営につきましては、失業等給付、あるいは二事業といったことが議論になるのではないかと思っておりまして、具体的には括弧の中に書いてありますが、雇用保険の国庫負担の原則復帰、あるいは保険料率、こういったものが検討課題になるのではないかということで掲げさせていただいています。
 続きまして資料No.1-2「雇用保険制度の概要」です。この資料は雇用保険制度の概要を簡単に整理したものです。委員の皆様はよくご存じの部分かとは思いますので、なるべく簡略にご説明します。
 1頁目です。これが雇用保険制度の全体像をまとめたものです。主な給付として、失業等給付、これが約2兆3,238億円の予算です。その主なものとして、求職者給付、それ以外のものとして、早期再就職者への給付として就職促進給付、あるいは自発的な教育訓練を受けておられる方への教育訓練給付、あるいは雇用継続する方への給付としまして、雇用継続給付などが制度としてあります。この大元である失業等給付に加えまして、昨年度議論いただきました求職者支援制度につきましては、就職支援法事業という形で、雇用保険の附帯事業として位置づけられております。これにつきましては、本年度約628億円の予算を計上しております。これはあくまで本年10月1日からの施行ですので、来年度以降につきましては、もう少し額は増えるのかなと思っております。
 1頁の下のほうですが、雇用保険と書いてあるところの下のほうに、保険料率というところがあります。雇用保険の失業等給付の部分につきましては、保険料としまして、労使折半で全体として1,000分の12という保険料をいただいているところでございます。そうした保険料、あるいは国庫負担で余剰が出る場合、あるいは足りない場合というのは、積立金で調整しているところでございまして、積立金につきましては平成23年度末で4兆3,328億円を計上しています。
 いちばん下に二事業とありますが、これにつきましては事業主の方からいただいております保険料の1,000分の3.5を元に、雇用安定事業、能開事業、例えば雇用調整助成金のような雇用安定事業を行っていたり、あるいは能力開発施設の設置・運営というようなことを、能力開発事業として行っておりまして、予算規模としては、1兆5,735億円を計上しています。
 3頁です。2頁は先ほどご説明した制度の概要ですので飛ばしまして、3頁の雇用保険の被保険者の概要をご覧ください。これにつきましては、どういう方が被保険者になるかということが書かれております。(1)の[2]で「同一の事業主に継続して31日以上雇用されることが見込まれない者」が適用除外となっております。この部分につきましては、平成22年の法改正におきまして、被保険者の範囲が拡大されまして、逆にいうと31日以上雇用される方というのが適用の対象になっています。
 4頁です。4頁が失業等給付の概要です。この部分につきましても、平成23年の法改正におきまして、賃金日額の下限、あるいは基本手当の日額の下限が、賃金分布を踏まえまして、一部引き上げられておりますので、この部分が新しくなって8月から適用されています。
 続きまして5頁です。ここにつきましては、どれぐらい離職した場合に給付を受けられるかというところが、離職理由、被保険者期間、あるいは年齢によって異なるということが整理されています。
 6頁です。(5)就業促進手当というところですが、この部分につきましても、平成23年度の法改正におきまして、再就職手当の給付率、あるいは常用就職支度手当の給付率が引き上げられています。
 飛ばしまして8頁です。5の費用の負担というところですが、ここに保険料という形で、失業等給付のための保険料及び就職支援法事業のための保険料としまして、労使合わせて1,000分の12、あるいは二事業のための保険料としまして、事業主の方からの負担1,000分の3.5という形で保険料が設定されています。
 続きまして10頁です。こういった給付に伴う国庫負担ですが、求職者給付につきましては、4分の1という国庫負担が本則には記載されていますが、残念ながら当分の間、国庫負担の額は本来の額の55%とされているということで、実際には13.75の国庫負担をいただいています。
 続きまして資料No.1-3をご覧ください。雇用保険制度の主要指標という資料です。1頁の現在の雇用情勢というところです。委員の皆様もよくご承知のことだとは思いますが、完全失業率、7月は4.7%と前月より0.1ポイント悪化、一方で有効求人倍率は6月は0.64ということで、0.51ポイント改善というところでございまして、依然として厳しい状況にあると思っております。
 2頁です。雇用保険の被保険者数の推移を整理しているものです。平成22年度における一般被保険者の平均値ですが、3,719万人の方が一般被保険者としておられて、平成21年度と比べますと1.6%増加しているという状況です。
 3頁です。受給者実人員の推移という形で整理をさせていただいております。平成22年度における月平均の受給者実人員につきましては、約65万人の方が雇用保険を受給されているということで、対前年度比で見ますと、23.5%ということで大きく減っております。ただ、平成18年から平成20年度の受給者実人員の水準から見ますと、それよりは高い水準にあるというところで、まだ厳しい状況にあるのかなと思っております。
 続きまして4頁です。受給資格決定件数の推移です。受給資格決定件数は受給者実人員と違いまして、初めて受給資格決定を受けた件数を表しておりますが、受給者実人員よりは先行指標として見られるのではないかなと思っております。平成22年度の受給資格決定件数は、対平成21年度と比較しますと、16%ほど減っているという状況です。
 5頁です。個別延長給付の支給状況についてです。個別延長給付につきましては、平成21年度より3年間の時限ということでやっているところです。平成22年度につきましては、36万人の方が個別延長給付の初回受給を受けているという状況で、平成21年4月から開始して、平成23年7月といういちばん直近の水準まで累計いたしますと、およそ100万人の方が個別延長給付の対象となっている状況です。
 続きまして6頁です。短期雇用特例求職者給付金の支給状況です。これは、季節労働者の方が離職された場合に一時金をお支払いしているものです。平成22年度は、ほぼ対前年度並び、若干減少している方が受給しておりまして、支給金額もそれに比例しまして、若干落ちているという状況です。
 続きまして7頁です。日雇労働者の求職者給付の支給状況です。平成22年度の被保険者数は2万1,000人ということで、前年度から1割ほど減少しておりまして、支給金額もそれに比例して92億円ほどと減少しているところでございます。
 続きまして8頁です。再就職手当等の支給状況です。再就職手当につきましては、平成22年度におきましては、前年度よりも1割ほど受給者数が減少しまして、約35万人ほどの方が受給しているという状況です。
 続きまして9頁です。教育訓練給付の支給状況です。平成22年度の受給者数、支給金額、これはどちらも前年度よりも減少しておりまして、およそ12万4,000人の方に、約45億7,000万円ほどの教育訓練給付を支給しています。
 続きまして10頁です。高年齢雇用継続給付の支給状況ですが、平成22年度は新しく高年齢雇用継続給付を受けられた方につきましては、前年よりも1割ほど下がりまして、一方で支給の金額といいますのは、以前からこの制度に入っておられる方がまだ残っておられるということでございまして、8.6%ほど、前年度よりも比較して支給金額は伸びているという状況です。
 11頁です。11頁、12頁は育児休業給付、あるいは介護休業給付の支給状況です。育児休業給付につきましては、平成22年度は、初回受給者、支給金額ともに伸びておりますし、介護休業給付につきましても、平成22年度は、受給者、支給金額とも伸びている状況です。
 続きまして資料No.1-4の「財政運営関係指標」をご覧ください。1頁ですが、失業等給付関係収支状況というものです。平成22年度の決算におきましては、収入が2兆467億円、平成23年度の一次補正予算後の収入としましては、2兆1,439億円を見込んでおります。一方の支出ですが、平成22年度では1兆8,221億円、平成23年度におきましては2兆6,057億円という支出を見込んでいます。平成23年度の一次補正予算後の差引剰余ですが、マイナスの4,618億円を見込んでおりまして、積立金の残高としては4兆3,328億円に減るということを見込んでおります。なお、平成22年度と23年度につきましては、法律改正によりまして特例措置として、雇用保険二事業に対して貸付けができるということで、22年度は370億円を貸付けました。23年度は7,800億円の貸付けを見込んでいます。
 2頁目です。積立金残高と受給者実人員の推移ですが、棒グラフの部分が積立金残高で、折れ線グラフが受給者実人員を示しています。積立金の残高につきましては、過去一時的に5兆円近くあった、例えば平成5年は4兆7,000億円の積立金がありましたが、受給者実人員が伸びた平成12年、13年、14年におきましては、積立金がかなり減少いたしました。平成14年度におきましては、過去最低の4,064億円まで落ちたということですが、その後、受給者実人員が減ってきたというところもありまして、積立金残高は回復していて、平成23年度の見込みとしては4兆3,000億円ほどあるのではないかと見込んでいます。
 続きまして3頁の雇用保険二事業関係収支状況をご覧ください。平成22年度までの雇用保険二事業の予算、決算と平成23年の補正後の予算を付けさせていただいています。決算の中に書いておりますパーセンテージがありますが、これは予算に対して実際に使った割合です。例えば平成22年度の決算では、収入が5,925億円に対しまして、支出は7,078億円ということで、差し引きマイナスの1,153億円、平成22年度の決算におけます安定資金残高というのが3,895億円ということになっています。
 最後に4頁です。資料No.1-1でも若干触れていますが、本年の雇用保険法、労働保険徴収法の改正内容を整理したものです。1つ目は、賃金日額の引上げと再就職手当の給付率を引き上げているということです。2点目の保険料率の改定というところにつきましては、保険料率を改正いたしまして、実際の適用は平成24年度以降ですが、保険料率が1.4%に引き下がっているということです。なお、現在の平成23年度の保険料率につきましては、現行の制度の弾力条項を使いまして、1.2%という形でさせていただいているところです。3点目が国庫負担に関する暫定措置の廃止時期の見直しというところでございまして、雇用保険の国庫負担についての規定が変更されて、こういった形で記載されています。事務局からの説明は以上です。
○清家部会長 ありがとうございました。それでは、ただいま事務局から最近の雇用保険をめぐる状況等について、資料を基にご説明いただいたところです。いまの資料のご説明に関するご意見、ご質問、さらにこの部会は前回までは求職者支援制度の問題でだいぶ集中的に議論してまいりましたので、また以前の平常モードに戻るといいますか、本来の雇用保険のあり方について、今回資料No.1-1に事務局からお示しいただいたようなことについて、また議論していくことになるかと思います。そういう面では、今回は求職者支援制度の話が終わった後の最初の会でもございますので、少しフリーディスカッション的に皆様方からご意見もいただければと思っております。どなたからでもどうぞご発言ください。はい、どうぞ。
○井上委員 意見、要望です。平成23年度末までの暫定措置、個別延長給付等の扱いについて、意見を述べさせていただきたいと思います。この個別延長給付などの暫定措置については、基本手当受給者の就職までの切れ目のない生活保障に大きく役立っているものと考えております。完全失業率については、いまほど事務局からも説明があり、4.7%ということでしたが、一方、有効求人倍率は改善しつつあるとは言うものの、0.64倍というご説明がありました。こういう状況が続いておりますし、加えて東日本大震災からの復興も道半ばであるなど、労働者の生活を取り巻く環境というのは、いまだに大変厳しい状況にあるのではないかと思います。それを踏まえると、暫定措置については雇用失業情勢が回復するまでは、当分の間、継続すべきであると考えます。ただ、私自身は、では財源をどうするのだというところもあるのかなとは思いますので、そこをどうするのかという課題はあるのかもしれませんが、暫定措置については継続すべきという考えで意見を申し上げさせていただきたいと思います。
○清家部会長 ありがとうございました。ほかに何かご意見、ご質問はありますか。
○古川委員 基本手当の水準ですが、基本手当の所定給付日額は8月1日から引き上がりましたが、雇用調整助成金とも関係がありますので、やはりさらなる上限額の引上げとか、加えて最低保障日額の創設、年齢区分の見直しや給付日数の延長などを是非検討して、セーフティネットとしていろいろな不備や問題をもっと精査することが必要ではないかと思います。
 基本手当の水準ですが、2003年にぐっと積立金残高が落ち込みまして、このときにやはり苦渋の選択でかなり引き下げられて、いままでこれがずっと続いています。しかし現在、積立金は二事業に貸し付けるまで結構回復しております。また、法定の保険料率についても今年の改正で引き下げ可能にしています。ですから、給付についても2003年以前の水準に改正して戻すように検討すべきではないかと考えています。
 もう1つ、教育訓練給付についてですが、厚生労働省の「職業能力開発基本調査」によりますと、やはり正社員と非正規社員で、OJTやoff-JTといった、企業の教育訓練の支援の仕方は全然違うのです。やはり正社員のほうがそういう訓練は与えられる機会も多くなっています。ですから、非正規社員は自分でいろいろやらなければならないので、教育訓練給付についても、もっと広く利用されるような何らかのことを、いろいろこれから考えていかなければならないのではないかと考えております。
○清家部会長 ありがとうございました。では遠藤委員どうぞ。
○遠藤委員 いまご指摘がありました件ですが、まさに継続検討課題ということですから、少し時間をかけて議論をしてまいりたいと思っております。その際ですが、やはり震災、あるいは円高といった多大な影響が出てきています。そういったものも十分に斟酌しながら、セーフティネットについては必要な見直しであれば対応してまいりたいと思っています。
 これはもう従来から申し上げていることなのですが、やはり雇用保険制度です。給付と負担のバランスとか、保険財政の影響、さらにはその制度を見直すことによって、求職活動そのものにどのような影響が出てくるのか等々、こういったような視点は、繰り返しになりますが、十分踏まえた上で、議論を重ねてまいりたいと考えているところです。
○清家部会長 ありがとうございます。では新谷委員どうぞ。
○新谷委員 個別の課題で高齢者雇用に関連して、2013年問題が目前に迫っておりますので、従来以上に重要性が増している高年齢雇用継続給付のあり方について申し上げたいと思います。昨年、厚生労働省が調査された高齢者雇用状況報告によりますと、改正高齢法によって、継続制度を実施している企業のうち、希望者全員を対象にしているという企業が41.4%にとどまっているという実態があります。
 いま申し上げましたように、2013年度から厚生年金の報酬比例部分の支給繰り延べが始まるわけで、現行の法制の下では多くの企業が60歳定年を採用している中で、現実に年金の支給開始年齢との間にギャップが生じてしまうということで、その間の収入をどうするのかということが、非常に大きな問題になろうとしているわけです。この問題については別途、職業安定分科会の雇用対策基本問題部会のほうでも検討が始まっていますが、私どもとしては希望者全員が65歳まで働き続けられる環境を作っていくべきだと考えます。そのために、政策誘導としての高年齢雇用継続給付の意義も非常に高いのではないかという意識を持っています。
 現在、高齢者の継続雇用を支えるのは当然再雇用や雇用継続をされた企業、あるいは定年を延長された企業での賃金が中心になるわけです。同時に、従来は大きな柱の在職老齢年金と高年齢雇用継続給付が公的給付として、それを組み込んだ賃金制度設計がされていたと思いますが、2013年度以降は、この在職老齢年金が基本的になくなるということですので、残された公的給付は高年齢雇用継続給付のみということになるわけです。そういった意味でも企業における高齢者の人事制度に非常に大きな影響を与えかねないと思っております。そういった意味からも高年齢雇用継続給付については、是非現行制度を少なくとも堅持していくべきだし、それを拡充するべきだと思っています。
○清家部会長 ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。
○遠藤委員 ただいま新谷委員からご指摘がございました件ですが、いくつもある継続検討課題の中で、高年齢雇用継続給付については、何度か議論の遡上にも上った中で、ほぼ、労使の方向性が一致していたのではないかと個人的には思っているところです。ご指摘がありましたように、現状は十分に機能しておりますし、この制度があることによって、高齢者の方々の雇用が促進してきたという、これはもう説明できる中身があるわけですから、この機能を十分に活かしながら、今後も継続していく必要があると考えているところです。
○清家部会長 ほかにはいかがでしょうか。亀崎委員どうぞ。
○亀崎委員 検討課題の中の2つについて意見を述べたいと思います。1つが65歳以降の対処についてですが、希望者全員の65歳までの雇用が、未だ確保できていないという中で、検討するのは時期尚早だと考えます。さらに、安易に65歳以上の者までも適用対象とすると、65歳以上の高齢者も、社会の支え手として活用することによる社会保障費の負担の緩和を目的とした年金支給開始年齢のさらなる引上げに繋がりかねないということもあるものですから、現行制度を維持すべきだと考えます。
 もう1つは、マルチジョブホルダーへの対応ということについてですが、これについては昨年のこの部会でも問題提起してきたところです。育児や介護などのいろいろな状況、事情から、一度会社を退職して、そしてその後、雇用するという場合には、多くが非正規雇用で働くケースが多いわけですが、仕事を掛け持ちして、収入を確保せざるを得ないという人が少なくないわけです。モラルハザードを意識するあまりに、最も救済されるべき層の1つである、こうした人たちを、セーフティネットがまだまだ未整備のままになっているという状況の中で、マルチジョブホルダーにも適用されるべきだと考えます。
○清家部会長 ありがとうございました。では山本委員どうぞ。
○山本委員 財政運営にかかる部分なのですが、意見です。国庫負担率について重ねて申し上げておきたいことがあります。現行の負担率はあくまでも暫定的で、一時的なものであるということで、雇用に対する国の責任をきっちりと明確にするという意味で、最終的には本則に戻して健全な制度運営につなげていくことが当然であると思っています。これから来年度の予算編成に向けて財務当局との折衝が本格化していくと思われますが、国庫負担率については、可及的速やかに本則の4分の1に戻すべきであるということを、改めて強調しておきたいということでお願いいたします。
○清家部会長 はい、わかりました。ほかにはございますか、小林委員どうぞ。
○小林委員 いま財政の話が出たので、1点同様で、財政は本則どおり4分の1に戻していただくように、是非とも財政当局に事務局からいろいろな働きかけをお願いしたい。私どもいろいろな経済団体も同じような気持でおりますので、同様のいろいろな形で活動はしていきたいと思っています。
 雇用保険の二事業の件ですが、先ほどの資料、財政運営の1-4です。二事業関係の収支ということで、平成22年度は幸いにしてかなりの借入れを予想していたところが、370億円という形の借入れで済んだので、ほっとしているところなのですが、補正の中で、逆にまた7,800億円の借入れの予算が計上になっている。これは多くが雇調金等の財源にということなのだろうと思いますが、ちょっと振り返って見ると、以前の雇用保険部会でも申し上げたのですが、これはなかなか直接雇用保険二事業に国庫から財源負担をしていただけないということで、失業等給付から借り入れているということなのですが、事実上平成
22年度でもう赤字の状態と同じというか、借入れの状態が続いているわけです。これはいずれ返さなければならないお金なので、その辺、普通の企業運営をやっていれば借り入れた金は何年間で返すのかというのは、1つあります。新たにまた借り入れるというようなことで、これも二事業の収入の部分を見てみると、5,900億円とか、それぐらいの通常で5,000億円前後の財政の中で、約1.5倍ぐらいの借入れをするということになると、相当厳しい状態を迫られるわけですが、雇調金等があまり出ないような経済状況に回復すればいいのですが、この既に借り入れた部分の370億円、決算段階で借り入れている部分の返済の見通しとして、どういう形で返していくのか。平成23年度にも借り入れるような形になっていますが、その返済をどうやって返していくのかというようなシミュレーションみたいなものも作っていかなければいけないと思うのです。
 それと同様に、雇用保険の二事業の部分の従来からある雇調金以外のいろいろな事業の削減も図った上で返済していかなければならないと思うのですが、その辺の見通しについて、事務局に伺いたいと思います。
○清家部会長 それでは、この二事業がいま本体から借り入れている部分の返済計画といいますか、返済について、いま事務局でお考えのことをお答えいただけますでしょうか。
○土田雇用保険課長 計画と申しますか、雇調金が雇用の維持の下支えになっているということで、そのために借入れを行っているわけで、雇調金が全く必要がないということで、それだけ景気が回復してきて、収入も安定し、さらに増加していけば、それに従って返済も進むと考えています。いまの段階で、当然それ以外の雇調金以外の二事業を使ってやっている事業については、できる限り経費削減の努力はさせていただきながら、そういった景気の回復を待ちながら、返済を行っていくということで、どういった回復の過程であれば、どのくらい返せるとか、雇調金がどのぐらいだったらどうかということについては、シミュレーションみたいなことはできるかと思いますが、現段階で直ちにそういった雇用の状況ではないわけでして、計画を作って、来年度からいくらずつお返しできますというのは、申し訳ありませんが、直ちに言えるような状況ではないと思っています。
○清家部会長 小林委員はその返済計画というよりは、いまおっしゃっていただいたシミュレーションのようなものでもちょっと示してもらえないかと、そのようなご趣旨ですね。
○小林委員 はい。
○清家部会長 それはどうなのでしょうか。
○土田雇用保険課長 今後の景気の回復動向でどのくらい使う雇調金を使うかということに合わせてということであれば、事務的に考えてみたいと思います。
○清家部会長 少しその作業をしていただければと思います。返すつもりはもちろんあるということでよろしいでしょうか。
○土田雇用保健課長 それは返さなければならないとなっていますので、返すのは当たり前です。
○清家部会長 では、それは一定の前提を当然置いてのことになるかと思いますが、また小林委員、労側の委員とも少しご相談をしていただきながら、シミュレーションを可能な範囲でやっていただくということでお願いします。
○新谷委員 いま財政運営の話になっていますので、関連してシミュレーションという話があったのですが、二事業のほうは雇調金の支出が巨額になるということで、貸付の計画なども立ててやったところが、予算に計上した4,400億円に対して決算では370億円で済んだということで、それはそれでよかったのです。ただ、その代わり、積立金の残高が5兆5,000億円という、かなりの金額に積み上がってきています。この残高の水準をどう見るかということも、今回の論議にあたっては、当然過去の積立残高と、その後の不況によって急激に減少したという事例もありますので、適正な水準がどのくらいかということも合わせて今後、見ておきたいと思います。
 と言いますのも、積立金を形成するにあたっての保険料の料率と、先ほどもありました給付の状況とのバランスを見たときに、保険料については今年の雇用保険法の改正で、来年以降、法定の保険料率を引下げ可能ということにしています。そうしたときに、では給付との関係はどうするのかということも含めて、積立金残高水準の5兆円を超える金額をどう見るのかということを、この検討の中で是非考えさせていただきたいと思っています。いま復興財源探しで、いろいろなところの特会が目を付けられています。積立金は国庫が入っていない労使の純粋な保険料ですので、ほかの特会の積立金とは違うわけですが、ただ、あまりにも巨額なものですから、狙われかねないという懸念もあって、この水準については見ておきたいと思っています。
 もう1つ、財源に関連して国庫負担の投入を是非お願いしたいところは、この10月1日から施行されます求職者支援法に関する財源の問題です。これは、この部会の中でも労使で共通の認識として、全額国庫で賄うべきだということは再三申し上げておりましたが、残念ながら基本的には国庫負担2分の1、ただし、暫定措置の55%がかかって、実質的には国庫負担は27.5%、残りの72.5%は労使の保険料で負担するという枠組みが現行残っているわけです。これについては求職者支援法の国会審議においても、もちろんこの我々の部会においても早期にこの財源のあり方を含めて、制度の見直しを行うべきだということを申し上げておりました。施行から3年後の見直しが一応約束になっていますので、これは10月1日から施行されて、速やかな適切な時期に財源を含めての見直しについて、是非検討する場を設けていただきたいと思っています。早急に全額一般会計で負担する制度に移行させてほしいということを申し上げておきたいと思います。
○清家部会長 ありがとうございます。遠藤委員どうぞ。
○遠藤委員 まさに新谷委員におっしゃっていただきましたように、求職者支援制度については、この場において公・労・使3者の一致した意見があり、国会でも修正が行われた形で、ある意味、国会の意思ということでも十分受け止める内容かと思っています。この件については今日、午前中の労働政策審議会の場において、局長から力強いコメントもいただいているところですから、是非、これは雇用保険の附帯事業から切り離す形で、全額国庫負担の仕組みを、早急に構築すべく努力いただきたく思っているところです。
○清家部会長 これは本体の例の4分の1に戻すということもあるけれども、それ以上に、前回までの議論を踏まえれば、緊急度が高いというか、両方ともやらなければいけないわけですが、是非お願いしたい部分ということですね。わかりました。そのほかにはいかがですか。公益委員の先生方、何かありますか。
○公益委員 ありません。
○清家部会長 そうしましたら、今日は1回目ということで、フリーディスカッションとさせていただきましたが、もう既にいろいろ検討課題について濃淡が出てきておりますので、それらを踏まえて、また事務局でいろいろと委員の先生方とも相談していただきながら、論点を詰めていきたいと思います。
 よろしゅうございますか。それではそのようにさせていただきます。本日の署名委員は雇用主の代表は坪田委員にお願いします。労働者代表は古川委員にお願いします。委員の皆様方、お忙しいところをどうもありがとうございました。また、次回以降の日程については、事務局において改めて委員の先生方にご連絡をいたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
(TEL)03-5253-1111(内線5763)

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