平成２９年度認知行動療法研修事業　公募要綱

　この事業の実施主体は、公募により採択された団体とする。

　（１）　認知行動療法研修の実施

　　　 常設的な研修センターを設置し、以下の研修を実施し、精神医療の現場で適切な治療ができる医療関係者の増加と当該療法の普及を図る。

  　 ア 研修内容  

    　  (a) 認知行動療法の習得を目的とした、基礎的な講義及び実践的な ワークショップを行う。

      　(b) スーパーバイザーによる定期的・継続的な指導

        　　　以下のいずれかに係る者が、うつ病患者に対して認知行動療法を施行し、そのセッションごとの施行内容に対して、当該療法に習熟したスーパーバイザーが指導を行い、当該療法に係るスキルの向上を図る。
　　　　　　・（a）を受講した研修対象者
　　　　　　・（a）と同程度の研修を受講したことがある医師又は看護師
　　　　　　なお、「（a）と同程度の研修」は、原則として、当事業においてスーパーバイザーを経験した者が講師として参加している研修とする。
　  　　(c) 受講後のフォローアップ

　　　　　　　研修課程は厚生労働科学研究「精神療法の実施方法と有効性に関 する研究」で作成した認知行動療法のマニュアルに沿ったものとし、
　　　　　　講師及びスーパーバイザーは、同マニュアルに基づく療法に十分習熟した精神科医師等によるものとする。

　　 イ 受講対象者

　　　　精神医療業務に従事する医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、 臨床心理技術者等

　　 ウ 研修期間、規模等

           　(a)講義・ワークショップ（２日間、５０名程度受講）

             (b) スーパーバイザーによる定期的・継続的な指導

                  （４～６ヶ月間で１６セッション実施）

　　　　　　(c) 受講後のフォローアップ
　　　　以上（a）から（c）を１コースとし、４コース以上実施する。  

 

　（２）　認知行動療法普及啓発事業の実施

　　　産業現場等の臨床において適切な支援が行えるよう、支援に携わる医療関係者等に対し、当該療法の普及を図る。

　　　ア　事業内容

（a）認知行動療法の普及啓発、正しい精神医学的知識の普及を図るため 、認知行動療法に係るセミナーを行う。

　　　　　（b）職域メンタルヘルス等に従事する医療関係者等が、認知行動療法 の理解を深め、産業現場等で必要な支援が行えるよう、認知行動療法の テキストを作成し、セミナー参加者に配布する。

　　　イ　受講対象者

　　　　　 産業精神保健等に携わる保健師、産業医、臨床心理技術者等

　　　ウ　期間、規模等

　　　　　　１コースを１日間 、 100名程度とし、１コース以上実施する。

 

（３）　実施団体連絡会議の開催

           本事業を実施する団体相互間の連絡会議を開催し、他の実施団体等との 情報交換等を行うことにより、相互に連携して本事業で実施される研修全体の水準を確保し、技術の向上を図る取組を実施するよう努める。

 

　（４）　研修修了者名簿の作成・配布

          本事業研修・セミナー修了者に対して修了証を発行するとともに、研修 ・セミナー修了者の名簿を作成する。
　　　　 なお、研修修了者名簿については各都道府県・指定都市へ送付し、関係機関等で有効に活用され、もって、精神保健福祉の向上に資するものとなるよう努めること。

　　　応募のあった事業については、厚生労働省に設置する本事業評価委員会が書面審査（場合によりヒアリングによる審査）を行い、採択事業を決定する。
　　　審査終了後、採択の可否及び国庫補助基準額について通知を行う。 
 

　　採択決定の通知を受理した団体は、別に定めるところにより、交付申請書を厚生労働省に提出すること。

　　国庫補助の対象となった団体においては、事業完了後、別に定める事業実績報告書を作成し、その他の成果物と共に平成３０年４月１０日までに厚生労働省に提出すること。また、本事業を実施した団体に対して事業の実施期間中又は事業完了後に必要に応じて事業の遂行状況等の調査を実施することがある。

　　本事業に携わる者（当該事業から離れた者も含む。）は、プライバシーに十分配慮すると共に、正当な理由がなく事業の実施により知り得た秘密を漏らしてはならない。