10/03/25 管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会議事録 日時:平成22年3月25日(木) 13:00〜15:00 場所:厚生労働省専用12会議室(5階) 議題: (1) 管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)について (2) その他 ○木村室長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから管理栄養士国家試験出 題基準、いわゆる国家試験ガイドラインの改定検討会を開催させていただきたいと思 います。  委員の皆様方におかれましては、年度末の何かと大変お忙しい時期にお集まりいた だきまして、誠にありがとうございます。  冒頭、私どもの健康局長の上田からごあいさつをと思っておりましたけれども、た だいま国会業務がありまして、検討会の途中でこちらに来るという連絡が入ってまい りました。そのときに、局長から改めてごあいさつをさせていただきたいと思ってい るところでございます。  それでは、初めてでございますので、委員の御紹介をさせていただきたいと思いま す。  女子栄養大学教授の石田裕美委員でございます。  共立女子大学の家政学部長の川久保清委員でございます。  京都府立大学生命環境学部教授の木戸康博委員でございます。  奈良女子大学生活環境学部教授の伊達ちぐさ委員でございますけれども、少し遅れ てくるということでございますので、また後ほどごあいさつ賜りたいと思っておりま す。  京都女子大学教授の田中清委員でございます。  岡山県立大学保健福祉学部教授の辻英明委員でございます。  川崎医療福祉大学大学院医療技術研究科長の中坊幸弘委員でございます。  神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部長の中村丁次委員でございます。  日本女子大学家政学部教授の丸山千寿子委員でございます。  委員の皆様方は以上でございます。  事務局でございますが、皆さんから向かって右側、栄養・食育指導官の河野でござ います。  そして、最後に私、生活習慣病対策室長を務めております木村でございます。どう ぞよろしくお願い申し上げます。  続きまして、座長を選出させていただきたいと思います。開催要綱を見ていただけ ればと思います。この規定では、構成員の互選により決めることになってございます。 事務局の方から、誠に僣越ではございますが、座長は川久保委員にお願いしたいと考 えておりますけれども、皆様、いかがでございましょうか。(拍手)  ありがとうございます。それでは、御賛同を賜りましたので、川久保委員が座長と いうことで、よろしくお願い申し上げたいと思います。  それでは、これ以後の進行につきましては、川久保座長にお願い申し上げます。 ○川久保座長 共立女子大学の川久保です。  座長に選ばれましたので、これから進行させていただきます。皆様方、よろしくお 願い申し上げます。このガイドラインを少しでもいい方向に持っていきたいと思って おりますので、よろしく御協力のほど、お願い申し上げます。  それでは、これから議事に入らせていただきたいと思いますが、最初に、本日の配 付資料がお手元にあると思いますので、確認を事務局からお願いしたいと思いますの で、よろしくお願いします。 ○河野栄養・食育指導官 お手元の資料ですが、議事次第を1枚おめくりいただきま して、検討会の名簿と開催要綱がございます。  資料1としまして「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会の開 催目的等について」。  資料2としまして「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)見直しについて (案)」。  資料3としまして、現行の「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検 討会報告書」をお付けしております。  なお、皆様のお席には、これ以外に「管理栄養士養成課程におけるモデルコアカリ キュラムの提案」ということで、日本栄養改善学会理事会が平成21年5月におまと めになりました青い冊子と、併せて、この3月21日に行われました第24回国家試験 の午前の部、午後の部の試験問題を置かせていただきます。御参考にしていただけた らと思います。  以上でございます。 ○川久保座長 それでは、議事を進めたいと思います。まず、議事次第に従いまして、 議事次第の1「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)について」、事務局か ら資料1の説明をお願いしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ○河野栄養・食育指導官 それでは、お手元の資料1の「1.開催目的」ですが、管 理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)は、平成12年の栄養士法の改正を踏ま えまして、平成14年に大幅な見直しが行われております。  このガイドラインにつきましては、平成17年度からの国家試験に適用されており まして、本年で5回目の実施となります。第1回目の試験が実施されました平成17 年度以降、見直しは行われておりませんで、保健、医療、介護、福祉等の分野におけ る学術の進歩でありますとか、制度の変化に伴う管理栄養士業務の進展がございます ので、今回は国家試験の出題基準の内容をそれに応じたものに見直すことになってお ります。  なお、見直しに当たりましては、現行の出題基準の体系を基本としまして、中項目、 小項目を中心に見直しを行うこととしております。  なお、この点につきましては、後ほど資料2に基づきまして座長の方から御説明い ただくことになっております。  また、2点目としまして「検討会報告書のとりまとめと適用の時期について」でご ざいますが、この報告書のとりまとめに当たりましては、本年末を目途に見直しの作 業を進めることとしております。また、その適用につきましては、平成23年度、平 成24年3月実施の国家試験から適用ということで、1年程度周知の期間を置く予定 としております。  以上でございます。 ○川久保座長 ありがとうございました。  今までのところで、皆さん方、何かございませんでしょうか。  それでは、これからガイドラインの見直し検討に入りたいと思いますけれども、ま ず、資料2をごらんいただけますでしょうか。資料2は、今日の進め方の資料でござ いますが、1と2と2つ書いております。今日は、まず、先生方から1番の「現行の 出題基準の体系を基本とし、見直すべきものはないか」という点について述べていた だいて、その後で、2として「今後、見直した方がよいと考えられる課題について」 に移っていきたいと思っております。  まず、1の点でございますけれども、今、河野さんから説明がありましたように、 今回の見直しについては、第26回の国家試験、平成24年3月の実施に向けての見直 しであるという点であります。ということは、平成20年入学の学生から適用される という見直しになります。もう既に現行のガイドラインに沿った教科書、あるいはガ イドラインに乗ったカリキュラムで学生が学んでいる状況の中での見直しになりま すので、学生の今まで学んできたことに影響しないような範囲での見直しにしたいと いうことです。  基本的なことはそこに書いておりますので、読ませていただきます。基本的に「大 項目」はそのままとしまして、主に「中項目」「小項目」について見直す。その見直 しに当たっては、平成14年10月以降に改正や公表された内容を参考に、該当する項 目について見直しを行うというのを原則にさせていただきたいと思います。  必要に応じて「大項目」の順番を科目内で入れ替えたり、あるいは削除したり、ほ かの科目と重複している点については削除するということも行っていきたいと思っ ております。  最後に、こういう見直しを行った後で、「出題のねらい」の内容が変わったところ については、そこの見直しを行うという手順で進めていきたいと思っております。  2の方「今後、見直した方がよいと考えられる課題」というのは、今回の見直しの 中で出てきた課題を次の見直しに向けて蓄積していきたいという点であります。例え ば、全体の構成を変えるとか、あるいは出題の点数の配分を変えるとか、そういう大 きな見直しは今回ではなくて次回の見直しに持っていきたいということですが、それ についても今日は御意見をいただきたいと思っております。  最初に、具体的なところに入っていきたいと思いますが、先生方、ここまでのとこ ろで何か御意見はございませんか。  それでは、ガイドラインの順番に従いまして、科目ごとにやっていきたいと思いま す。まず最初が「社会・環境と健康」でございますけれども、私が担当になりますの で、そこの部分について見直しの考え方を述べさせていただきたいと思います。先生 方のお手元に資料3「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会報告 書」がございますので、それにのっとって「社会・環境と健康」の部分の見直し案に ついて述べさせていただきたいと思います。  このガイドラインの10ページ以降の「社会・環境と健康」の項目では、大項目に 関しては順番等の入れ替えはなくていいのではないかと思っております。大項目の中 で、11ページの「5 行動科学」は「栄養教育論」の方で出題するという指示になっ ているところがあります。大項目5は今回の見直しでは削除してもよろしいのではな いかと思っております。  「大項目6 情報化社会におけるコミュニケーション」には「情報収集の方法」と 「情報マネジメント」が中項目として立てられておりますけれども、ここの部分は、 ほかの大項目の中の中項目、小項目に入れて移動させるのがよいのではないかと思っ ております。例えば「大項目3 健康、疾病、行動に関わる統計資料」という大項目 がありますけれども、その中へ「情報収集の方法」「情報マネジメント」を中項目と して入れ込んだ方がよいのではないかと考えております。  それが大体、大項目の整理の内容で、あと、中項目、小項目に関しては、平成14 年以降の制度や政策がいろいろ変わってきましたので、それに合わせた細かい修正が 必要ではないかと思っております。  具体的に少し述べさせていただきますと、11ページの「大項目7 生活習慣(ライ フスタイル)の現状と対策」の「C 身体活動、運動」の小項目の「d 運動指針」が 「健康づくりのための運動指針」という形に変わって、エクササイズガイドが出てお りますので、その項目を変えるということ。  次の12ページの「大項目8主要疾患の疫学と予防対策」の中項目「D 代謝疾患」 の中に「メタボリックシンドローム」という項目を小項目として追加することと、「高 脂血症」が日本動脈硬化学会の指針の変更で「脂質異常症」と名称が変更になってい ますので変更する。  「大項目9 保健・医療・福祉・介護の制度」に関しましては、平成14年以降、種 々の制度の変更がありましたので、その辺に合わせた形に小項目を変えていく必要が あると思われます。  例えば、中項目、小項目で少し内容を変えた方がいいと思われるのは、「中項目C 福祉・介護制度」と「F 高齢者保健」の両方に介護に関する小項目が重複している ので、介護保険に関するものを1つにまとめる。中項目Cは福祉に関することだけに とどめるという形にしたい。中項目Cの小項目に「社会福祉」「社会福祉施設」があ りますけれども、そこの続きに障害者福祉とか、そういうことも加えて、福祉の考え 方を中項目Cの中にまとめて、介護に関することは「中項目F 高齢者保健」の「b 介護予防・生活支援事業」「c ゴールドプラン21」も合わせて、介護について1つに まとめた中項目をつくる。  「中項目F 高齢者保健」の「a 老人保健事業」については、老人保健法が高齢者 の医療の確保に関する法律に変わったことも受けて、従来の「老人保健事業の一部が 健康増進法に移行したこととか、高齢者医療の確保に関する法律による特定健診、特 定保健指導という項目を高齢者保健という中ではなくて、別立ての中項目の成人保健 とか、そういう項目でつくった方がいいと考えております。  最後の「大項目10 保健・医療・福祉・介護関連法規」という部分は、例えば「B 栄養関連法規」というところは、食育基本法がその後制定されましたので、食育基本 法がこれに加わる形になりますけれども、この栄養関連法規は「公衆栄養」と重なる 部分なので、場合によってはここの部分を全部「公衆栄養」の方に持っていってもい いのかなと考えております。それはまた公衆栄養の先生と相談して、そこの部分を「公 衆栄養」の方できちっと項目立てをしていただくという形でもいいのかなと思ってお ります。そうすると、ここの「保健・医療・福祉・介護関連法規」を別立てすること も要らなくなってくるかなとも思っております。この内容が9番の大項目の中にすべ て含まれる内容になれば、10番は要らないというふうにも考えております。  以上が「社会・環境と健康」に関する見直しの大体の方向性です。まとめますと、 大項目はほぼ順番どおりで、一部削除という形で、中項目、小項目について主に見直 しを行うという方針です。  以上が「社会・環境と健康」です。こういうふうに先生方も述べていただければと 思いますが、大体、お1人の先生7〜8分程度で進めていきたいと思っております。 今の私の「社会・環境と健康」について、ほかの先生方、もし、こうした方がいいと いう御意見あるようでしたら、述べていただければと思います。例えば、この項目は ほかのところへ移した方がいいとか、そういうことがありましたら。  石田委員、よろしくお願いします。 ○石田委員 最後の関連法規の件で、栄養関連法規を「公衆栄養」というのも1つの 考え方であるとのことでしたが、給食経営管理論からしますと、健康増進法はこちら にも入っています。また、学校給食法は学校給食のところでかなり関係が深いです。 このように給食経営管理論との重なりもあり、その辺りの整理が必要と思います。 ○川久保座長 そうですね。「社会・環境と健康」の大項目10の法規はそれぞれの ところに分散してもいいと私は思っております。  今、上田局長が来られましたので、ごあいさつをお願いいたします。 ○上田健康局長 済みません。中断をさせまして、また、遅れて参りまして失礼をい たします。一言、御礼とごあいさつをしたいと思います。  皆様方には、多用中にもかかわらず「管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン) 改定検討会」に御出席いただきまして、ありがとうございます。  国家試験の受験者数は年々増加しておりまして、この3月21日に実施した試験で は、過去最高の2万5,000人を超える方が受験をされました。  現在、管理栄養士が活躍する場は、保健、医療、介護及び福祉分野等にも広がり、 高度な専門的知識と技能を持った管理栄養士の社会的な使命はますます大きなもの となっております。  特に管理栄養士養成施設の数は、平成12年の栄養士法の改正時には41施設、入学 定員が2,700人でございましたけれども、現在は既に125施設、入学定員は1万人近 くに急増したところでございます。  一方、管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)につきましては、平成14年 に管理栄養士養成施設のカリキュラムの改正に伴い、大幅に見直しが行われました。 現行のガイドラインに基づく国家試験は、平成17年度より実施し、本年で5回目の 実施となります。この間に、関連分野の学術の進歩、制度の改正に伴う管理栄養士業 務の進展に鑑みて、ガイドラインの内容についても見直しを行う必要が出てきたわけ でございます。  管理栄養士国家試験は、今後、社会で活躍する管理栄養士の方々に必要とされる知 識、技能を試験を通じて確認する重要なものでございます。本日は、先生方には、そ れぞれの分野での専門的な知見を踏まえ、十分御討議いただければということで、御 礼とごあいさつに代えさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○木村室長 上田局長は、引き続き国会業務がありますので、退席させていただきま すけれども、よろしくお願い申し上げます。 ○上田健康局長 済みません。よろしくお願いします。 ○川久保座長 それでは、議事を続けたいと思います。  今、伊達先生がお出でになりましたので、一言ごあいさつをお願いします。 ○伊達委員 遅れまして申し訳ございません。奈良女子大学の伊達と申します。よろ しくお願いいたします。 ○川久保座長 ほかに先生方、「社会・環境と健康」についての見直し案に御意見ご ざいませんでしょうか。  中村先生。 ○中村委員 栄養改善学会がつくられたモデルコアカリキュラムの7ページを開け ていただきたいんですが、このコアカリキュラムは、とてもよくできているんです。 この7ページに「II.管理栄養士を目指す気持ちを育む導入教育」というのがありま す。いわゆる職業教育、意識とか、役割とか、定義とか、管理栄養士の使命や関連法 規が書かれています。ここの内容はどこに入るんでしょうか。  といいますのは、今、管理栄養士の役割が高度化して、対人業務になってきている ために、職業意識を高めておかないといけません。例えば、職業倫理の話はどこにも 出てこないんですが、今、倫理要項というのはどの専門職種もつくらないといけない。  それと、もう一つ、専門職種がやる業務を、やはり科学的エビデンスに基づいて施 行するというのはほぼ常識になっていますが、「科学的エビデンス」という言葉はこ のガイドラインには出てこないですね。そういうものを入れるとなると、ここしかな いのかなという気がするんですが、いかがですか。 ○川久保座長 医学部とか、看護学の教育だったら、最初に医学概論みたいな話があ る。このカリキュラムの中ではその場所がないということだと思うんですけれども、 それは2の方で考えるということでよろしいですか。 ○中村委員 2というのはどれですか。 ○川久保座長 2の今後の見直しの方向性、そこは全体にかかわるところになると思 うんです。 ○中村委員 そうですね。すぐには入らない、今後、任意でやると。要するに、大項 目はいじらないという前提があるから、すぐには入らない。 ○川久保座長 そういうことと、あと、導入教育的な概論的なものが国家試験のガイ ドライン、出題基準としてなじむかどうかということもあるのです。国家試験の出題 基準のガイドラインの中の項目としてなじむかどうかということで、むしろ管理栄養 士養成施設の教育課程の方に入れるべき項目かなと思うのです。 ○中村委員 そうですか。でも、先生、このガイドラインを基に教科書をつくってい らっしゃいますよ。 ○川久保座長 管理栄養士養成施設の決められたカリキュラムがありますね。そうい うところに配慮していただくということです。 ○中村委員 そうすると、関連法規とかというのは、そのチャートごとに、例えば、 医療においては、医療制度だとか、診療報酬に関する法律が幾つかあるんですが、そ れはその都度、入れていくということになりますか。 ○川久保座長 関連法規はそのところに入れていくという形で授業は進んでいると 思うのです。 ○中村委員 とりあえず、先生、「科学的エビデンス」というキーワードをどこかに 入れないと。 ○川久保座長 「科学的エビデンス」のキーワードは、11ページの「4 健康状態保 険疾病の測定と評価」の「F 根拠(エビデンス)に基づいた保健対策」に入っている。 ○中村委員 はい。 ○川久保座長 木戸委員、どうぞ。 ○木戸委員 今、中村先生が言われたことは非常に大事で、多分、この国家試験の中 に抜けているところではないかと思います。応用力試験で、総合的な問題を出すとい うのが前回の見直しの1つの目玉だったと思いますが、今回、導入のところで、栄養 関連の法規であるとか、制度であるとか、使命、そういったものをまとめるような形 で、最初の話からするとはみ出してしまいますが、おさまらないところを初めのとこ ろに入れるような枠組みは考えられないものでしょうか。 ○川久保座長 先生のお考えですと、この「社会・環境と健康」が一番それに関する 部分をいれるのがよさそうな部分でしょうか。 ○木戸委員 それが1つと、もしそれが難しいようでしたら、制度とか、法律とか、 それはいろんなところに関連してきますから、それだけを抜き出すような形で項目と して考える。その中に管理栄養士の使命であるとか、そういった内容も含めるという ことはいかがでしょうか。 ○川久保座長 私が先ほど述べました「社会・環境と健康」の大項目の、削除した方 がいいと言った13ページの「10 保健・医療・福祉・介護関連法規」が一番、先生方 が今おっしゃったことをまとめて中項目、小項目にすることは、大項目を余りいじら ないでできる可能性がありますね。そういう意識でここの中項目、小項目を変えると いう形を考えて、エビデンスとか倫理というのが前の方の大項目に入っているのです が、それは研究倫理の話になるので、それとは別にエビデンスとか倫理とか、そうい う項目も含めてまとめる。 ○木戸委員 まとめることができれば、すごくいいんではないか。いろんな科目にま たがっている項目ですし、そういう方向も1つの考え方です。 ○川久保座長 それでは、先生方の今の御意見、大事だと思いますので、最後に大項 目10番が出ていますけれども、そこの内容については、今後の検討会で、今の方向 で考えさせていただきたいと思います。 ○中村委員 先生、「法規と職業倫理」というような大きなタイトルはできないです か。研究倫理と職業倫理は違うんですよ。管理栄養士たちに教えたい倫理は職業倫理 です。職業人というのは、科学的エビデンスに基づいていることと、法の遵守と、職 業倫理、この3つが備わって職業が成り立つわけですから、どこかで教えないと。 ○川久保座長 今、中村先生からキーワードを3ついただきましたので、そういうも のをうまく中項目、あるいは小項目に入れて、大項目10番を少し変えたいと思いま す。  事務局、よろしいですね。 ○木村室長 今回の見直しの検討につきましては、管理栄養士国家試験を通じて、日 ごろ習ってきたことについて、一定以上の理解と、知識の把握ということをしっかり やっているかどうかということを確認するための試験ということで、一定のレベルを 持った方が社会でしっかり活躍していただくという、そのための試験問題の基準、ガ イドラインでございます。したがって、まずは養成施設の方でこの内容が教えられて いることが、カリキュラムに求められていることであろうかと思います。  昨今、学会の方でも、コアカリキュラムのような形で、非常に斬新なものを打ち出 されているということは承知はしておりますけれども、まずはそういうものがカリキ ュラム内にしっかりと定着して、そのカリキュラムを受けた方々が御卒業になるとき に、その内容を確認するという形での出題基準となりますので、私どもとしては、今 回のガイドラインの改正は前回からの大幅な改正にはならないと認識しています。そ のことも踏まえますと、従前のガイドラインの改正以来のその後の社会的な情勢の変 化をしっかりと埋めていくということに勢力を注いだ今回の改定の方針にならざる を得ないのではないかと思ってございまして、できればそういう方向の御議論の中で、 今後、将来に向かって、していく必要がある具体的なご意見は非常に貴重なご意見で ございますので、その辺につきましては、別口という形ですけれども、大いにご意見 を賜りたいと思っているところでございます。 ○川久保座長 ありがとうございました。  大項目10のところの組み方は、余り大きな変更でなくて、多分、今の中村先生た ちの意見を組み込んだ形でできると思いますので、今後の検討で考えたいと思ってお ります。  それでは、次の「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」に関しまして、田中委員 から御意見をいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ○田中委員 私は、大学で主に疾病の成り立つ部分を担当しております。ただいまの 川久保先生のお話のように、まだ頭の中が整理できておりませんで、未完成のお話で お恥ずかしいんですけれども、まず、最近の国家試験を拝見しておりましたら、全体 として、良心的にと言ったら失礼ですけれども、つくられているように思います。学 生たちが業者の模擬試験を受けますと、妙に細かい、こんな細かいのまで覚えたら覚 えることが多過ぎるではないかと思うのまで出てくるんですけれども、国家試験は良 識を持って、ある程度の節度を持って出題してくださっているように感じております。 私は個人的には、全体的な流れには大きな不満は持っていないんです。  気になったことだけ少し申し上げますと、例えば、ガイドラインの報告書で行きま すと18ページ、19ページ辺り、「17 消化器系」から始まって「18 循環器」とずっ と行きまして、「25 生殖器」というふうに、すべて臓器別になっております。臓器 別にそれぞれの解剖生理から始まって、病気の知識に至るという流れになっておりま すけれども、縦割りの臓器別ではない部分をどう扱うのかというのが気になりました。  先ほど配付いただきました今年の問題で行きますと、「150 老年症候群に関する記 述である。誤っているのはどれか。」とあります。1番の選択肢は肺炎ですし、2番 は骨折ですし、3番は脱水ですしというふうに、縦割りではとても割り切れない老年 症候群という問題を取り上げていて、これは非常に大事な問題だと思うんです。こう いうふうに臓器横断的な問題が出てくるのはいいことだと思うんですけれども、そう いうのをガイドラインの中にどう取り込むのかなというのが気になりました。  同じページで行きますと、146番の敗血症による全身性炎症反応症候群というのが ありますけれども、これも感染症と言えば感染症ですけれども、全身疾患を扱ってい る。ですから、こういう臓器縦割りで行かない部分、特に高齢者老年症候群などの扱 いを今後何かの形で取り入れられないかなということを感じました。従来ですと、肺 炎は呼吸器のところに入るべきでしょうけれども、誤嚥性肺炎ではむしろ老年の方に 入ってくるかもしれません。  あと、先ほど中村先生がコアカリキュラムのことをおっしゃいましたけれども、臓 器別の部分を見比べましたときに、コアカリキュラムにはあって、ガイドラインには まだ入っていないなと思うのが、コアカリキュラム18ページの皮膚系の疾患で、炎 症性皮膚疾患、特にアトピーですとか、褥瘡とか、じん麻疹、熱傷というふうに、一 くくりで皮膚だけ取り上げていらっしゃいます。確かに皮膚は皮膚で1つにまとまる というのは見識だと思うんですけれども、臓器別の中に「皮膚」という項目を1項目 立てて、そこでまとめてしまうというのも1つの手かなと思いました。  あと、各論的なことで申し上げますと、例えば、先ほど川久保先生おっしゃいまし たように、脂質異常症に名前が変わったとか、糖尿病の診断のガイドラインが変わっ てきたとか、そういう個別の問題はその都度、対応せざるを得ないと思うんですけれ ども、病気の概念としまして、これもコアカリキュラムの方が後からできたから当然 ではありますけれども、ガイドラインには入っていなくて、コアカリキュラムに入っ ているものとすれば、例えば、17ページの肝臓のところにNASHが入っていたり、 18ページでプロバイオティックスのことがきちっと書いてあったり、免疫と栄養のこ とが取り上げられていたり、あと、最近、腎臓に関してCKDの概念が出てまいりま したから、そういうのは腎臓の中に積極的に取り入れていくべきであろうかと思いま した。それは各論的なことになろうかと思います。  あと、全体的なことでは、私は問題の作成にかかわったことがありませんので、よ くわからないんですけれども、例えば、人体と構造と機能の問題と臨床栄養の問題と、 場合によったら、応用栄養の問題の役割分担がときどき、過去問を見ていまして、わ からないことがあります。  例えば、今年ので行きますと、99番の女性の更年期というのがありまして、これは 番号からして応用栄養かと思うんですけれども、女性ホルモン関係のホルモンの分泌 のことなので、人体の構造と機能と言えなくもない問題かと思います。  それから、旧カリキュラムで言っていたような臨床栄養、現在で言う疾病の成り立 ちに属するような問題が臨床栄養の中にも幾つかあるような気がいたします。例えば、 今年ので行くと、134番などは糖尿病についての知識と臨床検査の話ですので、疾病 の成り立ちでもおかしくないと思います。  それから、昨年の問題の136番などは、高血圧の治療薬をたくさん並べて、それと 臨床検査がどうかかわるかなので、これはむしろ臨床栄養ではなくて、疾病の成り立 ちではないかなと思いました。  今後、関連の項目、大事な項目ですから、どこで出ても、出たらよろしいと思うん ですけれども、それぞれの分野の役割分担についても議論の対象にいただけたらと思 います。  話がまとまっていなくて失礼いたしました。 ○川久保座長 ありがとうございました。  「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」と「臨床栄養学」との関連、大項目、中 項目の関連性をどういうふうにするかということは問題があると思うのですけれど も、この件に関して、中村先生、何か御意見ございますか。 ○中村委員 出題の先生方と話して、診断と治療に関しては「人体の構造と機能及び 疾病の成り立ち」で、「臨床栄養学」は治療の中でも主として食事療法とか栄養療法 に限定しましょうという話があったんです。ただ、具体的な視点からすると、先生が おっしゃったように、毎年2問ぐらい、こっちの方がよかったかなというのは出てき ます。 ○田中委員 今年の問題を拝見したら、133番のリフィーディング症候群などという のは過去余り出ていないから、学生は戸惑ったと思うんですけれども、臨床栄養上大 事なので、これはいい問題が出たのかなと思ったんです。 ○中村委員 確かにまだ教科書がそれほど明確になっていないんですね。だから、臨 床栄養を教えている先生が、どうしてもそういう出題をしてしまうんではないかと思 います。私の個人的な感じだと、今は移行期なので、数年間は混乱があるかなと思っ ています。 ○田中委員 先生おっしゃいますように、過去問を拝見していましても、数年前に比 べたら、ぐっと安定感が増してきたと言ったら失礼ですけれども、そういう気は確か にいたします。 ○川久保座長 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」というところにおいては、 中項目、小項目を少し整理するということと、あと、大項目としては「皮膚系」を追 加するかどうかということを検討していく。 ○田中委員 カリキュラムには入っていて、ガイドラインに入っていないと言えば、 そこが一番目につきましたので、御議論いただけたらと思いました。 ○川久保座長 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の前半の3分の1ぐらいは 生化学的なところがあるのですけれども、そこの部分と基礎栄養とのオーバーラップ とか、そういう点は、木戸先生、中坊先生、何か御意見がございませんか。 ○木戸委員 生化学と栄養学は非常に重なるところが多いんですけれども、基本的に 「基礎栄養学」では、人体全体としてとらえるということをメインに考えてまとめて いるつもりです。 ○中坊委員 今、木戸先生がおっしゃったように、ものの流れとして、そちら側の視 点で判断していくという方に生化学、人体とのかかわりで、人体側からのと、それで、 実際には非常に難しいんですが、一応、そこのところで重ならないような努力はして いるんです。だけれども、それが本当にいいのかどうかというのは検討の余地がある と思います。  それから、今のお話の中で、最後のところにトピックスというのがあります。これ の扱いを、中項目は全くなくて、小項目のところでそれぞれの何かを入れるという、 ここにおさまり切らないもの、そのときの流れでこの項目をつくっておかれたと思う んですが、この生かし方をもうちょっと検討しておく必要があるかなと思います。 ○川久保座長 先生の御意見は、トピックスというのは小項目として挙げなくても、 トピックス的なことは習われるから小項目は要らないというよりは、むしろ小項目と して挙げて充実した方がいい、どちらですか。 ○中坊委員 おさまり切らないものをここに放り込むという意味合いがあったかな とは思ったんですが、これがあると、出題基準というところで何をつくってもいいの か。ここに記載されていないものはつくってはいけないから、この扱いをどうするか というのは、ちょっと気になりました。 ○川久保座長 ほかに、先生方、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」に関して、 御意見ございませんか。  では、また次のところに行って戻ることも結構ですので、「食べ物と健康」に移り たいと思います。辻先生、よろしくお願い申し上げます。 ○辻委員 私は食品学を担当しておりますので、「食べ物と健康」についてコメント させていただきたいと思います。  試験問題を見ますと、この分野は大体パターンが決まっているというような感じは 受けております。しかし、昨今、特に3年ほど前から、食べ物の安全性とか、国際化、 グローバル化、ある程度そういう視点で学生に意識させるというか、これは管理栄養 士の質の向上という意味で大変重要ではないかと思います。そういう意味で、項目を 見ていきますと、例えば、今、言いました点で行きますと、「大項目8食品の安全性」 は最後になっているんです。私は講義するときでも最初にこの講義を行っております。 そういう意味で一番前に持ってきた方がいいんではないかと思います。  それから、大項目の「7 食事設計と栄養」というところに「食品成分表の理解」 が入っているんです。私はこれはどちらかといったら「大項目2食品の分類」という ところで、しっかりと基礎として教えるべきで、「食品成分表の理解」の項目をここ に入れる必要はないんではないかと思います。  先ほど言いましたように、試験問題をずっと見ますと、毎年ちょっと偏りがある。 例えば、調理系は結構多いんです。食べ物と健康を考えるときに、調理は勿論大事で すけれども、全体の出題としてバランスを取って、できたら、この項目は大体何題ぐ らいと、あらかじめ決めてやった方がいいように思うんです。ちょっと偏りがあるよ うに思います。  先ほどグローバル化と言った意味で、例えば、大項目の「1 人間と食品(食べ物)」 は大体、1題出るか出ないかであります。ここも結構大事なところなので、もう少し 出題してもよいのではないかと思います。  それから、「6 食品の生産・加工・流通と栄養」の「食料生産と栄養」の食料生 産という問題は過去一度も出されていないように思います。そういうのも、グローバ ル化になっている時代だったら、例えば、くくりがどういうふうになっているとか、 その辺のことははっきりと問題として出すようにした方がいいんではないかと思い ました。  今年、ちょっと気になったのは、試験問題の細かい点ですけれども、68の5番目に カラギーナンが出ていたんです。5〜6年前は確かに「カラギーナン」という言葉で 通っていたと思うんですけれども、今、栄養食糧用語辞典でもこんな言葉は使わない んです。「カラゲニン」とか「カラゲナン」とか、どっちかを使っている。だから、 出題する人はその辺りをきちっとしてほしいなと思いました。「カラギーナン」は昔 言われたけれども、今はどこの辞書を調べても載っていない。それを試験に出すとい うのは、やはり問題がある。この問題を出題された人、あと、チェック機能が働いて いるのか、わかりませんけれども、そういうのは気をつけていただきたいなと思いま す。  グローバル化、食品の安全、これは最低限知っておくべきだから、そこを重要視し たような構成をここで考える必要があるんではないかと感じました。  甚だ簡単ですけれども、以上です。 ○川久保座長 ありがとうございました。  「食べ物と健康」の出題のバランスに関しては、それぞれ決まった問題数はつくっ ていただいているんですけれども、そこから選ぶ段階で、あるところが減ったり、あ るところが増えたりという形で、偏りが生じる可能性があるのですね。 ○辻委員 もう一点よろしいですか。例えば、食品成分に関する出題についてであり ますが、この部分は昔から国家試験の出し方が決まっているんですけれども、食べ物 だったら、ある成分が多い、少ないという出題が多いです。ところが、学生に聞いた ら、例えば、ビタミンなどだと、ビタミンが何かまた、どのような働きをしているか、 知らないんです。多い少ないだけを勉強してもだめで、それはむしろ応用問題を増や して、それぞれの分野の関連性を持たせて出題するという方向の問題を増やすのがい いんではないかと感じました。  以上です。 ○川久保座長 ありがとうございました。  ただいまの意見ですと、「大項目8 食品の安全性」を重視して、大項目3か4の 後ぐらいになりますか。順番として、「食品の機能性」の後ぐらいがよろしいでしょ うね。それから、「食品成分表の理解」を、大項目2の中だとちょっと早いですかね。 ○辻委員 いえ、2番の中の「食品成分表」という項目として。 ○川久保座長 これは2で。 ○辻委員 それと、もう一点、言い忘れましたけれども、「4 食品の機能性」はち ょっと厄介なところで、「E 『いわゆる健康食品』の概略」というところで、栄養 補助食品というのは最近は変わったから、これなども少し検討する必要があるかなと 思います。 ○川久保座長 栄養補助食品はどう変わったんですか。 ○辻委員 これは上の「栄養機能食品」という項目に変わった。 ○川久保座長 「いわゆる健康食品」の中には入らないということですか。 ○辻委員 そうですね。これがここにこういう形であっていいのかどうか。この項目 は今、ほとんど生きていないんではないかと思うんです。この分野は猛烈な勢いでい ろいろ変わっているから、少し精査する必要があるように思います。 ○川久保座長 食のグローバル化というのは、大項目1の「中項目F食料と環境問題」 とか、そういう中に含まれる。  「食べ物と健康」の中で、ほかにどなたか御意見ございませんか。  伊達先生、お願いします。 ○伊達委員 「4 食品の機能性」ですけれども、ここでは一応、食品を主体におい た問題が出ると思うんですけれども、最近の市場に出回っている、こういう関連の食 品がすごく多いですので、国民栄養の状態との関連を考えると、一部、使用というか、 利用ということに関して、公衆栄養の面でも取り上げた方がいいのではないかと思い ました。今は「公衆栄養学」には全然入っていませんけれども。 ○川久保座長 「公衆栄養学」の中に一部あるのですね。小項目の中で。 ○伊達委員 はい。ただ、ガイドラインができた時代よりも、一般の人々にとって接 触の機会が多くなっていますので、日々の食事と健康ということを考えるときには、 その利用方法について「公衆栄養学」のところでもう少し触れた方がいいのかなと感 じました。 ○川久保座長 先生、後で「公衆栄養学」の中で項目立てを考えてください。「公衆 栄養学」の中で取り上げる部分は、こちらの「食べ物と健康」とは内容的には重なら ないということですね。ありがとうございました。  木戸先生。 ○木戸委員 やはり大項目4の機能性のところですけれども、制度の問題と食品の機 能性の問題が一緒になっているような形で、後で大項目8のところで「食品衛生行政 と法規」とか、制度と法律ということと非常にかかわってくるところではないかと思 います。だから、そこの辺りを整理するような形で、これは中項目、小項目のところ で整理したらいいと思いますが、そういうことが必要ではないかと思います。 ○川久保座長 木戸先生、8の項目が従来の食品衛生学ですね。4が従来の食品学と いうことで、そういう形で今、分かれているのだと思うんです。 ○木戸委員 実際には、大項目4も、この内容からすると、特定保健食品であるとか、 保健機能食品の法律的なところをきちっと踏まえてでないと、この定義ができないわ けですが、そこにははっきり法律が入ってこざるを得ない状況にあると思います。だ から、きちっと体系的にまとめることも必要なんではないか。 ○川久保座長 大項目8の中項目Aのようなものが、前の方でもう少し幅広く、法規 というふうにやればよろしいわけですね。 ○木戸委員 「8 食品の安全性」といった場合に、どういった視点で安全性を述べ るかというのは、その立場によって違うと思いますが、食中毒であるとか、異物であ るとか、そういったことと、中項目Aにあるようなことは少し違うのかなと感じてい ます。 ○川久保座長 どうぞ。 ○辻委員 「大項目4中項目E 『いわゆる健康食品』の概略」というのは、実は大 変問題がある分野だと思うんです。例えば、栄養摂取基準のときの問題でも、細かい 数字で、それが何年かしたら変わるわけです。それと同じように、ここの分野もどっ ちかと言ったら変わり得る可能性のあるところだから、試験問題に出す必要があるの かと思うんです。むしろなくても、上の方をしっかりと理解できたら、試験問題とし てはそれで十分ではないか。講義では、こういうような動きがあるとか、そういう講 義をしてもいいけれども、それを試験問題で出す必要があるかなと思うんです。この 辺りはちょっと怪しい分野だといつも思うんです。私もそれについて講義をしていま すけれども。このような意味で、試験問題としては、削除した方がいいかなという気 がするんです。 ○川久保座長 そのために「いわゆる」と。 ○辻委員 どうですか。 ○川久保座長 それも含めて検討していただくことに。 ○辻委員 今すぐどうこうではないです。 ○中村委員 学生に、なぜ「いわゆる」がつくかを教えておいていただければありが たいです。いわゆるというのは、健康食品は健康にはなれません、エビデンスはあり ませんよという意味があるんで、それはなぜエビデンスがないのかというのを教えて おいてもらえれば、消費者にちゃんと教育できると思います。 ○辻委員 勿論、それはそうです。それこそエビデンスがどの程度そろっているかと いう話です。 ○川久保座長 時間がありますので、次に進めたいと思います。「基礎栄養学」と「応 用栄養学」は、同じ栄養学ということで、木戸先生と中坊先生にそれぞれお願いした いと思います。まず、木戸先生から、よろしくお願いします。 ○木戸委員 「基礎栄養学」ですけれども、いつも問題になるのが大項目の「4 摂 食行動」のところです。基礎栄養学は人体全体を丸ごとに考えるということで、食べ るところから、食べた物が消化、吸収されて代謝、そして排泄されるという全体像を とらえるべきであろうと考えているわけですが、その中の最初の摂食行動のところが いつも議論になりまして、人の栄養学を考えた場合に、摂食行動に関するエビデンス が非常に少ないというのが現状です。ですから、いろんな動物で中枢のメカニズムと かは議論できますが、それが人に本当に当てはまるかというところで、いつも議論に なります。大事なのは動物でどうであるということではなくて、人で実際にどうかと いうことを「基礎栄養学」ではメインにしていますので、4番のところは非常に難し い項目になります。ただ、授業としては、ここは入れておく必要があるという、少し 検討が必要かなと思っております。  それから、同じように、大項目の「13 遺伝子発現と栄養」のところも、エビデン スが出てまいりましたが、まだまだ国家試験の内容に見合うようなエビデンスが人で 出ておりません。栄養と遺伝子の関係というところにおいて、難しい問題があります。  あとのところは、大体こういうような内容で、小項目、中項目の細かい言葉とか用 語は修正する必要があるかと思いますが、そういうふうに思っています。  まず、基礎だけでよろしいですか。 ○川久保座長 先生、今の4番と13番、具体的にどういうふうにしたらよいという 御意見がもしございましたら。削除というわけではないんですよね。 ○木戸委員 結果的に、4番はほとんど問題にできない。たくさんチャレンジ的な国 試問題をつくっていただいているんですが、最終的にいつも却下になりまして、つく った人が非常に寂しい思いをしているというのが現状です。その理由は、人の栄養学 をやっているので、人で確認されているエビデンスでないと出すべきではないという 判断になっています。それと同じことが大項目13番でも言えます。小項目について は、このまま残した上で、再度、もう少し考えてみる必要があると思います。4番に ついては、これを削除することもできないし、非常に悩んでいるところですが、でき たら、このところは、どこか違うところで出題できたらいいんですけれども、やはり 基礎栄養としては外せない項目の1つであるのは事実です。 ○中坊委員 問題を出題するに関してはそういうことがあると思うんですが、1つは、 栄養学の基礎というところ、基本的なところなので、栄養の概念が初めにあって、エ ビデンスはそうなんですけれども、いわゆる文化的な食行動という意味では、食習慣 とか、そういう形で摂食の調節というところにもうちょっと何か文化的な項目を入れ たい。これは出題基準だから、いわゆる教えるという意味ではちょっと違うかもわか らないですね。撤回します。試験の出題だから、教育とは違う。 ○木戸委員 多分、ここで問題になるのは、「摂食中枢と満腹中枢」が小項目になっ ていますが、こうなりますと、動物では摂食中枢、満腹中枢が確認できています。そ れから、いろんなレスポンスもできています。しかし、人でこのことが確認できてい るかというと、推測でしかないわけです。そこが問題なんです。こういった小項目の 項目立てを変えることによって、出題は可能になると思います。「食欲調節因子」に おきましても、いろんなことが言われていますが、人に直接投与して、その食行動を 見たという報告はほとんどありませんので、そこの辺りが出しにくいところですから、 小項目を修正していくということになると思います。 ○中村委員 私も同じことを言おうと思ったんですが、この摂食行動というのは、イ ーティングビヘイビアというのをこのまま訳してしまったんだと思うんです。このイ ーティングビヘイビアの中には、摂食調整もあるし、摂食タイミングもあるし、摂食 と環境との問題もあって、かなり広いビヘイビアなのです。だから、最近問題になっ ているバイオリズム、例えば、夜食をするとか、朝、欠食をするとか、それが生体に 及ぼす影響とかはどこかで教えておく必要があるんだろうと思うのです。その辺のエ ビデンスはあるでしょう。 ○木戸委員 それはあります。ですから、小項目が変わることによって出題は非常に 楽になるんですが、これで縛られますと、本当に中枢の話は非常に難しいんです。 ○中村委員 ほとんどネコの実験です。 ○木戸委員 ネコとかネズミとかですね。 ○中村委員 だから、もうちょっとビヘイビアを大きく考えたらいいのではないです か。 ○川久保座長 「基礎栄養学」に関しては、そういう点で、あとは大体よろしいとい うことで、「応用栄養学」についてお願いします。 ○木戸委員 続けて「応用栄養学」ですが、最初の「栄養マネジメント」のところは、 言葉の修正が必要であるところもありますが、基本的にこれでいいと思います。  ポイントになるところは、33ページの大項目の「12 栄養必要量(栄養要求量)の 科学的根拠」のところです。これは、日本人の食事摂取基準にかかわるところですが、 この項目については、「公衆栄養学」とほかの科目との調整も必要ですが、基本的に 「応用栄養学」の分野で策定の基礎理論であるとか、あるいは活用の理論のところま で行った方がいいと思います。実際にどうするかというのは、「公衆栄養学」である とか「臨床栄養学」であるとか「栄養教育論」であるとか、そういったところで実際 のところは担当していただくとしても、基本的なところは「応用栄養学」のところで 整理をした方がいいと思います。それから、中項目についても、ここのところについ ては、もう少し整理が必要であると考えております。  あとは、大項目の「13 運動・スポーツと栄養」とありますが、健康づくりのため の運動基準2006が出まして、運動と栄養と休養が健康づくりの基本になるわけです が、12、13をうまく整理することで、体系的に、食事だけではなく、運動だけではな く、休養も含めた形の健康づくりの基本的な考え方というところで集約できないかな ということを考えておりました。 ○川久保座長 中坊先生。 ○中坊委員 今、木戸先生が言われたことは私も賛成です。基礎に関しては、特に大 項目、中項目のところに関しては、その流れかなと思っています。小項目については、 ちょっと言葉の見直しが必要かなという感じを持っています。  それから、「応用栄養学」については、今、言われたように、「栄養教育論」とか 「公衆栄養」とか、ときには、先ほど田中先生がおっしゃったような高齢者の臨床栄 養的なところでかなり重なるというか、かぶる部分があるので、これも栄養学、基礎、 応用の部分というのは、バックボーンであるにもかかわらず、個別の分野と大きくか かわっているから、組み合わさった部分がかなりあるんです。そういう意味で、基礎 と応用、栄養学をどういうふうに、身を守るというか、姿をどのようにするかという のはちょっと苦労するところかなと思います。「応用栄養学」に関しては、今、言わ れたように、栄養管理と所要量の食事摂取基準の基礎的な部分に関してはここでやる ということに異論はない。  その後、最終的には、この項目を見直した後で、狙いの部分は、全体ができたとこ ろで文章を見直されるというお話がありました。報告書1ページの「2見直しに当た っての基本的な考え方」の部分も、見直しと言われた中には入っているんですね。と いうのは、(1)〜(5)の能力の涵養を目指すこととするということで、(1)、(2)はいいんだ けれども、(3)のチーム医療、臨床医療的なところで、コミュニケーションだけを進め る能力になっているんですね。だから「栄養管理」という言葉、あるいは概念が全然 入っていない。(4)は、公衆衛生とか、公衆栄養的な給食のマネジメント、(5)は一次予 防とか。だから、臨床栄養、福祉とか、そういうところの栄養管理という考え方、そ ういう言葉もそこには入れてほしいなという思いです。 ○川久保座長 前回の報告書の1ページの部分は、今回の改定で内容的には少し変わ ってもよろしいんですか。 ○河野栄養・食育指導官 今回、また新たな、改定のための報告書になりますので、 当然その部分も変わってくることになります。 ○川久保座長 今の木戸先生の御意見の中の「応用栄養学」の食事摂取基準の部分は、 食事摂取基準をどういうふうに管理栄養士に教えるかという体系の中で、食事摂取基 準の基礎的な部分、最初に教えるべき部分は「応用栄養学」の中でという位置づけに したいと思います。ここが後ろの方になっているので、これを前の方に持ってきて、 なるべく早い時期に教えられるようにして、この内容を食事摂取基準の内容に合わせ たような形に変える。 ○木戸委員 多分、そのことが中坊先生がおっしゃられる「栄養マネジメント」の栄 養管理の考え方と全く同じで、栄養管理の基本的なところ、考え方とか、理論につい ては、応用栄養学で行って、実際的なのは「公衆栄養学」であったり「栄養教育論」 であったり「臨床栄養学」だったり、その各論として、それに合った形に活用してい くという、そこのすみ分けができるんではないか。そういう意味では、最初の栄養管 理が大事で、そのバックグラウンドとして、食事摂取基準であったり、運動基準であ ったり、休養であったりということが入ってくるんではないか。そこで「応用栄養学」 では、各論のところではなくて、その考え方について、きっちり教育するという立場 で、国家試験もそういった視点で出題するというふうに整理した方がいいんではない か。いろんなところに入っているところがあるように感じています。 ○川久保座長 「栄養管理」の次に「食事摂取基準」を持ってくるという形で、「公 衆栄養学」の「食事摂取基準」の方は、その応用編というふうな形で。 ○伊達委員 活用に主体を置いています。 ○川久保座長 ほかによろしいでしょうか。  丸山先生。 ○丸山委員 基礎の部分でしょうか。応用に関連してでもよろしいですか。 ○川久保座長 どうぞ。 ○丸山委員 特に「応用栄養学」に関連して、非常に迷う、あるいは混乱する状況が しばしば学生の中にも、あるいは教授する側でも起こっているのが実態だと思うので すけれども、「基礎栄養学」が原則として健常な状態での栄養を教えていくことにな るんだと思います。それに対して「臨床栄養学」は、要するに身体的な異常がある状 態、それを疾病ととらえて、そのときの異常に対する栄養をどういうふうに管理する かという問題を理解させることになるときに、「応用栄養学」では異常ではなく、し かし、何なのかというところでしばしばその把握が難しい、あるいは誤解をしている というふうになりがちなんだろうと思います。  そうすると、今までの歴史的な背景から言うと、どちらかというと「応用栄養学」 は、ライフステージ別に発育、発達、あるいは老化等の人生のさまざまなステージに おける特徴に注目をして、そのときどきの栄養的な変化についてを把握するという方 向であったかと思うのですけれども、それが現在の「栄養応用学」の中ではさまざま なものが、最初の御意見にもありましたけれども、かなり混ざり合った状態になって いるところで難しいということで、全体的に少し整理をしていただけるとありがたい。 この次の「栄養教育論」のところでも述べたいと思いますけれども、「栄養教育論」 との重複事項が極めて多くて、先ほど先生方がおっしゃっている栄養管理という概念 でここを述べるならば、次の「栄養教育論」は教育という概念で、ほとんど同じよう なことについてを述べていくわけなので、それぞれのところで独立といいますか、特 別そこできちんと分けておかなければならない事項をまず分けた上で、どちらに振り 分けるかということをやらないと、全体像が見えないで、個別の状況を把握する、も しくはせざるを得ないような状況になっているのかなという印象があります。 ○川久保座長 「応用栄養学」の中の、今、最初に先生がおっしゃった臨床栄養的な ところはなるべく少なくするという御意見で、それは中項目、小項目の内容を少し変 えることで対応できることですね。その辺に留意して修正していく。  では、引き続きまして「栄養教育論」の方をお願いいたします。 ○丸山委員 「栄養教育論」は36ページからですけれども、基本的に「栄養教育論」 は、前回の14年の改定で非常に大きく変わってきたところだと思います。この改定 に伴って、従来「栄養指導」と言っていたものを「栄養教育」というとらえ方をした ことで、管理栄養士が働く場においても、相当システマティックに、あるいは先ほど 来、中村先生がおっしゃられましたエビデンスをきちんとつくれるような教育ができ るようになってきたのではないかという意義は非常に大きかったと思っています。  しかし、現在の「栄養教育論」のガイドラインですと、栄養教育をするときに、ま ず対象の把握をして、計画を立てて、それから、実施をして評価をしていくという一 連の流れが、このガイドラインでは、特にマネジメントの項目が「栄養応用学」に、 それから、評価の項目も「応用栄養学」に移っているということで、分断された格好 になっているところが非常に問題だと思っています。当然、栄養管理のためにマネジ メントは必要ではありますけれども、栄養教育としてのマネジメントを全体を通して 把握できるようなカリキュラムにしておかないと、なかなか人に対応した栄養教育が 展開しにくいことになるのではないかと思っています。したがって、「栄養応用学」 との重複部分について、大項目との検討をしていただきたいと思っています。したが って、大項目3〜8までの位置づけについてを検討いただきたいと思っています。  更に、中項目では、マネジメントの中で、栄養教育内容を決定することに関する部 分が比較的抜けているという印象を受けています。  それから、小項目に関連して、大項目1のBの小項目が現在入っていません。それ から、1の「D 栄養教育の目標」の小項目で環境に関する目標がないので、これは 環境をつくるという概念がわかるようにしたいと思っています。それから、1のGの 小項目がやはりないので、ここにコアとなるようなものを入れておく必要があるので はないか。  それから、大項目の「2 E 行動変容技法の応用」のところにも、幾つかの応用に 関する基本的な項目を入れる必要があるだろうと思います。  それから、大項目の「10 食環境づくりにおける栄養教育」については、中項目が 食物のアクセス、あるいは情報のアクセスで、アクセスという観点からの項目立てに していますけれども、どのようなことをしたらば環境がつくれるかということを理解 する必要があるとすると、例えば、政策との関連、あるいは政策決定のプロセスなど についての理解ができるような中項目、もしくは小項目を立てていけるといいのでは ないかと思っております。  以上です。 ○川久保座長 ありがとうございました。  それでは、具体的な作業に入ったときに「応用栄養学」の方の先生と話して「栄養 マネジメント」の部分をうまく振り分けるという感じですね。「応用栄養学」の「栄 養管理」の部分も、項目としてはちょっと多過ぎるところがあるので、一部を動かす という感じでよろしいですかね。 ○木戸委員 「応用栄養学」で扱う栄養管理は、概念とか、基本的なところで、ここ で言います栄養教育マネジメントは、栄養教育に特化した形で、どういうふうにマネ ジメントするかという考え方が入ってくるはずですから、ここは今「応用栄養学」と なっていますが、そうではなくて「栄養教育論」の立場で出題していった方が体系的 にできるんではないか。  同じことが大項目の「8 栄養教育の評価」で、評価をして、どうするかという最 後のところまで行かないと、分断されて、私たちは何を教えているのというふうにな ると思いますので、その分野の聞かないといけないところは項目を立てて出題した方 がいいと思います。  だから、「応用栄養学」というのは、そういう細かいところに入っていくのではな くて、基本的な考え方であるとか、そのすべてのところに通じるようなところを扱う ように整理した方がいいと思っています。 ○伊達委員 今の皆さん方の御意見を聞いていて、ちょっと不思議に思ったのは、こ れは出題基準で、教える方は幾ら教えてもいいわけですね。ただ、栄養マネジメント ということについての出題は「応用栄養学」で行うということで、「公衆栄養学」で もマネジメントについては「応用栄養学」で出題と書いてありますけれども、授業で は教えています。カリキュラムと出題基準とは違うので、原理的なものは1か所でも いいのではないかと思います。 ○木戸委員 原理的なものは応用でいいと思いますが、例えば「栄養教育論」に特別 な事情があるような視点があるとすれば、それは出していただいていいと私は思いま す。「公衆栄養学」も同じですが、基本的なところは一致しています。 ○伊達委員 それについては、下で、実際について、アセスメントから実施としてい ますので、それぞれの分野に特化したものはこちらで出せるんではないか。マネジメ ントサイクル的な話だったら、大体同じかなと思います。 ○川久保座長 大体そんな感じだと思います。項目立てとしては、中項目、小項目の ところで各科目の特徴を出していただくという形でよろしいかなと思います。  次は「臨床栄養学」に移りたいと思います。中村先生、よろしくお願いします。 ○中村委員 今回は余り大きな改正をしないということなんで、大項目に関しては大 体いいと思います。ただ、40ページの5は「食事療法、栄養補給方法」という大項目 になっているんですが、「方法」は取った方がいいんではないかと思います。方法だ けの技術を述べているだけではなくて、特徴とか概念も小項目の中には述べますから、 「食事療法、栄養補給」にした方がいいと思います。  あと、大きなところは、「10 疾患・病態別栄養マネジメント」というのがあるん です。疾患別に分類してあるんですが、まず第一に、この疾患分類を人体の構造と最 初の基礎のところの、疾患分類に合わせた方がいいと思います。ちょっとばらついて いるところがあります。  もう一つは、中項目に二重括弧があって、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」 のところで触れますということで、この項目、G、H、J、K、Nに関しては、小項 目に具体的疾患名がないんです。なぜそういうことをしたかといいますと、これらに ついている疾患には特異的な食事療法は存在しない。しかも、診療報酬上の疾病の中 には入ってこないのです。具体的な細かい疾患名が書いてあるときには特異的な食事 療法が存在するし、診療報酬につくから、そこには臨床的な変化と食事療法をきちっ と理解できるような試験にしましょうという話にしたのです。  ところが、近年の臨床栄養というのは、食事療法ではなくて、栄養管理という概念 に変わりつつあって、特に今回の加算に関しては、疾患特異的な食事療法を求めるん ではなくて、例えば、がんとか、感染症でも、神経症状でも、病気があることによっ て、病気そのものと、その病気に使う薬によって、薬の二次的作用として栄養障害を 起こすわけです。例えば、やせてくるとか、薬で太ってくるとか、そういう付随的な 栄養障害も管理しましょうという話になっていますから、この疾患をあえて特別に扱 うんではなくて、内分泌疾患も、神経疾患も、精神疾患も、それぞれ具体的な疾患を 入れて栄養マネジメントができるようなことをした方がいいんではないかと思いま す。  あと、小さなことに関しては、ここ4、5年、例えば、リフィーリングシンドロー ムとか、妊娠中毒症とか、脂質異常症とか、新しい疾患名が出ていますが、それは直 せばいいと思います。  以上です。 ○川久保座長 ありがとうございました。  では、大体、今の考え方で、中項目の疾患名のところは「人体の構造と機能及び疾 病の成り立ち」の方と同じような疾患名にして、小項目で入っていないところを入れ るという形で、どちらに合わせますか。 ○中村委員 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の方が。 ○川久保座長 「臨床栄養学」の方は「呼吸器疾患」で、「人体の構造と機能及び疾 病の成り立ち」では「呼吸器系」と「呼吸器疾患」という形になっています。 ○中村委員 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の方が、病態・診断・治療の ところには疾患名がずっと載っているんですね。だから、そこの疾患名を前に移せば いいと思います。ただ、全部の疾患になるかどうか、栄養障害が起こる疾患に関して は、載せた方がいいと思います。 ○川久保座長 そういう形で「臨床栄養学」に関しては進めていきたいと思います。  どうぞ。 ○田中委員 1つよろしいですか。中村先生にお尋ねいたします。例えば、がんのと ころで、今、NSTのお話が出ましたけれども、今のガイドラインですと、消化器系 のがん、消化器以外のがんというふうに、がんが個別になっていますけれども、NS Tのことを考えたら、がん全般として、がん全体の注意点があるかと思うんです。そ うすると、それは「応用栄養学」の中のストレス栄養と深くかかわってきたりとか、 また先ほどの話を蒸し返すようなんですけれども、最近、NSTの話がありますから、 NST的というか、臓器縦割りではない、そういう視点はどこかに入れられないもの ですか。 ○中村委員 先生おっしゃるとおり、すべてのがんに関して栄養障害は起こります。 だから、こういうふうに具体的に入れる必要はないんだろうと思うんです。それは前 の「臨床栄養学」の基礎のところに、例えば「内分泌環境の向上性と栄養支援」とか 「自然治癒力の促進」だとか、そういうところには全身的な感じとして述べているこ とは述べてはいるのです。 ○川久保座長 私の進行のミスで少し時間が遅れてきていますので、次に進みたいと 思います。「公衆栄養学」に関して、伊達先生、よろしくお願いします。 ○伊達委員 「公衆栄養学」は、大項目、中項目はそれほど大きな変化はなかったと 思いますが、中項目としては「10 わが国の栄養政策」というところでは、ガイドラ インができた後、食育基本法や栄養教諭制度、特定健診、特定保健指導、食事バラン スガイド、エクササイズガイドとか、いろいろなものが出てきましたので、そこを小 項目的で変えていけるかなとは思っております。これについては、国家試験でも新し いものは出題されております。ガイドラインになくても、一応、新しい、重要なもの というので、国家試験では出題されております。  先ほど申しました特別用途食品とか、食品の機能性ですけれども、あれは6番の「D 公衆栄養プログラム」中の「g 特別用途食品・保健機能食品プログラム」があるん ですけれども、いろいろ教科書を見てみると、ここでは制度のことが中心に言われて いますので、制度も必要なんですけれども、どちらかというと「9 わが国の健康・ 栄養問題の現状と課題」の「食生活の変化」もしくは「食環境の変化」というものの 中に入れた方がわかりやすいのかなという考えを持っております。  あと、教え方と出題基準とは違うんですけれども、今、2年生に私が公衆栄養を教 えていると、最初に新しい公衆栄養の目玉である公衆栄養プログラム、アセスメント というところが出てきたときに、みんな壁にぶち当たって、理解が苦しいようなんで す。そのときに「9 わが国の健康・栄養問題の現状と課題」もしくは、それに対し てどのような栄養政策を行っているかということを踏まえてこちらに持っていくと、 非常にわかりやすい。ですから、コアカリキュラムの方では、先にそういうことを出 して、最後に、地域の健康・栄養施策の計画を持ってきています。教えるときはそう いうようにしています。余りこだわりませんけれども、現在の順番で講義を行ったと きには、受ける方はなかなか苦しいなと思います。 ○川久保座長 伊達先生が最後に言われた順番は、私も教えるときはそういう順番で 教えているんです。やはり最初に大項目9、10と教えていく。マネジメントのところ はとても最初に教えられない。 ○伊達委員 教えられないですね。私も順序は変えています。 ○川久保座長 そういう意味では、大項目の順番を入れ替えるのは今回可能だと思う ので、もし入れ替えていただければ。 ○伊達委員 その方が学生にとっては理解がしやすいと思います。 ○川久保座長 教科書もそういうふうに変わっていってもらった方がいいと思うの で、入れ替えていただいて。  食事摂取基準は、活用という部分を主にしていただくという形で、順番もちょっと 考えていただいて。 ○伊達委員 わかりました。ですから、10番のFで「日本人の栄養所要量」という言 葉が出てきたりしているので、ここは栄養政策の中に残しておいて、「食事摂取基準」 と変えてこの中項目を残しておくかどうかです。出題は11番のDのところですると いう形で。 ○川久保座長 先生方、ほかに御意見ございませんか。  最後の「給食経営管理論」を、石田先生、よろしくお願いします。 ○石田委員 「給食経営管理論」も、この改定で「給食管理」から大きく変わった部 分です。基本的には、健康増進法の栄養管理の基準を実践するときに問われるような 知識や方法論がわかっているかが問われているかというところを中心に見直しまし た。そうした点から、大項目11の最後にある「C 健康増進法における特定給食の位 置づけ」を、最初の「給食の概念」の後に持ってきた方がよいと思っています。法的 な位置づけも含めて、給食の役割を最初に位置づける方が、給食そのものの考え方が はっきりするだろうと思います。  それ以外の大項目の並びとしては、特に問題がないと思っています。ただ、もし削 除できればというところで、「8 給食の会計・原価管理」に関しては、経営管理の 発想での体系的な整理の中で、「会計管理」を入れることが必要ではないかという議 論の結果、「会計」入ってきていると思います。しかし、現実問題、4年間の教育の 中で、会計管理まで教え切れないこと、卒後すぐその力を発揮できるかと言われると かなり難しい中で、まず4年間の教育では、「原価管理」をきちっと理解していれば よいという考え方ができます。そこで、ここは「給食の原価管理」ということにしぼ り、大項目、中項目、小項目も含めて、削除項目があってもよいのではと考えており ます。  そうしたときに、「出題のねらい」のところ、46ページの中ほどから下に「この視 点に立って、第一に・・・」と、4つ柱を立てて問いますとあります。この第1の最 後「会計・原価管理についても出題する。」を削除する。削除しても、この内容は、 「第三に給食経営の資源となる『人』・『物』・『お金』」のお金のところに含まれ ます。私は第一のところの文言を削除して、3番の中にそれを含んで問うていくとい う考え方でも十分対応できると思います。その点を検討していただく必要があると思 います。  あと、最初に「社会・環境と健康」のところで出された法規の問題で、給食経営管 理論では特に法規という項目を出してはいないですが、基本的には11のAのところ で、給食施設別の法的根拠が今までも出題されています。また給食を知る上ではやは り法律を知っていなければいけないという項目がありますので、自然と問われること になります。そのキーワードが出てきていませんので、最初の法規との関連の整理の 議論からして、法規のキーワードを出した方がいいのか、このままでいいのかという ところは、全体の中で調整していく必要があるだろうと思います。  それから、前後しますが、食事摂取基準に関連する項目としては、大項目の3のB の小項目のbの中に「栄養計画」の「栄養所要量」、これは言葉を直していただく必 要があります。「活用」という言葉が入っていますが、先ほどの議論で行くと、給食 管理での活用の基礎理論は「応用栄養学」に移行して、ここではむしろ、給食対象者 のアセスメントと栄養計画、両方に食事摂取基準を活用するという点に特化していく ような問題になっていいのかと、そのような理解でよろしいのかと思っています。  そういう意味で、もう一つ、Bの小項目の最後に栄養・食事計画の評価というもの が入ってこないといけない、そこが抜けています。基本的にはそういう問題も出てい ますので、当然、キーワードとして出しておいた方が、PDCAサイクルでマネジメ ントするということがわかりやすいだろうと思います。  以上です。 ○川久保座長 ありがとうございました。  削除していただくのは、大項目8「給食の会計・原価管理」。会計は管理栄養士に 将来的にも余り技能的には必要ないですか。 ○石田委員 将来的に必要になることもあると思うので、そういう言葉を知っておく ということは必要と考えてきました。しかし、この時点で問えるほど、実は、教科書 にも書きこまれていないし、教える側もまだそこまで広げ切れていない現実もありま す。ここは削除してもいいのかなと思うのですが。 ○川久保座長 中坊先生。 ○中坊委員 それに関連して、管理栄養士というライセンスに本当にこの部分が必要 かというのは、これをつくるときに議論になって、ここまで必要でないという意見も かなりあったんです。ところが、知らなければいけないというので入った経緯がある ので、私自身は、管理栄養士が実際に携わる部分、原価とか、それは必要だけれども、 経営上のところで、そこまでタッチする必要があるかなという気はしているんです。 ○川久保座長 そこは、中項目、小項目の内容変更、削除で対応していただければと 思います。  それから、先ほど出ました食事摂取基準の活用の部分なんですけれども、これが今、 小項目の方で書かれているんですけれども、これはよく出題されるので、可能だった ら中項目に入れていただいてもいいかなと思うんですけれども、これは小項目の方が 座りがよろしいですか。 ○石田委員 給食経営管理としての流れだと、中項目栄養食事計画のところに入って くるのかと思います。 ○川久保座長 わかりました。 ○木戸委員 多分、食事摂取基準を基にして、食品構成がつくられています。それか らどういうふうに展開していくかというところが、この「給食経営管理論」でメイン になると思いますが、今回、食事摂取基準の中で「給食管理」という項目、応用のと ころで設けておりますので、その基本的なところは応用で出すことができると思いま すが、具体的な展開であるとか、そういったことについては、こちらになるのかなと 思います。 ○川久保座長 少し検討いただければと思います。  あと、法律に関しては、「社会・環境と健康」と重なってもよろしいですので、項 目として立てていただいた方がわかりやすいと思うので、それも御検討ください。  以上、時間が大分遅くなりましたけれども、これで最初の現行の出題基準の見直し という部分を終わりにしたいと思います。  あと時間が10分ほどしかないんですけれども、2番目の、今後、見直した方がよ いという課題について、先生方、順番は関係なしに、御自由に御意見をいただければ と思うんですけれども、例えば、全体の構成の見直しとか、先ほど中村先生から御意 見が出ました概論的な部分をどういうふうにつくるかとか、科目の配点配分の問題と か、そういうところがあると思うのです。それから、今後見直すスケジュールの面も 多少は関係してくると思うのですけれども、そういう点で、先生方から御自由に意見 をいただければと思います。どなたでも結構です。  事務局にお聞きしたいのは、全体的な見直しというか、大きな見直しとなると、何 年後ぐらいに必要になる可能性があるのでしょうか。 ○河野栄養・食育指導官 今のところ、特段、年数は想定していません。来年度から 管理栄養士養成課程の4年での教育の評価のようなものも行おうと思っております ので、そういったものの結果など、平成14年に改正したカリキュラムについての検 証を進めていくことになります。そうした評価を踏まえてカリキュラムの内容を見直 す時期がくれば、その段階で出題基準についても大きな改正を行うことになると考え ております。 ○中村委員 カリキュラム改正というのは法改正が必要なんでしたか。 ○河野栄養・食育指導官 はい。栄養士法施行規則の改正が必要になります。 ○中村委員 これは大変ですね。 ○川久保座長 先生方、ほかに御意見ございませんか。  私の方から1つ、先ほども言ったんですけれども、「人体の構造と機能及び疾病の 成り立ち」の中に生化学が入っていて、生化学というのは、先ほどの木戸先生の説明 だと、栄養学の生化学と違うところは、人体との関連で見るのが栄養学であるという ことで、そうすると生化学が「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」の人体の中に 入っているというので、私としては、生化学をここから抜いてしまって、基礎栄養学 の部分と一緒にできないかなということも考えたりしたのですけれども、木戸先生、 何か御意見ありますか。 ○木戸委員 基礎栄養学の講義時間が2単位ですね。ですから、それで生化学と基礎 栄養学を全部するというのは非常に無理があって、実際的には、基礎栄養学は生化学、 あるいは分子生物学など、幾つかの科目が一緒になって、基本的なところは理解した 上で人体の栄養学というとらえ方をしていると思います。ですから、科目の時間配分 とか、そういったことも改正を含めて考えると、基礎栄養学に組み込んでも、概念と しては全然問題がないと思います。 ○中坊委員 おっしゃるとおり、授業科目名は規定していないけれども、この分野ご との単位数が決まっているんです。だから、基礎栄養と応用栄養の単位数が決まって いるので、そこに生化学を持っていくというのは、時間的にはちょっと難しい。だか ら、法改正の分野のカリキュラムの分野と単位数が決まっていて、その上に各教育目 標のものがついているので、その部分を変えないと変わらない。 ○木戸委員 正常と異常というか、何か異常が起こった場合に、どういうふうにそれ を考えるかというのは正常が必要なわけで、先ほど臨床栄養学と基礎栄養学、あるい は応用栄養学の中のライフステージと基礎栄養学の関係にまさに当てはまると思い ますが、成人、特に男子の正常な身体をきっちり理解して、それをライフステージ別、 あるいは疾患別に展開していくというような考えを持ちますと、幾つかの整理が再度 できると思っています。ですから、応用栄養学と基礎栄養学との関係、あるいはそれ を展開していく栄養教育論に、同じようなライフステージでの栄養教育とか、いろん なところに展開していくわけですが、それをどういうふうに体系化するかというのは、 もう一度見直してもいいのかもわかりません。そのときには、授業内容、時間配分等 を含めた大幅な検討が必要になると思います。 ○中村委員 変な質問ですが、生化学というのは必要ですか。 ○川久保座長 国家試験の科目としてですか。 ○中村委員 国家試験の科目としては、あるんでしたか。 ○木戸委員 いえ、ありません。生化学の内容は栄養学のところに一部分入ってきま すし、それから、人体の構造と機能のところに入っています。ですから、生化学とい う項目はないです。しかし、それがわかっていないと解けない問題になっていますの で、必ず必要です。 ○辻委員 さっきの食べ物のところの話ですけれども、こんな食品にはこういうビタ ミンが多いという、こそのビタミンの意味がわからない人が多いんです。ビタミンが 生化学の中でどういう働きをしているか、結びつかないんです。そんなんだったら勉 強しても意味ないでしょう。 ○丸山委員 生化学イコール代謝ですから、やはり絶対必要なんではないですか。 ○川久保座長 栄養学そのものですね。ただ、国家試験の出題基準の科目というか、 内容として必要かどうか。 ○丸山委員 独立させる必要はないけれども、学ぶべき内容としては、当然、栄養と 代謝ですので、それは必要と思います。 ○川久保座長 学ぶべき内容としては勿論、大事だとわかっているんですけれども、 出題基準の科目の項目から抜ければ、学生は喜ぶと思うんです。 ○丸山委員 どういう意味か、わかりました。 ○中村委員 生化学が不必要だと言っているんではないんですよ。 ○石田委員 将来的にというお話だったので、人の栄養のことを理解するということ で、大きくそちらにシフトしてきたとは思いますけれども、その一方で、どういうも のをどう食べるのかという部分で、食べ物の調理とか、調理科学、そこがむしろ狭く なってしまいました。摂食機能に合わせた調理、食品の形状など、食べ物や食べるこ とに対応するものが問えないし、余り教えられなくなってきていると思います。実は、 給食施設では、大量調理が求められます。それゆえ、もう少し個別の食品の特徴を生 かした調理への展開とか、調理科学といったものの知識をきちっと位置づけておくこ とが必要ではないかと思っております。 ○木戸委員 関連して、生化学や食品学で物質としてとらえますから、食品の中にビ タミンAが幾らあるというのは、あるいはビタミンCが幾らあるというのは、分析上 出てくるわけですね。ところが、人の栄養学を考える場合には、それを食べた人間が どれだけ利用できているかというところまで考えないといけません。そのときに当然、 生でそれを食べるわけではないですから、先生おっしゃるように、調理したときに、 その後の利用率が上がるのか、下がるのか、失われるのか、そういったことも含めた、 人全体としてとらえていく必要があります。だから、そういう視点もまた必要です。 ○川久保座長 全体の中の配分の問題で、調理科学の部分が今、随分少なくなってい るんで、そこを増やす方向性を考えるということですね。 ○石田委員 増やすというか、体系的なもので、もう少しきちっとした位置づけが必 要だろうと思います。 ○川久保座長 時間がちょうど来たのですけれども、いろいろ御意見ありがとうござ いました。  今後のこの委員会の進め方なんですけれども、本日お集まりの委員の先生方のほか に、各分野それぞれ数名の先生に加わっていただいて、検討のための事前作業を進め ていただきたいと考えておりますけれども、いかがでしょうか。この作業に加わって いただく先生方は、各科目ごとに数名追加していくわけですけれども、先生方の人選 について、座長と事務局とで相談の上、決めさせていただきたいと思っておりますけ れども、座長に一任いただくということでよろしいでしょうか。 (「はい」と声あり) ○川久保座長 ありがとうございます。  それでは、そのように進めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。  ちょうど予定の時刻になりましたので、閉会に当たりまして、事務局から何かあり ましたら、よろしくお願い申し上げます。 ○木村室長 最後に、今後の予定ということでございますけれども、ただいま座長か らお話がございましたように、ただ今、御議論いただきました7分野について、それ ぞれ新たに、今回の検討をするためのたたき台をつくる作業ということで、数名ずつ 入れさせていただきまして、日程調整をしまして、中身について、より詳しく検討さ せていただきたいと思ってございます。その作業を踏まえまして、また当会議におい て、全体的な流れを御議論いただければと思ってございまして、会の冒頭にも御案内 申し上げましたように、それらのことについて、本年度末にこの検討会の結論を出し ていただければと思ってございます。その結論を受けまして、私ども、平成23年度 の国家試験から、新しい内容で適用させていただきたい、そのように考えてございま すので、引き続き今後とも何とぞよろしくお願い申し上げまして、事務局としての会 議最後のごあいさつに代えさせていただきます。  本日は誠にありがとうございました。 (照会先) 厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室 代表 03-5253-1111 野口(2972)、増田(2344)