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2011年4月21日 第1回 職場におけるリスクに基づく合理的な化学物質管理の促進のための検討会議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課

○日時

平成23年4月21日(木)10:00〜12:00


○場所

経済産業省別館 10階 1012号室


○議事

○ 奥野安全専門官 定刻より若干早いですが、始めさせていただきます。本日は、大変お忙しい中、ご参集いただきまして誠にありがとうございます。ただいまより、「第1回職場におけるリスクに基づく合理的な化学物質管理の促進のための検討会」を開催いたします。はじめに、化学物質対策課長の半田よりご挨拶申し上げます。
○ 半田化学物質対策課長 おはようございます。先生方には、年度初めのお忙しいところ、時間を割いてお集まりいただきましてありがとうございます。また、この検討会の開催につきまして、2度にわたり延期をし、先生方のスケジュール調整などに大変なご迷惑をおかけしたと存じます。改めておわびを申し上げます。
 さて、この検討会は多くの先生方には既にご承知と存じますが、昨年の1月から7月にかけて、化学物質のあり方検討会の中で、取り上げたことをまとめて、昨年また労働政策審議会安全衛生分科会にお諮りしました。その中で大きな方向性をちょうだいして、その中の1つとして、今回のテーマとなっている「合理的な化学物質管理の促進」について検討していくように建議をちょうだいしています。
 それを踏まえて、今度具体的な対策について検討していきたいということで、この検討会を設けさせていただきました。この検討会では、化学物質管理のあり方をより合理的なものにしていく観点から御検討を頂きたいと思います。
 これまでの化学物質管理を簡単に申し上げると、いろいろな災害事例を基にして、具体的に、ああやってはいけない、こうやってはいけない、ああしなければいけない、こうしなければいけないという仕様基準として進めてまいりました。それはそれで、大きな成果を挙げてきているわけですが、他方、私ども平成18年からリスク評価に取り組んで、未規制化学物質についても、有害性リスクを評価して必要な措置を講じることにも取り組んできておりますが、何分、職場で使われている化学物質は5万を超える厖大な数です。こういったものについて適正に対処していこうとすると、こういう仕様基準だけではなかなか済まないであろうと。リスク評価に基づく合理的な管理をやっていただくというようなことを骨子とした、要すれば性能要件のようなことに転換していく必要があるのではないかと考えています。
 何度もこの話を申し上げていますが、イギリスにおいては1974年にローベンス報告が出て、それに基づいて体制、法令も大きく刷新しています。その考え方の骨子を一言で申し上げると、「性能要件」ということで、「合理的にできることをやっていこう」と。「合理的にできる範囲のことを目一杯やっていこう」ということでして、こういう方向でやっていく。それまでの仕様基準から性能要件に転換していきます。その結果と言っていいかどうかは明確に証明することはできませんが、イギリスが、労働災害の発生率という観点から見ると、世界で最高水準を持っていることは事実です。イギリスにおいて、ローベンス体制を既に見直そうという動きが始まっています。日本では、いまでも仕様基準でやっているところです。この辺りをより合理的なものとしていくために性能要件化が必要ではないだろうかと考えています。
 そういった方向に進むためにも、性能要件化がよろしいかもしれません。かと言って、国柄も歴史も文化も何も違う我が国が、一気に同じことをやってもうまくいくとは限りませんので、まず最初の一歩として、これまでの仕様基準でやってきたことに、少し柔軟な、より合理的な対策があるなら、それを認める方向に転換していくべきではないかというのがこの大きな考え方です。そのためのご検討をお願いしたいと思います。
 性能要件化になると、合理的にやっていくことですから、ややもすれば規制過剰になっていた部分が緩和される部分があるかもしれませんが、同時に先ほど申しましたように、合理的に実施可能な範囲内でやっていただく。平たく言えば目一杯やれることをやっていただくことになるわけですので、ある意味では厳しい。しかも、結果を問われるような形になっていきますので、そういう意味でも厳しいところがあるかもしれません。繰り返しになりますが、より職場の安全を高めていくためには、性能要件化を論じていく必要があるだろうと考えています。こういった考えで取り組んでいますので、趣旨をご理解たまわりましてご検討、ご審議をよろしくお願い申し上げます。
○ 奥野安全専門官 次に出席者をご紹介します。資料の2枚目の裏に参集者名簿を載せさせていただいています。名簿の順に紹介させていただきます。
 日本労働組合総連合会総合労働局雇用法制対策局長市川委員、興研株式会社労働衛生コンサルタント事務所所長岩崎委員、日本化学工業協会労働安全衛生部会長大谷委員、労働安全衛生総合研究所環境計測管理研究グループ部長菅野委員、化成品工業協会技術委員長北野委員、三菱化学株式会社武田委員、早稲田大学創造理工学部教授名古屋委員、中央労働災害防止協会労働衛生調査分析センター副所長山田委員です。
 事務局を紹介させていただきます。化学物質対策課調査官柳川、厚生労働省労働衛生課環境改善室長亀澤、厚生労働省化学物質対策課長半田です。最後に、私が厚生労働省化学物質対策課中央産業職業安全専門官の奥野と申します。よろしくお願いします。
 座長の選出をお願いします。どなたか推薦ございますか。もしないようでしたら、事務局として名古屋先生にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
                 (異議なし)
○ 奥野安全専門官 ありがとうございます。名古屋先生に座長をお願いします。名古屋先生、ご挨拶をお願いします。
○ 名古屋座長 ご指名によりまして座長になりました名古屋です。よろしくお願いします。あり方委員会からの続きで座長だと思います。あり方委員会の中で、いままでなかったようなことを検討されて、これから具体的にどう進めていくかというのがこの委員会の趣旨だと思いますので、よりよい合理的な化学物質促進のためにということで、実りある検討会にしたいと思います。皆さんのご協力よろしくお願いします。
○ 奥野安全専門官 以下の議事進行については、名古屋先生にお願いします。よろしくお願いいたします。
○ 名古屋座長 議事に入る前に、事務局より資料の確認をよろしくお願いします。
○ 奥野安全専門官 お手元にクリップ止めの資料があります。1枚目に議事次第、裏に配付資料一覧があります。2枚目は検討会の開催要綱、裏が参集者名簿になっています。次のホッチキス止めからが資料となっています。資料1-1「リスクに基づく合理的な化学物質管理の促進のための検討会背景・目的」、資料1-2「職場における化学物質管理に係る検討の経緯」、資料1-3「本検討会の検討事項の整理」、資料2-1「リスクに基づく合理的な化学物質管理の促進に向けた検討の方向性」、資料2-2「局排装置以外の発散抑制方法の柔軟化・性能要件化」、資料2-3-1から資料2-3-3までが「局排等以外の発散抑制方法の導入するための要件の検討」となっています。資料3-1「作業環境測定の評価結果等の労働者への周知について」、資料3-2「作業環境測定の評価結果等の労働者への周知のあり方(素案)」となっています。次のホッチキス止めの資料は参考資料です。あり方検討会の報告書などがあります。委員の先生方には、5、6月の日程調整表を配付させていただいています。資料に不足がございましたら事務局までお知らせください。以上です。
○ 名古屋座長 よろしいですか。議事に入ります。議事に入る前に検討会の開催趣旨と労働政策審議会におかれた検討状況等について、事務局より説明をよろしくお願いします。
○ 柳川調査官 はい。検討会の開催趣旨と労働政策審議会におかれた検討状況等について、検討会の開催要領及び資料1-1から資料1-3に基づいて説明させていただきます。検討会の開催趣旨ですが、開催要領の内容の項目に基づいてご説明させていただきます。
 1.趣旨・目的の最初のパラグラフです。現在、化学物質に起因をする労働災害は、休業4日以上の死傷災害が毎年600〜700件発生しています。これを減少させるためには、事業者の方がきちんと化学物質によるリスクを分析する。リスクアセスメントを行っていただいて、それに基づく合理的な措置を実施していただくことが重要なわけです。しかし、残念ながら中災防等の調査結果などをみても、リスクアセスメントがあまり普及していない状況が現在見られるわけです。このリスクアセスメントを普及・定着していくため、昨年の労働政策審議会の建議「今後の職場における安全衛生対策について」の中で、リスクに基づく合理的な化学物質管理を促進していくべきである。そのための検討を行うべきであるというご提言をいただいたところです。ここで申し上げる「リスクに基づく合理的な化学物質管理」とは、先ほど半田課長が挨拶の中で説明したとおりですが、基本は、その事業場におけるさまざまなリスクに基づいて、それに適応する適正な対応を取るといった方策を推進していこうということです。
 第2パラグラフは、現行の労働安全衛生法令において、化学物質管理のうちばく露防止対策については、基本的に有害物質の工学的な発散抑制方法がメインになるわけですが、その方法として発散源の密閉化、あるいは局所排気装置、プッシュプル型換気装置の設置を義務付けています。こういったものをメインにすえた規制となっています。
 こういった規制については、過去において多くの労働者の方が労働災害により貴い命を亡くされたり、重篤な健康障害を起こしたという災害の経験から学んで、また多くの先人がこのような悲劇を起こさないために化学物質管理をどうするべきかについて検討・研究を重ねるなど、多くの努力の積み重ねによって設けられてきたものです。
 そして、現場において労働災害を防止するために大いに役に立ってきたものであり、現在も中小企業の事業場などを中心に大きな効果があるものですが、近年の化学物質の事業場あるいはそれを取り扱う事業場における、生産工程の多様化ですとか、化学物質の多様化といった状況の中で、均一的な管理では必ずしも効果をもたらさないような場面が出てきています。こういった状況に対応するためにさまざまな対策を取ることも必要ですが、あまりその手法・方法を国が固定的に指定しまいますと、事業場でも多様な方法を取ることが難しくなってくる面があるということが指摘されている状況です。
 また、現在、事業場において多くの化学物質についても作業環境測定を義務付けているわけですが、現行法令の中で、その結果を直接労働者に対して周知するシステムが設けられていません。現行法令でも、作業環境の測定の結果は、衛生委員会に付議する必要があります。また、衛生委員会の議事の概要を労働者に周知する義務もありますので、間接的には労働者が知ることができるわけですが、直接的に知るシステムにはなっていません。
 以上御説明した状況から、この検討会におきましては、リスクに基づく合理的な化学物質管理を促進し、安全性水準のより一層の向上を目指すことを目的として、局所排気装置等を、ここで言う「等」とはプッシュプル型換気装置ですが、これら以外の発散抑制方法でより効果的・効率的に労働者の健康障害防止対策をとることが可能な場合については、一定の要件の下で局所排気装置等以外の発散抑制の技術を用いることができることとするためのあり方についてご検討いただければと思っています。また、合わせて先ほど申し上げました、作業環境測定の評価結果の労働者への直接の周知のあり方についてもご検討いただければと思っています。検討事項のうち3、4については省略させていただきます。
 次に、この検討委員会のお願いをするに至った背景について、資料1-1から資料1-3に基づいて説明させていただきます。先ほどの化学物質対策課長のご挨拶の中にもありましたように、現在化学物質の管理においてリスクに基づく管理を基本としていく動きが国内外で進んでいます。国際的な動向を見ますと、持続可能な開発に関する世界サミットが平成14年に行われており、「予防的取組方法に留意しつつ、透明性のある科学的根拠に基づくリスク評価・管理手順を用いて化学物質が、人の健康と環境への著しい影響を最小化する方法で生産・利用されることを、2020年までに達成する」ことが合意目標とされています。その後、例えばREACHにおいてもリスクベースの管理の導入といった動きがございます。
 国内においては、化学物質の製造取扱事業の中で、少量・多品種生産の進展ですとか生産工程の多様化・複雑化により、作業毎に柔軟な措置を取る必要性がますます増大しています。また、化審法も改正がなされ、それまでは化学物質を個別に指定して管理をしていたわけですが、改正化審法により、化学物質のリスクベースによる管理が導入されるといったようなことが行われています。
 こういったような背景の中から、職場における化学物質管理について、リスクアセスメントとそれに基づく措置を推進するという観点から、資料1-1の表題にあります「リスクに基づく合理的な化学物質管理の促進のための検討会」が行われ、昨年7月にその結果が出されたところです。この検討会の結果の概要は、資料1-2に示されています。なおこの検討会の報告書は、本日参考資料としてお示ししているものです。その中の3で今後の職場における化学物質のあり方についてご提言をいただいています。その(2)で、リスクに基づく合理的な化学物質管理の促進という提言をいただいています。
 具体的にはラベルの表示。化学物質を譲渡・提供する方が容器等に表示する意味のラベル表示です。あるいはMSDS、化学物質を製造輸入する側の事業場から、それを使用する側の事業場に対して伝達される危険有害性に関する情報を踏まえて、個々の事業場において、リスクアセスメントの結果に応じた合理的な化学物質管理の実施を促進することが必要である。また、リスクに応じた管理が可能なものから規制の柔軟化、性能要件化といったものを推進していく必要があるというご提言をいただいています。
 この中で、具体的にはそこにお示ししたアからキまでのご提言いただいています。これについても資料1-3で説明させていただきますので、省略させていただきます。
 この検討会の報告書を背景において、昨年度、労働政策審議会の建議において、リスクに基づく合理的な化学物質管理のあり方について、専門家の意見を聞きつつ引き続き検討すべきであるというご提言をいただきまして、これに基づいて今回の委員会をお願いしたところです。
 この委員会において検討いただく内容ですが、アからキまでについての取り扱いについて資料1-3をご覧ください。まずアについては、簡便なリスクアセスメントの手法の導入、普及の定着を掲げているわけですが、これについては既に化学物質管理支援事業という委託事業において、事業者の方がWebサイト上から簡単ないくつかの項目を入力することによってリスクアセスメントができるような手法を開発するべく、現在実施を図っています。
 イについては、個人サンプラーによる測定の導入の検討です。別途の委員会において現在検討を行っています。平成23年度中には結果が出ます。
 ウの作業環境測定の評価結果の労働者への周知については、本委員会でご意見等をお願いしたいと考えています。
 エについては、作業環境測定の結果を踏まえた労働衛生管理の推進について、事務方レベルで対応を予定させていただこうと考えています。
 局所排気装置の要件等の柔軟化を具体的に申し上げると、局所排気装置は簡単に申し上げれば有害な化学物質を吸い込んで、それを工場の外に排気するものです。ただ、その排気される空気は空調されておりますので、空調の効率が悪くなるといったことがあります。しかも、吸い込んだものをそのまま工場の外に出すことは当然のことながら許されないわけでして、一定程度無害化してから外に出すことになっています。そこで、完全に無害化することであれば、事業場内に戻していいのではないかというご議論がございます。そこで、一定の要件の下でそれを認めることが可能かどうかを検討する必要があるわけですが、これについても他の検討会において現在検討を諮っています。
 カの局所排気装置等以外の発散抑制方法の導入について、本委員会においてのご検討をお願いします。
 最後のキのリスク低減の取組に応じた事業場に対するインセンティブの付与も、検討させていただきたいと思っています。以上です。よろしくお願いします。
○ 名古屋座長 ありがとうございました。ただいまの説明についてご質問等ありますか。
○ 市川委員 検討会の開催が延び延びになったのですが、大体いつ頃を目途にこの検討会を取りまとめるという目標があるのですか。
○ 柳川調査官 延期させていただいたことについては申し訳ございませんでした。今日の最後に日程調整させていただきまして、先生方のご予定の中で検討させていただきたいと思います。できましたら、7月、8月ぐらいまでに3回目を終わらせていただければと思っています。ただその辺は、先生方のご予定の都合でと思います。
○ 名古屋座長 ほかにありますか。我々の委員会では、資料1-3の中ではウとカということだった。あとは、他で行うということだと思いますのでよろしいですか。
 本日の議題に入ります。最初に局所排気装置以外の発散抑制方法導入について、事務局から説明よろしくお願いします。
○ 柳川調査官 資料3のウとカのうち「カ」について、資料2-1、資料2-2、資料2-3-1、資料2-3-2、資料2-3-3までを用いて説明させていただきます。昨年の7月に出た「職場における化学物質管理の今後のあり方に関する検討委員会」の中で、基本的に資料2-2に書かれているようなご提言をいただいています。1つには、柔軟な発散抑制方法を取り、気中濃度を一定レベル以下、当然のことながら管理濃度1ということになろうかと思いますが、気中濃度を一定以下にできることが確認されるということ、及び気中の化学物質の濃度等が継続的に一定以下となるための措置が現にとられている事業場においては、特別規則等で規制された発散抑制方法、即ち密閉化、局所排気装置、あるいはプッシュプル型換気装置といったようなものですが、これ以外の手法の採用を可能にすべきではないかとされています。
 2の措置ですが、例示されていますが、1つ目はソフトウェア的なもの、定期的な監査とかパトロールといったような手法による維持改善。管理体制の整備、専門家の参画があります。それから、ハードウェア的なものとして、作業環境の測定、リアルタイムモニタリング等の実施といったことが要件として挙げるべきであろうとご提言をいただいています。
 その具体的なあり方の内容については、資料2-3-1、局排装置等以外の発散抑制方法ですが、その発散抑制方法によって、気中濃度を一定以下にできることをいかに確認していくかということについてもご検討いただければと思っています。例えば、アとして一定の専門性を有する方に発散抑制方法の技術的な事項についての確認を求めることをご提言いただいたところですが、では専門性を有する方の範囲はどうするのかといったこと。あるいは、イに関して有害物質の気中濃度が一定以下となることの確認をどのように取るかと。あり方委員会のご提言の中で、リアルタイムモニタリングを言われているわけですが、例えば発散抑制方法を用いた上で、実際に測定をしてみて、第1管理区分となることをとりあえず確認してみることが必要ではないか。新たな発散抑制方法についてその他確認すべき点がないだろうかと。当然のことですが、例えば有機溶剤を局所排気装置等以外の方法で濃度を低減させるということになると、有機溶剤を分解することが考えられるわけですが、分解をするためのシステム、分解剤とか、あるいは何かの光線といったものを使うのかもしれませんが、そのものが人に対する有害性があれば、何のためにこういった方法を用いるかわからないので、危険有害性がないことをきちんと確認すべきであろうと思います。また、その結果出てくる副生成物にも危険有害性がないということを確認すべきであろうと考えています。ではどのような方法で確認するべきかについてもご検討いただければと事務方として考えています。よろしくお願いします。
 さて、資料2-3-1は、導入するに当たって、事前に確認する手法になっているわけですが、資料2-3-2は、実際に導入されてしまったあとで、どのような条件を課すべきか。つまり、その事業場において設備がきちんと性能を発揮して、効果的に働いていることをいかに確認するかということが資料2-3-2に書かれています。1つには、確認するための直接的な措置として、法定の作業環境測定の実施は当然としても、そういった場合、作業環境測定の精度をいかに確保すべきかということも論点として出てくることがあろうかと思います。
 また、検討会報告書の中でも言われている、リアルモニタリングなどのアを補完する措置をいかに求めるか。事務局の1つの原案ですが、例えば有害物質が最も高濃度になると考えられるときに毎日測定するとか毎月測定するといったことも考えています。こういったことについてもご検討いただければと思います。
 資料2-1を補足するための措置、ソフトウェア的な措置として1つには法令で定める管理体制が整備されていること。論点としては、例えば衛生委員会の調査審議の実施等、則23条の2に基づき関係労働者の意見を聴く中で、こういったようなことを検討してはどうかとか、要するに衛生管理者、作業主任者、安全衛生推進者の選任と、その職務の励行の中で何かの措置を求めることができるのではないだろうかといったようなこと。次に、定期的な設備の維持改善。発散抑制装置が、当初は効果があったのだけれども、時とともに効果がなくなってきているというのでは困りますので、こういったことをきちんと行う必要があると。また、当初の許可の要件から、状況が変わってしまった場合に、それをいかに確認をしていくのかといったこともまた問題になってくるかと思います。
 オとして、作業に関係する労働者の意見調整が行われているといったようなことが重要ではなかろうかと考えています。こういったことについてもご検討をいただければと思います。
 資料2-3-3については、局所排気装置等以外の発散抑制方法を導入するための検討事項として、事務方としてもご検討お願いしたいところです。アとして、先ほどの資料2-3-1及び資料2-3-2で、委員会でご検討いただけるわけですが、それについていかに確認するのかと。それをどう担保を取っていくのかということについてご検討いただければと思います。
 ちなみに、現行の有機則第18条の2の適用除外に関しては、所轄労働基準監督署長あて許可申請をすることとされています。この問題についても同様の手続きをとらせるべきということが1つ考えられると思います。
 また、有機則第18条の2において適用除外の許可申請をする際には、労働者保護のため、許可されるまでの間については、有効な呼吸用保護具の使用を求めています。今回はそういったことが考えられるのではないかと考えています。
 最後に本制度の対象について、これは局所排気装置等を義務付けられているものについて局所排気装置等以外の発散抑制方法を認めていくということですので、当然のことながら、現行の法制度で局所排気装置等が求められていないものについては、現行制度においても、自由な発散抑制方法を設けることができるわけです。したがって、義務付けられているものが対象になります。例えば、事務方として考えているのは、有機則の有機溶剤とか、特化則の第2類物質とか、鉛について考えられるのではないかと思っています。ご検討をいただければと思っています。以上です。よろしくお願いします。
○ 名古屋座長 ただいまのご説明について、ご質問等はありますか。1点確認したいのですが、資料2-2のところで、1の条件と2の条件が満足されたときに、はじめていま言われている発散抑制以外の方法の採用は可能だということでよろしいのですか。
○ 柳川調査官 はい。
○ 名古屋座長 ということは、要するにここにある局所排気装置以外の発散抑制なのだけですが、当然、そこには従来どおりの発散抑制のための局所排気装置は設置されているということでしょうね。そうではなくて、これが確認されたら、そういうものは関係なくほかの方法でやっていいと、言うことなのでしょうか。
○ 柳川調査官 どうも申し訳ありません。私の説明が悪かったようです。その前に説明しました1については、導入の際にすでに確認をされているということでして、2のほうは導入をしたあとの担保が取られているということですが、これについて私どものあり方検討会報告書に対する理解としては、局所排気装置等がなかった場合であったとしても、管理区分が1になることが確認されるという前提のもとで、それも含めて柔軟化することが可能ではないかというご提言をいただいたと私どもは理解をしています。
○ 名古屋座長 そうしましたら、どうぞご質疑をよろしくお願いします。
○ 菅野委員 これは対象物質としては、現在規制されているもののみということでしょうか。
○ 柳川調査官 現在規制されていないものについては、要は局所排気装置を義務づけられていないわけですから、いまでも局所排気装置ではない発散抑制方法を取ることは、当然のことながら認められているわけですので、あくまでも義務づけられているものが対象ということになってまいります。
○ 半田化学物質対策課長 ただ、今後、先ほど申し上げましたようにリスク評価をどんどん進めていますので、規制物質は次から次へと増えていくわけですので、当然、そういった物質についても措置の対象になっていくのだと考えています。
○ 名古屋座長 どうでしょうか。
○ 岩崎委員 いま半田さんが言われましたように、要するに特別則で規制されている物質はいいけれども、どんどん化学物質が増えてきて、規制されるのがどんどん遅れてしまって、そのままずーと使われていきますよね。そうなったときに、いまの局排とか、または換気設備以外の方法で同時に管理していこうということですか。
○ 半田化学物質対策課長 そこはいま柳川が申し上げましたように、もう1回ご説明します。現行はどうなっているかといいますと、特別規制で掛けられている100いくつかの物質については、カッチリとこれでやりなさいと細かく決まっているわけです。それ以外はリスク評価をやって、それに応じた管理をやってくださいということが努力義務で課されています。
 未規制物質については、またいくらか見直すところは出てくると思いますが、とりあえずこのままです。リスク評価を行って、それに応じた対策を努力義務としてやっていただく。
 一方、すでに規制されているもの、今後追加されていくものについては、特に今後追加されていくものはそうですが、いまのところこの体系の中に放り込んでいっておりますので、局排・プッシュプル・密閉化と、作業環境測定、健康管理と、この3点セット、そういうものがカチッとはめられるというわけです。ここの規制のあり方を、より合理的なものに見直していきたいということです。答えになっているでしょうか。
○ 岩崎委員 そこのところのより合理的なというのが、理解できないのですが。
○ 半田化学物質対策課長 ですから、これは根本なのですが、いまのわかりやすいところでいえば局所排気装置ですね。局所排気装置を設けなさいとなっていまして、それは作業環境測定の結果がどうであれ、局排はどういう構造で造らなくてはいけない。どういう要件で回さなくてはいけない。例えば風速が決まっていまして、作業環境が、よくても悪くてもこの基準で回しなさいとなっているわけです。
 だけど、そこのところにもっと違った方法もあるのではないだろうかと。今回、検討会の準備をするに当たりまして、都合3回、延べ10人弱の方々からお話を伺いましたが、その中でも局排によらずとも、こういったやり方で気中濃度を抑えることができると。できるのだけれども、現行法規では局排を設けなさいとなっていますので、とにかく付けなくてはいけない、回さなくてはいけないと、こういうことも起こってくる。
 それよりもっとこうやったほうが、より経済的に、かつ気中濃度を下げることができるのだけれども、というお話もあり、そういったことも認められる仕組みにしていこうということです。よろしいでしょうか。
○ 名古屋座長 だから、局所排気装置以外の発散抑制方法については、具体的にはなかなかわからないのだけれども、例えば揮発性のものは温度と蒸気圧に関係していますから、それは温度を下げることで発散を抑制できますので、それで測定してみたらOKだった、それはいいよということぐらいの感じですか。
○ 半田化学物質対策課長 例えば、そういうこともあるのだろうなと。そういうこともあるのだろうと思います。
○ 名古屋座長 あとは局排装置ではないのですが例えばいまある卓上用の空気清浄機のようなもので、比較的有害物を除去できるものだったら、ダクトを使わなくても作業台に置いて、局所排気装置の代わりが可能と思いますのでそこで抑制が確認されれば、その場所での排気が出来る。さらに、作業環境も大丈夫だったら、それを認めるという風に考えてよろしいのですか。
○ 半田化学物質対策課長 そのようなものも。
○ 名古屋座長 具体的にはいろいろあると思いますが、要するにそういったことですね
○ 半田化学物質対策課長 これしかないのではなくて。
○ 名古屋座長 いろいろなものが。
○ 半田化学物質対策課長 これ以外の方法でもよろしいのではないかと。
○ 名古屋座長 これからたぶんこうしたことが大丈夫になってくると、そういう形のものを皆さんが技術を考えて出てくるときの妨げにならないようにしましょうという形でよろしいですか。
○ 半田化学物質対策課長 妨げにならないような、そういう面もありますが。
○ 名古屋座長 どうでしょうか。
○ 山田委員 局所排置装置の考え方ですが、これはいわゆる安衛法で言っている性能を持った局所排気装置ということで、局所排気装置以外というのは、見た目は局所排置装置だけれども、必ずしも法定性能を持っていないグレーゾーンのものが考えられるということですかね。
○ 半田化学物質対策課長 だから、要するに、最終目標は、「結果を出す」ということです。「よりよい結果を出すことを求める」ということにつなげていこうとしているわけです。このことが1点です。
 ここで出ている局所排気装置は、もちろん法定の局所排気装置という意味です。
○ 山田委員 法定の要件と性能を備えた局所排気装置ということですね。
○ 半田化学物質対策課長 そうです。
○ 武田委員 いままでの話に関連するものですが、例えば分量が少なかったり、短時間しか使わないという具合など、何も設備を設けなくても管理された状態の濃度であれば、その場合も設備も要らないということになりますか。
○ 半田化学物質対策課長 そういうことになるのかもしれませんが、そのあたりもひとつ先生方にご議論いただきたいと思います。私個人としては、要するに「気中に出てこないという結果」を求めるという思想ですので、その結果を出せば方法を問わないという方向に行く。それに向かっての第一歩ということですので、その第一歩がどこまで行けるかです。先ほど申しましたように、いきなり性能要件化というのは難しいだろうと思っています。そうかといって、いまのままとどまっていていいとも思わない。ですから、今回、最初の一歩としてどこら辺まで踏み込めるのかというところが、この委員会でご議論いただきたいところの1つでもあります。
○ 名古屋座長 技術的なことはこれから出てくるのだと思いますが、出てきたときに、ではそれをどうするかは、たぶん資料2-3-1のところの中で、気中濃度が一定以下にできることを確認する。ここら辺から検討していきましょうか。たぶん技術が出てきたときに、ここのところをしっかりしないと、気中濃度を担保できないということなのです。この中で資料2-3-1に従いまして、何かこの辺で議論ありますか。
○ 市川委員 2になるのかもしれませんが、いまのお話ですと、きちんとした濃度を保つというところに規制を掛けるという方向性は正しいのだろうと思います。いままではこういう仕様の局排をやっておけばOKですねというマインドだった人たちを、今度は濃度の管理、気中濃度の管理の結果を出しなさいと言ったときに、いま資料2-3に出てくるように、何をもって気中の濃度を一定以下に担保できるか、一定であることがわかるかとても難しいというのと裏腹に、それを保てなかったら罰則になるのか、そういうことになるのでしょうか。
 保てなかったということがわかった時点で使えなくなるとか、その辺の流れというか仕組みが、仮に法制化されて、大きな方向性として将来的にすべてこういう流れでいくといったときに、事業者が法違反だと言われるのは、管理濃度が保てなかったということで罰則になるのか、そのような理解でよろしいのでしょうか。
○ 大谷委員 管理区分1の状態を保てないのであれば、その方法は問題があるわけですから、そのまま罰則を掛けるかどうかは別問題として、その時点で駄目になると。従来であればとりあえず規定されている局所排気装置を付ければいい。付けたからといって、その設計等によっては必ずしも濃度は下がってないケースも、下がるケースもあるし下がってないケースもあるわけです。
 そうではなくて大事なことは、労働者を守るためには気中濃度を許容濃度以下、管理区分1に何しろ落とし込む。そこを担保させないといけないということのスタートだと思うのです。
 だから、先ほどありましたが、極端な話で方法論は問わないと。気中濃度、労働者にばく露する機会を非常に小さくするのは、方法論だってあれば、従来は局所排気装置とか3つぐらいしかなかったけれども、それ以外でもいいではないかということだと思うのです。
○ 半田化学物質対策課長 市川委員のご質問の趣旨は私は理解できます。ただ、申し上げておきたいのは、法制度の議論はまた別途のところでやりますので、ここではいかに結果を求めるという思想を実現するためにはどういう制度にしていったらいいかということをご議論いただきたいと思っていますが、そうはいいながら、どうしてもその辺をある程度申し上げないと隔靴掻痒というところもあるかと思いますので、私の見込みだけで申し上げますと、いままではとにかく結果が出ようが出まいが、局排と。法定の局排をきちんと付けて動かしていないといけない。それをやらないことに対して罰則が掛かってきたわけです。それが「結果を求める」というわけですから、通常はこちらを緩めるのであれば、「結果を求める」というところにかなり厳しくお願いしなくてはいけないということになるのが、ごく普通の合理的な考え方ではないかと思います。
 ただ、繰り返しになりますが、そういう制度をどう設計していくかは、また別途ご議論いただきまして、当然ながら政策審議会にもお諮りしていく話ですので、奥歯に物が挟まった言い方ですが、そういうことでご理解いただきたいと思います。
○ 市川委員 この検討会に当たって連合の中でも安全衛生担当の方たち、いろいろな産別の方たちと意見交換をします。法制度がどうなるのかが労働組合としては重要な要素となります。それが、ここでの議論の方向性を認めるのかどうかの前提になるものですから、お聞きした訳です。
○ 半田化学物質対策課長 もしお立場からこういうことを要望しておきたいということがおありであれば承って、ここでの議論ではないかもしれませんが、そこも次の検討の場につなげていきたいと思っています。
○ 柳川調査官 いまの市川委員のご疑念ですが、1つ目は、資料2-3-2に書かれていますように、導入してしまったあとでいかにそれを1に担保していくのかということでして、1にならなかった場合にどうするのかといったスキーム。例えば、1回だけ1にならなかったといって直ちにそれを止めてしまえということになるのか、あるいは一定の要件のもとで期間を定めて改善を認めるのか、そういったことについてもご議論をいただければと思います。そういったことをここでご検討いただいて、それに従わなかった場合に今度は罰則がどうなるかは、また別な話だと考えています。
○ 菅野委員 資料2-2ですが、はじめに気中濃度がある水準以下に保たれているというのは、現在までの測定結果がありますので、客観的に判定することが可能だと思うのですが。何か新規の濃度削減方法というのがあって、それが可能か可能でないかを判定するのは、どこがやられるのですか。会社がやられるのですか、それとも。
○ 柳川調査官 いまの菅野先生のご疑念ですが、1つ目は、導入するに当たって、それをいかに1になることを確認するのかといったことについてもご議論いただければと思っていますが、事務方の考えとしては、例えば許可をする前に、一定の期間に限ってのみその事業場に設置することの許可をして、一定の要件、例えば保護具を付けさせるであるとか、そういった要件のもとで実際に試験的に作業を実施してみて、1になることを確認するといったことも考えられるでしょうし。ただそういった場合に、駄目だという場合には、事業場のリスクが大きくなりますから、例えば実験室で同じことをやってみることを認めるのか。つまり、どこまで1になることを確認すれば、それを認めるのかについても、合わせてご議論いただければと思っています。
○ 菅野委員 その点については私もそう思いますが、実際にこれを導入することを公的機関が判断するのか、会社が自分の意思決定でできるようにするのかは、どちらでしょうか。
○ 半田化学物質対策課長 繰り返しになりますが、どういう法令制度にするか、また別途ご議論いただきたいと思うのですが、これも常識的に考えれば、これまでこうやりなさいということを義務づけて、それを履行しているかどうかを強制力を持って確認し、必要があれば是正勧告をしたり、命令書で縛りを掛けたりしているものですから、その延長線上で考えれば、通常はこういったものがよいかどうかは、当面は、行政のほうで判断して許可する、しないという話になるのかと思っているのですが、そういう制度にしていいかどうかも、どういう仕組みで確保していくかも、後ほどご議論いただければと思いますので、よろしくお願いします。
○ 名古屋座長 あとよろしいですか。例えば、これは局所排気装置を設置して、要するに制御風速とか抑制濃度を守らなくてはいけないとありますよね。ところが、グレーゾーンのところだったら、もしかしたらそれは局所排気がなかったとしたら、管理区分がよかったら制御風速とか、要するに性能要件とかそういうものを守らなくていいという形につながってきますよね。
○ 半田化学物質対策課長 そうですね。
○ 名古屋座長 そうすると、いまの、これはたぶんあり方委員会でも駄目だと言われたのですが、局所排気装置でも性能要件を守らなくても、要するに制御風速0.5でなくても0.3だったら管理区分1になる、いまそれは認められてない部分ですよね。
○ 半田化学物質対策課長 はい。
○ 名古屋座長 逆にグレーゾーンになったらそれが認められることになりますよね。
○ 半田化学物質対策課長 非常に申し上げにくいのですが、私としては「認められる」ということになると思うのですが、それは先生方のご議論です。同時に、ここが大事なのですが、資料2-2の2ですが、「気中濃度が一定以下となっていることをどうやって確認するのか」というところです。だから、そこをきちんとやっていかないと、いまのように、半年に1回の作業環境測定で第1管理区分だからいいということになるのだろうかと。
○ 名古屋座長 たぶんリスクを考えたときに、性能要件を軽くしたときに、測定していつも確認しているという形のメリットを取るのか、そうではなくていままで法定どおり守ったほうが経済的にいいのか、それは事業主がそれをできるということですよね。そうすると逆にいうと、下げることによって、測定をしていつも一定レベルにきちんと担保していれば、ある程度自由に事業主ができるということになると、それはリスクとメリットを考えて、どちらを選ぶかは事業主が選べばいいという柔軟な対応になると考えてよろしいのですか。
○ 半田化学物質対策課長 それは私が決められないのです。それはご議論いただくところです。
○ 名古屋座長 ここで検討すればいいということですね。
○ 半田化学物質対策課長 はい。私どもは、素案としてはそう考えています。ただ、繰り返しになりますが、だから局排の要件を緩和しても、それもありだと思うのですが、その際には半年に1回の確認でいいのかということです。本来ならリアルタイムモニターをお願いしたいところですが、これは技術的にリアルタイムモニターがすべてにできないというお話もありますので、そうすれば、どういった確認の方法を取るのかということ。
 それから、少し先走ってしまいますが、いま事業者がと先生がおっしゃいました。もちろん最終的にはこれは事業者責任になっているわけですから、事業者の最終的なご判断だとは思うのですが、そこに生身の労働者が働いておられるわけですから、こういった方々のご意見をきちんと反映してやっていくことが必要ではないかと私どもは考えていまして、最終的には事業者責任であるにしても、労働者のご意見をきちんと聞いて。
○ 名古屋座長 たぶん、そこのあとに、測定結果の周知するところにつながってくるかと思います。
○ 半田化学物質対策課長 資料2-3-2のオのところですね。だから、そういうところは必要ではないかと私どもは考えています。
○ 名古屋座長 そうしますと、1のところは、先ほど言いましたように気中濃度が継続的に一定以下になる措置を取られるためにということなので、もう一度戻りますと、3-2-1の辺りとか、あるいはその辺のところでどうでしょうか。ご意見いただければありがたいと思います。
 でも気中、いままでのように法定とは違いますので、気中濃度はいつも確認するのは半年に1回とか1年に1回ではなくて、ある程度頻繁にという言い方が、どのくらい頻繁かわかりませんが、かなり測定の回数を増やすという形で確認することは必要になってくるのかと思います。リアルタイムモニターができれば、常時監視ですからOKだと。できないときにはある程度戻すと。いまと同じように性能要件が一定であることを確認できれば、若干それは増やしていいけれども、何か工程が変わったり、そういうものが変わったときには、当然直近ですぐ測定して確認するという形になるのかと思いますが、皆さんのご意見を1回聞いていただきたいと思います。いかがですか。
○ 武田委員 一定以下になることの確認ですが、新たな設備を導入したときは、安定性や有効性がどれぐらい担保されるかわからないので、ある程度の期間は頻繁に測定を行うことも必要だと思うのですが、ある程度設備的に大丈夫だという見極めができたら、例えば半年とか1年とか経ったときは、測定の頻度を増やしたままというのは、従来の作業環境測定などは半年に1度でいいと担保しているので、永続的に頻度を増やすのはどうかとも思えるのですが。設備というかその対策の内容によって、どれぐらい慎重に見ていかなくてはいけないかという期間が変わってくるのではと思います。
 先ほど言われたように、温度をコントロールしていて、蒸発しにくい状態でやるという状態であれば、物理的に出てこないということがあらかじめ分かっていれば、測定の頻度は比較的少なくてもいいのかとも思いますし、いままで使ったこともない機械を導入した場合であれば、頻繁に測定を行って、しばらくは捕集剤などの交換頻度を見極めなくてはいけないとか、あるいはもっと健康に悪いものが出てこないか調べなくてはいけないとか、より強化した管理が必要と思います。
○ 市川委員 これは専門家の先生にお伺いしたいのですが、こういう場合、使用総量みたいなものと関係はあるのでしょうか。例えば年間総使用量を把握しておく必要があるとか、報告書等と何か関係性があるのかどうかを専門の先生にお伺いしたいのです。必要性があるのかどうかを。
○ 武田委員 もともと設備が一定の取扱量を前提として設計されているものであれば、それを超えるとまずいです。設備の設計の際に量の要素がどれぐらい入っているかを見極めれば、一定の評価はできると思います。
○ 市川委員 新しい装置などを入れた場合ですね。
○ 武田委員 はい。
○ 名古屋座長 これは前提になるのはNIOSHのマニュアルがありますよね。そのときにインダストリアル・ハイジニストの人は、ここの状況、この現場では測定しなくていいかどうかは、かなりいろいろなことを勘案しながら考えると。同じシステムで、そこで当然基礎的な知識のほかにそういう具体的な測定値を使って管理していくという流れになるのかという気がしますがね。そういうことを考えると、ここに書いてあるように、ある程度一定の専門性を持った者がそれを担当しないと難しいということではないかという気もします。
 これは山田委員などがよくやられていると思いますが、ある程度推測はつくのでしょう。
○ 山田委員 先ほど武田委員からもお話がありましたように、一定の知識がある専門家が見れば、例えば液体であれば蒸気圧とか使用温度、粉体であれば見た目の粒子の形状とか、その他に使用量などによってある程度の推測はできると思います。実際に作業場で測定を行った経験から、どのような作業をやっても、蒸気圧が低い物質の濃度は高くはならないのですが蒸気圧が高い物質は、ちょっとした作業を行っても高い濃度となってしまうということがあるので、使用量や取扱う物質の物性などをもとに判断ができる人材が必要かと思います。
○ 名古屋座長 あと、先ほどお話した中のリアルタイムモニターも、たぶんこういう法制度ができてくると、メーカーも開発してくれるのかという気はしますが、いまのところは、前もお話したことがありますが、ホルムアルデヒドのときに、検知管と同等なものについては、センサーを使ってもいいですとなっています。1つの物質についてはいいのですが、混合になってくるとなかなかセンサーの開発が進んでないという部分で遅れているかもしれませんが、そうはいっても、測定機関には申し訳ないかもしれませんが測定をしなくても、逆にセンサーを単位作業場に置くことによって、測定をしなくても、いつも監視できるということになる。そういう意味では利用度が増してきて、開発が進んでくると、いまの現状だとなかなかそこまではいってないのかという気がしますが、そういうものが出てくると、いつも継続した濃度を把握できるということでは確認できるかと思います。
 あとほかに議論しておくことはありますか。
○ 武田委員 例えばVOCモニターみたいに単品の物質ではなくて、複合した濃度で測ることも認めていただけると、わりとやりやすいかもしれないです。
○ 名古屋座長 各化学物質の管理濃度が多く違うような場合は重複した濃度で判断するのは難しいかなと思って見ていますが。
 よろしいですか。今日のところは、とりあえずもう1つ課題がありますので、いまのところはその低減化については、担保できる方法という形のところでまとめさせてもらって、もう一度戻りたいと思いますが、先のところを進めていきたいと思います。そうしましたら、資料3-1で説明していただけますか。
○ 柳川調査官 それでは資料3-1及び資料3-2を用いまして、作業環境測定の評価結果の労働者への直接の周知について、ご説明をさせていただきます。まず資料3-1ですが、こちらに背景事情が書かれています。1つには国際状況として作業環境勧告という、ILOの156号勧告というのがあるわけですが、この中で「労働者は作業環境の測定の記録等を利用し得る機会が与えられるべきである」と明記されています。ちなみに、これについては現在、我が国は批准しておりません。
 それから、職場における化学物質の使用の安全に関する勧告、これはILOの177号勧告というのがありますが、この中で「労働者及びその代表者」、これは通常は労働組合ということになろうかと思いますが、「労働者及びその代表者は次の権利を有するべきである」として、「職場における有害な化学物質の使用による危険性」、この危険性というのは、日本で言うところの危険性及び有害性という意味でご理解いただければと思います。「危険性から労働者を保護するために適切な予防措置を使用者と協力してとるため、化学物質の安全」、国際的な文書では、この「安全」という用語は安全と衛生とお考えいただいてよろしいかと思いますが、「安全衛生に関する情報資料及び他の情報を使用者から得ること」ということが書かれています。
 それから国内の制度として、これは現行の労働安全衛生法令ということですが、常時50人以上の労働者を使用する事業場の場合であれば、作業環境測定の結果とその評価に基づく対策の充実については、衛生委員会の付議事項とされており、かつ衛生委員会の協議結果というのは、主要なものについては周知義務がありますので、結果的に労働者が知ることができるようにはなっています。
 また、安衛則23条の2ですが、常時50人未満の労働者を使用する事業場、つまり衛生委員会のない所ですが、こちらの安全性に関する事項について、関係労働者の意見を聞くための機会を設けるとされておりまして、この中で間接的に作業環境測定の結果というのは、労働者が知ることができるようになっています。ただ、あくまでもこれは直接的なものではないということになっています。その結果、先ほど申し上げたあり方検討委員会において、「作業環境測定の評価結果等を労働者へ周知・活用する仕組みを構築し、より効果的な作業環境改善とばく露防止対策を促進することが必要である」というご提言をいただいたところです。
 次に資料3-2です。このあり方検で言われている周知のあり方等に基づいて、事務方のほうで考えた論点等ですが、周知する対象としては当然のことながら労働者、それから管理者、産業保健スタッフ、主には産業医ということだと思いますが、こういったところに周知をしてはどうだろうかと。それから周知の内容と方法ですが、周知の内容は作業環境の評価結果を周知するという事務局の考え方をお示しさせて頂いておりますが、これにつきましてもご議論いただければと思います。
 また、作業所の見やすい場所への掲示、あるいは文書にして、いつでも労働者が見られるようにする。あるいは電子的なデータに入れて、これを労働者がいつでもモニタリングできるようにするなどの方法がとられるのではないかと思っています。これについてもご議論いただければと思います。
 ただ、留意点として、第2、第3管理区分の場合では、労働者が2あるいは3だとか言われたけれども、その結果どうしたらいいのかということがわからなければ、改善するための効果というのが削減されてしまいますので、こういった対処法についても合わせて周知をすると同時に、これは当然のことですが、作業環境の改善をされるまでについては、労働者に必要な保護具を使用させるといったことにしてはどうかと考えておりまして、ご議論いただければと思います。
 ちなみに現行規制ですが、第3管理区分の場合はただちに作業方法や作業環境等の改善を行って、1または2としなければならないとなっており、改善されるまでは労働者に必要な、有効な保護具を使用させる等の必要な措置を講じなければならないとされています。それから第2管理区分の場合については、現行法令では作業方法、作業環境等の改善を行う等必要な措置を講じるように努めなければならないとされています。
 下に周知の流れについて概念図を描かせていただいておりますが、まず作業環境測定の実施を行い評価をする。それから衛生委員会等において対処方法等を決定し、それから掲示を行う等、労働者への周知を行う。それをもって作業環境の改善に寄与するといった流れになろうかと思っています。こういった流れについてもご議論いただければと思います。よろしくお願いします。
○ 名古屋座長 ありがとうございました。もし行政がつかんでいたらお聞かせ願いたいのですが、せっかく高いお金をかけて測定した結果を、どうして労働者に周知できないのか。何か理由があるのですか。要するに、労働者にこういう状況だよと周知徹底しなくても、教えるのがごく普通のような気がするのですが、それができない障害というか、何か理由があるのですか。
○ 柳川調査官 現行法令ではあくまでも直接周知することを義務づけていないだけであって、それを禁止しているわけでもなければ、止めているわけでもありません。むしろ逆に知らせることが奨励されている。いま申し上げたように、衛生委員会への付議事項にもなりますので、労働者に対して周知することは逆に奨励されているわけですが、直接知らせることを義務づけてまではいないということです。特に障害があるとは考えておりません。
○ 名古屋座長 周知しなさいときてしまえば、もう終わってしまいますよね。
○ 柳川調査官 そうなのですが、ただ、それについては。
○ 名古屋座長 それに何か障害があるのですか。
○ 柳川調査官 障害というよりも、合わせてご検討いただきたいのは、その周知をするにあたって何か注意するべきことはないかといったことはあると思います。例えば労働者の方に、いま発癌性物質を使っているけれども、ここは3ですよと、それだけを裸で伝えるだけでいいのかという問題はあろうかと思います。
 労働者のほうがそれを受け止めて、きちんとそれを対策に繋げていかなければ、それほどの意味はないと思います。では、そこをどう対策に繋げていくのかといったようなスキーム等について、ご議論いただければと思っています。
○ 名古屋座長 わかりました、ありがとうございます。逆に言うと、そうすることによって教えるほうのレベルも上がるし、聞くほうにとってもすごくいいことですねという、いい循環になるということですよね。そういうことですので、皆さんのご意見をお聞きしたいと思いますが、どうでしょうか。
○ 北野委員 いまおっしゃったように、周知するのはいいことだと思います。しかし、ただ単に数値が「こうでしたよ」と言っただけでは意味がなくて、その数値はどういう意味があって「こうなのですよ」と、「ここはこういう環境で問題ないのですよ」とか、あるいは「少し問題があるからこれから改善するのですよ」と、そういった数値などの評価などの周知とその活用ができればいいわけですね。
 それが特に50人以下の小規模の業者さんになりますと、そこまでやりなさいと言って、それでおしまいできちんとできるかどうかというところは、よく検討することが必要です。このためには何か仕組みを作ってフォローしてあげるとか、相談窓口を作ってあげるとか、啓蒙する資料を作るとか、本当に役立つように回っていくところまで、話を持っていっていただけたらありがたいと思っています。
○ 名古屋座長 そうですね。たぶんそこを組み立てるのが、この委員会の目的だと思うので、是非皆さんのいい意見を聞かせていただければありがたいと思います。
○ 市川委員 ここにお集まりの方の企業とは違って、小規模の事業所ですと、どんなに奨励されていても、やはり義務でなければやらないということが多いのです。
 もう1つはいまおっしゃるように、ただ措置だけではなくて意味を持たせて、かつ教育も含めてというのは、小規模になれば更に難しい。小規模事業所だと労働組合もない所が多いので、何かいい方法があれば。
 労働組合のある所では連合の調査でも、50人未満の事業所でも衛生委員会がある所は、結構な割合であるのです。でも、50人未満だと労働組合そのものが存在する所が少ないので、かといって、難しいから周知は義務化にしませんよというのも困るので、何か知恵を出して、やはり周知するのを徹底してほしいということと、合わせてトータルの安全衛生の教育ということも奨励されるべきではないかと思います。
 それともう1つ、いま非常に問題なのは、事業所にいろいろな請負会社、派遣労働者等雇用主が違う労働者が、1つの建家に混在しているということが多いことです。そういう所は安全教育ですとか、それ以外の一般的な情報などについてもできていない。これは派遣労働者の皆さんのアンケートなどを見ると、正社員には伝わっている情報が、私たちには来ないという苦情が相当な割合であります。これを進めていくにはそういう雇用形態が多様化しているということについて注意を払う必要があります。雇用主が違う労働者にも知らせるという側面からも、検討していただければと思います。
○ 名古屋座長 ありがとうございました。
○ 山田委員 周知方法としては掲示というのが一番わかりやすいと思います。例えば現在、騒音については行われていますが、今後はそれを化学物質に広げるときに、測定対象物質が100物質程度ですが、それ以外の物質を混在して使っている場合も考えられるので、例えば管理区分1と評価されてそれを掲示する場合、測定対象物質以外の物質についても問題ないと認識されてしまうので、掲示方法について工夫が必要かと思います。
○ 名古屋座長 これは大きな作業所だと、単位作業所がいくつもあったときに、たぶん単位作業所によって違ったときというのは、例えば騒音のように入口に貼るというのは、なかなか難しいですね。その辺はこれから検討していかなければいけないことなのかな。
○ 武田委員 雇用形態が違う人に対して、どのように通知していくかというのは、結構難しいだろうと思います。
○ 大谷委員 そういう面で、製造業の元方に対する指針が出まして、だからあそこの推進をしっかりしていくことだと思うのです。事業所の中にいる下請業者の方だとか。派遣の方は、もう労働者と同じようにやれということになっているので、それはそういう形のことを示していかないと駄目。
 あとは、下請業者の方のところは、やはり製造業元方としてのガイドラインでもこういう問題が出ていました。それをしっかり徹底させるというのを、やっていくことだろうと思うのですけれどね。
○ 名古屋座長 周知徹底させるということは、たぶん皆さんはOKなので、ただ、そのときに教育のほうが難しいのかなという気はしますよね。要するに作業者に対してきちんと説明できるということを、逆に表示だけしてしまうと、いま原子力の風評的なことあるいは解釈の違いによって温度差がいっぱいあると、逆にパニックになってしまったりするということで、いかにそこで働いている、教える人もそうなのですが、そこで働いている人たちにどういう形で教育し、活動していくというシステムを作っていかないと、なかなかうまくいかないかな。通知すること自体は、そんなに難しいことではないのかなという気はしますが。
 あと、そのときに、いま山田委員が言われた規制物質だけではなくて、他の物質についてもどのように周知するかということですよね。その辺のところはどうでしょうか。皆さんの意見はありますか。
 市川委員が言われたように、特に小さい所では、なお難しいことなのかな。事業主そのもの自体が、それほど理解しているわけではないかもしれない。ちょっと失礼かもしれませんが、あるかもしれないし、ましてそこに教えるということになってくると、なかなか大変で、他の外部の人たちを招聘するというのは難しいと思います。
○ 市川委員 イギリスなど他の国では小さい事業所に対しどうしているのでしょうか。
○ 名古屋座長 この前のあり方委員会の中で紹介されていましたインターネットを使って、ある程度の情報を入れることによって、ある程度の環境状況が把握できるシステムは使っていらっしゃいますので、意外と一般の人でも、そこにアクセスすればできるというシステムが出来ていますから、もしかしたらそういうシステムが日本において確立すれば、そういう小さな事業所さんでも、ある程度意欲のある人がシステムを利用することで現状の作業環境の状況を把握出来るのではないかと思います。
○ 半田化学物質対策課長 イギリスの中小企業が実際にどうやったかは、私は正直に申し上げて承知しておりませんが、いわゆる日本でいう構内下請のような場合ですね。こういう中小企業の場合は、これは10数年前に研究したことがありまして、イギリスでは私の理解で間違っていなければ、工場なら工場長が、工場に入ってくる下請事業者、派遣も当然ですが、それから見学に入ってくる一般人の方も含めて、その全てにおいて安全に責任を負うというのが、イギリスのやり方だったと記憶しています。
 これを当てはめられないかと研究してみたのですが、ご案内のように労働法は、何も安全衛生法だけではなくて、基準法もあれば、職業安定法もあります。全てを貫くのが事業者責任というか、事業者においてということになっているので、安全衛生の所だけを変えるというのは非常に難しゅうございまして、この辺はまた別途、研究していきたいと思っている課題ではあります。
○ 市川委員 戦前の工場法はそうだったらしいですね。日本でも戦前の工場法は、請負人であれ何であれ、そこの工場主が建屋の中で働いている人は、どんな人であれ全部責任を負うという形態です。戦前の工場法はそうだったと聞いていますが、これを変えると安全衛生以外の分野でも大きく影響します。
○ 半田化学物質対策課長 ちょっと余談ですが、そういうこともありまして、JILPTのほうでこういった労働法の事業者責任の考え方を研究してもらえないかという、非公式なお願いをしていまして、すぐに結論が出るものではないと思いますが、そういうことも視野に入れています。
○ 武田委員 小規模事業所だと、やはり作業環境測定機関が結果を返すときに、きっちり説明を事業者にしてあげて、事業者がそれを使って労働者に説明する、そういう仕組みが出来るようになればやりやすいかもしれません。
○ 名古屋座長 本来は例えばそういう中小の所でも、たぶん事業主さんにある程度の意識があれば、産保センターとかそういう所へ行って、いろいろなアドバイスを求めることもできると思うのですが。行かれるのかどうかちょっとわかりませんが、そういう形のものがあれば一番わかるし、ましてや産保センターの先生方が行くというシステムも、ある程度あるのかなと。産保センターがいま仕分けでどうなったか、ちょっとわかりませんが、要するに、いま全然ないわけではなくて、あるものをうまく活用できるという形もあり得るのかなという気がします。
 せっかく測定したものですから、間違いなく労働者に通知するということ。それから、そのための教育。これは、費用は発生するのですかね。よくわからないのですが、どうでしょうか。今日はたぶん意見をお聞きして、次回以降にまた検討するという形なのかなと思いますが、忌憚のない意見をいただければありがたいと思います。
○ 北野委員 やはり小規模事業者では、費用が発生したら二の足を踏むでしょうから、その対策を考えるのも1つのテーマかなと思います。
○ 武田委員 資料3-2の周知の流れですが、私どもではこういう流れではなくて、作業環境測定を実施して産業医や衛生管理者が評価すると、その結果を職場の管理職へ流して、半年に1回とか、ある程度まとまったところで衛生委員会に報告するという流れです。ですから、この衛生委員会の対応と労働者への周知というのが、こういう流れになるのかどうか、企業によっては変わるかもしれません。いまの衛生委員会での報告義務は、測定を行ったらすぐ付議しなさいという形にはなっていないと思います。
○ 名古屋座長 大きい企業は大丈夫です。私どもも委託を受けて、そういう所で測定したときには、測定結果に対してプレゼンをします。その時には必ず、そこに現場の作業者に全部来てもらって、プレゼンの結果を聞きながらフリーディスカッションをします。いま何が問題なのかを測定中撮影したビデオと濃度変動をみることで、作業性の悪さが原因で曝露が高いとか、局所排気装置が作業性とあってないことが原因で曝露濃度が高いなどと言ったことを検討することで、一体となった環境管理が出来ますただ、先ほど市川委員が言った中小の所だと、なかなかそこまでは難しいし、こういう私たちと連携をとっていける形も難しいので、そこのところをどうしてあげたらいいのかということが、一番必要なのかな。何らかのシステムを作ってあげるのがいいのかなということ。でも、作ってもなかなかそれを遂行できるための何かがないと、難しいと思います。
○ 山田委員 私も中小規模の事業場に行って感じることは、労働衛生管理のなかで作業環境測定や健康診断の実施については関心がありますが、その結果を伝えるとかその結果をどのように活用するのかということについては、あまり関心がないように思います。
 ですから、ここでいろいろなことを決めるときに、いかに簡単な方法で伝えたり活用したりするようにできるかを考えていくこと。それが重要かと思います。
○ 名古屋座長 あと、何か議論しておくことはありますか。
○ 武田委員 未規制物質は、作業環境測定を実施する必要はありませんし、実施していたとしてもその結果を労働者に報告する義務はありません。今回の検討を進めても、未規制物質は対象とならないのですが、測定の有無や結果の報告について通達などの形で触れてはと思います。
○ 名古屋座長 あと、他のところはよろしいですか。そうすると今日のところは、要するに周知徹底するということは何も問題ないのですが、それに伴うプラスアルファとしての教育だとか、費用等はちょっと別にしても、あるいは他の外部の所のアドバイザーをどううまく使っていくかというような形のものを、次回以降、検討していきたいと思っています。
 前に戻りまして、局所排気装置以外のところで何かお気づきの点はありますか。まだ、だいぶ時間が残っていますので。
○ 北野委員 資料2-3-1、1のウの所、「新たな発散抑制方法それ自体のヒトへの危険有害性を確認してはどうか」という項ですが、新たな発散抑制方法を開発について、なかなかイメージがつかめないのですが、そういったものが出てきたときに、分解か何かしたときに、変なものが出てきたら困りますねということだと思うのですが、ここもそのもの自体の危険有害性ではなくて、リスク評価が適切と考えます。
○ 柳川調査官 これについてもご検討いただければと思います。それと、あるいはどこまで確認されていればということもあろうかと思います。要は当然出てくるものは未規制物質でしょうから、それについてのデータがどこまであればいいのかとかですね。
 それから先ほども申しましたように、その分解するシステムですよね。そのシステムそのものに影響があることもございますので、それもどこまで確認されていればいいのか。
○ 北野委員 というのは、ある程度決めていかなければいけないわけですね。
○ 柳川調査官 そうですね。ただ、例えば定型的にここまで確認されていればいいとするか、あるいは逆に、これも個別の申請について委員会を設けてそこで判断していただきましょうとするか、その辺はいろいろなやり方があろうかと思いますが。
○ 北野委員 新しい技術を開発する人は、当然、危険有害性とそのリスク評価を考えて開発をやるのでしょうけれど、これらの要件については開発も促進できて、安全も担保できるという仕組みにしていかないと、あまりここが重くなりすぎたら、誰も開発しなくなってしまったということにならないような仕組みを構築しないといけないですね。
○ 柳川調査官 そうですね。お願いできればと思っています。
○ 名古屋座長 例えば分解する場合に、塩素系のもの、トルクロルエチレンなどを分解すると、中間生成物質などで濃度が高いときには有害性の高い化学物質が生成してしまう、要するに分解生成物のほうが危ない部分がある。だから完全的に分解するものはCO2で確認して、完全分解したかどうかということになるのではないかと。ただ、そこを確認するのが難しいのかな。
 あり方委員会のときに1回、事務局と検討したときに、それを評価するのは外部を作ったらいいではないかと。そのときにやはり思ったのは、天下り先を作るのはまずいよねという話が出た覚えがあって、そうすると、やはり基準局かな。基準局に申請すると、いまと同じように中に入って全部見てしまう。有機則の中で特例許可がなかなか進まない1つの要因は、特例許可だけを見てくれたらいいけれど、他のものを見て指摘事項が増えてくると嫌だな、進まないなという議論をしたことがあったので、その辺は難しいかなという、ちょっと蒸し返しになって申し訳ありませんが、そんなこともあるのかなという部分があって、その辺のところが検討事項になってくるのかという気がします。あとはよろしいですか。
○ 武田委員 確認方法の検討ですが、これは事業者がやるべきことを前提に書かれていると思いますが、事業者だけで行おうとすると、やはりアの部分の専門性を持った人がどれくらいいるかによって、できる会社は限られてくると思います。
 そうすると、やはり外部でそれを担保してくれる、行政なのか外部機関なのかが、そこを担保する人がいないと広まらないのかなと、逆に思いました。
○ 名古屋座長 メーカーさんが開発して納入してくれる分には、メーカーさんがデータを持っているからいいのですが、ここはなかなか難しいかもしれませんね。
 なかなか難しくて進みにくいところがあって、今日は皆さんに出た意見をもう一度持ち帰ってもらって、次回以降に検討事項としていただければということで、いまのところ出た意見の中で、次回以降検討することがあると思いますが、他に次回以降に向けて、こういうところはというご意見等はありますか。
 そうしましたら今日のところは、多岐にわたりご議論いただいて、ありがとうございました。今日お話した中で、もう一度この資料を持ち帰りまして、検討していただければありがたいと思います。次回以降にそれを反映できればいいと思います。
 今後の予定ということで、事務局からよろしくお願いします。
○ 奥野安全専門官 本日ご議論いただいたご意見を整理しまして、次回以降、さらにご検討をお願いしたいと考えています。今後は6月までに第2回検討会、もし可能であれば第3回もということも考えていますが、日程が決まり次第、連絡させていただきたいと思います。
○ 名古屋座長 ありがとうございました。第1回目ということで、議事進行が悪くて申し訳ありませんでしたが、次回以降に今日の議論を反映させていきたいと思います。それでは合理的な化学物質管理の促進のための検討会、今日は閉会させていただきます。どうもありがとうございました。


(了)
<厚生労働省>

労働基準局安全衛生部 化学物質対策課 奥野

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TEL: 03-5253-1111(内線5517)
FAX: 03-3502-1598

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