10/05/11 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会議事録 平成22年5月11日薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会議事録 薬事・食品衛生審議会食品衛生分会農薬・動物用医薬品部会議事録 ○日時;平成22年5月11日(火)13:57〜15:41 ○場所:厚生労働省共用第8会議室 ○出席者: 委員 青木委員、生方委員、大野委員(部会長)、加藤委員、佐々木委員、佐藤委員、志賀委員、 永山委員、松田委員、山内委員、鰐渕委員 事務局 俵木基準審査課長、工藤課長補佐、茂野課長補佐、猿田課長補佐、浦上専門官 関係省庁 農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課農薬対策室 池田専門官      農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課 峯戸松係長 ○事務局 それでは、定刻より早いですけれども、先生方がお集まりになられておりますので、 ただいまから「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会農薬・動物用医薬品部会」を開催させてい ただきます。本日はお忙しい中、お集まりいただき、どうもありがとうございます。どうぞよろ しくお願いいたします。  本日は尾崎委員、斉藤委員、豊田委員、山添委員、吉池委員、由田委員より御欠席なされる旨 の御連絡をいただいておりますが、農薬・動物用医薬品部会の委員17名中11名の御出席をいた だいており、部会委員総数の過半数に達しておりますので、本日の部会が成立しておりますこと を御報告いたします。  それから、4月1日付で事務局側の人事異動がございましたので、この場をお借りしまして、 御紹介したいと思います。課長補佐の小木に代わりまして、課長補佐の茂野でございます。 ○事務局 茂野でございます。よろしくお願いします。 ○事務局 専門官の中田に代わりまして、主査の石田でございます。 ○事務局 石田と申します。どうぞよろしくお願いします。 ○事務局 残留農薬係の渡辺に代わりまして、残留農薬係の清水でございます。 ○事務局 清水と申します。よろしくお願いします。 ○浦上専門官 それでは、大野部会長に審議の進行をお願いしたいと思います。今後の御審議を どうぞよろしくお願いいたします。 ○大野部会長 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。皆さん、雨の中を集まって いただいて、どうもありがとうございます。  それでは、初めに事務局から配付資料の説明をお願いいたします。 ○浦上専門官 そうしましたら、資料の確認をさせていただきます。配付資料につきましては、 議事次第の次の紙に資料一覧がございます。  1番目のメトラクロール(農薬)から6番目のクレンブテロール(動物用医薬品)でございま すが、これらにつきましては、それぞれ1つ目として「食品安全委員会における食品健康影響評 価結果」、2つ目として「農薬・動物用医薬品部会報告(案)」を配付させていただいているとこ ろでございます。  参考資料1として「国民平均、幼小児、妊婦、高齢者別の農産物・畜産物摂取量」。  参考資料2として「食品安全委員会への意見聴取及び食品健康影響評価結果について」という ことで、これは1つのホチキスでとめてある資料でございます。  更に机上配付資料。こちらは委員の先生方のみの配付とさせていただいておりますけれども、 2つございます。  1つ目が「食品衛生分科会における確認事項」という横長になっている紙でございます。  2つ目といたしまして、2枚紙になっておりますけれども「農薬・動物用医薬品部会で審議さ れた案件の次回食品衛生分科会(6月2日開催)における取扱い案」を配付させていただいてご ざいます。不足等がありましたら、お知らせ願います。 ○大野部会長 皆さん、よろしいでしょうか。ありがとうございます。  それでは、農薬のメトラクロールについて御審議していただきたいと思います。事務局から説 明をお願いいたします。 ○事務局 では、メトラクロールにつきまして、事務局より御説明させていただきます。  品目名はメトラクロールです。本化合物には2種の光学異性体、S体及びR体が存在いたしま して、ラセミ体は既にメトラクロールとして農薬登録がなされています。今回、活性成分である S体の比率を高めたS−メトラクロールについて、新たに農薬登録申請がなされました。  本剤は酸アミド系の除草剤で、超長鎖脂肪酸の合成阻害作用により、植物の生長部位での正常 な細胞分裂を阻害することによって、植物を枯死させると考えられています。  化学名、構造式及び物性につきましては、資料記載のとおりでございます。  2ページ。「2.適用の範囲及び使用方法」でございますが、3〜9ページまでに国内と海外で の使用方法を記載しております。  5ページの「(4)83.7%S−メトラクロール乳剤」、「(5)26.4%S−メトラクロール・27.8%アトラ ジン水和剤」が新規の登録申請が行われたものです。  10ページ。「(1)分析の概要」でございますが、分析対象化合物はメトラクロール、S−メト ラクロール、変化生成物U、変化生成物Tで、分析法の概要は以下のとおりでございます。変化 生成物U、Tの加熱分解については塩酸で加熱分解しておりまして、この塩酸は6規定の塩酸で 加熱分解を行っております。  「(2)作物残留試験結果」は、別紙1、13〜27ページに国内、国外について記載をしておりま す。  「4.ADIの評価」につきましてでございます。食品安全委員会における食品健康影響評価 の結果、ADIは0.097mg/kg体重/日と評価されてございます。  「5.諸外国における状況」でございますが、JMPRにおける毒性評価はなされておらず、 国際基準も設定されていません。米国、カナダ、欧州連合、オーストラリア及びニュージーラン ドにおいて基準が設定されています。  「6.基準値案」でございますが「(1)残留の規制対象」はメトラクロール(S体とR体の和 とする)といたしております。なお、米国の基準にあっては、規制対象物質をメトラクロール及 びその変化性生物U及びTの和としておりますが、一部の作物について、これはとうもろこし、 大豆、枝豆、にんじんなどでございますが、親化合物及び両変化生成物を分析した結果によりま すと、いずれも定量限界未満であったことから、規制対象としてはメトラクロール(S体とR体 の和とする)といたしております。  また、食品安全委員会による食品健康影響評価におきましても、暴露評価対象物質としてメト ラクロール(親化合物のみ)が設定されています。  「(2)基準値案」につきましては、28ページ、29ページ、30ページの別表2に作物残留試験 の結果、基準値の設定状況をまとめたものをお示ししております。事前に先生方にお配りしたも のから多少変わっておりますけれども、主に大きく変わったところといたしましては、基準があ るもので主要各国で既に基準がなくなってしまっているもの、具体的には、その他のいも類、さ とうきび、ケール、チンゲンサイにつきましては、基準を維持いたしませんでした。  「(3)暴露評価」につきましては、詳細な暴露評価を31ページからの別紙3にお示ししてお ります。基準値の上限いっぱいまで摂取したと仮定したときの推定摂取量(理論最大1日摂取量 (TMDI))とし、そのADIに対する割合は国民平均で1.5%、幼小児で3.1%、妊婦で1.3%、 高齢者で1.5%となっております。  最後のページは、答申案として基準値を置かせていただく農作物について記載しております。  事務局からの説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。 ○大野部会長 どうもありがとうございました。それでは、早速、先生方に御審議いただきたい と思います。今日は山添先生がいないのですけれども、薬理作用とか化学名について、何かコメ ントは来ていますか。 ○事務局 特に来てございません。 ○大野部会長 薬理作用については、メトラクロールは酸アミド系の除草剤であるということで、 長鎖脂肪酸の合成阻害作用により植物の生長部位での正常な細胞分裂を阻害することによって、 植物を枯死させると考えられているということについて、何か御意見はございますでしょうか。 特によろしいですか。  私はこの化学名のところで気が付いたところがあって、非常に細かいのですけれども、最後の 方の「o-toluidide」の「o」はイタリックが正しいと思います。メルクで調べたらイタリックにな っていました。R体の方もみんなそうなると思います。 ○事務局 修正させていただきます。 ○大野部会長 お願いします。代謝のところでは、私が見たところでは特に問題になるところは なかったかと思いますけれども、先生方から何かございますでしょうか。  それでは、分析対象物質のところですけれども、これについては先ほど御説明がございました が、一部の対象物質について、親化合物及びUとTが主に食する部分に含まれているというデー タが食品安全委員会の報告書に載っていました。それが比較的多くあるということがあったので すけれども、実際の残留量を調べてみますと、先ほど御説明がありましたように問題になるよう なレベルではなく、ほとんど検出できないというような結果が出ていますので、本体だけでよろ しいかと思います。  あとS体とR体の両方を分析対象物質とするということですけれども、今回はS体を新たに申 請しているわけですが、100%S体だけではなくて、80%くらいだったと思います。そういう完全 なものではないということと、今まで使ったメトラクロールそのものの残留もありますので、両 方を測定するということは特に問題はないのではないか。適切ではないかと思いました。先生方 からその辺で御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。  鰐渕先生、安全性に関して何か御意見はございますでしょうか。 ○鰐渕委員 食品安全委員会の方で適正に処理されていて、このとおりでいいと思います。それ を採用していますので、大丈夫だと思います。 ○大野部会長 ありがとうございました。それでは、分析法についていかがでしょうか。松田先 生、お願いします。 ○松田委員 分析法自体が問題というわけではないのですが、分析対象化合物にメトラクロール とS−メトラクロールという記載があって、分析法の概要のところにはメトラクロールだけで、 定量限界はメトラクロールだけ。このメトラクロールはS体とR体を一緒に測っているので、メ トラクロールもS−メトラクロールも測れているわけですけれども、それがわからないとS−メ トラクロールの分析法がないように見えてしまうので、何かそれがわかるように、これは両方測 れているということを書いていただくといいと思います。 ○事務局 これは分析法の概要のところに、メトラクロールでS−メトラクロールも一緒という ような記載をさせていただこうかと思います。 ○松田委員 よろしくお願いします。 ○大野部会長 これはRとSが分かれるんですか。 ○松田委員 分かれないです。 ○大野部会長 では、一緒に測るということですね。 ○松田委員 一緒に測れてしまうので、どちらも同じ定量値になります。 ○大野部会長 わかりました。 ○基準審査課長 この分析対象化合物のところで、「・メトラクロール(R体及びS体)」としてし まってもよろしいですか。 ○松田委員 一緒に測れるので、それでもいいと思います。 ○大野部会長 それでは、それを修正してくださるようお願いいたします。ほかに御意見はござ いますでしょうか。  それでは、基準値案について、いかがでしょうか。全体としてTMDIとADIの比で最大で も3.1%ということで、値そのものは問題ないかと思います。  それでは、そのほかに全体を通して御意見はございますでしょうか。佐々木先生、お願いしま す。 ○佐々木委員 別紙の3にEDI試算のデータも出ているのですが、今回はTMDIだけなので、 従来はこれが載っていなかったように思うのですけれども、両方載せておくのでしょうか。 ○俵木基準審査課長 整理しておきます。 ○大野部会長 それでは、次回からTMDIで問題ないときには、TMDIだけでお願いいたし ます。ほかに御意見はございますでしょうか。  それでは、特にございませんようでしたら、若干修正はございましたけれども、修正を踏まえ た上で、このメトラクロールの部会報告(案)を部会の報告としてよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。  それでは、次の品目ですけれども、フルシラゾールについて御説明を事務局からお願いいたし ます。 ○事務局 それでは、農薬2剤目フルシラゾールでございます。担当させていただく清水です。 未熟者ですので、不慣れな点、お聞き苦しい点が多々あるかと思いますが、尽力を尽くしてまい りますので、よろしくお願いします。  まず資料2−2をごらんください。フルシラゾールの部会報告書(案)でございます。事前に 送付させていただいた資料と異なる点がございます。その点も併せて説明いたします。  本剤に係わる今般の残留基準の検討につきましては、関係国から、インポートトレランスに基 づく残留基準の設定要請がなされたことに伴うものと、ここのところが事前に配布させていただ いたものでは抜けていたのですけれども、ポジティブリスト制度の導入時に設定された、いわゆ る暫定基準の見直しが対象となっています。  続きまして、概要です。本剤はトリアゾール系殺菌剤であり、作用機序はエルゴステロールの 生合成過程において、2,4−メチレンジヒドロラノステロールの脱メチル化を阻害することによ り、菌類の正常な生育を阻害すると考えられております。  化学名及び構造式につきましては、記載のとおりでございます。  こらちの評価結果でございますが、資料2−1の食品安全委員会における食品健康影響評価の 37ページをごらんください。本剤につきまして、3行目になりますが、14Cで標識したラットを 用いた動物体内運命試験におきましては、フルシラゾールのフェニル基の数と14Cで均一に標識 したPhe-14Cフルシラゾールの主な排泄経路は糞中であり、トリアゾール環の3位の炭素を標識 したtri-14Cフルシラゾールの主な排泄経路は尿中であったとのことです。  5段落目になりますが、各種毒性試験の結果から、フルシラゾール投与による影響は主に肝臓 及び膀胱に認められました。また、遺伝毒性は認められなかったとのことです。  6段落目になりますが、各種試験結果から食品安全委員会におきましては、農産物の暴露評価 対象物質をフルシラゾール親化合物のみと設定されております。  38ページをごらんください。無毒性量につきましては、イヌを用いた慢性毒性試験の0.14mg/kg 体重/日だったということから、こちらの値を安全係数100で除しまして、ADIとして 0.0014mg/kg体重/日と設定されております。  それでは、資料2−2に戻っていただきまして、2ページ目をごらんください。本剤は国内で は農薬登録がされておりません。本剤は最初に説明いたしましたとおり、インポートトレランス による基準値の設定要請がなされておりまして、韓国からはとうがらし、ニュージーランドから はかんきつ類の残留基準の設定が要請されております。また、その海外での使用方法につきまし ては、表を御参照ください。  「3.作物残留試験」でございますが、分析対象としましては、フルシラゾール親化合物とな っております。分析方法は文章を御参照ください。とうがらし、かんきつ類の方は、事前に配付 した資料と多少文章が異なっております。  試験結果としましては、5ページ目の別紙1の記載のとおりでございます。  3ページの「4.ADIの評価」でございますが、先ほど説明いたしましたとおり、0.0014mg/kg 体重/日と設定されております。  「5.諸外国における状況」でございますが、本剤につきましては2007年にJMPRにおける 毒性評価が行われ、ADIの設定がされております。国際基準はりんご、ぶどうなどで設定され ております。  また、米国、カナダ、EU、オーストラリア及びニュージーランドの主要5か国におきまして は、米国において大豆、えだまめ等に、カナダにおいてりんご、バナナ等に、EUにおいてオレ ンジ、ぶどう等に、オーストラリアにおいてはぶどう、さとうきび等に、ニュージーランドにお いてはみかん、オレンジ等に基準値が設定されております。  これらを踏まえました基準値案として、残留の規制対象。ここが事前に送付させていただいた ところと少し異なる点になりますが、農作物についてはフルシラゾールの親化合物のみと設定さ せていただき、畜産物に関しましてはJMPRの設定と同様に、フルシラゾールとその代謝物[bis (4-fluorophenyl)methyl]silanolの合計を規制対象として設定する案としております。  具体的な基準値案でございますが、6〜8ページの別紙2をごらんください。国際基準、コー デックス基準があるものは国際基準を採用しております。ただし、ももに関しましては、ももの 輸入がほとんどない点、国際基準では皮あり、国内基準では皮なしと、国際基準と国内基準で分 析部位が異なることから、国際基準を採用せず、現行基準値を削除しております。  また、ITのマークのインポートトレランス要請があるものに関しましては、海外の作残成績 を基に要請された値を採用しております。ただし、みかんの基準値に関しましては、輸入がほと んどないと考えられること、ニュージーランドから多く輸入されるマンダリンがその他のかんき つ類に分類されることから、みかんの基準値案を削除することとしています。この取扱いについ てはニュージーランド大使館を通じて了解いただいております。  また事前に配付させていただいた資料と異なる点ですが、8ページの畜産物の値はJMPRの 2007年の値から基準値を取っております。その点が大きく変わった点でございます。  これらの基準値案を踏まえまして、暴露評価を行った結果を9ページの別紙3の推定摂取量の 表に記載させていただいております。本剤についてはEDI試算を行っております。暴露評価に 用いた数値につきましては、9ページの表の下のコメントに書かせていただきました。●は個別 の作物残留試験がないことから、暴露評価を行うに当たり、基準値案の数値を用いたことを示し ております。  畜産物につきましては、こちらも事前に送付させていただいた資料と多少異なる点ですけれど も、EDI試算の場合にはJMPRの評価でも用いられたSTMR等を用いました。筋肉と脂肪 の比率を筋肉80%、脂肪20%として、それぞれ摂取量をかけ合わせた形で試算しております。そ の結果、幼小児では57.3%という占有率になっております。  最後のページが答申(案)となっております。こちらの方は基準値が設定されているものを記 載しております。  事務局からの説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。 ○大野部会長 どうもありがとうございました。それでは、審議をお願いいたします。これにつ いて、薬理作用とか化学名、その辺で山添先生と尾崎先生から連絡はありましたでしょうか。特 にコメントはないですか。 ○基準審査課長 特にありません。 ○大野部会長 ありがとうございます。用途は殺菌剤で、トリアゾール系殺菌剤であり、作用機 構はエルゴステロールの生合成過程において、2,4−メチレンジヒドロラノステロールの脱メチ ル化を阻害することにより、菌類の正常な生育を阻害すると考えられているというところで、こ れは特に問題はないかと思いますけれども、先生方はいかがでしょうか。よろしいですか。  化学名についても特に問題ないかと思います。構造式も特に問題ないかと思います。  代謝についてですけれども、先ほど食品安全委員会の資料を用いて説明していただきましたけ れども、それでよろしいかと思います。  特に私が感じたのは、動物体内ではケイ素にOHが付いた形ですね。化合物Dが結構多く生成 していて、尿中や糞中に排泄されるということです。そういうことで、先ほど測定対象物質にD 体を入れたというのは、それは体内で生成しているということで妥当かなと思いました。 ○志賀委員 もう解決されていることですけれども、2ページ目の海外での使用方法の韓国のと うがらしの適用病害虫名で、うどんこ病となっていますね。これは前にお送りいただいたのでは 白粉病となっていました。うどんこ病は日本でも昔はそう呼んでいたみたいです。病気の専門の 人に確かめたのですけれども、台湾では今でも白粉病と呼んでいます。  私の多少興味もあるのですけれども、前に白粉病と書かれていたのは、これは韓国の使用方法 ですので、そこに原文でもともとそう書かれていたのかどうかということが1点。  もう一つは、たまたま病気の専門家に聞きましたら、一般にはどうもpowder mildewよりも powdery mildewと「y」が付くのが一般的なのではないかと言われました。これも韓国の方でそ うやっていたのなら、それに従うしかしようがないかと思いましたが、その辺はどうでしょうか。 ○事務局 こちらの方でございますけれども、とうがらしの適用病害虫名に関しましては、韓国 からいただいた資料にはございませんで、韓国大使館を通じて伺いましたら、先生がおっしゃっ た白粉病でpowder mildewとあったのですけれども、いろいろと検討を踏まえた結果、うどんこ 病といたしました。 ○志賀委員 これは一般的にうどんこ病が適切だと思います。ついでながら、以前にも韓国では なくてアメリカのものなどで、インポートトレランスの関係だったと思いますけれども、適用表 がずらっと出てきたのがあって、そうしますと当然ながら学名のほかの英名が付いています。そ れを極力、日本にいる虫は日本の名前のあるもの、ましては農水の登録のときの日本名があるよ うなものは、きちんと日本名で書くということでそろえたと思いますけれども、そういう考え方 でいいですね。勿論これは外国の人も見てわからなければいけないのでしょうけれども、まずは 日本人が一番はっきりときちんと見られるということなら、それがいいのかなと思います。つい でで細かいことです。 ○大野部会長 ありがとうございます。日本語の報告書ですので、日本人がわかる形になればい いと思います。ほかにその辺りで御意見はございますでしょうか。  それでは、先ほどの続きですけれども、分析対象物質としてはそういうことで、D体を動物に ついては入れるということがよろしいかと思います。植物体内については、それは入っていない のですけれども、意外にD体とかFとかJとか、そういうのが入っているのですね。トリアゾー ルのところも特に問題はないかと思ったのですけれども、ケイ素の入ったジフルオロメチルシラ ノールは、D体のところが毒性的にどうなのかなと思ったのが気になりました。その辺が実際に 食物中にどのくらい含まれているかというデータがないですね。毒性学的にはいかがかなと思っ て、わからなかったのですけれども、鰐渕先生、その辺で御意見はございますでしょうか。 ○鰐渕委員 その辺はよくわからないです。 ○大野部会長 食品安全委員会の報告の方で、がんができるというような報告がありましたね。 ○鰐渕委員 非常に高用量ですね。何でここまで高用量を投与しているのかわからないですけれ ども、非常に高用量で初めて出てくるということで、一番重要なのは遺伝毒性試験がin vitroでな いということなので、NOAELを設定できるという点だったと思います。 ○大野部会長 この代謝物Dががんとか、そういう特定の主要な毒性に貢献しているということ があるとまずいかと思いますけれども、その辺はいかがですか。 ○鰐渕委員 そこまで調べられていないと思います。 ○大野部会長 薬理的にはトリアゾール系のものがありますので、そこがP450とか、その辺の酵 素を抑制して作用を表しているのではないかと思います。それが毒性として表れて、今回のAD Iの設定根拠がイヌの慢性毒性ですけれども、原体として貢献しているということで、この代謝 物Dが特に問題になるのではないということだったら、外してもよろしいかと思います。 ○加藤委員 代謝物Dは植物でも動物でも、毒性試験で使われるラットでも共通の代謝物で、特 にラットではメジャーな代謝物の一つですので、その点ではラットのin vivoで発がん性が認めら れないということから、高用量にしても発がん性が出ないのであれば、主要な代謝物についても 発がん性があるという蓋然性はかなり低いのではないかと思いますが、そういう解釈ではいけな いでしょうか。 ○大野部会長 これは高用量だと発がん性が出ているのですね。 ○鰐渕委員 出ています。 ○大野部会長 これは遺伝毒性が原因ではないという結論を食品安全委員会の方で出していまし て、もしその発がん性のレベルでセーフティーファクターを大きくしても、ADI値は一番低い ところで、一般的な毒性が出てくるところの指標をNOAELを指標にして、それで普通の100 をかけた値よりも大きくなるというので、特に問題はないという議論を食品安全委員会の方でし ていました。  そういうことで、これは閾値であるものであって、ADIを設定するということは問題なくて、 しかもセーフティーファクターは100でいいのではないかという結論に対しては問題ないと思い ますけれども、Dが動物体内でかなり生成しているということで、それを含めてADIを設定し てあるのだという考え方で、Dの毒性も含めて評価をしていると考えていいのでしょうか。ちょ っと頭がこんがらがってきてしまったのですけれども。 ○基準審査課長 先ほどからのお話を聞いていて、動物体内、ラットなどでは主要な代謝物とし てDが出てきますけれども、それも含めてADIの設定がされているという理解ではないのでし ょうか。動物についてはDがかなりの代謝物になりますので、畜産物についてはそれも含めて分 析対象とし、作物の方については代謝試験の報告によるとDも代謝経路としてはあるようですが、 量的にはDが多いようでもないので、親化合物だけという食品安全委員会の御評価なのではない かと思いました。 ○大野部会長 もう一度見直してみます。そうですね。私の勘違いです。D体は植物体内の中で は特に多く残留していないですね。小麦がJとCが結構残留している。ぶどうではF、りんごで はJ。Jはトリアゾールのところに、グリシンについては抱合体ですね。Cはそれほど多く残っ ていない。小麦のところで24.3%が出ていますけれども、ほかのところでは生成していない。F については11%出ていますけれども、ほかではそんなに出ていないし、メチルに付いたところが OH化されたものであるということで、これもそれほど毒性学的に懸念があるものではないと考え てもいいかと思います。  そういうふうに考えれば、植物体内の中では原体だけでいいということになりますけれども、 鰐渕先生、それでよろしいですか。 ○鰐渕委員 今、課長がおっしゃったように、in vivoではそれも含めた形で試験をやって遺伝毒 性がないということなので、私ら毒性学的には発がん性があったとしても遺伝毒性がなければ、 NOAELを設定できるというところのコンセンサスの基でやっているので、結果的にはこうい う形でいいのかなと理解しました。 ○大野部会長 若干ニュアンスが違うところがございますけれども、植物体内においては親化合 物だけ、動物においてはD体も含めてはかるということで、皆さんはよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 ありがとうございます。それでは、先に進みたいと思います。分析法については いかがでしょうか。 ○松田委員 とうがらしの方とかんきつ類の方で2つの分析法が示されていますけれども、かん きつ類の方に定量限界が記載されていません。作残試験のデータを見ると、これは0.1ではなかっ たのかなと思いますので、追加をお願いします。 ○大野部会長 よろしくお願いします。ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。  それでは、基準値案について、御意見はいかがでしょうか。幼小児でEDI比で57.3というこ とでございます。特によろしいですか。  それでは、全体を通して、ほかに御意見はございますでしょうか。佐々木先生、お願いします。 ○佐々木委員 別紙1の表に注2がありまして、脚注にはありますが、表中には見えないようで す。 ○大野部会長 どこですか。 ○基準審査課長 5ページの表に注2が付いていますけれども、♯に該当する試験がないことを 確認して削りたいと思います。 ○大野部会長 ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。加藤先生、お願いします。 ○加藤委員 質問ではなくて単なる確認ということですけれども、例えば8ページをごらんいた だきたいのですが、牛の筋肉は基準なしになっていますけれども、この場合の解釈として、牛の 筋肉には一律基準が適用されるということではないはずですので、そこのところの解釈を確認さ せていただきたいです。  肉については、これは脂溶性の化合物ですので、肉のトリミング可能な脂肪の部分で分析して、 そこの残留値が肉の脂肪という値で定まっている基準値を超えていなければ、この肉そのものは 問題ないのだと。筋肉の部分が0.01の一律基準を超えていても全然問題ないということで、コー デックスの解釈を引用されるものだと思います。勿論あちらは一律基準はありませんけれども、 解釈としてはそういう運用をしているはずですので、ここのところの読み方として、国内で見る ときに基準値がなければ、これは一律基準を適用するという意味ではないことを確認しておきた いです。  これは計算をしてみますと、JMPRに出されているレポートで、家畜残留試験でオーストラ リアのMTDBを使って基準値をつくられているのですけれども、オーストラリアのMTDBに 従って脂肪の残留値に相当するときの筋肉の残留値を見ますと0.08とか0.1近くなります。当然 一律基準をオーバーしてしまう可能性が出ますので、これはそういうことを意味しているのでは なくて、運用の仕方をはっきりさせておいていただきたいと思います。 ○基準審査課長 これはデータに基づいて、JMPRはファットだけに置いているのですけれど も。 ○加藤委員 脂溶性の化合物についてはですね。 ○基準審査課長 そうですね。国内の基準値としては、この筋肉のところに数字を置いておいた 方がよろしいでしょうか。これまでに例はありますか。 ○加藤委員 これまで筋肉そのものにもJMPRで基準値が置いてあるものは結構あったのです けれども。 ○基準審査課長 JMPRがファットだけだったのでファットだけにしてしまったのですが、確 かに御指摘のとおりです。 ○加藤委員 意味としては、牛は基準値があって、豚に基準値がないものがありますね。そのと きの筋肉と豚のそのほかの組織での解釈は全然違った解釈といいますか、基準値の運用の仕方は 違うものがあると思いますので、それは豚に使われる飼料にその農薬が全然使われていないので あれば一律基準でいいわけですけれども、これらの場合のように使われていて。 ○基準審査課長 筋肉と脂肪を分けるのもなかなか難しいので、そうしますとJMPRの根拠に なったデータを踏まえて基準値を置くということにした方がいいかと思いますけれども。 ○加藤委員 その方が無難ではあります。 ○基準審査課長 リスク管理上は、そうでないと混乱するかと思いますので。 ○大野部会長 前に送っていただいた部会の案だと、国際基準で牛の筋肉に1という値がありま したけれども。 ○基準審査課長 事務局の間違いでございまして、加藤先生からも御指摘をいただいてJMPR に確認したら、ファットとして置いていました。ミートなのですけれども、基準値のところに「1 (ファット)」と書いてありまして、ファットだけに数字を置いているということです。ミートと いう欄だったものですから、お送りしたものには筋肉にも置いてしまったのです。  基準値としてはファットにだけ置かれているということですので筋肉を削ってしまったのです が、御指摘のとおりなので数字を確認いたします。オーストラリアの0.08くらいの数字だとする と、0.1くらいを筋肉に置くということで、それでEDI試算をしても変わらないですね。計算に 入っていますから大丈夫だと思いますので、基準値0.1を。 ○大野部会長 この脂肪の摂取量は、筋肉中に含まれている脂肪も含めて計算してあるのですか。 ○基準審査課長 EDI試算はそうです。事務局の方でJMPRのデータを確認させていただき たいと思いますので、できれば本日の部会中に御報告ができればと思います。そこについてはJ MPRの根拠データを見た上で、基準値を置かせていただくということで保留にさせていただけ ればと思います。 ○大野部会長 牛の筋肉のところを測定するときには、脂肪を除いて測定するということですか。 霜降りみたいなときには、霜を除いて測定するのですか。そうしないとオーバーしてしまいます ね。 ○加藤委員 規定でそうなっています。 ○永山委員 肉はできる限り脂肪を取り除き、脂肪についてはできる限り肉を取り除くというふ うに規定上はなっていますので、法律からいきますと筋肉は本当に筋肉をはかることになるので すが、実際には非常に難しいと思います。 ○大野部会長 わかりました。そうすると、この数字のままで問題はないということになります か。 ○加藤委員 運用の問題だろうとは思います。 ○大野部会長 EDIの試算は問題ないということですね。 ○基準審査課長 EDIの試算は、肉の摂取量を筋肉、脂肪の比率を80対20ということで分配 して、肉の摂取量については反映させていますので、そういう意味では例えば0.1という基準値を 置くのであれば、影響がないということでよろしいかと思います。その基準値を幾つに置けるか は、今オーストラリアの根拠データを確認しております。  加藤先生、そういうことでよろしいですね。 ○加藤委員 そうです。 ○大野部会長 では、それは確認していただくということで、先に進めてしまってよろしいでし ょうか。全体を通して御意見はございますでしょうか。  それでは、今のところの結論が出てから、もう一度この案でいいかどうかを確認したいと思い ます。事務局は先に進んで大丈夫ですか。 ○基準審査課長 大丈夫です。 ○大野部会長 フルシラゾールについてはペンディングにさせていただいて、次の品目イミベン コナゾールについて御審議していただきたいと思います。  それでは、それについての説明を事務局からよろしくお願いいたします。 ○事務局 それでは、農薬3剤目のイミベンコナゾールでございます。資料3−2をごらんくだ さい。部会報告書(案)でございます。  今般の残留基準の検討につきましては、ポジティブリスト制度の導入時に設定された、いわゆ る暫定基準の見直しが対象となっております。本剤はトリアゾール系殺菌剤であり、糸状菌の細 胞膜の膜構造を維持しているエルゴステロールの生合成過程に作用し、菌の生育を阻止すると考 えられております。  化学名及び構造式等につきましては、記載のとおりでございます。  一連の評価結果でございますが、資料3−1の食品安全委員会における食品健康影響評価書の 27ページをごらんください。本剤につきまして、動物体内運命試験におきまして、経口投与では 速やかに吸収及び排泄されております。主要代謝物としてS40、S12、S20が認められております。 主な代謝経路は親化合物の加水分解反応によるS1、S3、S10及びS30の生成であったとのことで す。  植物体内運命試験におきましては、ぶどう及びりんごの果実内部に容易に移行しましたが、大 豆子実部への移行はほとんどなく、主要な分解経路は加水分解及び光分解であったとのことです。  作物残留試験では、イミベンコナゾール代謝物S3及びS10は、茶に比較的高濃度に残留したと のことです。  各種毒性試験結果から、イミベンコナゾール投与による影響は主に肝臓及び血液に認められ、 発がん性、繁殖能に対する影響及び生体において問題となる遺伝毒性は認められず、著明な母体 毒性が認められる用量を除けば、催奇形性は認められなかったとのことです。  各種試験結果から、食品安全委員会におきましては、食品中の暴露評価対象物質をイミベンコ ナゾール、代謝物S3及びS10と設定されております。  無毒性量につきましては、マウスを用いた18か月間発がん性試験の0.984mg/kg体重/日だった ということから、こちらを安全係数100で除しまして、ADIとして0.0098mg/kg体重/日と設定 されております。  資料3−2の2ページをごらんください。本剤の適用について記載しております。5ページの 「3.作物残留試験」でございますが、分析の対象といたしましては、イミベンコナゾール、代 謝物S3、S10、S15、S51、S52及びS32になっておりまして、試験結果といたしましては、9ペ ージの別紙1に記載のとおりでございます。  7ページ「4.ADIの評価」でございます。先ほど御説明いたしましたとおり、0.0098mg/kg 体重/日と設定されております。  「5.諸外国おける状況」でございます。本剤につきましては、JMPRにおける評価はなさ れておらず、国際基準も設定されておりません。また、米国、カナダ、EU、オーストラリア及 びニュージーランドにおきましても基準値は設定されてございません。  これらを踏まえました「6.基準値案」といたしまして、イミベンコナゾールにつきましては、 残留の規制対象をイミベンコナゾール、代謝物S3、S10及びS15と設定する案としております。  一部の作物残留試験において、代謝物S51、S52、S32についても分析がなされておりますが、 残留量が微量であったことから、これらの代謝物は規制対象に含めておりません。  基準値案の詳細でございますが、13ページの別紙2をごらんください。網かけになっておりま す基準値が暫定基準でございます。本基準につきましても作物残留試験成績を基に基準値の見直 しを行いました。これらの基準値案により推定摂取量を算出いたしましたのが14ページの別紙3 でございます。TMDI試算によりまして、一番高い幼小児で65.2%のADI占有率となっており ます。  最後のページが答申(案)となります。  事務局からの説明は以上です。御審議のほどお願いいたします。 ○大野部会長 どうもありがとうございます。これについても尾崎先生と山添先生からは全体的 にコメントがなかったということでよろしいですね。 ○事務局 はい。コメントをいただいておりません。 ○大野部会長 ありがとうございます。この薬理作用でほかの先生、何か御意見はございますで しょうか。これも先ほどのフルシラゾールと類似した薬理作用ということですけれども、特によ ろしいですか。化学名についても特に私の方からはコメントはございません。構造についてもよ ろしいかと思います。  それでは、志賀先生の方からこの適用について、御意見はございますか。 ○志賀委員 特に結構です。 ○大野部会長 ありがとうございます。代謝については先ほど説明していただいて、代謝物とし て、今日の資料の5ページに載っているようなものが出てくるというところでよろしいかと思い ます。それらについて測定してくださって、残留を調べたところ、S3とS10、S15以外のものに ついてはほとんど検出されていないということで、それを規制対象物質から除くということにつ いては適切だと思います。それについて御意見はございますでしょうか。  安全性の面から、鰐渕先生、御意見はございますでしょうか。 ○鰐渕委員 特にないです。 ○大野部会長 ありがとうございます。それでは、分析法についていかがでしょうか。永山先生、 お願いします。 ○永山委員 気が付かなくてあれだったのですが、細かい話で大変恐縮ですが、もし言葉を統一 するのであればということで、代謝物のS51、S52及びS32の試験の方の中で、カートリッジカラ ムという言葉を使っていまして、別に間違いではないのですが、ほかの方ではミニカラムという 言葉を使っていますので、もう一つのシリカカートリッジもシリカゲルミニカラムという形にす れば統一されると思います。 ○基準審査課長 7ページの方もシリカになっていますが、シリカゲルミニカラムでよろしいで すね。 ○永山委員 はい。シリカはシリカゲルの略です。 ○基準審査課長 わかりました。 ○永山委員 あと細かいことで、続けてで恐縮ですが、その一つ上の一番右の方に「残水層」と 書いてあります。意味はわかるのですけれども、「残」は抜いていても多分大丈夫だと思います。  その行の同じ左側の「試料をメタノールで抽出し」ですが、この表現はよく使われているので すけれども、抽出するのはものですので、「試料」からの方から多分明確になると思いますので、 もし直すようでしたら、そこも直していただけければと思います。 ○基準審査課長 ありがとうございます。 ○事務局 御指摘の点は修正いたします。 ○大野部会長 ありがとうございます。お願いいたします。ほかに御意見はございますでしょう か。よろしいですか。  それでは、基準値についていかがでしょうか。特に御意見はございませんでしょうか。全体を 通して御意見はございますでしょうか。  それでは、このイミベンコナゾールについて、表現上の修正は若干ございましたけれども、そ れを踏まえて、この案を部会の報告としてよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 それでは、そのようにさせていただきます。  次ですけれども、プロパモカルブについて説明をお願いいたします。 ○事務局 それでは、農薬4剤目のプロパモカルブでございます。資料4−2をごらんください。 部会報告書(案)でございます。  本剤につきましては、3月2日の部会で新たな基準値の設定とともに、ポジティブリスト制度 導入時に設定された、いわゆる暫定基準の見直しについて御審議いただきました。その後、基準 値改定につきまして、3月9日に在京大使館あてに説明を行いましたところ、韓国政府より、そ の他のなす科野菜の基準についてのコメントがまいりました。こちらのコメントはとうがらしの 作物残留試験データを添えて提出されましたので、基準値案の御検討をお願いいたします。  では、前回の部会から変更した箇所のみを説明させていただきたく存じます。  6ページの別紙1をごらんください。今回、韓国政府から韓国におけるとうがらしの作物残留 試験データが提出されまして、その試験結果をページの中ほど、海外での作物残留試験の表とし て示しております。  韓国での本剤の使用方法につきましては、3ページの上の表に示しております。  次に基準値案でございますが、7ページの別紙2をごらんください。その他のなす科野菜の基 準値案でございますが、前回の部会報告書案では、現行基準が2となってございますところを根 拠となるデータがございませんでしたため、基準値案を一律基準としておりましたが、今回、韓 国からデータが提出されましたことから、こちらの作物残留試験結果に基づいて2ppmと現行基 準を維持する案といたしました。  これらの基準値案により推定摂取量を算出いたしましたのが8ページの別紙3でございます。 TMDI試算によりまして、一番高い幼小児で18.6%のADI占有率となっております。  最後のページが答申(案)となります。  事務局からの説明は以上です。御審議のほどお願いいたします。 ○大野部会長 どうもありがとうございました。今回は韓国からのコメントに基づいて修正した いということでございます。このなす科野菜について2を加えたけれども、ADI比で幼小児で 最高ですが18.6%でございますけれども、先生方から御意見はございますでしょうか。特によろ しいですか。  それでは、こういう形でこの部会の案を修正するということですけれども、よろしいでしょう か。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 ありがとうございました。修正したものをこの部会の報告とさせていただきます。  それでは、次の品目カルプロフェンについて説明をお願いいたします。 ○事務局 動物用医薬品カルプロフェンにつきまして、御説明をいたします。資料5−2をごら んいただければと思います。今般の残留基準の検討でございますけれども、いわゆる暫定基準の 見直しに当たりまして、食品安全委員会において食品健康影響評価がなされたことを踏まえ、本 部会において御審議をいただくというものでございます。  「1.概要」でございます。「(2)用途」といたしまして、消炎剤でございまして、こちらは 非ステロイド系の抗炎症薬ということでございます。作用機序につきましては、プロスタグラン ジン合成酵素の弱い競合的疎外作用によるプロスタグランジンE2とF2αの生成抑制ということで ございます。我が国においてはカルプロフェンを含有する動物用医薬品は、イヌを対象動物とし ては承認されておりますけれども、家畜への適用はないということでございます。  「(3)化学名」「(4)構造式及び物性」につきましては、記載のとおりでございます。事前に お送り差し上げました資料におきましては、性状のところを記載させていただいておりましたけ れども、農薬の報告書と併せた方がよろしいのではないかという永山委員の御指摘をいただきま して、削除させていただいております。  2ページ目「(5)適用方法及び用量」でございます。EUにおいて牛、ニュージーランドにお いて牛及び馬に使用が認められているということを確認しております。  「2.許容一日摂取量(ADI)の評価」でございます。こちらにつきましては、評価の詳細 につきましては資料5−1にございますけれども、結果の概要といたしまして発がん性試験にお いて発がん性は認められておらず、ADIの設定が可能と評価をされております。ADIの設定 根拠といたしましては、ここに記載させておりますとおり、ラットを用いた混餌投与による2年 間の慢性毒性試験が行われた結果、無毒性量として1mg/kg体重/日。これに安全係数100を適用 いたしまして、0.01mg/kg体重/日が設定されているところでございます。  「3.諸外国における状況」でございます。JECFAにおいて評価をされておらず、国際基 準も設定されてございません。残留基準につきましては、EU及びニュージーランドにおいて、 牛及び馬に残留基準が設定されているというところでございます。  「4.基準値案」につきましては、3ページの別紙も併せてごらんいただければと思います。 こちらはポジティブリスト制度の導入に際しまして、牛、その他の陸棲哺乳類にEUの残留基準 を参考に、表の網かけの部分の暫定基準を設定させていただいたところでございます。ここにニ ュージーランドの基準値も記載をしてございますけれども、これはポジティブリスト制度導入当 時はMRL、残留基準は設定されておりませんでしたので、こちらは暫定基準設定の参考にはし ていないというところでございます。  2ページ目にまた戻っていただきまして、今般の見直しにおきまして、基準設定の根拠となる 残留試験データ等の提出を求めていたところでございますけれども、詳細な情報は確認できなか ったということでございますので、3ページの基準値案のとおり残留基準を削除し、一律基準で 規制することとするという案とさせていただいております。  答申案といたしましては、5ページ目にまいりまして、カルプロフェンについては、食品規格 (食品中の動物用医薬品の残留基準)を設定しないことが適当であるということでございます。  以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○大野部会長 ありがとうございます。これについては詳細な暴露データが出てこなかったと、 設定根拠が出てこなかったということで残留基準を削除して、一律基準で規制するということで ございますので、余り詳しい審議をしても仕方がないかなと思いますけれども、一応全体を見渡 してみて、ここは表現を変えた方がいいのではないかとか、何か御意見はございますでしょうか。 基準値を削除することについても、これでよろしいでしょうか。山内先生、お願いします。 ○山内委員 審議のプロセスについての質問です。以前も参考になるデータがないので、基準を 設定しないという件があったと記憶しています。本件のカルプロフェンについては、4ページの 「これまでの経過」にあるように、平成19年に食品安全委員会に対して食品健康影響評価をお願 いし、それを受けて食品安全委員会の専門の部会で御論議されています。しかし、今回、最終的 に基準設定の根拠となる残留データ等が確認できなかったので規格を設定しないということにな るのであれば、食品安全委員会に実施していただいた評価が無駄だと感じます。  食品安全委員会に食品健康影響評価を出す前に、データが十分あるかどうかを確認した上で、 評価を依頼するかしないかを決めるということにはならないのでしょうか。 ○基準審査課長 前回の部会でも御指摘いただいたところです。暫定基準の見直しについては、 ポジティブリスト制度導入時に750の暫定基準を作ったわけですが、各国、各大使館にお願いを して、基本的にデータの御提供の御協力いただけるということで御了解いただいた5か国を参考 につくったもので、毒性データが得られたところから評価にかけているのですが、残留データが 必ずしも同時にいただけないことが多くて、実はまだその残留データがなかなか得られなくて、 ここに諮問させていただくことができない剤もあります。  結果として御協力いただけなくて、こういうことになるということがあるのですが、今後でき るだけ残留データも確認した上でADIの設定をお願いしていこうとは思います。当初順次、毒 性データの集まったところから暫定の見直しを速やかに進めるという観点から残留データも提供 されることを予想して依頼をしてきたところでございまして、今後はできるだけ一緒にデータを いただけるようにお願いをしたいと思います。  ただ、各国もかなり古い評価になるような剤もございまして、資料の提供がなかなか難しいと いうこともお聞きしておりまして、御協力いただけるところから順次いただける範囲で進めてい るので、こういったそごといいますか、手際の悪いところがあるのですけれども、できるだけそ ろったところから御評価をいただけるようにしていきたいと考えております。 ○大野部会長 食品安全委員会には申し訳ないところがあったかと思いますけれども。  それでは、この案をこの部会の報告としてよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。  それでは、最後の品目かと思いますけれども、クレンブテロールについて御審議をお願いいた します。それについて説明をお願いいたします。 ○事務局 そうしましたら、クレンブテロールの資料6−2をごらんいただければと思います。 こちらも動物用医薬品でございます。今回の残留基準の検討でございますけれども、こちらにつ いては薬事法に基づく承認後の再審査申請があり、合わせてポジティブリスト制度導入時に新た に設定された基準値、暫定基準の見直しをするということでございまして、食品安全委員会にお ける食品健康影響評価がなされたということを踏まえまして、本部会において御審議をいただく というものでございます。  「1.概要」でございます。「(2)用途」につきましては、子宮平滑筋弛緩作用による牛の早 流産の防止、気道平滑筋弛緩作用による馬の肺炎における呼吸器症状の軽減ということでござい ます。  作用機序といたしまして、選択的なアドレナリンβ2受容体刺激薬であり、子宮平滑筋及び気道 平滑筋に対して弛緩作用を示すということでございます。この部分につきましては、事前に送付 させていただきました記載と変更させていただいておりますけれども、こちらについては尾崎先 生から御指摘をいただいて、このような形にさせていただいているというところでございます。  次のパラグラフ。ヒト用医薬品といたしましては、クレンブテロールの塩酸塩が気管支拡張薬 として海外で使用されています。日本においても1986年3月に承認されて使用されているという ことでございます。  動物用医薬品としましては、こちらもクレンブテロール塩酸塩でございますけれども、ドイツ を始め12か国において承認されている。日本においても1998年9月に承認をされているという ことでございます。  「(3)化学名」「(4)構造式及び物性」につきましては、記載のとおりでございます。こちら につきましてもカルプロフェンと同様に、性状の部分は削除させていただきました。  2ページ目「(5)適用方法及び用量」でございます。こちらに各国、EUにおけるにクレンブ テロールの使用対象動物、使用方法、休薬期間等を記載させていただいているところでございま す。  「2.許容一日摂取量(ADI)評価」にまいりまして、食品安全委員会の評価結果でござい ます。こちらについても詳細な評価は資料6−1でございますけれども、概要といたしまして、 発がん性はなく、ADIの設定が可能であるとされているところでございまして、設定の根拠と されましたのはヒトの単回経口投与の無毒性量に個体差、安全係数10を適用いたしまして、0.004 μg/kg体重/日が設定されております。こちらについては毒性試験の方も行われており、ADI設 定がされておりますけれども、ヒト試験のADIの方が小さいことから、この記載のADIが採 用されたということでございます。  「3.諸外国における状況等」でございます。こちらについてはJECFAにおいて評価をさ れておりまして、国際基準が牛、馬等に設定されているということでございます。各国でござい ますけれども、米国、EU、欧州、カナダ及びニュージーランドについて残留基準が設定されて いるということでございます。  3ページ目「4.基準値案」でございます。クレンブテロール残留の規制対象としましては、 クレンブテロール本体。これにつきましては、JECFAにおいてクレンブテロールの代謝物に は毒性的懸念がないということを踏まえまして、クレンブテロールの未変化体をマーカーとする こととされているということを踏まえまして、クレンブテロール本体のみとする案とさせていだ いております。  「(2)基準値案」につきましては、4〜5ページ目を併せてごらんいただければと思います。 牛、その他の陸棲哺乳類に属する動物につきまして、各部位について残留基準値を設定させてい ただいているということでございます。4〜5ページ目をごらんいただきますと、基本的に残留 基準といたしまして、国際基準を採用するという案とさせていただいております。  この場合におきまして、4ページの下から9つ目の乳でございますが、国際基準と比較します と薬事法に基づく承認時の定量限界の値の方が高いということになってございます。こちらにつ きましては、残留データを確認いたしまして、国内のデータにおいて国際基準を満たすことが可 能と考えられましたので、こちらについても国際基準を採用するという案とさせていただいてお ります。  その他で基準が置かれていない部分は不検出と書いているところがございますけれども、こち らにつきましては3ページの4の(2)に戻っていただきまして、これらの2段落目になります。 こちらにつきましてはクレンブテロールのADI、今回は0.004μg/kg体重/日が設定されており ますけれども、このADIが、ポジティブリスト制度導入時に一律基準を検討した際の根拠であ る暴露量の目安、すなわち、、1日1人当たり1.5μgくらいまでは問題ないでしょうというJEC FAの評価とか、そういうものを目安にされている値ですが、これを体重50kgの体重換算のAD Iにすると0.03になりますが、これよりクレンブテロールのADIの方が下回っていることにな りますので、その基準が置かれない部分を一律基準で管理することは不適切だということで、こ ういった不検出にするという案にさせていただいているということでございます。  したがいまして、基準値を設定する食品以外の食品については農産物も含めまして、食品に含 有されるものであってはならないものとするということでございます。こちらについては告示に 示す試験法によりまして、不検出として管理するということをさせていただくという案でござい ます。  「(3)ADI比」でございます。こちらにつきましてはTMDI試算をいたしましたところ、 下の表にございますが、幼小児で18.8%でございまして、特に問題となるという結果ではないと いうことでございます。  答申案といたしましては6ページ目にまいりまして、先ほど御説明差し上げました牛とその他 の陸棲哺乳類に属する動物の各部位につきましては、残留基準値を置く。乳についても残留基準 値を置くということでございますが、それ以外の食品については含有されるものであってはなら ないとするという食品規格を設定することが適当であることとさせていただきたいと考えており ます。  以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○大野部会長 どうもありがとうございました。それでは、御審議をお願いいたします。薬理作 用については尾崎先生からコメントをいただいて修正したということでございます。修正したと ころを読ませていただいても、よろしいかと思いますけれども、先生方はいかがでしょうか。最 初に送っていただいたものよりシンプリファイして、すっきりしたと思います。化学名について も特に、先ほど山添先生からコメントがなかったということですので、これもないですね。 ○事務局 はい。 ○大野部会長 よろしいかと思います。化学構造についても特に問題はないかと思います。代謝 についても特に問題がないということだと思います。規制対象物質については体の中で、代謝物 が食品安全委員会の報告ではAとかCとか抱合体のBとか、そういうのができていますけれども、 それらの毒性は非常に弱いということが今日のまとめにも書かれていますし、食品安全委員会の 報告にも書かれていますので、特にそれは対象物質とはしなくてよろしいかと思います。その辺 は御意見はございますでしょうか。  それでは、安全性の面で鰐渕先生、いかがでしょうか。 ○鰐渕委員 特にございません。 ○大野部会長 ありがとうございます。適用の辺りについて、志賀先生、何か御意見はございま すか。 ○志賀委員 特にございません。 ○大野部会長 ありがとうございます。分析法についてはいかがでしょうか。松田先生、永山先 生、よろしいですか。 ○永山委員 分析法は記載されていないです。 ○大野部会長 失礼いたしました。分析上これだけのものが低濃度で検出できるということにつ いて、それは大丈夫ですか。 ○松田委員 今でもしています。 ○永山委員 LC/MS/MSで、非常に低レベルまではかれる試験法が今、告示されています。 ○大野部会長 わかりました。これは農水の方が気にされているということを伺ったのですけれ ども、大丈夫ですね。 ○農林水産省 特にありません。 ○大野部会長 それでは、基準値についてはいかがでしょうか。ADI比でTMDIをやって、 幼小児がトータルで18.8%ということですけれども、基準値そのものはこれでよろしいですか。 全体を見渡してみて、御意見はございますでしょうか。  それでは、このクレンブテロールの報告書(案)ですけれども、この部会の報告としてよろし いでしょうか。志賀先生、お願いします。 ○志賀委員 「てにをは」の問題で恐縮です。3ページの「4.基準値案」の「(1)残留の規制 対象」で「クレンブテロールの未変化体をマーカーとされていることを踏まえ」云々というのが 何かまどろっこしいような言い方に思えたりします。そのクレンブテロールの代謝物には毒性的 懸念がないことから、クレンブテノールの未変化体をマーカーとするとされていること。いいの か。  もう一回読み直してみますと、わからないわけではないですね。文章が長いものですから、途 中で私も混乱しかけましたけれども。 ○大野部会長 「未変化体のみを」とした方が読みやすいのではないですか。 ○志賀委員 何かその辺は入った方がいいですね。そうしましたら明確になります。 ○事務局 では、「未変化体のみ」と修正させていただきます。 ○大野部会長 ありがとうございます。ほかに御意見はございますでしょうか。  それでは、この報告(案)をこの部会の報告としてよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 ありがとうございます。そのようにさせていただきます。  それでは、先ほどペンディングになったフルシラゾールについて、検討の結果の説明をお願い いたします。 ○事務局 先生方のお手元にJMPRのレポートからの抜粋758〜759ページの写しをお配りさ せていただいております。加藤委員より御指摘いただきましたのが758ページの下の方に掲載さ れております給与割合の表の中で、オーストラリアのデータの最大給餌割合が18というところが ございます。  この18を次の759ページの中ほどに掲載されておりますMuscleのDose、2、10、50と三段階 ありますけれども、この18を外挿いたしまして計算いたしますと、約0.1ということでHighest residueが0.1と計算されますことから、牛の筋肉の基準値としては0.1 ppmを設定させていただ くということではいかがかと考えております。  また、同様にこちらは陸棲哺乳類の基準値ということで、豚におきましても同様に筋肉の部分 がこれまでブランクでございましたけれども、こちらも給餌割合は牛と必ずしも同じではないか もしれませんが、陸棲哺乳類ということでグルーピングした基準値になっておりますので、同様 に豚の筋肉も0.1と設定されることとなるのではないかと考えられますが、いかがでしょうか。  暴露評価上は陸棲哺乳類の肉類ということで評価をEDIで出しておりますので、計算は変わ りません。 ○大野部会長 トータルとして57.3という値は変わらないということですね。いかがでしょうか。 単純に計算したときよりも3倍弱の基準値を設定するということだと思います。特に問題はない でしょうか。  それでは、そこのところを修正して、ほかにも5ページ目を削除するといった修正がございま したけれども。 ○事務局 ただいま御説明いたしました点につきましては、部会報告書の本文の方にもJMPR レポートの方からの該当部分を抜粋して掲載させていただきますので、後ほど委員の先生方に御 確認をお願いすることといたしたいと思います。  別紙2の表で全くこれまでも基準値設定がなく、今後も基準値を置かないというブランクの部 分の作物の欄は詰めて記載なしでこれまでやっておりましたので、その部分も詰めて削除したい と考えております。よろしくお願いいたします。 ○大野部会長 わかりました。それでは、ただいまの数字について、その説明を本文の中に加え るということで、加えたものについて、先生方に確認していただくということです。そういうこ とで後で確認は残りますけれども、方向としてこういう形で行くということについてよろしいで しょうか。皆さんに確認をしていただいたところで、この部会の報告とさせていただくというこ とでよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○大野部会長 それでは、そのようにさせていただきます。どうもありがとうございました。  それでは、今後の手続について、事務局から説明をお願いいたします。 ○事務局 本日御審議をいただきました農薬4剤、動物用医薬品2剤につきましては、食品安全 委員会から通知を受けておりますことから、本日の審議を踏まえまして修正、御確認をいただい た上で部会報告書とさせていただきたいと思います。  今後の手続でございますけれども、パブリックコメント、WTO通報、消費者庁協議等の必要 な手続を進める予定としております。 ○事務局 それから、前回の部会にて御報告いたしました「食品衛生分科会における確認事項」 に基づきまして、本日の部会で御審議いただきました農薬4剤、動物用医薬品2剤の食品衛生分 科会での審議または報告の取扱い(案)につきましては、僭越ながら事務局の方で原案を御用意 させていただき、本日委員の先生方の机上に配付させていただいております。農薬プロパモカル ブ、フルシラゾール、イミベンコナゾール、メトラクロールの4つ及び動物用医薬品カルプロフ ェン、クレンブテロールにつきましては、いずれも暫定基準が既に設定されておりますものの一 部改正でございまして、確認事項の別表の区分の4番目や5番目には特に該当しないということ でございますので区分3ということで、分科会での取扱いとしては、「報告」ということではいか がでしょうかということでございます。いずれもこの区分3の中でのただし書き、その用途、毒 性等から見て慎重に審議する必要があるというものでは、本日の御審議の状況を踏まえますと、 ないものと考えております。  なお、次回の食品衛生分科会は6月2日を予定しております。6月2日の分科会につきまして は、前回、前々回、3月2日及び3月24日に開催された当部会で御審議いただいたものが「審議」 あるいは「報告」の予定となっております。  本日もう一枚机上配付しております資料は、その3回分の当部会での審議案件の次回の分科会 に上程する際の取扱いをまとめさせていただいたものでございます。本日の部会の分も既にこち らの方に含めて記載をさせていただいております。御確認のほどよろしくお願いいたします。 ○大野部会長 ありがとうございました。ただいま御説明していただいた分科会での取扱いの原 案についてですけれども、それについて御質問、御意見はございますでしょうか。特にないよう でしたら、この部会として、そういった形でこれから分科会に報告して、また審議していただき たいということで、分科会長の了承を受けたいと思っております。  ほかに議事はございますでしょうか。 ○事務局 済みません。ただいま机上配付の資料で、次回の食品衛生分科会6月2日開催の取扱 い案で、報告案件が15件となっておりますが、14の誤りでございます。 ○大野部会長 品目は変わりませんか。 ○事務局 はい。品目はこのとおりで、これを数えて14件ということでございます。済みません でした。 ○大野部会長 わかりました。ほかに何かございますでしょうか。事務局はよろしいですか。 ○事務局 次回の本部会の開催でございますけれども、こちらにつきましては6月4日の午後を 予定しております。詳細につきましては、追って御連絡をさせていただきますので、よろしくお 願いいたします。 ○大野部会長 ありがとうございました。ほかに何かございますでしょうか。議事もございませ んか。 ○事務局 ございません。 ○大野部会長 どうもありがとうございました。以上をもちまして、本日の部会を終了させてい ただきます。 照会先:医薬食品局食品安全部基準審査課残留農薬係、乳肉水産基準係 (03−5253−1111 内線4281、2487、2489)