第5回厚生労働省公共調達中央監視委員会

(第一分科会)審議概要

 

【問合せ先】

厚生労働省大臣官房会計課監査指導室

電話03−5253−1111(内7965)

 

開催日及び場所

平成20年12月19日(金) 厚生労働省専用第21会議室

委員(敬称略)

第一分科会長  上野  淳  首都大学東京教授・基礎教育センター長

委 員     小川  広  独立行政法人日本原子力研究開発機構

財政部 上席参事

委 員     松原 健一  安西法律事務所 弁護士

審議対象期間

原則として平成20年7月1日〜平成20年9月30日の間における調達案件

抽出案件

11件

(備考)

「報告案件」とは、各部局に設置された公共調達審査会において、不適切等と判断した案件について、報告を受けたものである。

報告案件

 0件

審議案件

11件

意見の具申又は勧告

なし

委員からの意見・質問に対する回答等

意見・質問

回   答

下記のとおり

下記のとおり

 

 

意見・質問

回   答

 冒頭、事務局から、23都道府県労働局における第三者委員会の活動状況の報告を行った。

【審議案件1―(1)】

審議案件名:居住者棟更新築整備工事(建築)

資格種別 :建設工事−建築一式工事(Bランク)

選定理由 :契約方法別抽出案件(一般競争入札・総合評価落札方式)

発注部局名:国立療養所東北新生園

契約相手方:株式会社平野組

契約金額 :546,000,000円

契約締結日:平成20年8月12日

【審議案件1−(2)】

審議案件名:居住者棟更新築整備工事(電気)

資格種別 :建設工事−電気設備工事(Aランク)

選定理由 :契約方法別抽出案件(一般競争入札・総合評価落札方式)

発注部局名:国立療養所東北新生園

契約相手方:株式会社ユアテック

契約金額 :194,670,000円

契約締結日:平成20年8月12日

【審議案件1−(3)】

審議案件名:居住者棟更新築整備工事(機械)

資格種別 :建設工事−管工事(Aランク)

選定理由 :契約方法別抽出案件(一般競争入札・総合評価落札方式)

発注部局名:国立療養所東北新生園

契約相手方:エルゴテック株式会社

契約金額 :186,375,000円

契約締結日:平成20年8月27日

電気、機械工事もそれぞれ2者とか3者の応札ですね。少ないように思うのですが。

一般競争で広く公募はしているのですけれども、たまたま2者とか3者しか集まらないという状況でした。

この件について、たまたまなのでしょうか。

そうですね。もう少し集まるケースも当然あります。

その応札の数の少なさが、適切な競争性を妨げている懸念がないわけではないので、例えば公募期間とかそういうことを工夫していただいて、適切な競争が働くようにという努力はしていただいた方がいいかなというふうに思うのですけれども、参考意見として申し上げます。

承知しました。

総合評価落札方式による入札の場合の、入札説明書に示された内容を満たしている場合に付する標準点というのは、すべて100点なのですか。

すべてというものではありません。本件は前提条件で2,300平米の新築の施工実績があるとか技術者を配置できるかとか、そのほか、入札のときに会計法による失格条件等がありますので、そこはほとんどが満点という形が基本になっております。

(技術点の評価に当たって)表で○×をつけているかと思うのですが、つけるに当たっての判断材料は、紙1枚だけなのですか。

判断の材料としましては技術提案が1枚出てきますので、それ施工場所確認しながら読み、理解して、点数をつけているところでございます。

判断する材料としては、1枚の紙からすべて読み取るということですね。

はい。そうですね。

多分にその書き方のテクニックというか、書きようによってしか判断できないと思います。本当に書いた人が何を想定しているのかとか、書き尽くされているのかというところは、特に検証しないということですか。

そうです。それで落札する業者が決まりまして、提案した内容につきまして、それをやらないということになると、ペナルティーが科せられます。

 

技術提案書をどのように書かせるかという点ですが、場所によっては評価項目が箇条書きの所もあって、これでは評価しようがないので、その辺の提案書の書き方について、どの程度書くとか、もう少し項目を出してあげないと、思っていること、本当に考えていることがうまく伝わらないのではないかと思います。

資料の「入札公告」に技術提案の項目があったと思うのですけれども、ちょっと具体性に欠けるような提案のさせ方でやっているところにおきましては、もう少し何かかみ砕いたものがあってもいいのかなというような感じはしております。

 

いわゆる評価項目についても、もう少し丁寧な記述をして、それに対する技術提案書という形にしないと、総合評価方式自体がまだ取組みが始まったところで、試行的な段階だとは思いますが、そういう点に是非工夫をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

わかりました。

【審議案件2】

審議案件名:国立国際医療センター国府台病院 肝炎・免疫研究センター整備その他工事実施設計業務

資格種別 :建築コンサル−建築コンサル(Aランク)

選定理由 :随意契約(標準型プロポーザル方式)

発注部局名:国立国際医療センター国府台病院

契約相手方:株式会社伊藤喜三郎建築研究所

契約金額 :75,600,000円

契約締結日:平成20年9月25日

技術提案書の審査集計表についてですが、項目によって審査委員ごとに採点がばらばらな部分と、みんな一律な部分があるのですが、これの見方を教えていただけますか。

会社の経歴とか担当技術者の経験能力というところは、もうこれは機械的にやってしまっているですけれども、そこで似たような点数になっております。

その下の技術的点数の提案に対しましては、それぞれの点数をつけているところです。

 要するに10年間の実績で何平米というのは、プログラムを組んでばばっと出るような計算式をつくってございます。

つまり主任技術者とか、あるいは過去10年間の実績などについては、機械的に評定していて、業務の理解度及び取組みとか、業務の実施方針などについては、各委員がそれぞれの技術提案について評価したということですね。

そうですね。もう客観的点数ですぐにわかりますので。

特定されて見積もりを始めたところ、予定価格に達しなかった。それで3回やったのですね。

そうです。それで合意しなければ第2位の点数の高いところになります。

なるほど、わかりました。これはプロポーザル方式で随契というケースでしたけれども、一応企画競争という意味ではわかりましたということで、よろしくお願いします。

 

【審議案件3】

審議案件名:国立がんセンター中央病院無停電電源装置更新工事

資格種別 :電気工事−電気工事一式工事(Bランク)

選定理由 :低入札(一般競争入札)

発注部局名:国立がんセンター中央病院

契約相手方:丸子電気工事株式会社

契約金額 :87,045,000円

契約締結日:平成20年9月10日

低入札ということで調査をしたというケースですけれども、入札価格は低いものの十分施工できるという内容でしたので、本件はこれでよろしいかと思います。

 

【審議案件4】

審議案件名:関東信越厚生局新潟事務所間仕切り等工事契約

資格種別 :−

選定理由 :随意契約

発注部局名:関東信越厚生局

契約相手方:東京海上日動ファシリティーズ株式会社

契約金額 :8,137,500円

契約締結日:平成20年8月29日

随意契約理由書にある、業者の選定等の時間的兼ね合いでといった部分は本件調達には直接影響なくて、実際には入居ビルの管理会社が定める業者と契約せざるを得なかったというのが随意契約理由なのではないかと思いますが、いかがですか。

はい、そうです。

では、ここを借りる以上、ここを使わなければいけないからやむを得ずというのが、唯一の理由ということですね。

済みません、そのとおりです。

管理をしている会社が東京海上日動ファシリティーズ。日動ファシリティーズが指定する業者じゃないと、パーティションの工事はしてはいけないという契約になっているわけですね。

はい、賃貸借の契約に書かれています。

どこと賃貸借をしていて、賃貸借をしている不動産の会社が、日動ファシリティーズに管理を委託していて、その管理をしている会社が、例えばメンテナンスなどの業者は、その管理会社が指定しているだという、その因果関係がわかる書類さえ、ちゃんと整えてくだされば、随契でやむを得なかったという説明になると思うのですけれども。

 理由書もちょっとそういう意味では、若干記載がごちゃごちゃしているので、妥当だという感じはわかりましたけれども、因果関係をしっかり証拠書類として残していただいく工夫をしていただいた方がよろしいかと思いますので、よろしくお願いいたします。

わかりました。

【審議案件5】

審議案件名:国立感染症研究所村山庁舎高度封じ込め実験施設空調改修及びグローブボックスライン改修工事請負契約

資格種別 :建設工事−電気工事又は機械器具設置工事(Aランク)

選定理由 :1者応札(一般競争入札)

発注部局名:国立感染症研究所

契約相手方:株式会社日立プラントテクノロジー

契約金額 :204,750,000円

契約締結日:平成20年8月22日

公告にある「バイオセーフティーに関する教育を受けた作業管理者」というのは、契約の相手方から提出されたNPO法人からの認定証と等しいことなのですか。それとも数ある中でたまたまこれも一つだということなのでしょうか。

基本的には当所におけるバイオセーフティー取扱者の講習を受けた者ということになりますが、当所においてのその講習を受けるというのは、契約締結後、もしくは中の職員等に限られてしまいますので、当所で契約実績のある業者に限られてしまいます。それ以外の業者を考えた場合、NPOの出されている資格というのも、一つの資格として参考として採用させていただいております。

仕様を決定する前のヒアリングに3者が来たのですか。

3者出席されております。

3者がヒアリングに出席して応札が1者だったということは、何か理由が考えられますか。

理由としましては、3者からは各可能な技術等を提案していただきまして、それを合わせて当所の中の委員会というか、ヒアリングに参加された方々で検討をしていただいて、最終的な仕様を決定したのですが、その中でやはり当所の求めるバイオセーフティー上の安全性とか、そういった技術レベルが高度になってしまいまして、参加意欲を示された業者さんであっても、参加することは技術要件的にちょっと難しくなったのではないかと思います。

 ですが資料招請を行った際、公告を出す際には、参加くださった3者には連絡をとりまして、可能な限り、当所の示す仕様で参加をしていただけるようにお願いをしていた次第でございます。

そうするとこのスペックが非常に高いので、日立プラントテクノロジーというところしか、結果として参加できなかったということですか。

そうだろうと思います。

それではこれはわかりましたので、ありがとうございました。

 

【審議案件6】

審議案件名:「日本人死亡者慰霊碑」補修調査

資格種別 :測量・建設コンサルタント等−(A又はBランク)

選定理由 :1者応札(一般競争入札)

発注部局名:大臣官房会計課

契約相手方:株式会社横河建築設計事務所

契約金額 :5,040,000円

契約締結日:平成20年7月9日

この慰霊碑の元々の設計はどこがやったのですか

横河建築設計です。

この慰霊碑そのものの管理というのはどういう風にやるのですか。

モンゴルの赤十字社とうちの社会・援護局が同意書をとりまして、年間100万円支払って維持管理しています。

財産は日本のものなのですか。

そうです。

予定価格の積算、これを現地に行って8日というのは、8日間、通訳を入れてやるということなのですか。

はい。実際に現地の場所へ行って調査をする分と、現地で向こうの事情とかも調査してきますので、8日間というふうに。

何か元の設計が横河で、今回も横河と1者しか応札しなかったことに問題がないか何となくひっかかるけれど、入札公告が6月25日で入札日が7月9日で、仕事が8月29日までに終わらせなければいけないというあたりが、若干気になるのですけれども。

実際のところ、入札に応じたところは、早くからこういう計画があるということを事実上知っているのですか。7月9日入札で7月中に8日間モンゴルに行き、8月末に報告書を提出するという内容になっているので、入札参加資格の等級を広げたところで、なかなか入りにくいかなというのがあるのですけれど。

8月末に報告書を出すのは、翌年度の予算要求の絡みもあるので、そのころを予定しているのですが、入札公告に関しましては、もう少し早く要求元の方から資料を出させるような工夫は必要になるのかと思います。

 

でも元設計と今回落札した業者が同じだということがあるので、そういういわゆる競争性を阻害していないということを透明に裏付けるためには、例えば入札公告、入札、調査、調査の提出の締切日について、それぞれ適切な期間を確保して、競争性をちゃんと確保している姿勢をお見せになった方がいいのではないかというふうに思いますので、今後そういう御努力や御配慮をしていただくよう、よろしくお願いします。

 

【審議案件7】

審議案件名:平成20年度公用車の交換購入一式

資格種別 :「物品の製造」又は「物品の販売」の「車両類」(北海道地域)

選定理由 :契約方法別抽出案件(一般競争入札・総合評価落札方式)

発注部局名:北海道厚生局

契約相手方:札幌トヨタ自動車株式会社

契約金額 :4,231,500円

契約締結日:平成20年8月20日

車の場合、予定価格はどういう形で決めるのですか。

今回は総合評価落札方式でございまして、今回、仕様に合致しました車種が2メーカー4車種ございます。そのうち一番環境性能の高い車につきまして、市場調査等を行いまして、そちらの値引き率等を考慮しまして、決定いたしました。

 合わせて今回交換が含まれますから、交換の車につきましても、過去の事例等を踏まえまして下取り価格を考慮しまして、決定したところでございます。

見積もりを取る時は、どういうところから取るのですか。

納入実績を他官庁から取りまして、併せて最寄りのトヨタ系列店及びホンダ系列店、今回はハイブリッド一番性能よろしいので、トヨタ系列の販売店から参考見積もりということで徴取いたしました。

今回は車の調達に関して、総合評価落札方式というのを採用したということなのですけれども、今後この種の公用車を購入する場合は、すべて総合評価落札方式によるということになったわけですか。

今回の会計課長通知というのは、環境を配慮して総合評価落札方式をとりなさいということになっているということなのですね。

はい、そうです。

わかりました。

これは性能だけを見たらハイブリッドじゃないと、ほとんど太刀打ちできないといいましょうか、事実上勝負が成り立つのかと思うのですけれども、ハイブリッドじゃないものとハイブリットのもので、価格差はどのぐらいあるとイーブンになるのでしょうか。

おっしゃるとおりハイブリッドとハイブリッドでない車の価格差は、当然出てきます。今回の結果だけを申し上げますと、価格的には他車の方が、28万円ほど安くなってございました。仮の話ですけれど、第2位の会社が総合評価で今回落札した車と、点数的に同じになるためには、76万円ほどの値引きが必要だったわけです。

 今回、公用車の使用目的を鑑みましてこのような仕様になったわけですが、その結果、ハイブリッド車が1種ということになりました。使用目的上やむを得なかったものと考えております。

ちなみに総合評価点を出すための、算定式自体は公開されているのでしょうか。要するに幾らで入れないと勝ち目がないと言うことを業者さんが知り得る状況にあるのでしょうか。

事前にご提出いただく性能等証明書に計算式がありまして、どの業者さんでも分かるようになっています。

メーカー系のディーラーしか応募しないとすると、実質的には競争は働かないですよね。

今回の仕様では、残念ながらハイブリッド車が1車種しかなかったということで、そういう結果になりました。

車の性能の必要性という観点から言うと、やむを得ない結果と考えますけれども、そもそも競争という形をとらずに、もう選定してしまって、この車種で入れてくれというふうにした方競争性働くのか、あるいは結果的に同じなのかというところは、よくわかりませんけれども、何か工夫の余地があるかどうかも含めて、今後御検討いただければというふうに思います。

 

【審議案件8】

審議案件名:外部検査委託

資格種別 :役務の提供等(A、B、Cランク)

選定理由 :指名競争入札

発注部局名:国立長寿医療センター

契約相手方:株式会社エスアールエル、株式会社ビー・エム・エル、三菱化学メディエンス株式会社

契約金額 :13,504,443円(単価契約のため実績額)

契約締結日:平成20年9月26日

指名競争にしたというのを説明していただきましたが、A等級というのはこの3者しかいないということですか。

きちんとした確認は取っておりませんが、東海・北陸地区には他のところもあるかと思っております。ただ、当センターの地域性で対応できるというところを踏まえた場合、当該3者しか該当するところがなかったということでございます。

委託検査を近くでできるのが、この3者だったわけですか。

はい、そうです。

予定価格の算出根拠にある「当院価格」というのはどういう意味ですか。

当院においてこれまで契約していた単価ということでございます。実績価格です。

それよりもいい価格を業者が出したら、そちらを優先するということですか。

そうです。

これを指名競争入札に付した理由を、先ほどお話しいただきましたが、決め手は地理的条件なのですか。

そうです。

例えば地理的な条件を仕様書に含めて、一般競争にすることは出来なかったのでしょうか。

仕様書の中に付したこと自体を満たしてくれるかどうか不安がありました。仮に仕様を満たせなくなった場合、業務運営に大きな影響があるものですから。

指名競争にしたというときの根拠法令というのは、何ですか。

「契約上義務違反があるときには、国の事業に著しく支障を来すおそれがあること」これを適用するという解釈をさせていただいているところです。

今までもずっと指名競争でこられたわけですか。この種の外部委託検査は。

はい。ここ数年は指名競争という形でさせていただいております。

個別事情を無視してなかなか決められないような感じがしますが、個別事情があったかどうかまではここでは判断できませんので、将来に渡っては、競争性を促進する何らかの方法がないかという視点を考慮してやっていただければと思います。

わかりました。

【審議案件9】

審議案件名:平成20年度下半期 医療用X線フィルム

資格種別 :物品の販売(A、B、Cランク)

選定理由 :1者応札(一般競争入札)、高落札率

発注部局名:国立精神・神経センター

契約相手方:富士フイルムメディカル株式会社

契約金額 :5,919,072円

契約締結日:平成20年9月24日

落札率が100%となっていますが、こういう場合は予定価格をどう決めるのですか。

今回の予定価格の算出は、他の医療機関に価格照会を出しまして、2つの病院から回答をいただきまして、その中で安い方を予定価格に採用しております。

 予定価格として採用した医療機関の契約相手と、今回落札した富士フィルム株式会社が同じ業者であったため、落札率が100%になったのかなというところです。

予定価格が予測されていた。

他の医療機関で富士フィルムが落札した際の価格を予定価格としておりますので、同社としてはある程度予測できたものと思われます。

このX線フィルムは富士フィルム製のものしか使用できないのですか。

現像機の仕様で富士フィルム製のフィルムを対象としておりますので、メーカーは富士フィルムに限定されてしまいます。納入業者、販売業者は他にもあるのでしょうが、公告をしても入って来ませんでした。

国立病院が全国に何か所かありますけれども、みんな富士フィルムですか。

フィルムのカバーをめくる仕組みが、富士とコニカで違うみたいです。コニカの機械の場合には、コニカ仕様のフィルムでないとうまく巻き取れなくて、富士仕様の機械の場合には、富士のフィルムのパッケージじゃないとうまくパッケージがはがせないような、機械の中の構造になっているようなのです。

ほかの病院の場合は、この納入業者も富士フィルムの意向が通った価格で納入しているような実態なのですか。

我々の病院の近隣の病院というのは、その地域の担当というのが、たまたま今回我々の病院に納入している業者が、全部地域を担当しているので、その会社が入札に参加している場合には、どこにも平等な金額で入れましょうという方針をとっているじゃないかという気はするですけれども。

また、競争性を持たせるという点では、コニカの機械を入れることによって、コニカのフィルムが安く入るのであれば、富士の機械はだんだん入札からも外していってというふうな方向も、今度考えなければいけないかなというところを、今我々としては検討しているところです。

落札率が100%だから、非常に疑問があるのですが。

近隣の病院の値段を調べた中で、ある医療機関は我々よりも安く契約している。それがわかったものですから、10月の時点で我々は、4月に契約した額よりも安い金額を参考にしたというのが流れなのです。

実態としては価格を下げる方に努力をされているというのは、わかりますけれども、結果としてしょうがないのですかね。1社では競争性がないから、実質的に、100%になるのもしょうがないような気もしますけれども、見かけとしてよくないと思うけれど、仕方がないのでしょうか。

要するに実質、随意契約みたいになってしまっている。そういう場合は予定価格を、意図的に下げるというようなことはしないのですか。

予定価格は根拠がないと、なかなか下げるのも難しいです。下げる説明がつきませんので、その辺はちょっと難しいところですね。

富士フイルムメディカルは勿論入札に参加してくるのですが、他の施設などの例を見ますと、富士フィルムが直接入札に参加せずに、一番初めにお話があったように、別の代理店が富士から仕入れて納入するというケースもあるのです。

 そうした場合に、やはり代理店の方が安く入れられる可能性があるのか、ないのかというところを、我々は裏付けがとれるのかという問題が、今度はあるのですけれども。

絶対に代理店の方が高いということが言い切れれば、富士との随意契約が、一番安くできるかとは思うのですが。

少し話が変わりますが、この調達件名の表示で富士の商品しか想定していないと読み取れますか。見る人が見れば、富士の商品だということがわかるのですか。

これだけではわからないと思います。あとは入札説明の中で、我々の機種に使えるものという話をしております。

公告には入らないけれども、仕様書には入るのですか。どこかで、契約上の縛りを入れておかないと、口で言った、言わないでは、ミスリードではありませんか。

総則的な入札説明の中で行っているということになります。今後、そこのところはもっと公告の中等で、はっきり明確化する必要があるかもしれません。

公平らしさと認める点では、書かなくてわかってくれるなら、公平らしさはあるのかもしれませんけれども、いざ来たときにお断りするというのでは、どうなのか、両立は難しいでしょうか。

そうですね。品名を特定してしまうことがいいのかどうかというところで、我々も論議はしているですけれど、もしかしたら富士の機械に合ったものを、どこか新しいメーカーがつくってくる可能性があるのかという論議の中で、仕様の中には入れずに、説明上、この機械に使えるものという方向で行ったのですが。現実的にはもう富士のフィルムしか使えないでしょうということだとは思うので、今後、そういったところは御指導をいただきながら、改善していかなければいけない点かとは思います。

センターとしては、恒常的な、ある程度市場支配力を持った会社と、交渉、契約しなければいけないのですけれど、ちょっと難しいですね。今は半年ごとにやっているのですか。

今年は値段が動くだろうと踏んで、半年にしましたが、通常ですと1年に1回です。

市場調査というか、ほかの病院の実績とか、今、調べているのは国立病院だけなのですか。

一応照会は出しますが、民間病院の回答は返ってこないですね。

できるだけ広く情報を入れて、より安価な予定価格を立てるように、努力を惜しまずにやっていただければということです。

努力をされているというのは、伝わってくるですけれども、これを形にするとなかなか難しいですね。

ありがとうございました。

 

【審議案件10】

審議案件名:B−Dグルカン 他365件

資格種別 :役務の提供等(Aランク)

選定理由 :1者応札(一般競争入札)、高落札率

発注部局名:国立国際医療センター戸山病院

契約相手方:株式会社ビー・エム・エル

契約金額 :53,191,840円

契約締結日:平成20年9月24日

これは予定価格の立て方というのは、どのようにされていますか。

比較に関しましては、検査項目ごとの総価となっておりますけれども、予定価格の立て方に関しましては、項目ごとに金額を比べまして、最低価格を一旦出しまして、それで分類ごとに積み上げているということになります。

例えば、他の医療機関とか、その中で一番安いところの価格を最低価格にして、それで予定数量を掛けて、それをずっと足し込んだ額が、A類の予定価格なわけですか。

そうです。最低価格と、ここに挙げてあるのは、保険点数も一応挙げています。それとの比較もしております。

保険点数の比較というのは、どういう意味ですか。

保険点数というものがうちに入ってくるお金ということになりますので、それに対して最終的にどれくらいの金額で落としているかという部分です。

大体対薬価としまして、40%ぐらいを目安で見ている部分もあります。そこでも一応比べているということです。

1社しか来なかったというのは、何か特別な理由がありますか。

一般競争入札をしておりますので、基本的に院内掲示と病院のホームページで出しております。実際、委託検査を受ける業者さんが、代表的なもので3社か4社ぐらいだと思うのですが、一応ホームページで公告しておりますので、応札の希望があれば来たと思います。

この会社がずっと続いているのですか。

あと代表されるのが、エス・アール・エルとか三菱化学とかありますが、ここ何年かはビー・エム・エルです。

この入札をこの時期にするというのは、何か積極的な理由があるのですか。公告する時期を1か月早くするとか、入札日を1か月早くするとか、何で、あと1週間しかない時期にやるのかということです。

特にそこら辺は、意識的にというわけではないです。

ほかの業者が応じてきたときに、履行に対する不安などは、別にないものなのですか。

基本的にいわゆる一般競争参加資格を持っているところは、精度検査は受けておりますので、特に指名競争をして絞る必要はないと思っております。

予定価格の立て方に、さきほどの病院の場合は、指名ですが、項目ごとに札を入れさせて、その中で3つが応札してきたら、項目ごとの一番安いものだけを取り出して行っているが。

得意な分野というわけではないですけれど、A類、B類、C類、別々に入れさせてということもあると思いますけれども。

基本的に分類分けをして分けた場合に、要するに予定価格が一つずつ来ます。そうすると例えば金額によっては、一般競争参加資格のA等級ではなくて、C等級とかB等級とかが入ってくるというのがあります。そうなってくると、契約する検査を必ずやってくれるか。勿論やれるからこそ入れてくるでしょうけれども、そこら辺の不安も少しありますので、参加資格がA等級の、ある程度体力を持ったところに来てもらってやっていただくというような形で、ずっとやっております。

病院によって契約方式は大分違うのですか。

基本的にはそんなに大差はないと思います。基本的には一般競争入札で考えていますので、公告して、それで来ないという話になると、指名競争入札あるいは随意契約というのも、もしかしたらあり得るかもしれません。

落札率が100%近いですから、もう少し下がってくれたらいいのかなという気持ちはしますが。

いわゆる価格照会を出して、やっているのですけれども、基本的にその検査というのが、どういった試薬を使って、検査機器は何を使ってとやっていって、細かくそこを一つ一つやっていくと、このぐらいになるよという、そういった能力というか、そこら辺がないものですから、基本的にはやはり現在契約しているところに対して価格照会を出して、一番安いところにやるというのが一般的じゃないのかなという感じがします。

ただ、薬価もあるものですから、そこら辺とも見比べながら。余り、対薬価の方が高くなってしまうと、そこら辺は抑制していかなくちゃいけないなと思います。

それぞれ個別事情によるところのようなので、ほかの契約方式があることも踏まえて、どれが一番競争性を発揮できるかという視点で、常にそういう発想で方式を考えていただければというふうに思います。以上でよろしいでしょうか。ありがとうございました。

 

【審議案件11】

審議案件名:SNPs解析用チップ

資格種別 :−

選定理由 :新規の随意契約

発注部局名:国立国際医療センター戸山病院

契約相手方:株式会社エキシジェン

契約金額 :22,044,355円

契約締結日:平成20年9月19日

随意契約理由の「研究上重要なデータを取得するために整備する必要がある消耗品であるが、研究目的によりカスタマイズ」というのは、どのようなことなのですか。

糖尿病のゲノム解析になりますと、研究者の方で、そのまま使うのではなく、それに合った形で使っていきます。だからイルミナ製はイルミナ製なのですけれど、そのまま使うというわけではない。そういうところでカスタマイズという言葉が出てきた。

イルミナ社を前提にして、更にこういう条件をつけるということですか。

はい。

守秘義務の契約を結んでいるのですか。イルミナさんとかエキシジェンさんとは。

済みません。イルミナ社とは確認しておりません。

研究の必要性ということから、内容的にはやむを得ないのだと思いますけれど、説明がきちんとできるような形で、書類上もやっていただかないといけないのかなというふうに思います。ありがとうございました。